<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?><?xml-stylesheet href="http://www.blogger.com/styles/atom.css" type="text/css"?><feed xmlns='http://www.w3.org/2005/Atom' xmlns:openSearch='http://a9.com/-/spec/opensearchrss/1.0/' xmlns:blogger='http://schemas.google.com/blogger/2008' xmlns:georss='http://www.georss.org/georss' xmlns:gd="http://schemas.google.com/g/2005" xmlns:thr='http://purl.org/syndication/thread/1.0'><id>tag:blogger.com,1999:blog-366768786165440161</id><updated>2024-09-05T08:11:54.681+09:00</updated><category term="SF"/><category term="Drama"/><category term="Action"/><category term="Anime"/><category term="Mystery"/><category term="Fantasy"/><category term="Kids"/><category term="３Ｄ"/><category term="Horror"/><category term="Comedy"/><category term="Romance"/><category term="Historical"/><category term="Musical"/><category term="War"/><category term="Documentary"/><category term="Sports"/><category term="Western"/><title type='text'>たまにネタバレするシネマレビュー</title><subtitle type='html'>&lt;center&gt;基本的に私が自腹で劇場鑑賞した映画についてダラダラ書き散らかすブログです。&#xa;ネタバレしても御容赦下さい。&lt;/center&gt;</subtitle><link rel='http://schemas.google.com/g/2005#feed' type='application/atom+xml' href='http://tamacine.blogspot.com/feeds/posts/default'/><link rel='self' type='application/atom+xml' href='http://www.blogger.com/feeds/366768786165440161/posts/default?redirect=false'/><link rel='alternate' type='text/html' href='http://tamacine.blogspot.com/'/><link rel='hub' href='http://pubsubhubbub.appspot.com/'/><link rel='next' type='application/atom+xml' href='http://www.blogger.com/feeds/366768786165440161/posts/default?start-index=26&amp;max-results=25&amp;redirect=false'/><author><name>archipel</name><uri>http://www.blogger.com/profile/17994276307493671502</uri><email>noreply@blogger.com</email><gd:image rel='http://schemas.google.com/g/2005#thumbnail' width='32' height='32' src='//blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFMiEJkIHz3yPtfMxXEskgm0lqsfkEPNRRi3yrDPbgwUgmuI3fSHYL3X4ED7fZ4W2btCSsyQ65yixRZUTGK0JoGRoaAH-ByMmLuuHKLqsDjTYOtpSEweDa_tcRDs1j6g/s220/archipel_phot.jpg'/></author><generator version='7.00' uri='http://www.blogger.com'>Blogger</generator><openSearch:totalResults>817</openSearch:totalResults><openSearch:startIndex>1</openSearch:startIndex><openSearch:itemsPerPage>25</openSearch:itemsPerPage><entry><id>tag:blogger.com,1999:blog-366768786165440161.post-4839473386529342506</id><published>2016-10-08T14:55:00.000+09:00</published><updated>2016-10-13T21:25:02.562+09:00</updated><category scheme="http://www.blogger.com/atom/ns#" term="SF"/><title type='text'>ＣＵＴＩＥ ＨＯＮＥＹ　─ＴＥＡＲＳ─（Cutie Honey : tears）</title><content type='html'>&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01J12YY7M/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01J12YY7M&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01J12YY7M&amp;Format=_SL160_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01J12YY7M&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;　永井豪とダイナミックプロによる『キューティーハニー』が、またリメイクされました。今までにＴＶシリーズのアニメで二回、ＯＶＡでも二回、更に実写版でも二回映像化されておりますね。&lt;br /&gt;
　ハニー役も、増山江威子、根谷美智子、永野愛、佐藤江梨子、堀江由衣、原幹恵と続いて、本作で七代目ハニーを襲名したのが、西内まりや。&lt;br /&gt;
　さすがはモデル出身の女優だけあって、ハニー役に抜擢されるのも肯けます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　だがしかし。本作を『キューティーハニー』と銘打っちゃっていいのかと云う、根源的な疑問がどうしても頭を離れません。何故、キューティーハニーなのだ。一体、どこがキューティーハニーなのだ。&lt;br /&gt;
　マーベルやＤＣのアメコミが次々に映画化されているからといって、邦画で同じ事を企画するのは安易すぎるのでは……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつてＯＶＡ版『Ｒｅ：キューティーハニー』（2004年）で総監督を務めた庵野秀明が音声解説で持論を展開していたことを思い出します。&lt;br /&gt;
　確か、「何が『キューティーハニー』のキモなのか」と云うハナシだったような。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　名作であればリメイクも繰り返されるし、バリエーションも増えるであろう。オリジナルの設定と異なる要素も入ってくるかも知れない。そんな中で「これさえ外さなければ『キューティーハニー』である」的なことを解説されていたと記憶しています。&lt;br /&gt;
　曰く──&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ハニーフラッシュ！」と叫んで変身するとき、一瞬のセクシーショット（見えるか見えないかは別にして）の背後であがる、男たちのどよめきこそが肝なのである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あの、驚愕と劣情が入り交じった「おおおおうっ」と云う、どよめきの声が残るなら、ちゃんと『キューティーハニー』になってますよ的な持論であったと記憶しております。そりゃ公衆の面前で若い女性が瞬間的にヌードになって変身するのだから、男たちがどよめくのは当然か。&lt;br /&gt;
　その「どよめき」が不自然にならない程度のシチュエーションさえ残せるなら、『キューティーハニー』は成立するのである──といった解説だったような。&lt;br /&gt;
　半分、ジョークであったとしても言い得て妙であると感心したことを憶えております。&lt;br /&gt;
　まぁ、庵野秀明監督はＯＶＡ版の前に、佐藤江梨子主演の初の実写版（2004年）で随分と個性的なことをやらかしてくれてはおりましたが（でも倖田來未の主題歌はヒットしましたね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、その庵野秀明の持論に照らし合わせると本作はどうであるか。&lt;br /&gt;
　これがまた見事に真逆と云うか、庵野秀明の解説で語られた部分を、きれいサッパリと取り除いてしまっています。「どよめき」要素皆無。&lt;br /&gt;
　そもそも「ハニーフラッシュ！」とは叫ばないし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、個人的には『キューティーハニー』の見せ場として、クライマックスで悪党達を前にして、それまでのドラマ展開で披露してきた変身の種明かしをする口上が必要だろうと思っております。&lt;br /&gt;
　元ネタは比佐芳武原作の探偵映画『多羅尾伴内』シリーズですよね。あの片岡千恵蔵主演の『七つの顔の男』（1946年）に始まる一連の作品です。さすがに私もオリジナル版は観たことありませぬが、小林旭主演でリメイクもされましたし、石ノ森章太郎がコミカライズもしておりますので、そちらの記憶の方が鮮明です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あるときは片眼の運転手、またあるときは波止場のマドロス、しかしてその実体はッ！」と云う、あの口上ですよ（変装の内容によって口上は毎回、異なりますが）。『キューティーハニー』が『多羅尾伴内』をモチーフにしているのは明白ですね。&lt;br /&gt;
　これは『キューティーハニー』に限った話ではなく、『多羅尾伴内』は色々な作品のモチーフにされたり、ネタとして使用されております。タレントの松尾伴内の名前の由来もそうですし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかし、本作ではその口上もありません。&lt;br /&gt;
　「愛の戦士、キューティーハニーさ！」と西内まりやが大見得を切る場面が……ないッ（泣）。&lt;br /&gt;
　さぞかしＣＧのエフェクトを盛大に使った絢爛豪華な変身シーンを展開してくれるのだろうと期待していたのですが。けしからん。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そう云えば西内まりやの役名も「如月ハニー」ではなかったな。劇中では常に「如月ヒトミ」と名乗っておりました。早見青児（三浦貴大）からは「ヒトミちゃん」と呼ばれておりましたが。&lt;br /&gt;
　だから「ハニー」ではないです。&lt;br /&gt;
　まぁ、「天才的科学者、如月博士（岩城滉一）が亡くなった愛娘の姿を模して作りあげた女性型アンドロイドである」と云う部分と、「内蔵された空中元素固定装置を使って変身する」と云う部分は残りましたが、そもそも「ハニーという名前ではないので、ハニーとは呼ばれない（当たり前か）」のです。&lt;br /&gt;
　しかし題名が『ＣＵＴＩＥ ＨＯＮＥＹ』なのに、そりゃなかろう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　劇中で一回だけ、「キューティーハニー」と呼ばれる場面がありました。ラスボスである石田ニコルが変身した西内まりやをそう呼ぶのですが、それまで一度も呼ばれなかった名前で突然、「ハニー」と呼ぶのが、大層不自然でした。&lt;br /&gt;
　もう無理矢理、脚本上に台詞を挿入しているのが明白で、実にシラケます。こんな台詞を入れるくらいなら、いっそ全く「ハニー」と呼ばない演出であった方が良かったとさえ思えます。&lt;br /&gt;
　石田ニコルは結構、頑張っていたのに、あんな白々しい台詞を強要されるのがちょっと可哀想だとさえ思われました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督には、Ａ.Ｔ.なる人物とヒグチリョウの二名がクレジットされています。&lt;br /&gt;
　Ａ.Ｔ.はＣＭ製作会社出身で、本作が初監督作品となる人であるそうな。&lt;br /&gt;
　ヒグチリョウは、ＣＧ特撮で知られた白組の方ですね。こちらもＭＶの監督やＶＦＸの監修の方が多い人ですね。サッカーの長友佑都選手をモデルとしたアニメ『ゆうとくんがいく』（2014年）が初監督作品でしたので、本作で二作目となります。&lt;br /&gt;
　映像的にこだわりのある監督であるのは判ります。本作もまたＣＧ特撮な背景が随所に使用されたりしており、白組のＶＦＸはそれなりの出来ではありました。&lt;br /&gt;
　でも大抵の場合、映像派の監督作品は脚本が弱いという特徴があって、本作も例外ではありませんでした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　総じて、本作にはビジュアルやアクションの演出にあまり難点はありません。役者の演技もそこそこでしょう（上を見たらキリが無いし）。&lt;br /&gt;
　全ては脚本と演出が残念すぎる。これに尽きます。&lt;br /&gt;
　それほど予算の取れなかった作品であるのは判ります。ＴＶの特撮ヒーロー番組よりは、多少はリッチな画面ではありますが、Ｖシネ的クオリティであるのは仕方がない。&lt;br /&gt;
　本作を観てると、同じ東映配給だった『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/05/kikaider-reboot.html&quot;&gt;キカイダー ＲＥＢＯＯＴ&lt;/a&gt;』（2014年）を思い出してしまいました。類似点が色々あって、同じような失敗を繰り返していることが伺えます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　過去のアニメや特撮番組をリメイクするときに、大幅な設定の変更を行い、元の作品の魅力を根こそぎ失ってしまうと云う、あのパターン。『ＣＡＳＳＨＥＲＮ』（2004年）やら、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/09/gatchaman.html&quot;&gt;ガッチャマン&lt;/a&gt;』（2013年）やら、類似の例には事欠かないのが恨めしい。&lt;br /&gt;
　やはり制作側に、オリジナルに対する愛が欠落しているからではないのか。&lt;br /&gt;
　オマケに、本作にもまた邦画特有の悪い癖が見受けられました。即ち、クライマックスの危急存亡のときに、やたらと悠長にお涙頂戴な別れのシーンを入れたがる、と云うアレです。誰も不自然だと思わないのかな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　変身時の掛け声がなく、セクシーショットもなく、男たちもどよめかない。&lt;br /&gt;
　そもそも本作ではヒロインに変身する能力はあれど、ストーリー上には変身する必然も、必要もない。様々な姿になって敵を幻惑するから、ラストで「実はアレもコレも全部、私だったのよ」と正体を明かす痛快な口上が入るのに、それもない。&lt;br /&gt;
　どうもパターンな決め台詞を取り除くことが、リアルなストーリーにすることだと勘違いしているかのように思われます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　で、取り除かれた部分に代わって、新たに注入された設定が実にヨクアル設定でして。&lt;br /&gt;
　民衆を弾圧する強圧的な体制と、その体制に反旗を翻すレジスタンス達の抗争に、世間から身を隠して逃亡し続ける人間そっくりなアンドロイドが巻き込まれていくと云うのが本筋です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　三四年前に公開された『ブレードランナー』（1982年）は本当に衝撃でしたが、今ではもう「環境汚染が進んだ暗黒未来都市の図」と云うのは、ＳＦ映画には定番の背景ですよね。&lt;br /&gt;
　本作に於いても、「汚染物質混じりの降りしきる雨」なんて背景が堂々と使われております。一体、『キューティーハニー』に、こんな設定が必要なのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これは三池崇史監督の『テラフォーマーズ』（2016年）を観たときにも感じたことです。ようやく日本でも『ブレードランナー』的な背景をＣＧを駆使しながら、きちんと描けるようになったと云うのは喜ばしいが、だからと云ってこれ見よがしにそんな場面を入れられても、困ります。&lt;br /&gt;
　『テラフォーマーズ』には、まだそのような背景が必要であるのは感じられましたが、『キューティーハニー』にソレが必要だと思わせる理由がさっぱり思いつきませんデス。&lt;br /&gt;
　「逃亡アンドロイド」というキーワードから連想したのでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　当然、敵も「犯罪結社パンサークロー」ではありません。&lt;br /&gt;
　格差社会が極端に進行した未来において、巨大な都市の上層部分に富裕層が住まいし、下層部分には貧困層がひしめいている。都市の上層部は管理されて清潔で塵一つなく、汚染物質はすべて下層部に垂れ流している。&lt;br /&gt;
　都市の機能はすべて人工知能によって制御され、その人工知能の一部を担っているのが、もう一人のアンドロイドであるジル様（これが石田ニコルね）です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　富裕層は享楽的で労働はすべて機械任せ、貧困層は汚染された環境で細々と生き存えていると云う、限りなくドコカデミタような定番のＳＦ設定が披露されます。&lt;br /&gt;
　意外性のないヨクアル設定でも、アレンジの仕方が巧ければ気にもならないのですが、本作はどうにも設定の処理が杜撰というか、定番設定のイメージに頼りすぎた模倣作品の域を抜け出しておりませんです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、そんな環境問題を解決する為に考案されたのが、空中元素固定装置。&lt;br /&gt;
　汚染物質を分解して環境を浄化するマシンと云う設定が、『宇宙戦艦ヤマト』のコスモクリーナーＤのようです。ＳＦ者としてツッ込みの一つも入れたくなるのですが、それよりもストーリーの展開の方に穴が多すぎて、ツッコミが追いつきませんでした。不自然な上にも不自然な設定が多く、レジスタンスもテロを起こせば体制が崩壊して万事解決すると信じているような愚か者たちばかりです。&lt;br /&gt;
　冒頭で如月博士が命を落とす場面があり、終盤で「実は敵に捕らわれたまま生きていました」的に現れるのがサプライズではありましたが、「だったら空中元素固定装置の秘密もすぐに手に入ったのではないか」と云う疑問は華麗にスルー。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　設定を変更するのは制作側の好みにもよりましょうが、もう少し脚本に整合性を持たせることは出来なかったのか。ある場面のインパクトだけを考えて、その前後の矛盾には気がついていないところが多すぎます。&lt;br /&gt;
　ついでに、レジスタンスの機密事項をペラペラと口にして「台詞で計画や状況を説明する」のも勘弁して戴きたかったです。ネットワークシステムへの侵入描写もお手軽すぎるでしょ。&lt;br /&gt;
　根本的なところで、如月博士がジルを拒絶した理由や、ジルの最終目的が人類殲滅であるらしいのに、空中元素固定装置を手に入れてどうするつもりだったのかも曖昧なままでした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　背景描写が手抜かりしまくりなのに、見た目のビジュアルだけはそれなりです。&lt;br /&gt;
　部分的な格闘シーン等の殺陣も巧く演出されているだけに、ストーリーの全体的な流れが破綻しているのが残念極まりないです。&lt;br /&gt;
　西内まりやも頑張って格闘シーンを演じておりますし、バトルスーツのデザインもスタイリッシュです。実際、西内まりやはかなりカッコよく見えます。&lt;br /&gt;
　セクシーショットなしの、凛々しいヒロインによる活劇にしても、これはこれでよろしいとは思えます。ジルとハニーだけに絞った対立の構図も潔いでしょう。&lt;br /&gt;
　出来ればパンサーゾラも登場させて、ゾラとジルの関係も描いて戴きたかったが、石田ニコルが思いの外、美形悪役を好演していたので、そこは我慢できます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　やっぱり、妙なＳＦ設定を入れてしまった所為なんですかねえ。&lt;br /&gt;
　西内まりやは逃亡中の身であるので、出来る限り目立たないように暮らしていて、とてもじゃないが姿をくるくる変える華やかな変身シーンなど入れられない。苦肉の策として、ジルの本拠であるタワーに潜入する際に、ちょっとだけファッションショー的なシチュエーションを取り入れてくれましたが、かなり焼け石に水でした。&lt;br /&gt;
　申し訳程度に劇中で流れるオリジナルの主題歌の扱いが小さすぎたのも不満のタネです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作で『キューティーハニー』の実写版も三作になりましたが、実は原幹恵の『キューティーハニー ＴＨＥ ＬＩＶＥ』（2007年）が一番、良かったように感じられました。&lt;br /&gt;
　邦画でアニメの実写化に挑戦するのは難しいですねえ（だからアニメでもう一度、リメイクしてくれてもいいのよ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4778032756/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4778032756&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4778032756&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4778032756&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0001W8HY8/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0001W8HY8&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B0001W8HY8&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B0001W8HY8&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0001A7D0Y/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0001A7D0Y&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B0001A7D0Y&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B0001A7D0Y&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B000ZFTMYU/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B000ZFTMYU&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B000ZFTMYU&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B000ZFTMYU&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　ようやくＤＣコミックスの映画化製作も軌道に乗り始めたようで嬉しいデスね。今後もマーベル・コミックスに負けないように頑張って戴きたいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ヒーロー単体作品の映画化よりも統一世界観のクロスオーバー作品を優先していこうというマーベルとは真逆のアプローチが成功しております（危ない橋を渡っている気はしますが）。&lt;br /&gt;
　この先は『ワンダーウーマン』を挟んで、遂に『ジャスティス・リーグ』となるそうなので、とりあえずそこまでは失速しないで下さい（お願いだから）。アベンジャーズに負けるな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はデヴィッド・エアー。脚本も御自身で書いておられます。&lt;br /&gt;
　キアヌ・リーブス主演の犯罪サスペンス『フェイクシティ／ある男のルール』（2008年）や、ブラッド・ピット主演の戦争もの『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/12/fury.html&quot;&gt;フューリー&lt;/a&gt;』（2014年）の監督さんですが、アメコミにも造詣が深かったようです。&lt;br /&gt;
　製作総指揮にザック・スナイダーの名前も挙がっておりますが、シリーズを通して作品の雰囲気がきちんと維持されているのが嬉しいデスね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作では時系列的にも前二作に続く背景が描かれていて、スーパーマンが登場して世間を騒がせ、そしてスーパーマンがいなくった（一時的にね）あとの世界が舞台となります。&lt;br /&gt;
　もはやメタヒューマンの存在は公然となり、政府としても対策を講ぜざるを得ない。最初のメタヒューマン（スーパーマン）は善人だったが、次もそうとは限らない。もしも第二のスーパーマンが悪人であったなら、どうすればいいのか。&lt;br /&gt;
　メタヒューマンに対抗できる組織が必要だ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マーベル・コミックスには国家的な組織として「シールド」が登場しますが、ＤＣコミックスの方にも「アルゴス」なる組織が登場します。マーベルにあるものは、大抵、ＤＣにもあるんですよ。&lt;br /&gt;
　本作に於いて、このアルゴスの長官アマンダ・ウォーラーを演じているのは、オスカー女優ヴィオラ・デイヴィスです。コミックスだと結構、美形に描かれていますが、実写だと強面と貫禄の方が強烈な配役デスね。&lt;br /&gt;
　これくらいインパクトがないと、シールド長官ニック・フューリー役のサミュエル・Ｌ・ジャクソンには対抗できないか。どうしてどちらの組織も黒人をトップに描きたがるんですかね（大人の事情かしら）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、アルゴスとしては実戦に投入する実働部隊も揃えねばならない。アマンダ・ウォーラーはこれを「タスク・フォースＸ」と呼んでおります。&lt;br /&gt;
　設立意図は理解出来ますが、その為にかき集めた連中が悪党揃いというのが笑えますね。まぁ、超能力を得た人間は、欲望に負けて犯罪に走る輩の方が多いのであろうから、ヒーローよりもヴィランの方が数が多いのだろうとは察せられますが（笑）。&lt;br /&gt;
　それにメタヒューマンに対抗するなんて危険な任務は、命が幾つあっても足りるものでは無いので、最初から犯罪者をメンバーにしておけば、殉職しても気が楽だ。ヴィオラ・デイヴィス曰く、「悪をもって悪を制す」のだ。どこかで耳にしたような台詞ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ロバート・アルドリッチ監督の『特攻大作戦』（1967年）は漢のバイブルでありますし（ですよね？）、望月三起也の『ワイルド７』なんてのも容易く思い浮かぶところであります。&lt;br /&gt;
　任務の過酷さが「自殺も同然」であるから、付いた仇名が「スーサイド・スクワッド（自殺部隊）」。正式名称の「タスク・フォースＸ」よりも通りが良くなりました。&lt;br /&gt;
　個人的には、隊員を「使い捨て」にすることが前提であるので「エクスペンダブルズ」と呼んだ方がピッタリすると思うのですが、まぁ、世の中には既にそのような名前の作品もありまして、後発はネーミングにも苦労します。&lt;br /&gt;
　指示に従わぬ犯罪者共の首に「爆弾付チョーカー」を嵌めて強制するのはＢ級のお約束。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でかき集められる悪党達は、デッド・ショット、ハーレイ・クイン、キャプテン・ブーメラン、ディアブロ、キラー・クロック、エンチャントレス、スリップ・ノットといった面々。『バットマン』に登場した悪投をメインに固められています。&lt;br /&gt;
　これはやむを得ないか。『フラッシュ』や『ワンダーウーマン』といった単体作品がないので、『バットマン』出身者を多用せざるを得ないのは判ります。これに部隊を指揮する軍人を含めて総勢八名で構成……と云うのが、冒頭で語られる当初の構成でありました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作ではそれぞれの役を、ウィル・スミス、マーゴット・ロビー、ジェイ・コートニー、ジェイ・ヘルナンデス、アドウェール・アキノエ＝アグバエ、カーラ・デルヴィーニュ、アダム・ビーチが演じております。隊長となるフラッグ大佐役がヨエル・キナマン（新生ロボコップがこんなところに）。&lt;br /&gt;
　しかし『バットマン』出身の悪党の中で、一番有名なヤツが入っておりませんですね。&lt;br /&gt;
　ジョーカーはどうした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は本作ではジョーカーにあまり出番はありませんです。ジャレッド・レトが配役されたことで前評判も高く、前任者であるヒース・レジャーを越えられるのかと興味津々で劇場に足を運んだのですが、そこはちょっと期待外れでありました。&lt;br /&gt;
　そもそも本作の主役は、ウィル・スミスとマーゴット・ロビーなのです。デッド・ショットとハーレイ・クインが一番目立つし、活躍もするのであって、ジョーカーの出番はほとんどない。&lt;br /&gt;
　ジャレッド・レトの役作りに文句があるワケでは無いです。これはこれで個性的なジョーカーであると思いますが、いかんせん本筋のストーリーに関係してこない。専ら活躍するのは恋人であるハーレイ・クインばかり。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まぁ、ジョーカーも刑務所に収監された恋人を救おうと、裏で色々と活動したりもしますが、そこは本筋ではないので描写もアッサリしたものです。ヒース・レジャーの体現した狂気はなかなか越えられんか。&lt;br /&gt;
　これについては、ハーレイ・クインを登場させたことで、あの『ダークナイト』（2008年）で見た悪意の塊のようなジョーカーの凄みが半減してしまったとも云えます。「恋するジョーカー」と云うのも新しいですけどね。&lt;br /&gt;
　出番が少ないので、エキセントリックな性格もあまり強調できないのがツラい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ぶっちゃけ、『バットマン vs スーパーマン』に登場したジェシー・アイゼンバーグ演じるレックス・ルーサーとあまり差別化が図られていないようでもあります。&lt;br /&gt;
　この先、『ジャスティス・リーグ』が結成された暁には、スーパーヒーロー同士の共演は当然としても、スーパーヴィランの側もちゃんと共演して戴きたいのですが、このシリーズでジェシー・アイゼンバーグとジャレッド・レトを並べても大丈夫なのか。どちらもエキセントリックな性格だし、甲高い笑い声だし（個人的には「ジェシー・アイゼンバーグのジョーカー」と云うのもちょっと観てみたかった）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　でもその分、本作に於いてはハーレイ・クインの魅力が炸裂しまくりなので、ジョーカーの出番が少なくてもあまり残念ではありません。「スーサイド・スクワッド」の中では数少ない女性メンバーですが、間違いなく最弱でありましょう。&lt;br /&gt;
　他のメンバーは神業とも云える技能や超能力の持ち主ですが、ハーレイ・クインには何もない（イカレたねーちゃんであるだけ）。主兵装は「バット（木製）」のみ。&lt;br /&gt;
　しかしそれでも本作中で魅せるマーゴット・ロビーの魅力は大変素晴らしく、本作のヒロインであると断言して差し支えないでしょう。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/08/legend-of-tarzan.html&quot;&gt;ターザン ： ＲＥＢＯＲＮ&lt;/a&gt;』（2016年）では、ターザンの貞淑な妻ジェーンを演じていたのに、一転して本作ではイカレたビッチを演じております。でもビッチの方が可愛いとはこれ如何に。これがビッチ萌か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冒頭でヴィオラ・デイヴィスが部隊設立を説明する下りがありまして、各メンバーを紹介してしていきます。&lt;br /&gt;
　一人、登場するたびに技能を紹介し、各人のアップと共に名前と犯罪歴等が字幕で表示される。しかもかなりコミック的な演出であるのが笑えます。&lt;br /&gt;
　逮捕時の経緯まで語られますので、本作ではバットマンやフラッシュもチラ見せ的に登場します。バットマン役のベン・アフレックでシリーズを繋ごうという演出か。&lt;br /&gt;
　でも今回もまたフラッシュ（エズラ・ミラー）の出番はワンカットのみ。「他にもメタヒューマンが存在するのだ」と云う予告扱いにされるのはよろしいのデスが、早いところフラッシュ単体の作品が制作されないものでしょうか（先にＴＶドラマとして制作されていますから、まったくの無名ではないか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　犯罪者ではないメンバーとして、エンチャントレスが挙げられておりまして、これが一番異色のキャラクターですね。&lt;br /&gt;
　演じているカーラ・デルヴィーニュはイギリスの女優さんだそうで、キーラ・ナイトレイとジュード・ロウが共演した『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/05/anna-karenina.html&quot;&gt;アンナ・カレーニナ&lt;/a&gt;』（2012年）にも出演していたそうですが印象薄いです。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/05/anna-karenina.html&quot;&gt;アンナ・カレーニナ&lt;/a&gt;』のジョー・ライト監督は次作『ＰＡＮ／ネバーランド、夢のはじまり』（2015年）でもカーラ・デルヴィーニュを人魚役に配役しておりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エンチャントレスは「六千年前の古代の魔女」であると説明され、思いっきりオカルトの香りを振りまいております。いきなりこんなキャラを出してきて大丈夫なのかと心配でしたが、デヴィッド・エアー監督はなかなか巧くまとめておりました。&lt;br /&gt;
　劇中で描かれる太古の魔法が作り出すカラクリが、クリプトン星の超科学の産物かと見紛うような代物で、オカルトと云えども「ある種の科学的法則に則っている」と伺わせてくれます。&lt;br /&gt;
　明らかにエンチャントレスもまた、メタヒューマンであると云う描かれ方です。&lt;br /&gt;
　カーラ・デルヴィーニュはエンチャントレス本人と、エンチャントレスに取り憑かれたジューン・ムーン博士の一人二役を演じていて、落差の激しい特殊メイクが印象的でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　オカルトめいたキャラではありますが、エンチャントレスの振りまくダークな雰囲気が、マーベルの『アベンジャーズ』とは異なる赴きですね。&lt;br /&gt;
　考えてみれば、シリーズの次回作（予定）の『ワンダーウーマン』もまた、神話的な背景を持つキャラですから、割とイメージが繋がりやすいように配慮されているように思えます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　犯罪者でないメンバーとしては、隊長役のヨエル・キナマンと、その護衛役として登場するカタナもいます。カタナを演じている福原かれんは日系アメリカ人の女優さんだそうですが、本作が映画初出演だそうな。&lt;br /&gt;
　劇中では割とネイティブな日本語台詞を口にする場面もありました。まぁ、ちょっと違和感あるような演技ではありますが、日本刀で何でもぶった斬る暗殺者ですから、そこがちゃんと描けていたので良しとしましょう。&lt;br /&gt;
　これまた先日観たマーベルの『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/08/x-men-apocalypse.html&quot;&gt;Ｘ－ＭＥＮ ： アポカリプス&lt;/a&gt;』（2016年）に登場したサイロック（オリヴィア・マン）と、かなりキャラがカブっておりますが、元々ＤＣとマーベルはキャラが被りまくりなので仕方ないか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作では、エンチャントレスとその弟、及びディアブロがオカルト又は超能力系のキャラクターとして登場し──ディアブロは火焔能力者──、メタヒューマンとして描かれております。キラー・クロックも辛うじてメタヒューマンの範疇でしょうか（怪力だし）。&lt;br /&gt;
　が、それ以外は特殊技能を持った普通の人間であり、その筆頭がウィル・スミス演じるデッドショット。百発百中の凄腕スナイパーとして登場し、劇中でも神業的な狙撃の腕を披露してくれます。&lt;br /&gt;
　ウィル・スミスが演じているので、コミック的なスコープ付のマスクは描かれないのかと思われましたが、やっぱり途中でマスクが出てきました。いや、でも、無理してマスク被らなくても良かったですね。&lt;br /&gt;
　マスクなしのウィル・スミスが片眼に赤いモノクル的なスコープを付けているのが、一番似合っていましたので、映画版のデッドショットはこれを基本形にして戴きたいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　尤も、本作に於けるデッドショットは娘を愛する家庭的な父親の側面も持っていて、あまり悪人らしくありません。暗殺稼業も仕事と割り切ってやっていますが、娘の前では殺人を躊躇う場面もあって、原作コミックスのような寡黙かつ非情なキャラクターにはなっておりません。&lt;br /&gt;
　この先、「愛する者を失って」そのような変貌を遂げるのか、気になるところではありますが、そもそもギャラの高いウィル・スミスを何度も登場させられるのかと云う点が問題であるように思われます。&lt;br /&gt;
　マーゴット・ロビーのハーレイ・クインと並んで、もう一方の主人公でもありますし、本作ではまだ善人要素が残っているデッドショットでしたが、これはこれで。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、エンチャントレスもスーサイド・スクワッドの主戦力として構想していたアマンダ・ウォーラー長官でしたが、狡猾な魔女がいつまでも只の人間に従っているわけもなく、割と簡単に裏切られて反旗を翻されます。&lt;br /&gt;
　実は本作のラスボスがエンチャントレスだったと云う構図でありまして、結成と同時に裏切り者が街を破壊し始め、スーサイド・スクワッドの初任務はアマンダ・ウォーラー長官を救出してエンチャントレスの暴走を食い止めるというもの。&lt;br /&gt;
　部隊最強のメンバーを敵に回して、残り全員が束になって勝てるのか。&lt;br /&gt;
　デッドショットとディアブロの能力が頼みの綱だろうと思われましたが、バットを振り回してエンチャントレスに立ち向かうハーレイ・クインの勇姿にクラクラしました。やはりビッチ萌だ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　紆余曲折の末、エンチャントレスを倒すスーサイド・スクワッドでありますが、部隊運用の問題を突かれて政治的窮地に陥るウォーラー長官に助け船を出すのが、大富豪ブルース・ウェイン（ベン・アフレック）であったと云うエピローグが付いてきます。&lt;br /&gt;
　交換条件に政府の持つメタヒューマンの情報を要求し、着々と仲間集めに邁進している様子が伺えます。そしてスーサイド・スクワッドを解散させないなら「我々」が解散させるぞと、脅し文句のような台詞を口にして去って行くベン・アフレックでありますが、果たして本当にジャスティス・リーグは結成されるのか。&lt;br /&gt;
　とりあえず次作の『ワンダーウーマン』も期待して待ちたいと思います。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01HD2WIHK/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01HD2WIHK&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01HD2WIHK&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01HD2WIHK&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01L6SJ1WW/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01L6SJ1WW&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01L6SJ1WW&amp;Format=_SL160_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01L6SJ1WW&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01CS6UQ20/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01CS6UQ20&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01CS6UQ20&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01CS6UQ20&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　『ほしのこえ』（2002年）の自主上映を下北沢のミニシアターまで観に行ったのは今は昔。&lt;br /&gt;
　ＳＦ者として一番好きな新海誠作品は『雲のむこう、約束の場所』（2004年）だったりしましたが──『星を追う子ども』（2011年）はイマイチで──、本作で更新されました。本作が（今現在の）最高傑作でありましょう。&lt;br /&gt;
　特に感動のラストシーンでは、『秒速５センチメートル』（2007年）のときに感じたモヤモヤが晴れていく思いがしました（溜飲が下がったと云うか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男女の精神が入れ替わるネタが大林宣彦監督の『転校生』（1982年）を思わせる青春ストーリーですが、それだけに終わらないのがいいです。何やら裏に込み入ったＳＦ設定が垣間見えるのですが、それを表に出そうとしないストイックな演出です（だから一般受けするのね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　主要な声の出演が、神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子と実写俳優さんを多く起用していますが、まったく違和感なしです。配役の妙を感じます。&lt;br /&gt;
　神木隆之介がアニメも巧いのは前からですが、長澤まさみ、市原悦子も素晴らしいですね。上白石萌音は、ほぼ本作が初めてですが──細田守監督の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/ookamikodomo-no-ame-to-yuki.html&quot;&gt;おおかみこどもの雨と雪&lt;/a&gt;』（2012年）にも出演しておりましたが印象薄いデス──、こちらも方言が自然に感じられました。&lt;br /&gt;
　中でも男女入れ替わった後の、神木隆之介の演技がコミカルで巧いわ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　抒情的なストーリーで感動的だったとか、背景美術は相変わらず美しいとか、音楽のセンスもいいね、などと云う当たり前の感想は置いといて、以下はＳＦ者らしく背後に隠された設定を考察してみましょう（それ以外のことも）。いつもよりまとまりなくダラダラ書いてます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■同じ場所に墜ちる隕石&lt;br /&gt;
　劇中では、糸守町の湖は「約千二百年前に形成された隕石湖である」旨が語られていましたが、偶然にもこれはティアマト彗星の周期と同じであり、今回もまた彗星の核が割れて糸守の街に墜ち、街が消滅すると云う事件が描かれておりました。&lt;br /&gt;
　同じ場所に隕石が墜ちる（多分、同じ彗星から）確率はどれくらい低いのだろうか。&lt;br /&gt;
　果たしてコレは偶然か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　てなことをツラツラ考えておりますと、宮水神社の御神体もまた、すり鉢状の土地の中央にある奇妙な形の岩──妙に直角な部分が気になる──であることに思い至りました。御神体も隕石なのか。&lt;br /&gt;
　しかも御神体の岩屋の奥には、古代人（縄文人かしら）が描いたらしき壁画があって、これもまた彗星由来であることを示唆しております。&lt;br /&gt;
　つまり時を隔てて同じ場所に（多分、同じ彗星から）隕石が三回、墜ちていることになり、これは偶然とは思えませんですねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■何が墜ちてきたのか&lt;br /&gt;
　最初の隕石が御神体になるくらいですから、超常的なナニカであろうと思われますね。事実、それを祀った宮水神社の血統では女性には不思議なことが起こるとも語られておりますし、「三葉ちゃんと瀧くんの入れ替わり」だけでなく、同様の事件は過去何度も起こっているらしいと、お祖母ちゃんが口にしておりました。&lt;br /&gt;
　多分、昔話の「繭五郎の大火」と云うのも、何か関係があるのか。繭五郎のお陰で過去の文献も伝承も何もかも失われてしまったと云われておりますが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　すると今回の事件もまた「東京のイケメン男子にしてくださーいッ」と云う、三葉ちゃんのお願いを宮水神社の神様が聞き届けてくれたから起きたらしいと察せられます。実に霊験あらたかな神様ですな。&lt;br /&gt;
　しかもその神様は「東京」がどこにあるのかも、「イケメン男子」がどのようなものであるのかも、ちゃんと理解しているナニカであるらしい。&lt;br /&gt;
　何もかも、三葉ちゃんのお願いの所為か。瀧くんは被害者なのだ。彼に落ち度はない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「三年のタイムラグ」は御愛敬でしょうか。千年単位の彗星の接近すら、一跨ぎのように感じられる神様にしてみれば、三年くらいは「誤差誤差」と片付けられてしまいそうです。&lt;br /&gt;
　同様にラストシーンの巡り逢いもまた、神様の計らいであろうと考えられます。&lt;br /&gt;
　それにしては八年もかかっていますが、やっぱりまぁ「三年も八年も一緒一緒」と片付けられてお終いか。アバウトな神様だな、おい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　彗星に乗っていたナニカが地球に落下したことに端を発しているようですが、これは何かの事故なのか。分裂してしまったナニカは何とか元に戻ろうと、彗星が地球に最接近する都度、最初に墜ちた御神体めがけて墜ちてきているような感じがしますね。&lt;br /&gt;
　すると、もう千二百年経つと四度目の落下があるのか。&lt;br /&gt;
　劇中での描写では、彗星が完全に分裂したようにも見受けられましたので、三度目で打ち止めかも知れません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の主題歌「夢灯籠」とか「前前前世」を聴いておりますと、歌詞が妙に宇宙的なスケールであり、これは御神体と彗星のラブソングのような気がします。&lt;br /&gt;
　でもカラオケでＲＡＤＷＩＭＰの「前前前世」を歌おうとすると、ＭＶの画面に猿人が登場します。まさかアレが「前世」なのか。ロマンチックな歌詞がブチ壊しやね（笑）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■父の経歴&lt;br /&gt;
　糸守の町民を救ったのは、最終的には町長であるお父さん（てらそままさき）が突発的に防災訓練を実施したからだと描かれ、その後の経緯が語られていく過程で、新聞記事に町長の経歴が掲載されている場面がありました。&lt;br /&gt;
　それによると「民俗学者から宮司になり、更に町長になった」異色の経歴の持ち主とな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　きっと飛騨の山奥の伝承か何かを調べに来たフィールドワークで、現地の宮司の娘さんと知り合い、恋に落ちて、そのまま結婚したのでしょう。&lt;br /&gt;
　するとあの父親は、宮水神社の御神体が隕石由来であることに気付いていたと思われますね。劇中では、奥さんが存命の頃に、現役の巫女である奥さんの神事に付き合い（幼い三葉ちゃんも連れて）、御神体に「巫女の口噛み酒」を奉納にも行ったらしきイメージも描かれておりました（口噛み酒をＡｍａｚｏｎで通販してくれ！）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　するとお父さんは御神体内部の壁画も見ていた筈であり、一方で糸守の湖が形成された理由も知っていたでしょうから、少なくともお父さんにだけは「この地に隕石が二回墜ちている」ことが判っていた筈ですね。&lt;br /&gt;
　湖が形成された理由しか知らないと、「そんな偶然が起きるか」と一笑に付されるのがオチですが、「既に二回起きている」ことを知っている人であればどうか。&lt;br /&gt;
　最後の最後に、真剣な表情の娘から「星が墜ちてくるのよ、お父さん！」と云われたなら──上空では彗星が分裂している様子も肉眼で確認出来ましたし──、御神体と湖の形成時期の時間差も考慮し、周期的に符合することが理解出来る人だったなら、「二度あることは三度ある」と考えることも出来たのではないか。&lt;br /&gt;
　突発的な防災訓練も、それほど御都合主義な展開でもなかったのか──と思い至って、ちょっと驚きデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■日付の問題&lt;br /&gt;
　本作一番のツッコミ処がここですねえ。&lt;br /&gt;
　二〇一三年と二〇一六年のカレンダーを比較すると、曜日にして四日ズレております。&lt;br /&gt;
　互いに日記まで付けておきながら、これに気がつかないワケあるか。&lt;br /&gt;
　「夢から覚めると、どんなに大事なことでも忘れてしまう」と云う事象は劇中で何度も描かれておりましたが、三年間の隔たりがあることを日記に記そうと思わなかった理由が思いつきませんです。&lt;br /&gt;
　大事なことだろう、これは。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　曜日の感覚がズレていることは、口噛み酒を奉納しに行く日の朝に、三葉ちゃん（中身は瀧くん）が学校の制服を着て部屋から出て来て、四葉ちゃん（谷花音）から今日は休日だとツッ込まれる場面でも示唆されておるのですが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　すると日付については、あえて意識しないように何者かが操作していたのか。&lt;br /&gt;
　考えてみれば、瀧くんの記憶には不自然な点が多々見受けられます。三葉ちゃんとの初めての出会いを憶えていないのに、組紐だけはしっかり腕に巻いていたり。あれほどの大災害の記憶をすっかり失念していたり。&lt;br /&gt;
　それどころか、飛騨の図書館で被災者名簿を調べて遂に突き止めた三葉ちゃんの名前すら、翌日には思い出せなくなっている。&lt;br /&gt;
　何者かが故意に記憶を操作しているとしか思えませんですね。&lt;br /&gt;
　同様のことが三葉ちゃんの身にも起きているとすれば、双方共に日付を不審に思わなかった（思うことが出来なかった）のも当然なのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これは糸守町の住民を救おうとした──それとも宮水の血統が失われることを怖れたのか──神様の遠大な計画の一部だったのか。三年間のタイムラグがあったから、歴史を改変し、時間線を乗り換えることも出来たのだと考えると、すべては最初から仕組まれていたような気がしますね。&lt;br /&gt;
　瀧くんと三葉ちゃんは、超越者の駒として扱われていた──ような気もします。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■総武本線と中央本線&lt;br /&gt;
　感動的なラストシーンではありましたが……（傍目から見ると、それは只のナンパではないかと云うツッコミはさておき）。&lt;br /&gt;
　瀧くんが新宿からＪＲ中央線に乗って四谷方面に向かうと、代々木を過ぎたところあたりで、並行して走るＪＲ総武線に乗った三葉ちゃんの車両を見かける。&lt;br /&gt;
　互いに相手に気付き、そして……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　三葉ちゃんは何故か、次の千駄ヶ谷駅で下車し、四ッ谷方向に向かって走り始める。瀧くんは四ッ谷駅で下車し、新宿方向へ駆け戻り始める。&lt;br /&gt;
　そして須賀町の須賀神社の「例の階段」で遂に巡り逢う（この場所はＧｏｏｇｌｅマップのストリートビューでも確認できるので、ネットで聖地巡礼してみよう）。&lt;br /&gt;
　しかし、三葉ちゃんは何故、千駄ヶ谷で下車してしまったのか。そのまま乗っていけば総武線も四ッ谷に停まるじゃないか。瀧くんも引き返さなくても、下車したその場で待っていれば、数分の遅れで総武線が追いついてくるのが判っていたはず。&lt;br /&gt;
　むしろ慌てて改札を出てしまう方がすれ違う可能性が高くなるとは思わなかったのか。二人そろって動転しすぎでは。&lt;br /&gt;
　まぁ、駅の改札で巡り逢うよりもドラマチックではありましょう。絵になるし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　劇中での描写から、瀧くんの住むマンションがあのあたりにあるので（赤坂御用地越しに東京タワーが見えるとは羨ましい）、そこへ向かっていたと思えなくもないですが。それでも千駄ヶ谷で下車するより信濃町で下車した方が（げふんげふん）。&lt;br /&gt;
　それにしても、あの込み入った住宅街の中で、よく出くわすことが出来たものだと感心してしまいます。これも神様のお計らいだと考えない限りは、無理のある展開ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　してみると糸守町は壊滅し、宮水神社も木っ端微塵になりはしましたが、宮水神社の神様──彗星に乗っていたナニカ──は落下から八年経った二〇二一年現在でも健在であり、依然として活動していることが察せられますね。&lt;br /&gt;
　この上は「高校生になった四葉ちゃんを主人公にした続編かスピンオフ作品」を期待したいところです。四葉ちゃんとて宮水の巫女の末裔ですし、いずれ何か起きるのでは。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
■その他&lt;br /&gt;
　どうでもいいが今回の事件で一番いい目を見ているのが瀧くんの同級生である司くん（島崎信長）──メガネ野郎な──ですね。&lt;br /&gt;
　ドラマの終盤に、大学卒業を前にして友達三人が就活の成果を喫茶店で報告しあう場面があり、メガネくんが左手に指輪をしていました。その後、瀧くんと奥寺先輩（長澤まさみ）が会う場面では、奥寺先輩も左手に指輪を嵌めている。&lt;br /&gt;
　あの飛騨旅行がきっかけだったのかあッ。鳶に油揚げをさらわれる感が半端ないデス。&lt;br /&gt;
　瀧くんが採用面接を受けていたのは、やっぱり大成建設なのかな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前作『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/06/garden-of-words.html&quot;&gt;言の葉の庭&lt;/a&gt;』に登場していたユキちゃん先生（花澤香菜）も、本作に登場しておりました。こんなクロスオーバーは大好きです。&lt;br /&gt;
　でも、どんな靴を履いているのか見たかったのに、脚は映してくれませんでした（泣）。&lt;br /&gt;
　しかもユキノ先生、実家は四国だったのでは……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一番気に入った脇役は「飛騨の高山ラーメン店主のオヤジさん」です。言葉少なに瀧くんに餞別代わりに弁当を渡すシーンがいい（面倒見のいい人だなぁ）。&lt;br /&gt;
　この弁当はオニギリでした。オニギリ＞おむすび＞「結び」か。芸が細かすぎますね。&lt;br /&gt;
　糸守町出身であることが語られておりましたので、それ以前の糸守町のシーンのどこかに登場していないかと探してみようと思い立ちましたが、二回観たくらいでは気付けませんでした。もう一回、探しに行くか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4041026229/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4041026229&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4041026229&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4041026229&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4041047803/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4041047803&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4041047803&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4041047803&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4048956965/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4048956965&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4048956965&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4048956965&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　本作はその元祖ディズニー製アニメ『ジャングル・ブック』の実写リメイク作品です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は実写版としては、スティーヴン・ソマーズ監督による『ジャングル・ブック』（1994年）が先にありますので、本作は二度目の実写映画化と云うことになります。しかし元祖アニメ版に忠実なのは本作の方でしょう。&lt;br /&gt;
　本作は原作小説よりも、元祖アニメ版がどうであったかを重視しているように思われました。その点では、ソマーズ監督版よりもリメイクの完成度が高いと申せましょう（そもそもソマーズ監督版は「リメイク」ではなかったような）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　キプリングの原作小説を読んでないので、「インドのジャングルの中で、豹に拾われた孤児がオオカミの群れの中で育ち、危険な目に遭いながらも、やがて成長して人間の社会に帰って行く」くらいの大筋しか存じませんのですが。&lt;br /&gt;
　だから本作がどの程度、原作に忠実な映像化なのかは語ることが出来ません。&lt;br /&gt;
　そもそもキプリングのことをよく知らないし。ノーベル文学賞作家であるとか、『ジャングル・ブック』以外にも『少年キム』、『プークが丘の妖精パック』なんてのが翻訳されているのは存じておりますが、書籍として見かけはしたが読むところまでには至らない。&lt;br /&gt;
　あくまでもウォルト・ディズニーの遺作となった元祖アニメ版と比較してのハナシです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ソマーズ監督版の『ジャングル・ブック』が元祖アニメ版のリメイクではないと感じるのは、モーグリ役がジェイソン・スコット・リーだったりした所為もありますね。もうこれだけで、ナニやら『ターザン』のパロディのように感じられたものでした。&lt;br /&gt;
　ホントは『ターザン』の作者エドガー・ライス・バロウズの方が、キプリングの著作に着想を得ておるのですが……。&lt;br /&gt;
　やはりモーグリは少年でなければならんか（幼少時のアニメの刷り込みは偉大だ）。&lt;br /&gt;
　他にもソマーズ監督版では、サム・ニールやレナ・ヘディといった方々も出演されていて、専ら人間側のドラマが重視されていたように思われますが、本作では「人間」なのはほぼモーグリ少年のみであるという潔さです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はジョン・ファブロー。ＳＦ者としては、スティーヴン・ソマーズ監督作品よりも、ジョン・ファブロー監督作品の方にＳＦ的なセンスを感じて軍配を上げたいです（いや、本作はＳＦじゃないですけど）。&lt;br /&gt;
　まぁ、『ザ・グリード』（1998年）や『ハムナプトラ／失われた砂漠の都』（1999年）も悪くは無いが、『ザスーラ』（2005年）や『アイアンマン』（2008年）の方がより好ましいという個人的な感想です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、何故か今年（2016年）は『ジャングル・ブック』と『ターザン』が同時に復活して公開されるということになりました。別に示し合わせたわけでもあるまいに、ハリウッドは妙なところでシンクロしますね。&lt;br /&gt;
　どちらも動物をリアルなＣＧで表現して実写の俳優と合成して共演させるという、半ばアニメのような造りです。この「密林映画対決」は公開前からちょっと楽しみにしておりました。&lt;br /&gt;
　結論から申し上げると、どちらも甲乙付け難い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしデヴィッド・イェーツ監督の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/08/legend-of-tarzan.html&quot;&gt;ターザン ： ＲＥＢＯＲＮ&lt;/a&gt;』（2016年）の方がシリアス路線であるのに対して、本作は思いっきりファンタジーな方向へ舵を切っております。そもそも描き方が対極的なので、どっちが良いとも云い難いものがあります。&lt;br /&gt;
　本作ではリアルな動物達が人語を話したり、歌ったりしております。まさに元祖ディズニー・アニメの再来です。これは見事でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　使用される歌曲も馴染み深いシャーマン兄弟の歌曲ですよ。本作の音楽はジョン・デブニーですが、劇中ではシャーマン兄弟の歌曲も巧みに取り入れております。&lt;br /&gt;
　ちゃんと熊のバルーがモーグリ少年を腹の上に載せて泳ぎながら「本当に大切なもの（“The Bare Necessities”）」を歌いますし、オランウータンのキング・ルーイも手下のサル共を従えて「君のようになりたい（“I Wanna Be Like You”）」を歌ってくれます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「毛並みや皮膚の質感も実物そのもののような動物」が、歌って踊ると云うのが素晴らしい。おまけに本作は、背景もほぼ全てＣＧであるそうな。&lt;br /&gt;
　主人公のモーグリ少年（ニール・セティ）は、常にブルーバックの前で演技していたそうですが、違和感がまったく仕事をしておりませんデス。重箱の隅をつつけば、合成ぽい場面も無いわけでは無いが、些細なことでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　動物が少年と当たり前のように会話する作品ですので、本作では動物のキャラクターに有名俳優の声の出演が配されております。&lt;br /&gt;
　まずは熊のバルーが、ビル・マーレー（この配役が一番、納得です）。&lt;br /&gt;
　黒豹のバギーラが、ベン・キングズレー。&lt;br /&gt;
　虎のシア・カーンが、イェドリス・エルバ。&lt;br /&gt;
　ニシキヘビのカーが、スカーレット・ヨハンソン。&lt;br /&gt;
　オランウータンのキング・ルーイが、クリストファー・ウォーケンです（これが特筆もの）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　熊のバルーにツッコミを入れるチョイ役のイノシシをファヴロー監督が吹き替えていたり、一緒に登場したリスをサム・ライミが演じていたりしますが、これは楽屋落ちですね。&lt;br /&gt;
　先述のとおり、人間はほぼモーグリ少年役のニール・セティ以外には登場しません。回想シーンでモーグリ少年の父親が出てきたり、遠目に見る人間の集落に数人の村人が映る程度です。台詞もないし。&lt;br /&gt;
　動物主体のドラマに、一人だけ人間の子供が紛れているという描かれ方です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　暢気な熊がビル・マーレーの声で調子の良い言葉を連発するのも楽しいし、堅物の黒豹がベン・キングズレーの声で真面目くさって説教垂れるのも微笑ましいデス。特にこいつらはコンビを組んでからが本領ですね。&lt;br /&gt;
　獰猛な虎がイェドリス・エルバの声で凄みを漂わせすぎなのもいいとして、元祖アニメ版では男性だったニシキヘビが女性になっていたのが意外でした。&lt;br /&gt;
　スカーレット・ヨハンソンの大蛇が神秘的です。ここでも「信じて欲しい（“Trust in Me”）」の歌曲が使われますが、人間を丸呑みにしようとしているのに、その歌詞はちょっと怖い。&lt;br /&gt;
　大蛇カーが催眠術をかけるときに目玉を光らせるところもそのまんまなのが笑えます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このあたりまでは動物の映像に俳優が声を付けている感じで、割とアニメ的ですね。&lt;br /&gt;
　まぁ、俳優の表情の演技をモーションキャプチャで取り込んで動物の表情に反映させても限界がありますわな。黒豹の顔はどうやってもベン・キングズレーには見えませんし、熊の顔もビル・マーレーには見えません。いや、想像力を酷使すれば、面影が残っているように見えなくもないか。&lt;br /&gt;
　特に熊のバルーはちょっとだけビル・マーレーぽいですが、これはビル・マーレーの方が元からバルーぽいからなのかしら。配役の妙を感じますね（失礼な）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしキング・ルーイだけは違いますよ。類人猿ですからね。顔のパーツの配置が人間と似ているので、演じている「中の人」の面影がはっきりと現れています。&lt;br /&gt;
　本作では、クリストファー・ウォーケン似のオランウータンと云う、世にも珍しい生き物を拝むことが出来ました。瞳の色も青いままです（そんな猿がいるか）。&lt;br /&gt;
　本作では、「インドの密林にオランウータンは棲息していない」と云う事実に鑑み、「オランウータンに似た別の生き物」──巨大類人猿ギガントピテクス──なる設定の変更が行われておりますが、見た目は完全にオランウータンです。しかし通常のオランウータンの何倍も大きい。&lt;br /&gt;
　ぶっちゃけ、キングコングの親戚かと突っ込みたくなるほどに巨大です（怪獣の域に達してますね）。流石はサルの王。登場時の衝撃は元祖アニメ版を越えました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかもそれが歌います。元祖でルイス・プリマが歌った楽しげなジャズナンバーが、本作ではかなり不気味にアレンジされております。&lt;br /&gt;
　アニメのオランウータンが人間に憧れて「君のようになりたいんだ」と歌うのは愛嬌がありますが、巨大類人猿が同じ歌を唄っても、受ける印象はガラリと変わりますね。巧い演出です。&lt;br /&gt;
　ここもクリストファー・ウォーケンが吹替なしで歌っているようです。流石は舞台ミュージカル出身。『ヘアスプレー』（2007年）でも歌って踊っておられましたが、まだまだお元気ですね。&lt;br /&gt;
　クリストファー・ウォーケンは若い頃にルイス・プリマと面識があったと語っていた記事がありましたが、尚のこと本作のキング・ルーイ役には感慨深いものがあったのでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このキング・ルーイという、キプリングの原作小説には登場しない──インド暮らしの経験のあるキプリングが、インドの密林にオランウータンを登場させる筈も無いか──、ディズニー・オリジナルのキャラクターの実写化に一番、気合いを入れているように思われるところからも、リスペクトの比重がどちらに傾いているか判ろうというものでしょう（いいぞもっとやれ）。&lt;br /&gt;
　元祖アニメ版のＤＶＤには映像特典として、当時の製作スタッフ達にインタビューしたメイキングが付いておりましたが、それによると「熊のバルー」ですら、原作小説では思慮深い性格だったのを、ウォルト・ディズニーが陽気なキャラクターに改変したと語られておりました。&lt;br /&gt;
　結構、ディズニーさんは大胆に（あるいは好き勝手に）改変しておったのですね（六〇年代は大らかだったのか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　サルの王でいるだけでは飽き足らず、ジャングルの支配者にまでのし上がろうという野望を持ったキング・ルーイが欲しているのが「火の扱い方」です。こればかりは人間でないと判らないので、モーグリ少年からその秘密を聞き出そうとします。&lt;br /&gt;
　野望を隠して、友好な態度を装いながら、「火を使いこなして人間のようになりたいんだ」と歌う巨大類人猿の図は、ちょっとしたホラーのようでもあります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　でも、本作ではキング・ルーイはキングコング並みに巨大化してしまっているので、よく考えたら別に火は必要なかったのでは。あの体格をもってすれば、シア・カーンだって片手でひねり潰せるでしょうに。&lt;br /&gt;
　ファブロー監督には是非、キング・ルーイが正面から戦いを挑んで、シア・カーンを一撃の下に屠りさる対戦シーンを描いて戴きたかった。いや、それ『ジャングル・ブック』じゃないから。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　元祖アニメ版と大幅に変わっているのが、象のハティ大佐でしょう。象の群れを軍隊に見立てて、部下に号令しつつ行進して行くのがユーモラスでしたが、この部分だけは大幅に変更され、ゾウは一切喋らないことになりました。&lt;br /&gt;
　おかげで「ハティ大佐」とも呼ばれないし、そもそも軍隊ではなくなりました。ただ沈黙のうちに通り過ぎる象の群れは、他の動物達から畏敬と尊敬の念を向けられているのみです。&lt;br /&gt;
　しかし、黙ってモーグリ少年を見つめる象の眼には明らかに知性が宿っているように見える演出がお見事でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　何故か、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/08/legend-of-tarzan.html&quot;&gt;ターザン ： ＲＥＢＯＲＮ&lt;/a&gt;』でも同様の演出が見受けられたのが興味深いです。やはり象とは高い知性を持ち、哲学者めいているのがイマドキのイメージなんですかね。それはアフリカゾウでもインドゾウでも変わらないもののようです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　元祖アニメ版のメイキングによると、ウォルト・ディズニーは「キャラクターを立てることにのみ注力し、脚本は出来るだけにシンプルにする」と云う方針を貫いたそうです。その所為で、名作の誉れ高いアニメ映画ではありますが、今になって見直すとほとんどストーリーらしいストーリーが無かったことに驚かされます（シンプルすぎるわ）。&lt;br /&gt;
　ファブロー監督としては、現代的なリメイクとしてそれは如何なものかと思われたようで、本作にはウォルト・ディズニーなら削ったであろうドラマチックな要素が満載になりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「シア・カーンが旅人を襲ってモーグリ少年が孤児になる」序盤の展開が復活しましたし、これによってシア・カーンとモーグリ少年の因縁が強調されておりますので、やはり正しい判断なのでしょう。&lt;br /&gt;
　また、シオニー丘のオオカミの群れとモーグリ少年の絆もしっかりと描かれ、シア・カーンとモーグリ少年の対決への流れがよりドラマチックになりました。&lt;br /&gt;
　ついでに火の扱いも派手になり、クライマックスの森林火災は迫力満点です（でもＣＧ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして一件落着後のモーグリ少年の身の処し方もまた、元祖アニメ版とは大きく異なりました。原作でも、人間社会に復帰するのが結末だそうですが、本作ではモーグリ少年はジャングルに留まります。生まれてから過ごしてきた時間の長い家族や仲間との絆の方が大事なのであって、種族的な差異など些細なことであると云う、価値観の逆転がイマドキですね。&lt;br /&gt;
　人間は人間同士で暮らすのが一番だなどとは云わない。だから本作には、「人間の少女」なんてのも登場しません。時代の流れを感じるラストシーンでした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　元祖アニメ版ではモーグリ少年を見送った後、熊のバルーと黒豹のバギーラが仲良く森に帰って行くのがラストでありまして、何となく『カサブランカ』（1942年）のラストシーンようなイメージがあったのですが、本作ではこれは無し。&lt;br /&gt;
　そして全ては一冊の本の中に納められると云うエンディング。エンドクレジットで再びカーテンコール式に各キャラクター達が本のページから飛び出してくるのが楽しい演出でした。&lt;br /&gt;
　キング・ルーイもしぶといな（あれしきで死ぬ筈無いと思ってましたともさ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
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　いや、別に映像化が不可能だとか、壮大すぎて一本の枠に収まらないとか云うものでは無く、ええと……それほど有名とは云えない──かなりマイナーかな──作品と云うだけのことでして。かつてハヤカワＳＦ文庫から翻訳が出ておりましたが、長らく絶版状態でしたね。&lt;br /&gt;
　本作の公開に合わせて、今度は創元ＳＦ文庫から復刊されました。まずはめでたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　近年、不意を突いたように映画化される作品があって、なかなか油断がならんです。&lt;br /&gt;
　ハインラインの『輪廻の蛇』が、イーサン・ホーク主演で『プリデスティネーション』（2014年）として公開されたり、スタニスワム・レムの『泰平ヨンの未来学会議』が、ロビン・ライト主演で『コングレス未来学会議』（2013年）として公開されたりしております。&lt;br /&gt;
　題名は翻訳されたものと統一して戴きたい。さもないと気付かずスルーしちゃいます（汗）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その点では、本作は題名がそのまんまなので助かりました。&lt;br /&gt;
　それにしてもバラードの作品を映画化するに当たって、『ハイ・ライズ』を持ってくるとは意表を突いておりますね。バラードと云えば、「破滅三部作」では無かったのか。もう古いデスカ（年寄りのＳＦ者ですから）。&lt;br /&gt;
　それにイマドキ、『強風世界』とか『沈んだ世界』とか映画化しても仕方ないか。昔は「破滅ＳＦ」と呼ばれていましたが、今じゃ映像化しても単なるディザスター・ムービーにしかならんか。&lt;br /&gt;
　もうローランド・エメリッヒ監督の諸作品があるのに、意味ないですねそうですね。&lt;br /&gt;
　でも、『結晶世界』くらいなら……（まだ云うか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　バラード原作の映画化作品で一番有名なのは、スティーヴン・スピルバーグ監督による『太陽の帝国』（1987年）でしょう。クリスチャン・ベールが若かった（まだ子役ですもの）。&lt;br /&gt;
　しかし『太陽の帝国』は自伝的小説であって、ＳＦではない。&lt;br /&gt;
　次がデヴィッド・クローネンバーグ監督による『クラッシュ』（1996年）。これもまぁ、ＳＦではないか。自動車事故とフェチシズムですから。異様なストーリーではありますが。&lt;br /&gt;
　とりあえず、映画化されているのは、この二作だけ。そして三作目が本作。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これでバラードの著作の中では、「テクノロジー三部作」と呼ばれるものの中から二作が映画化されたことになります。『クラッシュ』、『ハイ・ライズ』とくれば、そのうち『コンクリート・アイランド』も映画化される日が来るのかしら。&lt;br /&gt;
　おかしい。『ヴァーミリオン・サンズ』とか映画化されないのか。今ならＣＧ特撮も簡単ですよ。あまり受けませんか。それより『終着の浜辺』とかの方がいいのかしら。&lt;br /&gt;
　そもそも、ＳＦと云っても「ニューウェーブＳＦ」と呼ばれていた小説が多いデスし（七〇年代はね）、もはや「ニューウェーブ」でもないか。今では単なるシュールで奇妙な小説か。&lt;br /&gt;
　もうちょっとエンタメ的なＳＦにしてもらえると嬉しいです（バラード原作でそれは無理）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　バラードの小説を映画化するに当たって、監督がスピルバーグ、クローネンバーグと続き、三人目となるのがベン・ウィートリーです。&lt;br /&gt;
　『キル・リスト』（2011年）や、『サイトシアーズ／殺人者のための英国観光ガイド』（2012年）の監督さんですが、未見デス。ＴＶシリーズ『ドクター・フー』の監督でもありましたか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　監督には馴染みがないが、出演している俳優さん達には見知った顔が多いデス。本作はイギリス映画ですので、英国人俳優が多いデスね。&lt;br /&gt;
　トム・ヒドルストン、ジェレミー・アイアンズ、ルーク・エヴァンス、シエナ・ミラー、エリザベス・モスといった皆さんです。うーむ。Ｊ・Ｇ・バラードの小説が、トム・ヒドルストン（以下、トムヒ）主演で映画化されるとは意外でしたね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トムヒは専らアメコミ映画『マイティ・ソー』シリーズでのロキ神が馴染み深いデスが、最近はロキの出番が少なくて寂しいですね。近いところだと、ギレルモ・デル・トロ監督の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/crimson-peak.html&quot;&gt;クリムゾン・ピーク&lt;/a&gt;』（2015年）に出演されていましたね。&lt;br /&gt;
　ジェレミー・アイアンズもアメコミ映画『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/04/batman-v-superman-dawn-of-justice.html&quot;&gt;バットマン vs スーパーマン／ジャスティスの誕生&lt;/a&gt;』（2016年）で万能執事アルフレッド役だったのが記憶に新しいです（アメコミ映画つながりが多いな）。&lt;br /&gt;
　ルーク・エヴァンスは、トールキン原作の『ホビット』シリーズで弓の達人バルド役だったり、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/11/dracula-untold.html&quot;&gt;ドラキュラ ＺＥＲＯ&lt;/a&gt;』（2014年）では主役のヴラド大公を演じていましたね。&lt;br /&gt;
　三人とも結構、私好みの映画によく出演してくれるので嬉しいデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、女優陣の方はそれほど馴染みがあるわけではないです。&lt;br /&gt;
　シエナ・ミラーは近年では『フォックス・キャッチャー』（2014年）や、『アメリカン・スナイパー』（同年）に出演しておられました。強烈だったのは、『Ｇ．Ｉ．ジョー』（2009年）でゴールデンラズベリー賞最低助演女優賞を受賞したことですが、それは忘れて差し上げたい。&lt;br /&gt;
　主要な配役の中では、エリザベス・モスだけがアメリカ国籍ですね。近年の出演作はあまり馴染みがありませぬが──『オン・ザ・ロード』（2012年）とかもスルーしちゃったし──、海外ドラマ『ザ・ホワイトハウス』でマーティン・シーン大統領の末娘ゾーイ役だったのは憶えておりますぞ。もう大人ですね（当たり前だ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作は題名どおりに「ハイ・ライズ（高層建築）」の中で進行していくストーリーになっております。巨大な建物の中が、ひとつの閉鎖環境となって、その中で住民同士が対立したり、秩序が崩壊したり、また再構築されたりするドラマが展開していきます。&lt;br /&gt;
　舞台となるのは、「四〇階建ての高層マンション」でありますが、原作執筆当時（1975年）は近未来的な建築物だったのでしょうが、今や完全に普通になってしまいましたね。おかげでますますＳＦからは遠ざかってしまいましたが、元からある種の寓話のような趣でありましたし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ひとつの建築物の中が独立した世界（或いは社会）──と云うのは、ＳＦ作家が好む設定のようで、似たようなシチュエーションのストーリーとしては、トマス・ディッシュの『３３４』とか、ロバート・シルヴァーバーグの『内側の世界』なんてところが思い浮かびます。ラリー・ニーブンとジェリー・パーネルの共著『忠誠の誓い』もそんな感じでしたっけ（作家によって随分と趣が異なりますが）。&lt;br /&gt;
　ＳＦ者にしか判らないハナシですんません（汗）。&lt;br /&gt;
　更に規模を拡大していくと世代交代型宇宙船とか、スペースコロニーとか、色々出てきますが、そこまで行くと他の要素も加わってくるので、一般的な人々が限られた環境の中で、文明社会の縮図的な振る舞いをするくらいなら、高層マンション程度が丁度良いのかも。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかし本作では結構、奇抜なデザインのマンションになっておりまして、上層部が少しずつ斜めにずれていくビジュアルです。&lt;br /&gt;
　劇中では、ジェレミー・アイアンズが、その設計意図らしい台詞を口にしていました。&lt;br /&gt;
　人工の湖を囲む五棟の建築物というのが全体像であるらしく、人間の手をイメージしていると云われております。一棟の建物が、一本の指に対応しているらしい。&lt;br /&gt;
　妙に歪んでいくようなデザインであるのは、指が曲がっているのを表現しているのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしまだ建設中であり、入居が始まっているのは一棟のみ。残りはまだ作りかけで、中央の湖は水がないままなので、広大な駐車場のように扱われております。&lt;br /&gt;
　バラードがよく用いるモチーフのひとつに「水のないプール」と云うのがありますが、どうもこれがそうらしい。ビジュアルとしては、建物の外観が印象的なのに、このだだっ広い駐車場についてはあまり巧く映像化されているとは云い難いです。&lt;br /&gt;
　ウィートリー監督としては、建物の中だけでストーリーが完結するからいいと考えたのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ロンドン郊外にあると云われつつ、未完成なために交通網も未整備で、陸の孤島のように切り離された世界です。一昔前の東京でも、湾岸の埋め立て地がそんな感じでしたでしょうか（押井守が『機動警察パトレイバー』で使っていた設定ですね）。&lt;br /&gt;
　隔絶した環境ではありますが、マンションの中にはスーパーマーケットがあり、フィットネスクラブやジムもあり、医療施設を備え、小学校も完備されています。一歩も外へ出なくても生活できると云うのが売りですが、果たしてそんなに巧くいくものなのかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現実的な建物なら、商業施設は低層部分に集めて、上層部が住宅になるのが一般的な構造でしょうが──少なくとも私が日本で見かけている複合的な高層建築は大体、そんな感じですけど──、バラードの構想では少し異なります。&lt;br /&gt;
　スーパーマーケットやフィットネスクラブが、中間の階層に挟まれるような構造になっている。いかにも不自然な造りです。&lt;br /&gt;
　これによって入居した住民が、上流、中流、下流に分けられる。かなり恣意的な設定ですね。このあたりが本作を寓話のように感じてしまう所以であります。&lt;br /&gt;
　何階に住んでいるのかで、社会的な階級が判る仕掛けです。スーパーマーケットより下の階に住んでいるから低所得な連中だとか、フィットネスクラブより上の階に住んでいるから金持ちらしいとか。それはなんか嫌なマンションですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このマンションに入居した新入りで、大学の生理学部に職を持つドクター・ラング役がトムヒです。中流階級代表。&lt;br /&gt;
　同様に、最上階のペントハウスに居を構えているのが、建築家であり、マンションの設計者でもあるジェレミー・アイアンズ。役名が「ロイヤル」と云うのが、判り易い（その苗字はどの程度一般的なんでしょうか）。&lt;br /&gt;
　下層階に住んでいるのが、ＴＶ番組のディレクターのルーク・エヴァンス。こちらも役名が「ワイルダー」となっていて、暗示的です（ロイヤルよりは一般的か）。&lt;br /&gt;
　シエナ・ミラーはトムヒと恋仲になるシングルマザー、エリザベス・モスはルーク・エヴァンスの妻役です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　各階級を代表する三人を軸にドラマが進行していくのですが、登場人物の描き方が少し苦しいでしょうか。誰がどの階級に属する人物なのか、パッと観ただけでは判り辛いように感じられました。英国の方には明確なんですかね。&lt;br /&gt;
　もっとはっきり、ルーク・エヴァンスを低所得労働者であるように見せれば、判り易かったように思われますが、原作改変になりますか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的には、原作小説の冒頭一行目の描写がほぼそのまま映像化されているだけで、ちょっと嬉しいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　“あとになって、バルコニーにすわって犬を食いながら、ドクター・ラングは過去三ヶ月間にこの巨大なマンションの中で起こった異常な事件の数々を思い返してみた。”&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　──と云う、印象的な描写。ちゃんとトムヒが犬を焼いている図が映ります。&lt;br /&gt;
　結構、インパクトのある場面だと思っていましたが（当時はね）、欧米ではタブー的な描写も、昨今の中韓で報道されている犬食文化関係のニュースを見ていると、あまりショッキングな場面にも見えませんでしょうか。&lt;br /&gt;
　それよりもショッキングなのは、やはりトムヒの全裸シーンでありましょう。ここだけは映画オリジナルの演出ですよ。トムヒのファンには堪らない……のかしら（いい身体してます）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　入居当初は理想的な住環境に思われた高層マンションも──このモダンなデザインはなかなか美しいです。美術スタッフがいい仕事をしています──、停電が頻発し始め、共有区画の清掃も滞りだして、次第に住み心地が悪くなっていく。&lt;br /&gt;
　ゴミの収集も予定通りに行われなくなり、各戸のドアの前にゴミ袋が累積していく。&lt;br /&gt;
　設計者であるジェレミー・アイアンズは、「よくある初期不良に過ぎない」と云うが本当にそうなのか。「瑕疵」では済まされないと思うのですが。&lt;br /&gt;
　スーパーマーケットの品揃えもどんどん悪くなり、マンション内の風紀も乱れていく。&lt;br /&gt;
　遂には自殺者まで出してしまうが、何故か警察の介入はない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　秩序が崩壊していくにつれ、上層階では性風俗も乱れて乱交パーティが横行するという描写もあります。その所為か本作はＲ１５＋指定を喰らっております。&lt;br /&gt;
　昨今は、男性のフリチンでも映倫は厳格にボカシをかけなくなりましたね。修正がないのはいいけれど、見苦しいものは映さないで戴きたいものデス。&lt;br /&gt;
　今年に入ってからクエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』（2016年）とか、もう数回はフリチンを見せられておりますよ（一部のファンには残念デスが、本作でチラリと映るフリチンはトムヒではありません）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　総じて、「何を描きたいのか」は理解出来るのですが、「どうしてそうなるのか」と云う説明描写に手抜かりがあるように思えて、あまり納得できませんでした。その意味ではシュールな展開ですわ。&lt;br /&gt;
　ひとつの建物の中で秩序が崩壊していくことが大前提なので、理由までは詳細に説明されません。具体的に「住民の誰が誰に恨みを抱いているのか」まで描かれないので、登場人物の行動が突飛に見えてしまいます。よく云えば「象徴的」なのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ラストは、女性たちだけによるコミュニティが電力供給を復活させ、秩序を取り戻すと云う描写も判り易い。世界を男たちに任せておいてはイカンという風刺的な演出を感じます。&lt;br /&gt;
　あまり理屈を捏ねることなく──電力復旧の下りも、ツッコミ処満載ですし──寓話的なストーリーだと割り切って観るしかないようです。&lt;br /&gt;
　やっぱりバラードの小説だからなのかなぁ。頑張って映像化しているのは判るのですが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4488629156/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4488629156&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4488629156&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4488629156&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4488629121/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4488629121&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4488629121&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4488629121&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B008CBD38K/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B008CBD38K&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B008CBD38K&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B008CBD38K&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　これで最初の三部作の後、前日譚も三部作化されて、合計六作品。ウルヴァリンが主役のスピンオフ・シリーズ二作も入れれば八作ですね。&lt;br /&gt;
　更に、ウルヴァリン主役のスピンオフも三部作化されるようなので、将来的には九作品になるのか。これに『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/06/deadpool.html&quot;&gt;デッドプール&lt;/a&gt;』（2016年）も含めればフタケタ突入ですよ。二〇世紀フォックス系列のマーベル・コミックス映画化作品の中では最も成功しているシリーズですね（それに比べて『ファンタスティック・フォー』は残念ですわ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　監督はお馴染みのブライアン・ジンガー。脚本もサイモン・キンバーグで、音楽もジョン・オットマンと、過去のシリーズにも参加している人達が多いので安定しております。&lt;br /&gt;
　今回はＢＧＭに趣向を変えてクラシック音楽──ベートーヴェンの交響曲第七番ね──も使われておりますが、他の映画でもよく引用されておりますね。人気があるのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前日譚として、六〇年代を描いた『Ｘ－ＭＥＮ ： ファースト・ジェネレーション』（2011年）、七〇年代を描いた『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/06/x-men-days-of-future-past.html&quot;&gt;Ｘ－ＭＥＮ ： フューチャー＆パスト&lt;/a&gt;』（2014年）に続いて、本作では八〇年代のＸ－ＭＥＮの活躍が描かれます。&lt;br /&gt;
　Ｘ－ＭＥＮシリーズを通して二〇世紀後半から近未来あたりまでの歴史を俯瞰できると云う趣向ですね。&lt;br /&gt;
　そして前作『フューチャー＆パスト』のエンドクレジット後のオマケ映像で予告されたとおり、本作では最古のミュータント「アポカリプス」ことエン・サバー・ヌールの登場となります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このアポカリプスを演じているのはオスカー・アイザックです。&lt;br /&gt;
　オスカー・アイザックと云えば『インサイド・ルーウィン・デイヴィス／名もなき男の歌』（2013年）での主演が有名ですが──ゴールデングローブ賞にもノミネートされました──、ＳＦ者としては『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/star-wars-force-awakens.html&quot;&gt;スター・ウォーズ／フォースの覚醒&lt;/a&gt;』（2015年）の方が忘れ難いでしょう。レジスタンスの凄腕パイロット、ポー・ダメロン役ですし。&lt;br /&gt;
　ＳＦ映画としては『エクス・マキナ』（2015年）にも出演しておられましたね。&lt;br /&gt;
　でも今回は特殊メイクが凄すぎて素顔が判りませんデス。声にもエフェクトがかけられているし、この役をオスカー・アイザックに配役する必要が本当にあったのか。&lt;br /&gt;
　紀元前から存在し、千回以上の転生を重ね、ミュータントの身体から身体へ魂を移しながら生き存えてきた超人であり、転生する都度、新たな肉体となるミュータントの特殊能力を重ね合わせて取得していったので、ほぼ万能と云われております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　紀元前のエジプトで神と称されていたアポカリプスが八〇年代の世界に蘇り、世直しと称して世界を破滅させようとするのを防ぐと云うのが本作の本筋です。&lt;br /&gt;
　神にも等しい強大な敵との戦いを通じて、遂に組織としてのＸ－ＭＥＮの設立に至るという流れでありまして、めでたく初期の三部作と繋がってシリーズも完結です（その筈ですが）。&lt;br /&gt;
　その意味では「最後の敵は、神」と云う宣伝文句は誤りでしょう。時系列的にはＸ－ＭＥＮ設立の契機となるワケだから、アポカリプスは「最初の敵」になるのでは。&lt;br /&gt;
　とりあえずブライアン・ジンガー版の『Ｘ－ＭＥＮ』──途中でブレット・ラトナーやマシュー・ヴォーンが監督したこともありましたが──は、本作でシリーズ全体の歴史が統合されることになり、色々と劇中では辻褄合わせの仕上げ的な演出が見受けられます。&lt;br /&gt;
　その分、過去の作品群を観ていないと人物関係がよく判らなかったりしますが、本作だけ先にポロッと観てしまう人の方が少ないでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的に、プロフェッサーの頭髪についての描写が、辻褄合わせの最たるものだと思っておりまして、本作では見事にチャールズ・エグゼビアの頭髪量がゼロになる瞬間が描かれたことが感慨深いですね。ジェームズ・マカヴォイ、遂にやり遂げました。&lt;br /&gt;
　ラストシーンで見せる眼光鋭いハゲのマカヴォイがなかなか男前です。パトリック・スチュワートより精悍なプロフェッサーになりましたね。&lt;br /&gt;
　出来ることなら、このままジェームズ・マカヴォイのプロフェッサー、マイケル・ファスベンダーのマグニートー、ジェニファー・ローレンスのミスティークでもっと続けてもらいたいところですが、制作費も高騰するから難しいでしょうか。&lt;br /&gt;
　と云うか、確かジェニファー・ローレンスは数年前からしばらく映画出演をお休みして休暇を取りたいと云っていたような気がするのですが、いまだに毎年ジェニファー出演作を観ているのはどうしたことか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プロフェッサー、マグニートー、ミスティークの主役の三人以外でも、ニコラス・ホルトのビースト、ルーカス・ティルのハボック、エヴァン・ピータースのクイックシルバー、ローズ・バーンのモイラ・マクタガートが登場しております。ジョシュ・ヘルマン演じるウィリアム・ストライカー大佐（とうとう大佐に昇進しました。おめでとう）も健在デスね。&lt;br /&gt;
　加えて、初期三部作に繋がる役で、サイクロップス、ジーン・グレイ、ストーム、ナイトクローラー達の青年時代が描かれているのも興味深いです。初期三部作ではＸ－ＭＥＮの主力メンバーとなる連中も、八〇年代はまだまだ未熟で、自分の能力に自信を持てていない描写が微笑ましい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして六作全てに皆勤賞なヒュー・ジャックマンのウルヴァリンも登場します。劇中ではカメオ出演でクレジットされないくせに、ヒュー・ジャックマンが大暴れする場面もあります（それ、もうカメオ出演じゃないから）。&lt;br /&gt;
　カメオ出演と云えば恒例の、原作者であるスタン・リー御大のお姿も健在でした。しかも今回は奥さんのジョアン・リーさんと一緒に登場しております。お爺ちゃん、ラブラブやね。&lt;br /&gt;
　今回は中盤の「世界中で核ミサイルが一斉に発射される場面」で、飛んでいくミサイルを見上げている一般市民の役でした。メガネのレンズにミサイルの噴煙が映り込んでいて、なかなか印象的なアップでしたね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　総じて、シリーズの完結編として二つの三部作をつなぐ集大成的なところも目指しているので、新旧合わせて登場人物達が結構、多い印象を受けます。頑張って整理していますが、やはりシリーズを通して観ていないと、人間関係が判り辛いでしょうか。&lt;br /&gt;
　プロフェッサー、マグニートー、ミスティーク、ビーストの初期メンバーの関係とか、プロフェッサーとモイラ・マクタガートの馴れ初めとかもそうですが、ストライカー大佐とウルヴァリンの関係や、将来的にウルヴァリンとジーン・グレイとサイクロップスの三角関係も予感させる場面があったりします。&lt;br /&gt;
　加えて、クイックシルバーがマグニートーの息子であることをカミングアウトしたりもしますし、人間関係はどんどん複雑になっていきます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　長い歴史を持つコミックスが原作でありますので、人間関係が複雑になるのはやむを得ないとしても、これはかなりややこしい。&lt;br /&gt;
　だからあまり深く突っ込んでいられないのも判りますが、あっさり処理しすぎではないのかと思える部分も無きにしも非ずです。特に、クイックシルバーとマグニートーの関係は、父と息子の対面にまでは至らなかったのが残念でした。&lt;br /&gt;
　それを云い出すと、クイックシルバーには姉のスカーレット・ウィッチもいる筈ですが、本シリーズでは遂に存在自体がスルーされております。マーベル・スタジオ製作の『アベンジャーズ』シリーズとはまた異なる展開ですね（逆にあっちの方ではクイックシルバーの方がお亡くなりになっているし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まぁ、本作では世界的に指名手配されたマグニートーが、平穏な生活を手に入れようと十年かかって築き上げた幸せな家庭が一瞬で崩壊する悲しい場面もありますし、「妻と娘を亡くした孤独な男」に、ポロポロと隠し子が登場してくるのはギャグにしかなりませんか。&lt;br /&gt;
　親子と云えばもう一組、ミスティークとナイトクローラーの母と息子の関係もあったりしますが、本作ではまだ秘匿──明らかになるのは『Ｘ－ＭＥＮ２』（2003年）になってから──されております（ミスティークの方は判っていて黙っていますね）。&lt;br /&gt;
　しかしミスティークとナイトクローラーはあからさまに肌の色が青いところが共通しているのに、誰も血縁関係にあるとは思わなかったのか。いやでも、ビーストやアポカリプスも青いから、肌の青いミュータントは結構フツーに存在しているのかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　映画版は原作コミックスのキャラクターをつまみ食いしながら登場させていますので、本シリーズではエンジェルが二人登場することになってしまいました。&lt;br /&gt;
　『Ｘ－ＭＥＮ ： ファイナル・デシジョン』（2006年）に登場したエンジェル（ベン・フォスター）と、本作に於けるエンジェル（ベン・ハーディ）は完全に別人ですね。まぁ、背中に羽の生えたミュータントが「エンジェル」と呼ばれるのは、よくあることでしょうか（笑）。&lt;br /&gt;
　更に本作では、アポカリプスによって能力を強化されて「アークエンジェル」となる過程も描かれておりますが……残念ながら本作限りの登場ですね。残念。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一作限りでは勿体ないのが、オリヴィア・マン演じるサイロックでしょう。これはもう原作コミックスのビジュアルが完璧に再現されていて、実に見事なサイロックです。&lt;br /&gt;
　オリヴィア・マンはジョニー・デップ主演の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/02/mortdecai.html&quot;&gt;チャーリー・モルデカイ／華麗なる名画の秘密&lt;/a&gt;』（2015年）でもお見かけしておりますし、グウィネス・パルトローやユアン・マクレガーと並んでチョビ髭を生やしたポスターが笑いを誘っておりましたが、正直それほど記憶に残っているわけではありませんです。&lt;br /&gt;
　ひょっとして本作のサイロック役が一番の当たり役なのでは……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　オリヴィア・マンにそれほど出番があるワケではありませぬが、刀とサイキックブレードを使う二刀流の殺陣がキマっております。サイロックには、以後のシリーズにも登場して戴きたいが、本作がシリーズ完結編では望みは薄いでしょうか（スピンオフでも良いのよ）。&lt;br /&gt;
　何なら、お兄さんのキャプテン・ブリテンと一緒に『アベンジャーズ』シリーズの方に顔を見せてくれても……。いや、キャプテン・アメリカとキャプテン・ブリテンが並ぶとギャグか。&lt;br /&gt;
　でもチョイ役で一番印象的なのは、キャリバンと呼ばれる闇ブローカーの役で登場したトーマス・レマルキスですね。&lt;br /&gt;
　ミュータントでも何でも無いくせに、骸骨のような容貌が実に不気味でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかし、こう書いてくると、題名にも冠されている一番の悪役である筈のアポカリプスが、どうにも影が薄いように感じられてしまいます。おかしいな。&lt;br /&gt;
　ストーリーを転がす原動力ではありますが、世界を破滅の淵まで追い詰めるのは、実際にはアポカリプスと云うよりも、能力を強化されたマグニートーの方ですし。&lt;br /&gt;
　前日譚三部作を通して観ると、マグニートーの能力が次第に強くなっていき、初期三部作で見せるイアン・マッケランの絶大な能力に繋がっていくのであるという流れは理解出来るのですが。&lt;br /&gt;
　ひょっとしてアポカリプスの役割とは、マグニートーやストームの能力を開花させ、プロフェッサーの頭髪量をゼロにして、シリーズとしての辻褄を合わせるためだけのものだったりして。まさかそんな。&lt;br /&gt;
　黒幕的な存在ではありますが、黒幕すぎて目立たないのが不味かったか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アポカリプスの出番で印象的なのは、最初と最後だけなのが何とも。&lt;br /&gt;
　冒頭の紀元前のエジプトの場面は、プロローグなのにかなり気合いの入ったアクション場面でした。唯一の弱点である「魂を転移させる儀式中は無防備になる」ところを突いた暗殺計画に、死なないまでも数千年の眠りに就くという場面（でも活躍はしない）。&lt;br /&gt;
　アバンタイトル部分のくせに、壮大なピラミッドと神殿の描写に気合い入れまくりです。台詞もエジプト語（多分）に、英語字幕を付けたりしております。そしてＣＧ全開のオープニング・タイトルで数千年の歴史を飛び越えいてきます。&lt;br /&gt;
　そしてクライマックスでは、プロフェッサーとの思念対決の場面で、圧倒的なパワーを誇示するように巨大化していくのですが、そこに至るまでが地味でしたかねえ。&lt;br /&gt;
　しかも中盤のクイックシルバーの超高速機動の場面の方が印象深いのですが（汗）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　黙示録になぞらえて、四人の従者となるメンバー集めの過程に、それ程の必然が感じられないのも残念でした（四と云う数字にそこまで拘る根拠が感じられない）。&lt;br /&gt;
　まぁ、本作はどいつもこいつも、脇役に至るまで面子が濃すぎますし。&lt;br /&gt;
　おかげで「甦った神が世界を破滅させる」のがサイドストーリーのように感じられ、プロフェッサーとマグニートの友情の行方を描く方が気になります（いや、この前日譚三部作はそれがメインなのでは）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の時代背景が八〇年代ですので、冷戦が継続中であったり、ロナルド・レーガンが大統領であったりする時事ネタが挟まれているのは、それなりに興味深いのですが、小ネタとして一番笑えるのは、またしても『宇宙大作戦』のエピソードが引用されているところでしょうか。&lt;br /&gt;
　甦ったアポカリプスがエジプトの街でテレビを見かけると、第三一話「神との対決」を放送しております。再放送かな。&lt;br /&gt;
　前作『フューチャー＆パスト』では第二八話「危険な過去への旅」が引用されていましたが、この楽屋落ち的演出はジンガー監督の趣味なのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　とりあえず、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/09/wolverine.html&quot;&gt;ウルヴァリン ： ＳＡＭＵＲＡＩ&lt;/a&gt;』（2013年）でへし折られ、『フューチャー＆パスト』でもそのままだったウルヴァリンのアダマンチウム製の爪は、やっぱりストライカー大佐が元に戻しておいてくれましたので、次回のスピンオフ最終作では心置きなくウルヴァリンが斬って斬って斬りまくってくれることでしょう。一安心ですね。&lt;br /&gt;
　ここで時間線の流れがどうのと理屈を捏ね始めると野暮になるから黙っていましょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シリーズ最終作ではありますが、まだウルヴァリンのスピンオフ最終作が控えていますので、恒例のエンドクレジット後のオマケ映像も健在デス。&lt;br /&gt;
　研究施設で保存されていたウルヴァリンの血液サンプルを、エセックス社なる企業が回収していきます。次の悪役はミスター・シニスターかぁ。&lt;br /&gt;
　アポカリプスと繋がりのあるキャラクターですが、本作では直接の関係は描かれなかったですね。そこをどのように料理するのか、ちょっと興味深い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01K73BOUE/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01K73BOUE&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01K73BOUE&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01K73BOUE&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01K738CPE/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01K738CPE&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01K738CPE&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01K738CPE&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01K73F3EC/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01K73F3EC&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01K73F3EC&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01K73F3EC&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01K73D0LK/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01K73D0LK&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01K73D0LK&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01K73D0LK&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　バロウズ原作の冒険小説の中では最も有名なシリーズですね。個人的には「火星」シリーズや「地底世界」シリーズも好きなのですが、ターザンもの以外の映画化にはイマイチなものが多いのが残念です。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/04/john-carter.html&quot;&gt;ジョン・カーター&lt;/a&gt;』（2012年）もなぁ……。&lt;br /&gt;
　モノクロの無声映画時代に始まり、カラーになり、ＴＶシリーズにもなり、アニメ化もされております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターザン役で最も有名な俳優というと、やはりジョニー・ワイズミュラーでしょう。あまりにも有名で、ワイズミュラー以外にも沢山いるのに歴代ターザン役者の名前がさっぱり思い浮かびません。&lt;br /&gt;
　ちょっと調べると、レックス・バーカー、ゴードン・スコット、ジョック・マホニー等々といった俳優が名を連ねておりますが、全く存じません。でもきっと全員マッチョな俳優に違いない。&lt;br /&gt;
　あのキャスパー・ヴァン・ディーンも『スターシップ・トゥルーパーズ』（1997年）と同じ年に『ターザン 失われた都市』に出演していたとか（リコ、ナニしてるンすか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的には、ジョニー・ワイズミュラーは別格として、印象深いのはヒュー・ハドソン監督による『グレイストーク／ターザンの伝説』（1983年）のクリストファー・ランバートですね。劇中に登場する猿たちのリアルな特殊メイクも忘れ難いです。流石はサル師、リック・ベイカーです。&lt;br /&gt;
　それからディズニー製アニメ映画の『ターザン』（1999年）もありました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でターザンを演じているのは、アレクサンダー・スカルスガルドです。あの北欧の名優ステラン・スカルスガルドさんの長男ですね（弟達も皆、俳優か）。&lt;br /&gt;
　ＳＦ者としては『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2012/02/melancholia.html&quot;&gt;メランコリア&lt;/a&gt;』（2011年）や『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/04/battleship.html&quot;&gt;バトルシップ&lt;/a&gt;』（2012年）への出演で記憶しておりますが、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/05/what-maisie-knew.html&quot;&gt;メイジーの瞳&lt;/a&gt;』（2012年）といったドラマでもお見かけしております。&lt;br /&gt;
　親父のステランさん並みにビッグになって戴きたいと常々思っておりましたが、まさか「ターザン」役に抜擢されるとは。予想以上ですわ。&lt;br /&gt;
　特にターザンとしての容貌が、クリストファー・ランバートを彷彿するのが気に入っております。彫りが深くて、額と眼の高低差があるところがいい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、相手役のジェーンを演じているのがマーゴット・ロビーです。近年では『フォーカス』（2015年）でウィル・スミスと共演しておりましたね。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/suite-francaise.html&quot;&gt;フランス組曲&lt;/a&gt;』（同年）でもお見かけしております。&lt;br /&gt;
　しかしマーゴット・ロビーで一番強烈な役と云えば、『スーサイド・スクワット』（2016年）のハーレイ・クイン役でありましょう（いや、まだ公開されてませんけど、予告編だけで今からワクワクしております）。&lt;br /&gt;
　本作では既にターザンの妻となったジェーンを演じており、英国で窮屈な貴族暮らしをするよりもアフリカでの自由な暮らしに戻ることを望んでおります。夫から身を案じられていても、それをはね返すタフな女性です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は時代が一八八五年と明確に示され、ベルギーがコンゴを植民地化している背景が描かれています。ベルギー国王の名代として現地に派遣され、逼迫した王室財政の為に莫大なダイヤの鉱脈を手に入れようとする悪党を名優クリストフ・ヴァルツが演じております。&lt;br /&gt;
　一見、なよなよして部下の軍人達に守られているようで、実は腕も立つ悪党というのが判り易いキャラクターです。悪党のくせに敬虔なキリスト教徒であり、腕に巻いたロザリオで容赦なく敵の首を絞め殺しております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ダイヤの鉱脈と引き換えに、ターザンの身柄を引き渡せとクリストフ・ヴァルツに迫るコンゴ奥地の部族の族長ムボンガを演じているのが、ジャイモン・フンスーです。『ブラッド・ダイヤモンド』（2006年）や『テンペスト』（2010年）といった出演作が忘れ難いですが、社会派や文芸作品だけでなく、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』（2014年）とか、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/04/fast-furious-7.html&quot;&gt;ワイルド・スピード ＳＫＹ ＭＩＳＳＩＯＮ&lt;/a&gt;』（2015年）なんかのアクション映画でもお見かけしております（主に敵のヤラレ役としてですが）。&lt;br /&gt;
　本作ではターザンに敵対する部族と、ターザンに友好的な部族が登場します。一口にコンゴと云っても様々で、劇中では他にも幾つかの部族が登場します。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、ターザンに同行し、クリストフ・ヴァルツとジャイモン・フンスーの悪党コンビにターザンと共に立ち向かう善人側のキャラクターとして登場するのが、サミュエル・Ｌ・ジャクソンです。本作では米国特使の役です。&lt;br /&gt;
　「コンゴ奥地で起きている奴隷労働の実態を暴きたい」とターザンに同行するわけですが、南北戦争（1861年-1865年）で戦った経験もあると豪語しつつ、ジャングルでは割と足手まといになってしまうのがお約束デスね。&lt;br /&gt;
　本作ではサミュエルのコメディ演技が一服の清涼剤デス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はデヴィッド・イェーツです。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』（2007年）以降の「ハリー・ポッター」シリーズ後半を全部監督した人ですね。今後公開予定の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』（2016年）の監督も務めておられるし、もはやハリポタ監督が定着してしまった感があります。&lt;br /&gt;
　そんな中でガラリとイメージを変えて本作を監督しているのは、やはりタマには違うものも監督したいという気持ちが働いたのか。本作のアクション場面を観ていると、ハリポタから解放されて自由になったイェーツ監督が想像できて微笑ましい。&lt;br /&gt;
　本作の続編が製作されたら、またその監督を務め、いずれ「ハリー・ポッター」と「ターザン」の二枚看板状態になるのでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、序盤で英国首相役としてジム・ブロードベントが顔を見せておりました。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/03/iron-lady.html&quot;&gt;マーガレット・サッチャー／鉄の女の涙&lt;/a&gt;』（2011年）や、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/03/cloud-atlas.html&quot;&gt;クラウド アトラス&lt;/a&gt;』（2012年）で存じておりますが、「ハリー・ポッター」シリーズのスラグホーン先生役でも知られておりますね。&lt;br /&gt;
　これもまたハリポタつながりか。と云うか、英国人俳優で「ハリー・ポッター」シリーズに出演していない人の方が珍しいですか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作はディズニー製アニメとしての『ターザン』の続編を、『グレイストーク／ターザンの伝説』式にリアルな実写ドラマで描いたような印象です。もはやターザンとジェーンの馴れ初めなんか、いちいち描かなくても皆さん御存知ですよねと云わんがばかりに、いきなり英国貴族グレイストーク卿として登場するターザンの姿が気に入りました。&lt;br /&gt;
　しかし世間一般にはワイズミュラー式のイメージが流布して定着してしまったらしく、「ミー・ターザン、ユー・ジェーン」なんて台詞を引用されて辟易しているといった様子でいるのが笑えます。有名人は辛いよ。&lt;br /&gt;
　もはや本名の「ジョン・クレイトン」を知らずとも「ターザン」の名前だけは知られている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　余談ですが、「ミー・ターザン、ユー・ジェーン」と云う台詞はバロウズの原作小説には登場ません。これはジョニー・ワイズミュラー主演の映画で有名になった台詞ですね。&lt;br /&gt;
　ワイズミュラーは演技が素人なので初期は片言の台詞が多かったそうな。でも実はワイズミュラーがそんな台詞を発した映画は一本も無いのだそうで、この台詞がどこから生まれたのかは今となっては判らないらしいが、伝説的な台詞ではあります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本人の与り知らぬところで勝手にターザン像が一人歩きしているのが伺えます。そもそもグレイストーク卿自身がフィクションの登場人物でありますが、それがまたフィクションの設定に悩まされていると云う二重構造が笑えます（台詞の由来も考慮すると三重かしら）。&lt;br /&gt;
　まぁ、熱烈なファンによってはシャーロック・ホームズと同様に、「グレイストーク卿ジョン・クレイトン＝ターザン」は実在の人物であると信じている方もおられるのでしょう（いるのか？）。ＳＦ作家のフィリップ・ホセ・ファーマーは、グレイストーク卿の伝記なんてものも書いていますしね（その伝記、日本語訳されないものかしら）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そしてある日、ベルギー国王から「グレイストーク卿をコンゴへ招待したい」旨の招待状が届いたと、英国首相から呼び出しを受けます。これを英国のアフリカ進出の足掛かりとしたいと首相直々に招待を受けるよう要請されますが、本人にはアフリカに戻るつもりはない。&lt;br /&gt;
　観ている側としては、冒頭のクリストフ・ヴァルツとジャイモン・フンスーの密約を知っているだけに、この招待が罠であろうと容易に察せられます。&lt;br /&gt;
　当初は丁重にお断りするグレイストーク卿でありましたが、「アフリカで行われている不正を世界に訴えたいのだ」と云う米国特使サミュエルの真摯な説得もあって渋々承知します。しかし愛妻ジェーンまで同行するとなっては、心中穏やかではいられない。&lt;br /&gt;
　実はジェーンは一度、流産しており、英国での暮らしに馴染めないでいると語られます。アフリカへの帰郷はジェーンの療養の意味もあるようですが、危険が待ち受けていると判っているところへ愛妻を連れて行くことに釈然としないものも感じております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　序盤の説明パートもそこそこに、いよいよアフリカへ出発する一行です──といったドラマが進行していくのと並行して、回想シーンが随所に挿入され、ターザンの生い立ちも語られていきます。断片的な映像ですが、かなりドコカデミタ感のある映像ですし、理解出来ない方はおられますまい。&lt;br /&gt;
　私が本作をディズニー・アニメの『ターザン』の続編のようだと感じるのは、この断片的な回想シーンが、ほぼディズニー・アニメで観た場面を忠実に実写化しているように思われるからでして。ぶっちゃけ、かなり参考にしているのではないかと疑っております（笑）。&lt;br /&gt;
　特に、初めて自分以外の人間を見たターザンがジェーンにやらかす痴漢紛いの行為が、かなりアニメ版を彷彿いたしますデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他にもアフリカに漂着した両親がサバイバルの過程で命を落とす下りや、孤児となった赤ん坊がゴリラの群れに拾われる場面もしっかり描かれています。昨今のＣＧ技術はリアルな動物が演技する場面も簡単ですね。特殊メイクを施した役者が類人猿の演技をすることはもはや無いのか。リック・ベイカーの伝統の技も廃れてしまうのかと思うと、なんか哀しいデス。&lt;br /&gt;
　劇中では、ゴリラではなくてマンガニと云う似て非なる種であると説明される場面がありますが、見た目は完全にゴリラです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マンガニは架空の動物で、原作小説では類人猿と云うよりも、猿人──言語を持ち、個体に名前があり、部族を形成する──であると描かれておりますが、本作ではゴリラの亜種のような感じです。ディズニーのアニメ版では、完全にゴリラとして描かれておりました。&lt;br /&gt;
　バロウズの原作小説は二〇世紀初頭発行ですし、当時のアフリカには猿人が生き残っていたり、アトランティス文明の末裔が生存したりしていたと書かれても違和感はなかったのでしょうが、さすがに百年経ってリアルに映像化すると陳腐な設定になりますでしょうか。&lt;br /&gt;
　本作では折衷案として、見た目はゴリラだが、ゴリラほど穏和ではなく（かなり凶暴）、独自のコミュニケーションを行う不思議な動物として描かれております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アフリカ到着後はクリストフ・ヴァルツの罠を出し抜き、ベルギー領コンゴヘ潜入するターザン一行。このあたりから次第に「グレイストーク卿」ではなく「ターザン」の顔に戻っていきますが、やはり英国暮らしが長かった所為か、本調子に戻るには時間がかかるようです。&lt;br /&gt;
　その隙をクリストフ・ヴァルツに突かれ、不覚を取って捕らわれるターザンの図がちょっと意外でした。最初から無敵のヒーローには描きたくないのは理解出来ますが、逆に不自然に思われました（最初、わざと捕まったのかとも思ったくらいで）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　サミュエル・Ｌ・ジャクソンの助力もあって脱出するターザンですが、妻ジェーンは人質として掠われてしまう。&lt;br /&gt;
　愛する妻を助け出し、クリストフ・ヴァルツの野望を挫くために、ようやく立ち上がるターザン。本気になった後は、もう完全に超人です。本能覚醒か。&lt;br /&gt;
　過去のターザン映画では定番の「蔓を使ってジャングル内をスイングして渡っていく図」もしっかり描かれます。しかもかなりスピーディになっている。&lt;br /&gt;
　過去のシリーズとは異なるリアルかつ派手なアクション描写も心がけながら、お約束の展開も再現したいというイェーツ監督の演出はかなり成功していると申せましょう。&lt;br /&gt;
　密林に轟く「例の雄叫び」もちゃんと発しますよ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　西洋人がアフリカを植民地化して搾取しまくりであった──黒人の奴隷化や象牙の乱獲──という批判的な部分もしっかり描きつつ、昔懐かしい活劇調のアクション──走る列車の中での乱闘とか──も復活させております。&lt;br /&gt;
　かと思えば、ＣＧ全開で「水牛の群れの大暴走」を描き、白人達の植民街を壊滅させるスペクタクルも迫力たっぷり。&lt;br /&gt;
　総じて、忘れられていた原作設定をリスペクトしつつも、ターザン映画のお約束もきちんと踏襲していると云う、かなりバランスの取れた内容になっておりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして事件解決後は英国に戻ることなく、友好的な部族の元に留まるターザンとジェーンです。英国では流産してしまったジェーンも、アフリカの開放的な暮らしの中で再び身籠もり、無事に男児を出産すると云うハッピーエンド。&lt;br /&gt;
　そしてターザンは今日もジャングルの平和を守って駆け抜けるのであったという次第で、マンガニを従えて密林の中を高速スイングしていくアレクサンダー・スカルスガルドの勇姿でエンドです。&lt;br /&gt;
　アクション映画としての完成度も高いし、このリメイクと云うかリブートでもって、シリーズ化されたら嬉しいデスね。将来、アレクサンダー・スカルスガルドさんの代表作と云えば「ターザン」だと云われるようにならないものかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01JHJ272S/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01JHJ272S&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01JHJ272S&amp;Format=_SL160_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01JHJ272S&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/4150101019/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4150101019&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4150101019&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4150101019&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00UMBCN7K/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B00UMBCN7K&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B00UMBCN7K&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B00UMBCN7K&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　実際には、ギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド版『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/07/godzilla.html&quot;&gt;ＧＯＤＺＩＬＬＡ ゴジラ&lt;/a&gt;』（2014年）が間にありましたので、二年ぶりの新作か。新しい監督が各々、独自カラーを打ち出したゴジラを製作して、それをあまり間をおかずに鑑賞出来るようになったとは嬉しいデスね。&lt;br /&gt;
　その分、ストーリーもリセットされて、今回もまた新たなストーリーが展開します。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はもう一人いて、樋口真嗣が監督及び特技監督となっています。庵野秀明は総監督及び脚本。&lt;br /&gt;
　でも誰も「樋口真嗣のゴジラ」とは呼びませんね。まぁ、誰がどう見てもあれは「庵野ゴジラ」でしょう。クリエイターのカラーがここまで色濃く反映されたゴジラというのも珍しいですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実際、本作のゴジラは、新手の使徒か巨神兵かといった趣でありました。造形も『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/kyoshinhei.html&quot;&gt;巨神兵東京に現わる&lt;/a&gt;』と同じく竹谷隆之ですし。&lt;br /&gt;
　また、ビジュアルだけでなく、劇伴による印象も強く作用しておりまして、本作の音楽が鷺巣詩郎であるところも庵野秀明ぽく感じる理由ですね。あからさまに『新世紀エヴァンゲリオン』のＢＧＭを耳にしたときは笑ってしまいました。あきらさますぎて、いっそ清々しいくらいです。&lt;br /&gt;
　しかし鷺巣サウンドだけではなく、随所に昔懐かしい伊福部サウンドも挿入してくれております。やはり日本のゴジラですから、伊福部昭のテーマが入らないとイカンのか。&lt;br /&gt;
　そのあたりはビミョーなところもありまして、個人的には「ここまで新しいゴジラにするなら、伊福部サウンドも封印してしまった方が良かったのではないか」とも思えます。いやまぁ、劇中であのマーチが鳴ると血が騒ぎますけどね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　出演は長谷川博己、竹野内豊、石原さとみの三人でしょうか（いや、他にもっと沢山いるだろとか異論があるのは判りますけど）。&lt;br /&gt;
　長谷川博己は、樋口真嗣監督の実写版『進撃の巨人』（2015年）に登場したシキシマ隊長が記憶に新しいところですが（他にはよく存じませんのですが）、今回は生真面目な官僚役となってイメージがガラリと変わりました。&lt;br /&gt;
　実写版『進撃の巨人』には石原さとみも出演しておりましたね。ハンジ役で。&lt;br /&gt;
　竹野内豊もあまりよく知らない俳優さんです。ＴＶドラマの方はサッパリ観ないし、『謝罪の王様』（2013年）も『人生の約束』（2016年）も観てないし。唯一、『太平洋の奇跡／フォックスと呼ばれた男』（2011年）のみ観ております（どこかで観た人だと思ったら大場大尉の役か）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　既に本作は日本特撮映画史上の最高傑作であるなどと云われておりますね。確かに面白かったし、凄かったし、色々と重層的な鑑賞が出来たり、作品の解釈にもまた様々なものがあったりしますね。優れた作品には共通する特徴です。&lt;br /&gt;
　一方で、最高傑作と断言しちゃうのもどうかなーと思うところもありまして、ぶっちゃけドコカデミタ感が至るところに見受けられるので、素直に称賛できない部分もあります。&lt;br /&gt;
　この辺はもう、語り始めるとキリが無いというか、私の知ってる人は皆、本作を観た後は「色々と語りたいことが出てきて困る」と申しております（笑）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　『シン・ゴジラ』をネタに飲み会を設けると、かなりヒートアップしかけるのですが、意見が相違するところもあって、また強く主張すると角が立つし、そもそもそこまで専門的なことに踏み込んで断言できるのかという躊躇いもあったりして、なかなか議論が長続きしませんです。&lt;br /&gt;
　結果として「シン・ゴジラはいいぞ」などと、まるで『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/12/girls-und-panzer.html&quot;&gt;ガールズ＆パンツァー&lt;/a&gt;』（2015年）のときと同じようなコメントしか出てこなくなります。なんだそりゃ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的には──&lt;br /&gt;
　『新世紀エヴァンゲリオン』のようなゴジラだった。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/kyoshinhei.html&quot;&gt;巨神兵東京に現わる&lt;/a&gt;』のようなゴジラだった。『機動警察パトレイバー』のようなゴジラだった。「平成ガメラ」シリーズのようなゴジラだった。『ゴジラ対ヘドラ』（1971年）のようなゴジラだった（主にヘドラの方ね）。『ゴジラｖｓデストロイア』（1995年）のようなゴジラだった。&lt;br /&gt;
　──等々と、キリがないです。いちいちその理由を挙げなくても判りますね（判って下さい）。&lt;br /&gt;
　なかんずく、初代『ゴジラ』（1954年）のようなゴジラだった──と云うのは賛辞になりますか。&lt;br /&gt;
　また、『妖星ゴラス』（1962年）のようなゴジラだった、と云う意見も聞きました。これは「困難な目標に立ち向かうプロジェクト・チーム」を描いているところがそうであるそうな。しかしそれを云い始めると『日本沈没』のようなゴジラだったとか、ＮＨＫの『プロジェクトＸ』のようなゴジラだったとも云えそうです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　だからと云って、本作がつまらないと云うワケでは決してありませんデス。むしろこれほどまでに色々とネタを詰め込んで破綻することなくまとめている庵野秀明の手腕を高く評価したい。大変、面白かったです。&lt;br /&gt;
　しかし、最初に公開初日に劇場に足を運んだときには、上映前の客の入りがあまりにも悪く──ガラガラでした──、これはもうアカンのではないかと危惧したりもしました。&lt;br /&gt;
　でも尻上がりに調子が良くなっていき興行成績は今やダントツであるそうな。これはクチコミによる効果なんですかね。リピーターも多いそうな。&lt;br /&gt;
　確かに、本作は異様に情報量が多くて、一回観ただけでは判り辛いところもあります。私も二回観ました。公開終了前にもう一度、観ておきたいし、今度は４ＤＸ上映にしてもいいかしらとも考えております（でも４ＤＸ上映って、いつも満席なんですよね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は日本製ゴジラ映画にしては初の「フルＣＧによるゴジラ」でもあります。おお、遂に着ぐるみとは決別するのか。やっとハリウッド製ゴジラに追いついてくれましたね。&lt;br /&gt;
　しかし動きません。普通、ＣＧにするとダイナミックかつアグレッシブに走り回ったりも出来るのに──その最たるものはローランド・エメリッヒ監督版の『ＧＯＤＺＩＬＬＡ』（1998年）ですが──、本作のゴジラは着ぐるみだったときよりも動きません。実に頑なです。&lt;br /&gt;
　これは本作のゴジラの「中の人」が野村萬斎であるからだそうです。最初はエンドクレジット時に野村萬斎の名前が表示されたのを見て、一体どこに登場していたのだろうかと首を捻ったりもしたのですが、モーションキャプチャを使ったゴジラの歩みが、野村萬斎でしたか。&lt;br /&gt;
　あれは狂言師の抑えたすり足歩行か。妙なところで日本の伝統芸能が顔を出しますね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ローランド・エメリッヒ監督版はともかく、ギャレス・エドワーズ監督版でも「泳ぐゴジラ」が描かれておりましたが、本作のゴジラはほとんど身じろぎもせずに歩行していくのみです。まぁ、直立するまでの初期の形態は別にして。&lt;br /&gt;
　しかも堅い。自衛隊の攻撃程度ではビクともしない、岩のような表皮です。ギャレス・エドワーズ監督版のゴジラが、ときどき腹の皮を波打たせていたような描写はありません（あれはあれでクジラっぽい感じがして面白いのですが）。&lt;br /&gt;
　ただユラユラと尻尾を高く掲げて揺らしながら、静かに、ゆっくり、しかし断固として進んでくる様子に、ストイックなまでに様式美に拘る演出を感じました。なかなか吠えないところもストイック。&lt;br /&gt;
　その上、生物を超越してもいるし──元より怪獣とは災害の隠喩でしょうが──、小さな眼で逃げ惑う人間共を黙って睥睨しているところが怖い。「荒ぶる神」としての貫禄充分。でも、本当に荒ぶったらどうなるかを知ると更に怖い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ゴジラが静かである分、それに対応する人間側のドラマが充実しております。序盤から何度も会議の場面が続きますし、人物のアップも多い。&lt;br /&gt;
　小さなお友達の鑑賞にはツラいところがあるのは否めませぬが、「大人の鑑賞に耐える」為にはこれも必要か。匙加減が難しいところですね。&lt;br /&gt;
　子供が本作を観たらどのような反応を示すのか、ちょっと知りたかったのですが、残念ながらうちのムスメらは予告編の段階から怖がって、絶対に観ないと断言しました。昔の着ぐるみ特撮映画から段階的に教育しないとイカンのかなぁ。もう、ポスターのビジュアルだけで──直立しているゴジラの絵だけなのに──怖いのですと（パパとしては残念デス）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大人としては、政府の対応を描いている部分だけでも興味深いところ──法律の解釈から、自衛隊の出動、火器の使用に至るまで──が多々あるのですが。&lt;br /&gt;
　ただ、「対策を立てる人々」や「困難に立ち向かう人々」を詳細に描いてはいますが、悲惨な場面からは目を背けているのではないかと思うところ無きにしも非ずです。つまり「人が死ぬ」場面が少ないように感じられました。&lt;br /&gt;
　序盤で「倒壊するマンションの中にいた人」とか、「ゴジラ通過後の瓦礫の下敷きになっていた人（脚だけが見えている）」も描かれてはいましたが、もっと沢山、亡くなっているでしょう。&lt;br /&gt;
　個人的には、ゴジラが丸の内あたりで盛大に火を吹いて一帯を火の海にしたとき、地下鉄構内等に避難していた人達は全滅したのではないかと思うのですが、そこまでは映さないし、語らない。&lt;br /&gt;
　その後のビル街の様子も、焦げたり溶けたりしていないように見受けられたのが残念でした。あれほどの熱量で、それはないと思うのですが……。&lt;br /&gt;
　あまりに深刻な場面を入れるとドラマのテンションが下がるからでしょうか（ますます子供の視聴には適さなくなりそうですし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、ゴジラが放射線を吐くとか、放射能を帯びているといった設定──これは昔からそうでした──から、帰宅困難地域が増えるとか、事後の除染作業が大変だといった会話が入るのが、イマドキのゴジラ映画らしいところです。線量計でゴジラの活動を計測するといった場面もあります。&lt;br /&gt;
　やはり日本でフクシマ後にゴジラを描こうとすると、そこは避けては通れぬところでしょうか。&lt;br /&gt;
　クライマックスの作戦を前にして、出動する防護服姿の自衛隊員達に、長谷川博己が「放射線に被曝する可能性があるが出動して欲しい」旨の発言をします。それはそれでリアルで怖いです。&lt;br /&gt;
　しかしそこまで描いたら、作戦行動中に防護服の隊員がバタバタ倒れるシーンも欲しかったと思うのは欲張りでしょうか。ヤリスギかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　結果的に日本の特撮怪獣映画にしては珍しく、自衛隊が最後まで踏ん張り、ほぼ通常兵器のみでゴジラに対処して、遂に打ち勝つところまでが描かれるというストーリーになりました。このあたりは海外の怪獣映画とよく似ております。「自国の軍隊に誇りと自信がある国は、超兵器に頼ったりしないのだ」と聞いた憶えがありますが、日本もやっとそうなってきたと云うことなのでしょうか。&lt;br /&gt;
　反面、超兵器が出てこないのでチト寂しく感じるところもありますデス。いや別に「オキシジェン・デストロイヤー」だとか、「スーパーＸ」的なナニカが見たかったワケではないのですが。&lt;br /&gt;
　リアルすぎて、あまりにも地味で華の無い怪獣退治の場面になったのが、ちょっと拍子抜けでした。ポンプ車で化学薬剤を大量に注入して倒す、と云うのはどうなんでしょ。薬殺か。&lt;br /&gt;
　斬新は斬新ですが、いまだかつてあそこまで地味な怪獣退治は観たこと無かったデスよ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　と、知人に漏らしたら「何を云うか。無人在来線爆弾があるじゃないか」とツッ込まれました。あれは超兵器だったのか。ＪＲすげえ。&lt;br /&gt;
　リアルな演出で進行してきたドラマですが、リアル過ぎるとゴジラは退治できないのか。多分、そうなんでしょう。&lt;br /&gt;
　新幹線やら山手線やらが突っ込んでくる場面は、それまでのリアル路線から打って変わって「従来の怪獣映画」ぽい演出でしたね。架線の復旧が完璧すぎるのも御愛敬。&lt;br /&gt;
　また、怪獣映画としては今までに無くリアルなシミュレーションである本作です──平成ガメラ以上でした──が、結末では「ゴジラの放射線は体内で変換された新元素によるもので、その半減期は極端に短い」なんて、ちょっと御都合主義かとツッ込みたくなる部分もありました。&lt;br /&gt;
　やはり深刻な印象は出来るだけ軽減したいと云う配慮が働いているような。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　怪獣映画としては、名所旧跡めぐりも無かったか。スカイツリーを華々しく破壊してくれる怪獣はなかなか現れないですねえ。これは大人の事情かしら。&lt;br /&gt;
　逆に、本作で武蔵小杉が聖地になったりして。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして最後の尻尾のアップ。ラストシーンの解釈を巡って、色々と想像を巡らせる仕掛けが施されているのも庵野秀明らしいですね。&lt;br /&gt;
　ゴジラには人間の遺伝子が取り込まれているのだとか、あの博士のなれの果てがゴジラだったのだとか（ゴジラが東京を目指す理由もそれかしら）、ゴジラの分裂増殖はあのようにして始まるのだと云う人もおりました。&lt;br /&gt;
　そうなると劇中で言及だけされて映像化されなかった「ゴジラの飛翔形態」も観てみたかったですね。『ゴジラ対ヘドラ』のイメージを払拭してくれるインパクトでお願いしたいデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　とは云いながら、庵野秀明監督には、早いところ劇場版『ヱヴァンゲリヲン』に戻ってきて戴きたいデス。あっちを早く完結させて下さい。これ以上、ゴジラに関わっている場合じゃないデスよ。シン・モスラとか、シン・ラドンなんてのも嫌よ（それは無いか）。&lt;br /&gt;
　単発の怪獣映画としては出色の出来映えですが、シリーズ化されずに徒花で終わってくれる方を希望したいデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
● 余談&lt;br /&gt;
　しかし次はアニメ映画としての『ゴジラ』になるそうな。&lt;br /&gt;
　庵野ゴジラの次は、虚淵ゴジラですと（うーむ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/490503308X/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=490503308X&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=490503308X&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=490503308X&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01HS10VB6/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01HS10VB6&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01HS10VB6&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01HS10VB6&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01HPGNP8U/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01HPGNP8U&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01HPGNP8U&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01HPGNP8U&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　でも確かに、劇中では色々な背景設定がいわくありげなものとして登場しており、本筋とはあまり関係なさそうなものも幾つか見受けられましたね。結構、設定が込み入っているなあと思いましたが、ゲームが原作であると知って納得しました。&lt;br /&gt;
　またそれ故に、限りなくドコカデミタ感の漂うファンタジー世界が描かれております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人間、ドワーフ、エルフ、オークといった種族が登場する剣と魔法の世界。やはりトールキンの『指輪物語』が標準仕様となっているんですかね。映像としても、限りなく『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのようでありますし、同様のファンタジーＲＰＧで云えば『ダンジョンズ＆ドラゴンズ（以下、Ｄ＆Ｄ）』ぽいところもあります。&lt;br /&gt;
　ぶっちゃけ、本作のことを『Ｄ＆Ｄ』の新作映画化作品だと云われたらウカウカと信じてしまったことでしょう。しかし『ウォークラフト』のファンに、「これって『Ｄ＆Ｄ』みたい」などと云うと、違いの判らない野暮な奴だと思われてしまうのでしょうね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　監督のダンカン・ジョーンズは『月に囚われた男』（2009年）と『ミッション ： ８ミニッツ』（2011年）でＳＦ者には忘れ難い監督です。本作が長編三作目になるようで、どんどん大作を任されるようになっていきますね。&lt;br /&gt;
　デヴィッド・ボウイの息子であることは、もはや関係ないか。でも本作の製作中にデヴィッド・ボウイが亡くなった（2016年1月10日逝去）のはショックだったことでしょう。いつかダンカン・ジョーンズ監督作品に親父がカメオ出演してくれないものかと思っていましたが、叶わぬ夢ですねえ。残念。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ＣＧ特撮全開の映画ですので、登場人物は人間以外はほぼＣＧキャラです。壮大な背景もかなりの部分がＣＧ合成であろうと察せられますが、もうセットと合成の違いなど判りませんですね。モーションキャプチャも多用されていて、人物の動きもどこまでが実写で、どこからがＣＧなのか判別つきません。&lt;br /&gt;
　本作は半ばＣＧアニメ映画のようです。&lt;br /&gt;
　実はアニメ映画に、人間の俳優が合成されているだけのような気すらします。本作の実写配合率はかなり低いのではありますまいか。ケリー・コンラン監督の『スカイキャプテン／ワールド・オブ・トゥモロー』（2004年）くらいの頃は、ＣＧが多用されていることが宣伝材料にもなりましたが、イマドキは当たり前すぎて特筆するほどのこともないのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その数少ない（多分）実写部分を担う出演陣は、トラヴィス・フィメル、ポーラ・パットン、ベン・フォスター、ベン・シュネッツァー、ドミニク・クーパーといった皆さんです。&lt;br /&gt;
　人間側のキャラクターの中ではトラヴィス・フィメルが主役の筈ですが、よく存じませぬデス。&lt;br /&gt;
　個人的に一番よく知っているのは、ドミニク・クーパーですね。『&lt;a href=&quot;&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/10/captain-america-first-avenger.html&quot;&gt;キャプテン・アメリカ／ザ・ファースト・アベンジャー&lt;/a&gt;』（2011年）では、アイアンマンの父親であるハワード・スターク役でしたし、『デビルズ・ダブル／ある影武者の物語』（2011年）の一人二役の熱演や、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/11/dracula-untold.html&quot;&gt;ドラキュラＺＥＲＯ&lt;/a&gt;』（2014年）のメフメト二世役も忘れ難い。&lt;br /&gt;
　まぁ、他にもポーラ・パットンは『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/12/mission-impossible-ghost-protocol.html&quot;&gt;ミッション ： インポッシブル／ゴースト・プロトコル&lt;/a&gt;』（2011年）でトム・クルーズの相手役だったとか、ベン・フォスターも『ローン・サバイバー』（2013年）や『ザ・ブリザード』（2016年）に出ているので、知っている方ではありますが……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作は人間、ドワーフ、エルフ達の暮らす平和な世界に、別世界からオークの軍団が攻め込んできて、戦争が勃発すると云うのが基本的なストーリーになっております。ファンタジーなのに、ちょっとＳＦぽいですね。異次元からの侵略だ。&lt;br /&gt;
　レイモンド・Ｅ・フィーストの〈リフトウォー・サーガ〉みたい、と云っても通じる人は少ないか。&lt;br /&gt;
　実はオークの世界は滅びに瀕しており、種族存続の為に次元を越えるゲートを建造し、移住のために大挙して転移して来ます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　基本設定だけ見ますと、ナニやらオークの方が侵略者で、悪の陣営なのかと思われましたが、どうもそうではないらしい。『ロード・オブ・ザ・リング』では、オークは問答無用な悪の軍団でしたが、このあたりで差別化が図られているように思われます。&lt;br /&gt;
　実はオークは野蛮ではありますが、勇敢で名誉を重んじ、一族の結束も固く、かなり高潔な人物もいると描かれております。異世界への侵略も生存の為にやむを得ず行っている。&lt;br /&gt;
　何となくネイティブ・アメリカンをモデルにしているようなイメージです。ＳＦ者なら「クリンゴン人ぽい」と云ってしまいそうですね。&lt;br /&gt;
　中世ヨーロッパに北米大陸からネイティブ・アメリカン達が大挙して現れたらこうもなろうかと云うような世界観に見受けられました。同時に、中近東から難民が押し寄せる現代のヨーロッパに通じるようでもあります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　オークは幾つかの氏族に別れているようで、好戦的な氏族もいる一方で、温厚な氏族もいるようです（温厚と云っても、あくまでもオーク基準ではありますが）。その中でも「フロストウルフ族」の族長が、人間側のトラヴィス・フィメルと対になる形の主役として描かれております。このオークの族長の「中の人」がトビー・ケベル。&lt;br /&gt;
　『猿の惑星 ： 新世紀 』（2014年）では悪役の猿だったり、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/10/fantastic-four.html&quot;&gt;ファンタスティック・フォー&lt;/a&gt;』（2015年）でも悪役のドクター・ドゥーム役だったりしましたが、今度は高潔な主人公ですよ。でもやっぱりＣＧキャラの「中の人」ですが。&lt;br /&gt;
　総じてオークは下あごから牙が伸びてる凶悪な面相ですが、目元にかろうじて演じている俳優の面影が……残っているのかしら（汗）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ポーラ・パットンもまたオーク側の人物ですが、こちらは「ハーフ・オーク」と呼ばれて異種族との混血であると暗示されています。でも人間とオークの混血ではないような（そもそも住む世界が違うし）。&lt;br /&gt;
　おかげでオークの中でも華奢で、割と人間に近い姿形をしております。したがってポーラ・パットンはＣＧキャラではなく、特殊メイクで御本人が演じておられる。下あごからの牙も小振りで、巨大な逆八重歯と云えなくもないレベル（あまり萌えないか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作のゲームをプレイしたことがないので、背景設定についても無知なまま鑑賞しておりますが、ゲームのプレイヤーが本作を観たら、また感慨深いものを感じたりするのでしょうか。&lt;br /&gt;
　劇中では、場面が変わると舞台となる世界の国名や都市名が字幕で表示されるのですが、アゼロスとか、アイアンフォージとか、ストームウィンドとか云われましてもよく判りませんです。知ってる人なら「おおう、ここがアイアンフォージかぁ」とか思ったりするんですかね。&lt;br /&gt;
　各都市間の位置関係も距離感も掴めないので、遠いのか近いのかよく判りませんです。劇中では空中に浮かぶ魔術都市ダラランなんてのも登場しますが、このあたりはゲームに詳しくないと判らないですね。&lt;br /&gt;
　私も『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』なら、地名や都市名を挙げられるだけで大体の距離感は掴める自信があるのですが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　同様に登場人物についても同じ事が云えます。本作の主な登場人物はほぼゲームに登場する人ばかりのようです。&lt;br /&gt;
　トラヴィス・フィメル演じる騎士ローサーも、トビー・ケベルが演じるフロストウルフ族のデュロタン族長も、ゲーム中の有名キャラクターでしたか（ＮＰＣという奴ね）。&lt;br /&gt;
　これがゲームのイメージ通りなのかそうでないのかよく判りませぬが──特に日本では『ウォークラフト』の知名度は低いようなので──個人的には違和感は感じませんでしたね（最初の刷り込みが本作ですから）。&lt;br /&gt;
　ドミニク・クーパー演じるレイン王も、かなりそれっぽい。結構、若い王様ですな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ゲーム感覚的な描写が随所に見受けられ、ドミニク・クーパーの王様が戦況分析する際の地図が六角形を並べたヘックス表示だったりしたのは笑いました。しかもフィギュアの形で軍団の配置が表現されているし。&lt;br /&gt;
　他にも、戦闘になると魔法使いが敵兵の行動を光のバリアで阻害したり、強力な電光で倒したりしております。イマドキのＲＰＧライクな派手な戦闘シーンですね。&lt;br /&gt;
　おまけにこの世界の魔法使いは瞬間移動も可能なようで、割と簡単に地面に魔方陣をカリカリと描いてはテレポートしております。便利ですが、ちょっとお手軽感が漂いますかね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、この世界ではドワーフの工学技術も発達しているようで、剣と魔法の世界の中に強力な火器が登場します。劇中ではトラヴィス・フィメルがドワーフ製の銃で凶暴なオーク戦士を吹っ飛ばしたりしておりました。&lt;br /&gt;
　確かに銃くらい使えないと、人間とオークの体格差がありすぎてまともな戦闘にはならないでしょうか。本作のオークは結構、大柄な種族として描かれています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現代的な演出として、各種族ともに肌の色や人種的な描写は公平を期すように考えられているらしく、人間側の騎士の中には白人と黒人が混在して見受けられるし、エルフの中には東洋的な顔立ちのものもいました。オークの中にも、肌が白っぽいのもいれば、黒っぽいものまで色々と設定されているようです（でもオークの基本は緑色らしい）。&lt;br /&gt;
　最近のファンタジー映画は色々と配慮しなければならないことがあるので厄介です。あの『ハリー・ポッター』シリーズでも、「ハーマイオニーが黒人である可能性もある」と原作者が肯定していたりして驚きました。&lt;br /&gt;
　しかし、この『ウォークラフト』はそもそもが「中世ヨーロッパ的」な世界観が基本のような気がするので、やりすぎると雰囲気が損なわれると思うのですが……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、原作ゲームの方ではストーリーには「オーク・ホード対ヒューマン・アライアンス」なる対立構造があるそうな。「ホード “Horde”」とは「大群」なので、複数氏族の連合である屈強なオーク戦士が怒濤の如く押し寄せるイメージであるのは判りますが、人間側に「アライアンス “alliance”」と呼べるほどの「同盟」関係があるかと云われると、ちょっと心許ないです。&lt;br /&gt;
　本作ではアゼロス王国だけでオークの軍団に対抗しているようにしか見えません。アゼロスの他には国は登場しないし、魔術都市ダラランも中立ぽい（積極的に助けてくれない）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　設定上、「ヒューマン・アライアンス」とは、人間とドワーフとエルフの同盟であるそうな。&lt;br /&gt;
　実は本作にはドワーフとエルフの出番がほとんどありません。せいぜいがドワーフ製の銃を人間の騎士が装備しているところで、何とか複数種族の同盟らしいところが察せられるくらいです。エルフに至っては、単なるモブ扱いなのが哀しい。&lt;br /&gt;
　このあたりは背景が壮大すぎて、とても一本の映画だけでは描ききれないと云う事情もあるのでしょう。世界の命運を決するような大戦争を一二〇分で描けるか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　だから、非常にありがちでまた残念なことに、本作はこれ一作きりでは完結いたしません。かなり中途半端な結末であると云わざるを得ないのデス。&lt;br /&gt;
　基本設定の紹介と、戦争の序盤の戦いが描かれるだけで、「戦いはまだこれからだ」的に終幕してしまう。うーむ。過去、そうやって最初の一作だけで終わってしまうファンタジー映画が幾つも思い当たるだけに、かなり心配です。&lt;br /&gt;
　原作ゲームの方は次々にシナリオが追加されて、大河ドラマ的に数十年の時間経過が描かれているらしいので、映画の方も三部作くらいにしてもらわないとイカンでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　種族によって善悪に色分けしたりしないので、オークの側にも悪党がいるし、人間側にも裏切り者がいると云う描写なのはいいです。元来、誰も戦争を望んでなどいないのに、一部の者の都合だけで争いが始まってしまうのも、よくある展開でしょう。&lt;br /&gt;
　が、本作だけではその悪党に天誅喰らわすことは出来ないし、何より黒幕的な存在が謎に包まれたままというのは如何なものか。&lt;br /&gt;
　劇中では、オーク世界からの難民が何故、こちらの世界に押し寄せてくることになったのかについて、理由があるらしいと匂わせるだけで、はっきりと明らかにはなりません。人間の側から手引きがあったようなことも明かされますが、実行犯が特定されただけで、背後に潜む邪悪な存在については不明のまま。ゲームの方では明かになっているんですかね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　更に、本作ではデュロタン族長には息子が生まれたりしますが、この赤ん坊の行く末がどうなるのかについても描かれません。どうやら、あの子が真の主人公ぽい。&lt;br /&gt;
　何しろ、生後間もなくに命を狙われ、母親が決死の覚悟で赤ん坊を乗せた籠を川に流す、などと云う聖書のような展開が描かれております。モーセか。&lt;br /&gt;
　ジョージ・ルーカス監督のファンタジー映画『ウィロー』（1988年）でも同様のシチュエーションが描かれておりましたが、大抵の場合、そんなことをされた赤ん坊は誰かに拾われ、やがて世界の救世主となる運命の子であるとか云われたりするのがパターンですからね。&lt;br /&gt;
　ひょっとして本作は単なるプロローグで、本筋はこれからなのかしら。&lt;br /&gt;
　案の定、本作のエンドクレジット後には、赤ん坊を乗せた籠が何者かによって拾い上げられると云うオマケ映像付でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ダンカン・ジョーンズ監督の手腕は疑いのないところですし、実写とＣＧの融合も見事だし、エキサイティングなアクション描写も不足なしなので、是非ともこの続きを見てみたいところなのですが、続編はあり得るのかしら。&lt;br /&gt;
　音楽のラミン・ジャヴァディのスコアも大作アクション映画に相応しい出来映えですし──個人的には『アイアンマン』（2008年）や、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/08/pacific-rim.html&quot;&gt;パシフィック・リム&lt;/a&gt;』（2013年）でお馴染み──、「完結していない」と云う一点を除けば、結構、面白い作品であるのに。&lt;br /&gt;
　本作だけでは、単なるゲームのサワリだけ紹介しているだけだと云われても仕方がないですねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4797351004/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4797351004&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4797351004&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4797351004&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/1616558458/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=1616558458&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=1616558458&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=1616558458&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01GJALKI0/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01GJALKI0&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01GJALKI0&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01GJALKI0&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　「時をかける少女」ならぬ「時をかけるアリス」ですね。残念なことに本作のアリスは少女とは云えな（げふんげふん）。&lt;br /&gt;
　ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』がモチーフですが、アリスがタイムトラベルするストーリーですので、『時間の国のアリス』と呼んでもよろしいでしょう。日本語吹替版の主題歌は松田聖子にしてもらいたかった（若年層には通じないネタか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前作で監督だったティム・バートンは今回は製作に回りまして、監督は英国出身のジェームズ・ボビンが務めております。この人は『ザ・マペッツ』（2011年）と『ザ・マペッツ２／ワールド・ツアー』（2014年）の監督さんですね。&lt;br /&gt;
　脚本は前作と変わらずリンダ・ウールヴァートンです。ディズニー作品の脚本を多く手掛けています。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/07/maleficent.html&quot;&gt;マレフィセント&lt;/a&gt;』（2014年）もこの方の脚本でしたか。&lt;br /&gt;
　音楽も引き続きダニー・エルフマンですし、前作のままの世界観が継続されています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　出演者も前作と変わらず、ミア・ワシコウスカのアリス、ジョニー・デップの帽子屋、ヘレナ・ボナム＝カーターの〈赤の女王〉、アン・ハサウェイの〈白の女王〉といつものメンバーです。&lt;br /&gt;
　アリスの母であるキングスレー夫人役のリンゼイ・ダンカンや、元婚約者であるヘイミッシュ役のレオ・ビルといった、現実世界での配役も可能な限り元のまま。&lt;br /&gt;
　その他、ワンダーランドのＣＧキャラの方も、三月ウサギ、チェシャ猫、トゥイードルディーとトゥイードルダム等々、同じ声の配役であります。&lt;br /&gt;
　しかしジャバウォッキー役だったクリストファー・リーは既にお亡くなりですので（2015年6月7日逝去）、本作のジャバウォッキーは喋りません（吠えて火を吹くだけ）。まぁ、ジャバウォッキーにあまり出番はありませんが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして、前作でイモムシのアブソレム役だったアラン・リックマンも、蝶々になって再登場してくれます（人相は変わりませぬが）。アラン・リックマンも既にお亡くなりですが（2016年1月14日逝去）、こちらは少しだけ台詞がありました。&lt;br /&gt;
　本作はアラン・リックマンの遺作になるようです（声だけですけど）。&lt;br /&gt;
　エンドクレジット時には「我らの友人、アラン・リックマンに捧ぐ」と献辞が表示されます。今後のティム・バートン作品はアラン・リックマン抜きになるのか。残念デス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして本作の新キャラとなるのが、サシャ・バロン・コーエン演じる時間の番人〈タイム〉です。『ボラット／栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』（2006年）のおかげでコメディアン要素が強烈に印象付けられましたが、近年では『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/03/hugo.html&quot;&gt;ヒューゴの不思議な発明&lt;/a&gt;』（2011年）や『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/12/les-miserables.html&quot;&gt;レ・ミゼラブル&lt;/a&gt;』（2012年）といった文芸作品にも出演するようになって、大分落ち着いてきた感があります（でもやっぱりコミカル）。&lt;br /&gt;
　個人的にはＣＧアニメ『マダガスカル』シリーズでキツネザルのキング・ジュリアン役である方が印象深いのですが（吹替の小木博明も好きデス）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　時間が擬人化されて、自分で「時間ネタの諺」を引用したり、他人に諺を引用されて揶揄されなどと云う言葉遊びのようなシチュエーションに、ルイス・キャロルの原作に通じるものを感じます。&lt;br /&gt;
　一応、原作小説の一場面には「帽子屋が女王様から死刑判決を受けて以来、時間が云うことを聞かなくなった」云々というのがありまして、そこを最大限膨らませて本作のキャラクターが出来上がっているようです。&lt;br /&gt;
　劇中ではそれを映像化して、帽子屋や三月ウサギが〈タイム〉をからかった所為で「お茶会の一分前の時間に閉じ込められる」といったシチュエーションも出来します。しかし強制的な時間ループは原作とは随分と異なるような……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして〈タイム〉はワンダーランドの裏の世界──いやでも、ワンダーランド自体が現実の裏にあるのでは──に巨大な城塞〈永遠の城〉を構え、そこで日夜時間を管理している。&lt;br /&gt;
　のみならず、ワンダーランドの住人の寿命まで司っております。広大な広間に無数に吊り下げられた時計が各々の住人の寿命を表しており、誰かが亡くなるとその時計が止まる。止まった時計はまだ動いている時計から区別され、止まってしまった時計専用の広間に移される。&lt;br /&gt;
　劇中では、寿命が尽きるから時計が止まるのか、時計を止めるから生命活動が停止するのかよく判らない描写でありました。&lt;br /&gt;
　この辺りの因果関係が逆転していそうなところが面白いです。似たような描写は、つい最近も『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/06/le-tout-nouveau-testament.html&quot;&gt;神様メール&lt;/a&gt;』（2016年）でやってましたね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　城の中心には、動力源である「クロノスフィア」なる球体が安置され、これが時間の運行を維持しており、同時に〈タイム〉の生命の源でもあるようです。&lt;br /&gt;
　〈タイム〉は時間の番人ではありますが、ビジュアルが「時計の化身」のようにデザインされ、身体の中では精巧な歯車が噛み合いながら動いております。一種のロボットのようです。少なくとも、〈タイム〉の配下である助手達は完全な時計仕掛けのロボット的キャラクターでした。&lt;br /&gt;
　小型ロボ「セコンズ」が合体して大型ロボ「ミニッツ」になり、更に合体して巨大ロボ「アワーズ」になると云う、ＳＦちっくな描写です。日本のアニメの影響かしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作にはかなりＳＦぽい演出が随所に見受けられ、クロノスフィアもある種のメカニックのように描かれております。精巧な細工物のようであり、使用するときには一瞬で巨大化なリングが組み合わさったボール状の乗物となる。&lt;br /&gt;
　内部には座席と操縦桿と行き先表示の制御盤があって、誰がどう見てもタイムマシンですね。幾つものリングがぐるんぐるんと回りながら、時空の流れの中を飛んでいく様子は、Ｈ・Ｇ・ウェルズの『タイムマシン』にオマージュを捧げているようでした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　更に、随所にテリー・ギリアム監督へのリスペクトも感じました。&lt;br /&gt;
　例えば、一九世紀的レトロな機械仕掛けの、かなりアバウトな操作で時間の流れを行ったり来たりするあたりがテリー・ギリアム風でしょうか。他にも、『バンデットＱ』（1981年）や、『バロン』（1988年）ぽいところもありますね。&lt;br /&gt;
　特に、「帽子屋の気力が萎えると外見も変化する」といった場面が、『バロン』でジョン・ネヴィル演じるミュンヒハウゼン男爵の、気力が衰えると老化が促進され、気力を取り戻すと若返ると云う演出に通じるものを感じます。ＣＧが自在に使えるようになったおかげで『バロン』より派手な演出になっています。&lt;br /&gt;
　やはりティム・バートンもジェームズ・ボビンも、テリー・ギリアムが好きなんですかね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ＳＦ者にはお馴染みのタイムパラドックスについても言及され、「過去の自分と相対してはならない」と警告されております。&lt;br /&gt;
　時間テーマＳＦに幾つかあるパターンでは、過去の自分と対面しても何も変わらなかったり、それすらも時間ループの一部であったりする場合もありましたが、本作に於いては時間の流れそのものが破壊されて破滅が引き起こされるという一番重大なパターンが採用されております。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』（1985年）でもドクが同様の警告をしておりました。&lt;br /&gt;
　このあたりは『ドラえもん』なんかのお気楽な展開──過去と現在と未来の自分が一堂に会してワイワイやったりする──とは異なるようデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作の冒頭では前作の流れを踏襲し、アリスの乗った商船が帰国途上にあるところから幕を開けます。初っ端から嵐の海を海賊船に追われて逃走中というアドベンチャーです。ほとんど本筋とは関係なさそうな場面ですが、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズもかくやと云うくらい気合いの入ったアクション演出でした。&lt;br /&gt;
　海賊船から逃げ切るために、危険な浅瀬に突入し、転覆ギリギリまで船体を傾斜させて難を逃れる描写がスリリングです。&lt;br /&gt;
　ここでアリスが「挑戦しないうちから不可能と断じる」ことを好まない、チャレンジ精神に溢れた女性であることが強調されて、後の伏線となっております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　無事に帰国したものの、三年間の不在中に実家の屋敷は抵当に入れられ、船を売却しないと立ちゆかなくなっている。加えて一九世紀当時はまだ「自立する女性」には理解がなく、風当たりの強い理不尽な状況であることが描かれております。&lt;br /&gt;
　現代的な価値観を巧妙にストーリーの中に混ぜてくるのがディズニーらしい。&lt;br /&gt;
　加えて、三年の間に先代のアスコット卿が亡くなり、息子のヘイミッシュが後を継いでいたりします。ヘイミッシュは婚約を破棄されたことをまだ根に持っているようです。&lt;br /&gt;
　序盤では「時の流れは残酷だ」とか「時間は人から奪っていくばかりの泥棒だ」などと言及され、今回のテーマが「時間」であることが強調されています。判り易い演出です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかし苦渋の決断を迫られるアリスの元に蝶々となったアブソレムが訪れ、再びアリスはワンダーランドへ足を踏み入れることになる。今回はマントルピース上の鏡をくぐり抜けるところが、『鏡の国のアリス』的なシチュエーションですが、原作の雰囲気を残しているのはこの部分くらいでしょうか。&lt;br /&gt;
　再び懐かしい顔触れとの再会を喜ぶアリスですが、帽子屋だけがそこにいない。訊けば数日前から塞ぎ込んで家に閉じこもっているという。&lt;br /&gt;
　帽子屋の自宅を訪れると、彼は既に亡くなった筈の家族がまだ生きているのではないかという妄想に取り憑かれている。帽子屋の一族はかつてジャバウォッキーに襲われ、全員が命を落としたのではなかったのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「どこかで生きている家族を見つけ出して欲しい」と頼まれますが、「亡くなったものは帰らないのよ」などと常識的な返答をしてしまうアリスです。&lt;br /&gt;
　冒頭で「不可能だと諦めてしまうのは嫌いよ」と云っていたのに、ついつい常識に囚われてしまった所為で帽子屋の不興を買い、「キミは僕の知っているアリスじゃないッ」と追い出されてしまう。&lt;br /&gt;
　途方に暮れるアリスに、〈白の女王〉が「では時間を遡り、彼の家族を救い出せば良いわ」と提案します。ストーリーが脇目も振らずに一直線にタイムトラベルに向かって転がっていくのが清々しい。&lt;br /&gt;
　〈永遠の城〉まで、さしたる冒険もせずにあっと云う間に到着します。最初は穏便に、クロノスフィアの貸与をお願いしますが、断られた途端に強奪に走るアリス。なんと強引な。&lt;br /&gt;
　「過去は変えられない」と云う〈タイム〉の言葉にも耳を貸すことなく、歴史改変の旅に出発。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は本作における冒険の目的は、帽子屋の家族を救うことでありましたが、帽子屋の家族を救う為に、どんどんその原因となる事象を遡っていくことになります。&lt;br /&gt;
　帽子屋の家族はジャバウォッキーに殺された ＞ それをジャバウォッキーに命じたのは〈赤の女王〉である ＞ 〈赤の女王〉が自分を笑いものにした帽子屋の一族を逆恨みしたのが始まりで ＞ 何故、〈赤の女王〉が笑いものになったのか ＞ あの肥大したデカ頭が原因 ＞ 何故、頭がデカくなってしまったのか。&lt;br /&gt;
　そして遂に、〈赤の女王〉と〈白の女王〉の、姉妹の不仲がどうして始まったのかにまで遡っていくと云う流れです。前作で、ヘレン・ボナム＝カーターとアン・ハサウェイの姉妹間の葛藤がもっと見てみたかった私としては本作の展開はとても嬉しいデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして姉妹の少女時代に到着するわけですが、チェシャ猫もまだ子猫だし、帽子屋も紅顔の美少年だったりするので笑ってしまいます。イカレてしまう前が可愛すぎる。&lt;br /&gt;
　全ての原因である「転倒して頭を痛打したことでデカ頭になった」ことを防ごうとするアリスですが、やはり過去は変えられない。更に、そもそもの転倒も、少女時代の〈白の女王〉が原因だったと判明する。おやつのタルト一切れでそんな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　どうやっても過去は変えられないと悟るアリスですが、その過程で帽子屋の家族が死んではいないことにも気がつく。執念深い〈赤の女王〉が、簡単に殺してしまう筈もなかったか。&lt;br /&gt;
　死んだと思われていた帽子屋の家族は、今でも〈赤の女王〉の城に幽閉されていたのだ。&lt;br /&gt;
　してみると最初から、帽子屋の直感の方が正しかったわけで、「亡くなった」と云う伝聞情報を鵜呑みにして常識的な回答を返していたアリスの方が間違っていたことに。&lt;br /&gt;
　やはり伝聞情報は裏付け確認が大事なのだなぁと云う教訓的なものを感じます。安易な拡散はイカンですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そこからアリス一行による救出劇と、〈赤の女王〉の逆襲、クロノスフィアを奪われ、また過去に逆戻りしたりしているうちに、次第に時空の流れが歪み始める。長時間、クロノスフィアを持ち出していた影響で、〈タイム〉の機能にも変調を来しております。&lt;br /&gt;
　そしてとうとう〈赤の女王〉が、「やってはいけないこと＝過去の自分と対面する」をやらかしてしまい、決定的に時空が破綻してしまう。〈タイム〉が警告したとおりの、時の流れが停止する破滅が、一大スペクタクルで展開します。&lt;br /&gt;
　なにもかもが「赤錆びて停止していく」表現が気色悪いです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　破滅の波が〈永遠の城〉に到達する前に、クロノスフィアを元に戻せるかがクライマックスとなるわけですが、間一髪で回避されるのはお約束デスね（ディズニーだし）。&lt;br /&gt;
　そしてアリスは、〈タイム〉が悪党ではなかったと気付くわけで、主人公の認識が一変する演出が巧いです。時間は奪っていくばかりの泥棒ではなかった。奪う前に、まず与えていたのだ。毎日が時間からの贈り物なのだ。だからそれを無駄にしてはいけないのだ。&lt;br /&gt;
　コミカルな悪党演技を続けていたサシャ・バロン・コーエンが、急に穏やかな聖人君子に見えてくるあたりが役者ですわ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　〈赤の女王〉と〈白の女王〉の和解も描かれ、万事めでたしのハッピーエンド。でも〈赤の女王〉のデカ頭は元に戻らない。過去はどうやっても変えられないのだから。&lt;br /&gt;
　しかしそこから学ぶことは出来る──と云うワケで、再びワンダーランドで得た教訓を元に、現実世界に帰還したアリスが、難局を乗り切るところまでが描かれます。&lt;br /&gt;
　この調子でいくと、三部作化もありそうですねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0036W3XLM/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0036W3XLM&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B0036W3XLM&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B0036W3XLM&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4061995812/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4061995812&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4061995812&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4061995812&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01GZP34E2/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01GZP34E2&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01GZP34E2&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01GZP34E2&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01DKE8A90/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01DKE8A90&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01DKE8A90&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01DKE8A90&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　背景に映るケルンの大聖堂が印象的ですが、専らアウトバーンを疾走する高級車の激烈なカーチェイスが宣伝されております。実際、劇中では高級車が何台も登場しては、盛大にクラッシュする場面もありますし。&lt;br /&gt;
　でもアウトバーン上のカーチェイスだけではなく、街中でもカーチェイスしますし、執拗な殺し屋の追跡や、派手な銃撃戦もありまして、カーチェイス一辺倒ではない。&lt;br /&gt;
　小技を効かせて緩急つけたサスペンス演出も見事なアクション映画の佳作でありました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　邦題からはカーチェイス「のみ」であるかのような誤解を受けてしまいそうなのが心配デス。&lt;br /&gt;
　いっそ原題直訳の『衝突』でも良かったような気がします。ほら、『激突！』（1973年）とか『破壊！』（1974年）なんてアクション映画もありましたし（例えが古いデスカ）。本作も「！」を付けて、『衝突！』にすれば、ちょっとレトロな感覚が逆に新しいと云われたカモ。&lt;br /&gt;
　まぁ、『衝突！』でもやっぱりカーチェイスがメインだと思われますか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　監督のエラン・クリーヴィーは、リドリー・スコットが製作総指揮を務め、ジェームズ・マカヴォイとマーク・ストロングが出演したクライム・サスペンス映画『ビトレイヤー』（2013年）の監督さんでしたか。残念ながらスルーしちゃっておりますが、割と評判は良さげですよね。&lt;br /&gt;
　本作ではジョエル・シルヴァーが製作に名を連ねております。大物が次々とプロデュースに回ってくれるあたり、監督の腕は信頼されておるのでしょう。実際、結構面白かったし。本作が良かったので、『ビトレイヤー』も観てみたくなりました。&lt;br /&gt;
　小難しいところは一切省きエンタメに徹して、きちんとまとめているのが清々しいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　主演はニコラス・ホルト。『Ｘ－ＭＥＮ』シリーズではビースト／ハンク・マッコイ役でお馴染みですが、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/06/mad-max-fury-road.html&quot;&gt;マッドマックス／怒りのデス・ロード&lt;/a&gt;』（2015年）の白塗り山海塾メイクなウォーボーイズの一員であったのが忘れ難いデス。ひゃっはー。&lt;br /&gt;
　本作においては、頭の切れる犯罪者として登場し、相棒（マーワン・ケンザリ）と二人でヤバい仕事でも腕と度胸で華麗ににこなしているらしく、組織のボスから重宝がられています。久々に特殊メイクなしのイケメンなニコラス・ホルトが拝めます。&lt;br /&gt;
　劇中では「バート・レイノルズに似ている」と盛んに言及されていて、本来の役名よりも「おい、バート・レイノルズ！」と呼ばれたりもしておりました。似てるか？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ヒロイン役がフェリシティ・ジョーンズ。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/03/theory-of-everything.html&quot;&gt;博士と彼女のセオリー&lt;/a&gt;』（2014年）ではホーキング博士の奥さん（最初の）でした。『テンペスト』（2010年）でヘレン・ミレン演じるプロスペラの娘役だったあたりから憶えております。&lt;br /&gt;
　本作ではあまり出番は多い方ではありませんが、主人公ニコラスが命を賭けるに値する女性であると描かれております。ちょっとヤクザな主人公が堅気の女性に惚れてしまい、惚れた女のために大それた事をしでかしてしまう──と云うのはよくあるパターンではあります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冒頭のアバンタイトル部分がクライマックスのサワリをチラ見せする演出になっていて、派手にクラッシュした車が横転する場面をスローで映しながら、主人公ニコラス・ホルトのモノローグが入ります。&lt;br /&gt;
　「バカなことをするにはそれなりの理由が必要だ。その理由が “愛” なら、それほど悪いものじゃないだろう？」&lt;br /&gt;
　壮絶なクラッシュも、意味なくやっているのではない──すべてはフェリシティ・ジョーンズの為なのだ──と云う前置き。いや弁解か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして主役よりも脇役が豪華です。アンソニー・ホプキンスとベン・キングズレーですよ。実はこの二人の共演が観たくて劇場に足を運んだのです。&lt;br /&gt;
　劇中では、アンソニーとベンが対面する場面が二回ばかりありまして、もう主人公そっちのけでストーリーを進めてもらえぬものかと思ったりもしました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でのアンソニー・ホプキンスは、英国出身の大企業のＣＥＯですが、裏稼業がドイツ最大の麻薬王。貴族らしい落ち着いた物腰で、教養に溢れ、和やかに上品に振る舞いつつ、にっこり笑って人を殺してしまうあたりが実に冷酷です。コワイ。&lt;br /&gt;
　もう、『羊たちの沈黙』（1991年）以降、アンソニー・ホプキンスの笑顔が信じられなくなってしまいましたが、やっぱりそうだったのだ。&lt;br /&gt;
　「君、モーツァルトは好きかね。そうかそうか。じゃあ、すぐに逢わせてあげよう」バーン。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対するベン・キングズレーも楽しそうに麻薬密売組織のボスを演じております。これがアンソニー・ホプキンスの対極にいるようなキャラクターです。&lt;br /&gt;
　トルコからの移民で──今度はトルコ系か。相変わらず演じる役の人種を選ばない人です──、教養の欠片も無い下品なジョークを連発しているオヤジです。成金趣味でケバゲバしく着飾って、半裸のお姉さん達を横にはべらせて、酒とドラッグでハイになっている。&lt;br /&gt;
　冷徹なアンソニー・ホプキンスに対して、割と人情味に溢れていそうですが万事アバウトなので頼りになったりならなかったり。こちらは憎めない悪党ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そもそもがアンソニー・ホプキンスとベン・キングズレーの確執から始まったストーリーですし。当初、二人は仲良く連んでドイツで麻薬を売り捌き、巨額の利益を得ております。&lt;br /&gt;
　アンソニー・ホプキンスが貿易会社を営み、国外から麻薬を密輸すると、ベン・キングズレーがドイツ国内で売り捌く。二人の二人三脚体制は盤石であると思われたのですが……。&lt;br /&gt;
　あるときベン・キングズレーが、「そろそろ対等のパートナーとして事業を進めていかないか」と提案します。最初は、割と下請業者的なポジションだったことが伺えますが、ここまで成功を収めたからには認めてもらいたいと思ったのでしょう。&lt;br /&gt;
　しかしこの提案はアンソニー・ホプキンスによって、実に慇懃かつ無礼に却下されてしまう。&lt;br /&gt;
　「君の今までの功績には大変感謝しているし、立場も尊重するよ。だが君には人格や品性の面で問題があるだろう。私と対等のパートナーにはなれないよ」&lt;br /&gt;
　笑顔を絶やさず、穏やかな口調で壮絶にディスられて、呆気にとられるベン・キングズレー。無礼千万な台詞を真顔で口にするアンソニー・ホプキンスが傲慢すぎて笑ってしまいます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「口は災いの元」と申しますが、本作で起きる事件は全て、このアンソニー・ホプキンスの不用意な発言に端を発しております。自業自得と云うか何と云うか。&lt;br /&gt;
　このあたりの展開が、実にマンガ的です。まったくリアルではありませんね。実に判り易い。&lt;br /&gt;
　普通、そこまで拒絶したら相手がどう出るかくらい想像がついても良さげに思われるのですが、アンソニー・ホプキンスは全然心配していない。自信家であるにしてもやりすぎなのでは。&lt;br /&gt;
　それとも、本当に悪気はなかったのか（それもまたスゴイわ）。&lt;br /&gt;
　当然のことながら、プライドを傷つけられてハラワタ煮えくり返る思いのベン・キングズレーとしては、このままで済ますわけがない。一泡吹かせてやろうと腕の立つ手下を呼びつけるわけで、これがニコラス・ホルトとマーワン・ケンザリの二人組。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ニコラスのことを「バート・レイノルズに似ている」と云うのは、ベン・キングズレーでして、劇中では専ら「バート・レイノルズ」呼ばわりしています。手下の名前を覚えるつもりが全く無いのか、相手を仇名でないと憶えられない人なのか。&lt;br /&gt;
　異議を申し立てようものなら、「貴様、バート・レイノルズをバカにするのか」と逆鱗に触れそうになる。お気に入りは、ジョン・ブアマン監督の『脱出』（1972年）のようです。劇中ではベン・キングズレーが、「『脱出』のバート・レイノルズは良かった」と褒めそやしています。&lt;br /&gt;
　確かに。でもそこまでバート・レイノルズを持ち上げるなら、ジョン・ヴォイドにも一言くらいほしいところです。まぁ、ニコラス・ホルトとジョン・ヴォイドは似ていませんけど。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしニコラスは最近、ナンパに成功して恋人にしたフェリシティに堅気になることを約束しており、自動車解体業に就いている毎日です。堅実ではあるが、稼ぎは少ない。&lt;br /&gt;
　ヤバい仕事からは足を洗ったんですと、一旦はベン・キングズレーの元を辞するニコラスですが、突如としてフェリシティが倒れます。&lt;br /&gt;
　実は彼女は健康上に重大な問題を抱えており、臓器移植手術を受けねば命が危ないのだという。色々と事情もありまして、急に大金が必要になりますが、そのような貯えはない。&lt;br /&gt;
　ドラマの展開が無理なく──それとも御都合主義か──ニコラスが再びヤバい仕事を引き受けざるを得ないように転がっていきます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　丁寧な描写ではありますが、ベン・キングズレーが待っていてくれるあたりが親分肌というか、ちょっとヌルいかも。自分の復讐計画よりも、手下の事情を優先してくれるとは。&lt;br /&gt;
　恋人を人質にして無理強いするのが定番展開かと思っていたので、ベン・キングズレーが戻ってきたニコラスを黙って迎え入れる描写に意表を突かれました。何か裏があるワケでも無いし、仕事を引き受けざるを得ないように策を巡らすワケでも無い。ちょっといい親分カモ。&lt;br /&gt;
　このあたりの本題に入るまでの序盤展開──二人のボスの確執や、主人公の動機付け──の描写が脚本の手抜きではないかとも思われますが、アクション主体の映画ですからそこまで難しいことを求めるのは野暮か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それにもうひとつ。ベン・キングズレーが提示するのが、アンソニー・ホプキンスが密輸している麻薬を、その輸送途中で強奪してこいと云う難題ですが、今までその仕事の片棒を担いでいた人が説明してくれるので、かなりの手間が省けております。&lt;br /&gt;
　標的のセキュリティや輸送ルートやその他諸々の事柄を探り出す必要がないのがお手軽です。本作の尺は九九分ですし、短い尺でアクションをメインに描くのだから仕方が無いですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ついでにベン・キングズレーは、強奪計画に直接必要でないアンソニー・ホプキンスの麻薬ビジネスの全貌を語ってくれたりもします。&lt;br /&gt;
　どうやって密輸入しているかだけでなく、それを売り捌いて大量の現金にしたあと、どうやって国外に持ち出しているのかまで説明してくれる。貿易業として、高級車を輸出する際に、一台につき五〇〇万ドルずつ隠しているのだ。あからさまに伏線ぽい説明も御愛敬ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして前半は強奪計画の遂行がヤマ場です。たった二人で作戦計画を練っているので、大丈夫なのかと心配になります。しかし本題に関しての描写には、手抜きがないのがいいです。&lt;br /&gt;
　ちゃんとこの場面から伏線が敷かれているのも、なかなかお見事でした。&lt;br /&gt;
　総じて、本筋に入るまでの理由付けや説明事項はあっさりと済ませ、本筋が始まったら気合いの入ったアクション描写や演出が続きます。監督の力加減がどこにあるのか明確すぎるのが清々しい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　麻薬輸送トレーラーの強奪までは、多少はヒヤヒヤさせながらも巧くいきますが、そこから先は山あり谷あり。奪ったトレーラーはすぐに追跡部隊が編成されて、あっさり取り戻され、ニコラス・ホルトは敵に捕まってしまう。連行された先が、高級車輸出用の倉庫。ここでアンソニー・ホプキンスと御対面となります。&lt;br /&gt;
　「こんなバカなことをする奴の顔を拝んでおきたかった」と語るアンソニー・ホプキンスの笑顔が怖いですが、語り終えた後の処刑と死体の始末は部下任せであるのがお約束デスね。&lt;br /&gt;
　ボスが引き上げた後、機転を利かせて脱出したニコラスは高級車の一台を奪って逃走──と、長い前置きでした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ベン・キングズレーの説明で、一台だけでも五〇〇万ドルが積み込まれていると判っているので、恋人フェリシティの手術代には充分。追跡してくるアンソニー・ホプキンスの部下達も高級車を運転しているのは、あの倉庫にはそれしか無かったからと云う理屈もとおります。&lt;br /&gt;
　この辺りはカーマニアではない私にはよく判らないところではあります。パンフレットの解説記事では、ベンツ、ジャガー、ポルシェ、アストンマーティン等々がズラズラ出てきていたそうですが、誰がナニに乗っていたのやら。とりあえずカッコ良くて速そうな車が沢山出ます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしいきなりアウトバーンに乗り入れたりはいたしません。やはりヨーロッパでカーチェイスするなら、狭い石畳の曲がりくねった路も爆走して戴きたい。&lt;br /&gt;
　まずは観光名所モンシャウの街中を駆け抜けます。モンシャウはドイツとベルギーの国境近くにある、オシャレで美しい木造家屋で有名な人気観光スポットだそうです。&lt;br /&gt;
　何故、そんなところをわざわざ通らねばならないのかよく判りませぬが、中世ドイツの雰囲気を漂わせた古い街並みですから、絵にはなりますね。観光名所を背景にするのはお約束。&lt;br /&gt;
　でもきっとドイツ人が観るとツッコミ処満載な移動になっているのでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カーチェイス一辺倒ではないので、主人公もかなり頻繁に車を乗り換えます。激烈カーチェイスをやりながら、一台の車に乗り続ける方が不自然でしょうか。&lt;br /&gt;
　結果として、何度もクラッシュしながら車を乗り捨て、五〇〇万ドルの現金だけ抱えて、次の車に乗り換えることを繰り返します。したがってカーチェイスの合間には、狭い路地裏を走って逃げたりもしますし、なかなかバラエティに富んだ追跡劇が展開するのが面白い。&lt;br /&gt;
　行く先々でかっぱらう車に高級車が多いのは御愛敬でしょうか。&lt;br /&gt;
　狭い街並みの中での追跡を挟んでから、おもむろにアウトバーンに乗り入れます。しかし速度制限のない高速道路であると云う設定は……あまり活かせていなかったような。&lt;br /&gt;
　そしてアウトバーン上でのクラッシュが冒頭で描かれたファースト・シーンに繋がるという趣向です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　更に、捕らわれた際に身元を特定され、恋人フェリシティの存在もバレてしまい、自分が逃走するだけではなく、ケルンの病院で治療中の恋人の身にも危険が及ぶ。&lt;br /&gt;
　カーチェイスと並行して、病院に殺し屋の別働隊が乗り込んでくる場面などもあり、色々と手を変え品を変えて盛り上げようとするサービス精神旺盛な演出です。&lt;br /&gt;
　最後はケルンまで戻ってきて、アンソニー・ホプキンスと直接対決となりますが、ここで更にベン・キングズレーまで乱入して来るので、ややこしくなる。と云うか、やっぱり二大巨頭に挟まれると主人公の影が薄くなってしまうのはやむを得ませんかねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　紆余曲折ありまして、最後にはアンソニー・ホプキンスも当局に御用となり、恋人フェリシティはアメリカでの臓器移植手術の段取りも付くと云うハッピーエンド。ニコラスの相棒だったマーワン・ケンザリにもきちんと報いがあるのはよろしいのデスが……。&lt;br /&gt;
　ベン・キングズレーの方はどうなっちゃったんでしょうね。新聞の一面には「麻薬王逮捕」の大見出しとアンソニー・ホプキンスの写真がデカデカ載っておりましたが、ベン・キングズレーには言及されていなかったような。掴み所の無い人でしたから、どうにかして逮捕も逃れたのかしら。&lt;br /&gt;
　とりあえずニコラスが云うとおり、「愛の為にやらかしたバカな行い」ではありましたが、「それほど悪くは無かっただろ？」と訊かれたら、否定は出来ない幕切れでありました（実は割と気に入りました）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01G88YDBO/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01G88YDBO&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01G88YDBO&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01G88YDBO&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　籠城中も生放送は続行され、番組占拠の極限状態の中で暴かれる真実とは何か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジョディ・フォスター監督によるサスペンス映画です。専ら女優としての出演作の方が多いので、監督作品は『リトルマン・テイト』（1991年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/09/beaver.html&quot;&gt;それでも、愛してる&lt;/a&gt;』（2011年）に続く三作目になります（他にはＴＶドラマでも幾つかあるようですが）。&lt;br /&gt;
　前二作では出演もしておられましたが、今回は初めて監督業に徹しておられますね。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/09/beaver.html&quot;&gt;それでも、愛してる&lt;/a&gt;』ではメル・ギブソンと共演でしたので、今回もジョージ・クルーニーと共演しても良かったと思うのですが、二足の草鞋は大変ですかね。もし共演していたら、やっぱりジュリア・ロバーツ演じる番組ディレクター役だったのでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　昨年も『ミケランジェロ・プロジェクト』（2014年）や、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/06/tomorrowland.html&quot;&gt;トゥモローランド&lt;/a&gt;』（2015年）と出演作が相次いで──順番が前後しましたけど──公開されたジョージ・クルーニーですが、今年もまた『ヘイル、シーザー！』（2016年）と合わせて、間をおかずに公開されて嬉しいデス。&lt;br /&gt;
　共演となるジュリア・ロバーツも──『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/05/august-osage-county.html&quot;&gt;８月の家族たち&lt;/a&gt;』（2013年）からちょっだけ間が開きましたが──、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/06/secret-in-their-eyes.html&quot;&gt;シークレット・アイズ&lt;/a&gt;』（2015年）に続いて、もう次の作品が公開されるとは早いですね（と云うか同日公開じゃないデスか）。&lt;br /&gt;
　本作では番組司会者役がジョージ・クルーニー、ディレクター役がジュリア・ロバーツとなります。そして主役となるもう一人が、番組を占拠する犯人役のジャック・オコンネルです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャック・オコンネルは、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/06/300-rise-of-empire.html&quot;&gt;３００ スリーハンドレッド／帝国の進撃&lt;/a&gt;』（2014年）にアテナイの兵士役で出演していた他はあまり出演作を存じませぬが、有望な若手英国俳優ですね。&lt;br /&gt;
　アンジェリーナ・ジョリー監督の『不屈の男／アンブロークン』（2014年）では、日本軍の捕虜になるパイロット役で主演に抜擢されていたのに、諸般の事情でスルーしてしまいました。と云うか、『不屈の男～』は公開館数が少ない上に、気がついたら上映終了していたよ。残念。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジョージ、ジュリア、ジャック以外の出演は、ドミニク・ウェスト、カトリーナ・バルフ、クリストファー・デナムといった皆さん。&lt;br /&gt;
　ドミニク・ウェストは、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/04/john-carter.html&quot;&gt;ジョン・カーター&lt;/a&gt;』（2012年）と『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/05/pride.html&quot;&gt;パレードへようこそ&lt;/a&gt;』（2015年）で存じております。本作では、疑惑の株取引でクローズアップされる大企業の最高経営責任者役。&lt;br /&gt;
　カトリーナ・バルフはその企業の広報担当役員の役です。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/01/escape-plan.html&quot;&gt;大脱出&lt;/a&gt;』（2013年）や『グランド・イリュージョン』（同年）に出演しているものの、あまり記憶に残っておりませぬ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は尺が九九分と、昨今のハリウッド映画にしてはやや短めですが、サスペンス映画としては程良い長さと申せましょう。むしろ密度の濃い展開で、ダラダラ引っ張ることなく決着が付くので、ジョディ・フォスターの演出力の高さが伺えます。監督としても腕は確かですねえ。&lt;br /&gt;
　緊張状態が続くストーリーの展開も、かなりリアルタイムに近いように感じられました。なんせ生番組の占拠ですし。視聴者の反応がリアルタイムでスタジオにフィードバックされるあたりも、巧くドラマの展開に取り込まれております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　所得格差や金融破綻をネタにした映画としては、近年では『ドリームホーム／９９％を操る男たち』（2014年）や、『マネーショート／華麗なる大逆転』（2015年）あたりが思い浮かぶところですが、これらは住宅のサブプライムローンやらリーマンショックを題材にしていて、本作とは少し視点が異なるでしょうか。&lt;br /&gt;
　むしろ「爆弾を使ったＴＶ番組の乗っ取りと事件の生放送」と云う点では、韓国映画の『テロ、ライブ』（2013年）に似ているかも（ニュースキャスターも人質になりますし）。まぁ、『テロ、ライブ』は金融とは無関係ですし、謎解きよりも爆弾テロでビルが倒壊するアクションの方が凄かったのですが、本作はミステリ色の方が強いです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冒頭、ジョージのモノローグで事件の経緯が語られる趣向です。「少し複雑な話だからな」と前置きしながら、現代の金融市場の説明が入ります。&lt;br /&gt;
　今や、カネは光子となってネットワークの中を飛び回っているのだ。そのスピードは、もはや人間が追いつけるものではない。&lt;br /&gt;
　ある銘柄の株が突如として下落した。金融取引に係るアルゴリズムのバグによるものだが、その原因は不明のまま。複雑怪奇な取引の詳細は人に理解出来るものでは無いのだ。&lt;br /&gt;
　──などと軽く流してしまうジョージですが、その取引で損をした人間にとっては、そんな「バグ」の一言で片付けられるものでは無かったのだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　序盤から、番組オンエア前のスタジオの活気を呈した──かなりゴタゴタした──状況がテンポ良く説明されていきます。ＴＶ局を描いた映画では定番のシチュエーションですね。&lt;br /&gt;
　そして番組のテーマ曲として流れるラップに乗せて、ジョージ・クルーニーがノリノリで披露するダンスが楽しいです。『ヘイル、シーザー！』のときよりも更に軽薄さに磨きが掛かった演技です。楽しそうだな、ジョージ。&lt;br /&gt;
　このラップは本作の主題歌にもなっておりまして、エンドクレジット時にフルコーラスで聴くことが出来ます。「金は正直／俺が好き♪」&lt;br /&gt;
　また、モノクロ映像の往年のモンスター映画の場面が番組の中で頻繁に引用されたりしております。この演出が番組名でもある「マネーモンスター」の由来ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　のっけからテンション高く、軽薄トークで調子の良いことばかり並べ立てるジョージの姿に笑ってしまいますが、元からそういう性格ではないらしい。人質になってからは、一転してシリアスな性格を覗かせる落差の演技も巧いです。&lt;br /&gt;
　また、ジュリア・ロバーツを始め、スタジオ内のスタッフも事件に直面してパニックに陥ることなく、冷静に放送を継続しております。強制されて放送を継続しているわけですが、すぐに視聴率のソロバンを弾いたりするあたりがしたたかです。&lt;br /&gt;
　カメラマンに至っては、もはやヤケクソで実況につき合っております。途中で逃げ出すことも出来たのに、諦観してカメラを担いでジョージ達につき合う姿勢に職業病のようなものも感じますね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、番組開始早々に銃を持って乱入したジャック・オコンネルは、ジョージ・クルーニーに爆弾付ベストを着せて、放送を継続するよう要求します。&lt;br /&gt;
　そしてジョージの甘言に乗って指定された銘柄の株取引に全財産を注ぎ込み、一晩で六万ドルを失ったのだと糾弾する。親から相続した遺産だったのに。&lt;br /&gt;
　「あんた、銀行預金よりも安全だと云ったじゃないか！」&lt;br /&gt;
　スタジオ内には番組の録画テープも保管されており、まさにその場面を再生されて、言い逃れは出来ない。普段から調子の良いことばかり並べ立てていたツケが回ってきたのだと云えなくも無いです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかし、そんな立て板に水の調子でペラペラ喋る軽薄なトークに乗せられて全財産注ぎ込むなんて、おかしいのではないか。そもそもそんな財テク番組が高視聴率を維持し続けていられるという基本的な設定に疑問を感じたりするのですが、そこにツッ込むと本作が成立しなくなりますか。&lt;br /&gt;
　何となくバブル最盛期の日本にこんな番組があったのだと云われると納得してしまいそうですが、現代を舞台にした──つまり、リーマンショック後の──アメリカでもリアルな設定なのですかね。国民性もあるから一概には否定できんか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　今の日本じゃ、こんな番組はあり得ないでしょうが、アメリカではあり得るのか。&lt;br /&gt;
　個人的に「投資はギャンブルである」と思いますので、「博打に全財産ツッ込むなんて」とジャック・オコンネルを小一時間ほど説教してみたくもあります。&lt;br /&gt;
　まぁ、普段から赤貧生活に甘んじていた男に、思いもよらず親が遺した遺産が舞い込み、のぼせ上がってしまったところに、タイミング良くジョージのトークが飛び込んでしまったのだと好意的に解釈しましょう。これはある種の事故か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　予期せず舞い込んだ遺産だったのだから、最初から無かったものと思えば諦めもつこうというものでしょうが、ジャック・オコンネルの思考回路はそうではなかった。一度見てしまった夢は、もう取消不可らしい。&lt;br /&gt;
　結果として、誰かに責任を取ってもらわねば気が済まないと考えるワケですが、一応は常識も働いているらしく、事件を起こしたからには後戻りできないことも承知しているようです。全ては覚悟の上か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　だからジョージの「損した分は弁償しよう」と云う申し出にも飛びつかない。それに、損をしたのは自分だけでは無いはずだ。&lt;br /&gt;
　意味不明な「ＨＦＴアルゴリズムのバグ」とやらで暴落した株価によって失われた総額は八億ドルである。何故、誰もこの不正を訴えようとしないのか。皆、騙されているのだ。&lt;br /&gt;
　もはや損した額を取り戻せるとは思っておらず、不正の存在さえ暴ければそれでいいと考えているようです。人間、死ぬ気になれば何でも出来るものだなあ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんなこんなでスタジオ内でバタバタしているうちに、放送局は警官隊に包囲され、狙撃手が配置についたりして、次第に状況が悪化していきます。&lt;br /&gt;
　ジャックの身元も特定され、同棲している恋人が説得のために引っ張り出されて来たりもしましたが、ここで恋人に散々罵倒されて、警察の目論見が水の泡になるのが笑えました。警察も慌てて中断させたりせずに、いっそのこと最後まで気の済むまで恋人に罵詈雑言を吐かせてあげた方が、犯人を意気消沈させて事件が早々に解決したのでは無いかとも思えます。&lt;br /&gt;
　あまりに手ひどく罵倒されたので、逆にジョージが気を遣って慰めたりします。まぁ、絶望のあまり爆弾のスイッチを入れられては溜まりませんからね。慰めるのも命がけです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、公共の電波で言い掛かりを付けられては企業のイメージに傷が付くと、企業側の広報担当役員であるカトリーナ・バルフもまた動き出します。アルゴリズムのバグの真相が知りたいなら、設計者に訊けばいいじゃない。&lt;br /&gt;
　劇中では、株の高速取引を行うアルゴリズムを構築したプログラマのことを「金融工学者（クォンツ）」と呼んでいました。「ファイナンシャル・エンジニア」ではないのか。&lt;br /&gt;
　と云うか、クォンツってナニ？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「Quantitative（数量的、定量的）から派生した言葉で、高度な数学的手法を用いてさまざまな市場を分析したり、さまざまな金融商品や投資戦略を分析したりすること、または、その分析をする人を指します」　（ＳＭＢＣ日興証券　『初めてでもわかりやすい用語集』より引用）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なるほどよく判らん。&lt;br /&gt;
　ある種のアナリストのようでもありますが、劇中では単に「腕の良いプログラマ」と同義のように扱われておりました（しかもちょっと怪しげな男として描かれている）。&lt;br /&gt;
　だが、やっとのことで連絡の付いたクォンツは、自分のアルゴリズムで八億ドルをフイにするなど不可能だと云う。元々、一度にそんな多額の金額を扱うようには出来ていないのだ。必ず人為的な操作が絡んでいる筈である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人は自分に理解出来ないシステムの振る舞いを「バグ」の一言で片付けたがる──とは、劇中でクォンツが口にする台詞です（それについては激しく同意したい）。ここから企業の最高経営責任者の不審な行動に焦点が移っていきます。&lt;br /&gt;
　株価暴落の日を境に四日間も行方を眩ませていたのは何故か。どこで何をしていたのか。&lt;br /&gt;
　劇中では、カトリーナ・バルフが企業側の良心であるように描かれていて、スタジオ内のジュリア・ロバーツと連絡を取り合い、最高経営責任者ドミニク・ウェストの行動を探っていきます。&lt;br /&gt;
　その際に役に立つのが、かつての番組製作で知り合った腕利きハッカーの存在。&lt;br /&gt;
　劇中で描かれるハッカーが腕利きすぎるのがちょっと御都合主義であるように思われました。もう、ウィザードどころかテンサイ級かヤバイ級のハッカーですよ。&lt;br /&gt;
　ヤバイ級ハッカーのワザマエの前には隠し事など出来ないとはいえ、あまりにも短時間に色々と明らかになっていきます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そしてドミニク・ウェストが公会堂で記者会見し、潔白を主張するなら我々も行こうじゃないかと、ジョージ・クルーニーとジャック・オコンネルがスタジオを出て行きます。カメラもヤケクソでついて行く。&lt;br /&gt;
　この時点で人質の筈のジョージが主導しているのが笑えます。弱気になる犯人を叱咤激励しながら、協力してあげています。&lt;br /&gt;
　「不正を暴きたい」と云うか、「ドミニクの云うことを真に受けて、番組中で嘘をついてしまった」ことに一矢報いなければ気が済まないようです。軽薄なトークであったとしても、発言には責任を取りたいと考える当たりに、ジョージの放送に携わる業界人としての矜恃を感じました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして警官隊を引き連れ、人質の振りもしながら公会堂に向かって歩いて行く二人。&lt;br /&gt;
　ＮＹの地理に疎いので、放送局の建物と、ウォール街や公会堂──フェデラル・ホール──との位置関係がよく判りませんでした。Ｇｏｏｇｌｅマップで探すと、フェデラル・ホールはウォール街のすぐ近くにあるのが判ります（ニューヨーク証券取引所もすぐ近くにある）。&lt;br /&gt;
　このあたりは判る人が観ればすぐに聖地巡礼できるのでしようか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　生中継でジョージ・クルーニーがドミニク・ウェストの不正を暴くところが痛快な見せ場になっております。ジュリア・ロバーツのサポートが阿吽の呼吸で入るあたりが見事でした。&lt;br /&gt;
　若干、ビターな結末でもありますし、開き直ったドミニクが「手早く儲けてナニが悪い。お前らだって儲けているうちは文句を言わないくせに、損をした途端に騒ぎ立てやがって！」と叫ぶ捨て台詞に風刺的なものも感じます。やはり投資はギャンブルですねえ。&lt;br /&gt;
　一件落着後、ジョージとジュリアが並んで腰掛け、さて来週の番組はどうしようかと思い悩むところでエンドです。仕事上の長い付き合いで友人同士という設定が、実際のジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツの関係に重なって見えるのが巧い配役でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01GVH1DTC/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01GVH1DTC&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01GVH1DTC&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01GVH1DTC&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FINFWX8/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FINFWX8&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FINFWX8&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FINFWX8&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　ノックの音から始まり、予期せぬ出来事に巻き込まれて行く──と云う点では本作もまた然りでありますが……。うん、まぁ、星新一も泉下でたまげるサスペンス・スリラーとなりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　監督はイーライ・ロスです。『キャビン・フィーバー』（2003年）に始まり、『ホステル』（2005年）、『ホステル２』（2007年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/green-inferno.html&quot;&gt;グリーン・インフェルノ&lt;/a&gt;』（2013年）と、監督作品がホラー一辺倒であった方が、今回は趣向を変えてサスペンス映画に挑戦です。&lt;br /&gt;
　どうしたイーライ、何があったのだ。いつもより血飛沫が足りないどころか、流血シーン自体を封印しているではないか（血が滲む程度の描写しかありません）。これは如何なる心境の変化なのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は本作はリメイク作品でありまして、オリジナル版はピーター・Ｓ・トレイナー監督の『メイク・アップ』（1977年）なのだそうな。近年のビデオリリースで「狂気の３Ｐ」なんて副題が付いていますが、最初の副題は「仮面の天使」でした。そっちの方がまだ内容に合っていそうなものですが、単刀直入な副題の方が売れるんですかね（ゲスいなぁ）。&lt;br /&gt;
　シーモア・カッセル演じる中年男性が、道に迷った二人の女性──ソンドラ・ロックとコリーン・キャンプ──を家に招き入れてしまったが為に災難に遭うというサスペンス映画でありまして、本作はオリジナルにほぼ忠実に展開していきます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　妻子不在の嵐の夜に、道に迷った女性二人を家に招き入れたのが運の尽き。誘惑されて一夜の過ちで弱みを握られ、居座られた挙げ句の果てに、人生破滅の散々な目に遭わされる……清々しいまでにそのまんまですね（いや、オリジナル版は記憶に無いのですが）。&lt;br /&gt;
　シンプルな筋立てですが、サスペンス描写は丁寧です。最初は女達の控えめな態度が、フレンドリーになり、その内に馴れ馴れしくなり、次第に図々しくなり、じわじわと異常な行動がエスカレートしながら進行していきます。最終的には狂気そのものに。&lt;br /&gt;
　一夜限りの火遊びのつもりがそうではなかった、と云うコンセプトがエイドリアン・ライン監督の『危険な情事』（1987年）も彷彿します。&lt;br /&gt;
　この手のサスペンスは、男女の関係のみで成立するシチュエーションなので、時代背景はいつでもＯＫだし、普遍的なストーリーであるとも云えます。&lt;br /&gt;
　本作では、スマホで撮った浮気動画をＳＮＳにアップすると云った脅迫手段が使われているあたりがイマドキの作品らしいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シーモア・カッセルに代わって、本作で酷い目に遭う中年男性を演じているのは、キアヌ・リーブスです。まさかイーライ・ロス監督作品にキアヌ・リーブスが出演するとは思いませんでした。いつもの低予算映画じゃ無いと云いたいのか。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/12/47-ronin.html&quot;&gt;４７ＲＯＮＩＮ&lt;/a&gt;』（2013年）からしばらく出演作を観ておりませんでした──諸般の事情で『ジョン・ウィック』（2014年）もスルーしてしまい（汗）──が、今年は『砂上の法廷』（2016年）と合わせて本作で二作目です。&lt;br /&gt;
　実際には本作の方が二〇一五年製作で、『砂上の法廷』よりも先になるのですが、日本公開では前後しております。&lt;br /&gt;
　ひと頃は肉の塊になりかけていたこともありましたが、本作の劇中ではキアヌ・リーブスの筋肉も確認できます。今回はマッチョな役ではありませぬが、充分スリムでありましょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　共演となるのがイーライの奥さんロレンツァ・イッツォとアナ・デ・アルマス。&lt;br /&gt;
　ロレンツァ・イッツォは、イーライの前監督作『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/green-inferno.html&quot;&gt;グリーン・インフェルノ&lt;/a&gt;』にも出演されております。前作では被害者側でしたが、今度は加害者側です。開き直った図太い悪女演技も堂に入っております。しかもエロい。&lt;br /&gt;
　相方のアナの方は、ロレンツァに比べると図太さに欠けるものの、こちらは精神的に不安定なところが見受けられるのが別の意味で怖い。エロカワなお姉さんだと思っていたらヤンデレだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　序盤に奥さんや可愛い子供たちが登場したり、中盤では仕事上の友人や、近所のおばちゃんなどが登場して単調なストーリーになりそうなところに変化を付けてくれますが、ストーリーは専らキアヌ、ロレンツァ、アナの三人のみで進行していきます。&lt;br /&gt;
　実は中盤でちらりと登場する近所のおばちゃん役が、本作の製作にも名を連ねているコリーン・キャンプでありました。オリジナル版でソンドラ・ロックと一緒にシーモア・カッセルを追い詰める悪女の片割れですね。&lt;br /&gt;
　しかし、そうだと云われて観ないと同一人物だと判りませんデスよ。うーむ。昔はセクスィーなお姉さんだった……のだよなぁ（人の良さそうなおばちゃんになっちゃってますねぇ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　総じて巧く現代のストーリーにリファインされた作品であり、主要登場人物の性格描写もじっくり描かれたサスペンス映画であるとは思います。&lt;br /&gt;
　特に平凡な中年男であったキアヌのラストの怒濤のブチ切れ口上が素晴らしい。さすがキアヌ・リーブスを起用しただけのことはありますね。&lt;br /&gt;
　でも本当にキアヌが悪女二人にいたぶられて、人生破滅の憂き目に遭うだけで終わってしまうのが驚きでした。ブラック・ユーモア溢れるオチはちょっと笑えますが、急転直下過ぎてフォローなしか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二人の女性に一人の男が散々な目に遭わされ、人生を破壊される。何故、自分がそんな目に遭わねばならなかったのか、その理由は最後まで明かされません。そもそも理由なんて無かったのか。&lt;br /&gt;
　この不条理なところが怖いのだと云われると、そうかも知れませぬが、脚本にイマイチ釈然としない部分がありまして、イーライ・ロス監督にしては下手を打ってしまったのではないかとの疑念が拭いきれませんデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的は誰でも良かったのだ──と云うストーリーであれば、納得も出来るのですが、それにしては劇中でロレンツァとアナが終盤になって口にする台詞が引っかかる。&lt;br /&gt;
　彼女達は、序盤のシーンの「家族でないと知り得ない会話」──キアヌがおどけて「モンスターだぞおぅ」と子供たちに迫る場面ですね──を知っていたワケで、キアヌが「盗聴していたのかッ」なんて愕然とする場面があります。&lt;br /&gt;
　つまり計画的だったのか。最初から標的はキアヌであり、訪問は偶然を装っていただけなのか。それはそれで怖い話ではありますが、これについては一切の伏線がないので唐突感は否めませんです。それに盗聴器の存在はまったく確認されていませんし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本当は盗聴器など無く、全ては奥さんの差し金だったのだと云う流れに繋がるのか、とも思われましたが──キアヌが口にしたフレーズを知っていたのは、妻と子供たちだけなので──、それもなし。&lt;br /&gt;
　終盤で「己の所行を奥さんに告白しなさい」と命じられ、スマホで通話する場面があります。ここでキアヌは告白することなく、一か八かで「すぐに通報するんだ！」と叫びますが、叫ぶより先に通話は切られてキアヌは万事休す。&lt;br /&gt;
　実はここで、奥さんが全ての黒幕であり、助けを求めたが逆に真相が明かされて、助けはどこからも来ないのだと思い知らされる展開になるかと密かに期待したのですが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　奥さんが無関係であるのは、帰宅したラストシーンでの様子を見ても明らかです。家の中の惨状に目を丸くしていたのは演技では無いのでしょう。&lt;br /&gt;
　それに奥さんが黒幕だったなら、そこまでして夫に復讐したくなるような伏線が敷かれているべきなのに、序盤のシーンのどこにもそのようなものは見受けられませんでした。&lt;br /&gt;
　実に幸福そうな一家の日常があるだけで、奥さんが不満を抱えていそうな描写もない。&lt;br /&gt;
　するとキアヌが標的にされた理由は何だったのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「どんなに叫んでも無駄よ。隣近所が留守なのは予め調べてあるの」なんて台詞もありまして、行きずりの女性達とのトラブルかと思いきや、そうではなかったのだと明かされるわけですが、それにしてはロレンツァ達の行動があまり知能犯のようには見受けられません。&lt;br /&gt;
　何しろ、中盤でキアヌを助けようとした友人ルイス（アーロン・バーンズ）を彼女達は殺しているわけですが──本作で只一人、死んでしまう人です──その死体の始末がぞんざいすぎます。いかにもキアヌが殺したかのように擬装したメールをスマホに残す場面もあるにはありますが、素手でべたべた触ったスマホですから、どこまで証拠として採用されるものやら。&lt;br /&gt;
　持ち主でもなく、キアヌのものでもない第三者の指紋が付きまくりのスマホでは、キアヌに罪を着せることは難しいでしょう。&lt;br /&gt;
　刹那的で享楽的で、度胸がいいだけの、出たとこ勝負のスリルを楽しんでいる犯罪者だった方が怖かったのに。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　何かの理由でキアヌに目を付け、周到に盗聴器を仕掛けてチャンスを窺い、妻子が留守でなおかつ隣近所も留守になる日が到来したときを狙って、計画を実行に移す。それもこれも「もしキアヌが誘惑に負けて自分達に手を出したら、その人生を破壊するため」に。&lt;br /&gt;
　そこまでしてキアヌが怨まれる理由が判りませんです。それが「誰でも良かった」と云うのなら、あまり現実的なストーリーではありませんですねえ。&lt;br /&gt;
　それに終盤の「どの男たちも私たちを拒まなかった」と云うロレンツァの台詞から察するに、これまで何人もの男性が同様の犠牲になってきたと判るのですが、標的一人をハメるのにどれほどの手間暇がかかるのか考えただけで、周到な犯罪計画だったとするのは現実的ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全てが現実ではなかったと云う解釈もあり得る、とは監督自身が語った雑誌のインタビュー記事に書かれておりましたが、これもまた如何なものか。&lt;br /&gt;
　人間誰しも、それまで積み上げてきたものを何もかもブチ壊したくなる衝動に駆られることがある、と云う主張は判ります。でも本作の出来事が、すべてキアヌの妄想だったとするのは無理があるのでは。そんな伏線はどこにも無かったし（伏線、伏線とうるさいデスカ？）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実はロレンツァ達はキアヌの脳内妄想の産物で、すべてはキアヌの自作自演に過ぎなかったのだ──とは、イーライ・ロス作品にしてはエラくまた大胆な解釈ですね。&lt;br /&gt;
　いや、でもそれだとＳＮＳにアップされ、絶賛炎上を博した「キアヌのハメ撮り動画」の説明が付きませんですよ。非実在少女との淫行では炎上する以前に撮影できないし。&lt;br /&gt;
　それにロレンツァの姿は、一度は近所のおばちゃんに目撃されているわけで、それすらも妄想だとするには無理がある。&lt;br /&gt;
　何もかも妄想だったとする場合は、ラストシーンでは「驚愕の真相」がフラッシュバックする演出が欲しいところですが、それもなし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　行きずりの偶然による災難だったのか、周到な犯罪計画だったのか、それとも全ては妄想だったのか。どの案を採用しても、どこかに納得できない描写があって、釈然といたしませんデス。&lt;br /&gt;
　何とも不条理なサスペンス・スリラー映画です。&lt;br /&gt;
　一番、納得できる解釈は「脚本に穴が開いていることに気付かなかった」か、「イーライ・ロスの痛恨の演出ミスである」の二つの一つと云うことになるワケですが、まさかそんな。俺たちのイーライがそんなヘマをしでかすワケないじゃないか。&lt;br /&gt;
　ちょっとドンデン返し的な台詞を入れて観客を驚かせてやろうとしたら辻褄が合わなくなってしまった……なんて信じたくないデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いやいや。どこかにきっと納得できる解釈があるに違いない。ええとええと……。&lt;br /&gt;
　とにかくどこかにあるのだ。それはきっと本作がＤＶＤ化された暁に、自宅で何度も観返すうちに発見できる類のもの……だったらいいなあ。或いは監督のオーディオ・コメンタリーを聞かないと判らないのかも。&lt;br /&gt;
　やはり初めてのサスペンス映画だからちょっと失敗してしまったのでしょうか。あるいはオリジナル版に忠実であろうとするあまり、あえて矛盾を残したのか（いや、オリジナル版を観ていないので勝手に推測しているだけですけど）。そうだとしても、そこまで真似る必要は無いと思いマス。&lt;br /&gt;
　終盤に至るまでの演出が割とそつなくこなせていただけに惜しいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ところでイーライ・ロス監督には、早いところ『グラインドハウス』（2007年）のフェイク予告編の一篇、『感謝祭』を実現化してもらいたいです。それと『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/green-inferno.html&quot;&gt;グリーン・インフェルノ&lt;/a&gt;』の続編もお願いします。やっぱりイーライにはホラーの方が合っているのでは。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B008HBOW1C/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B008HBOW1C&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B008HBOW1C&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B008HBOW1C&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4101098336/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4101098336&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4101098336&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4101098336&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　二〇〇七年以降は日本版のミシュランガイドも発行されるようになりましたが、活用したことはありません（そこまでグルメではないし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　料理の格付は星の数で三段階に表示されます。即ち──&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一ツ星 ： その分野で特に美味しい料理。&lt;br /&gt;
　二ツ星 ： 極めて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理。&lt;br /&gt;
　三ツ星 ： それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　でも個人的に知っている三ツ星レストランは、銀座の「すきやばし次郎」だけです。知っていると云っても、食べたことがあるワケでは無いです（汗）。&lt;br /&gt;
　「すきやばし二郎」は、ドキュメンタリー映画──『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/07/jiro-dreams-of-sushi.html&quot;&gt;二郎は鮨の夢を見る&lt;/a&gt;』（2011年）──にもなりましたし、二〇一四年に日米首脳が会食したことでも有名ですからね（あの時の当ブログのアクセス数の跳ね上がり具合は凄かった）。&lt;br /&gt;
　ちなみに鮨職人の小野二郎さんはミシュラン史上最高齢の三ツ星シェフだそうな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このガイドブックで評価されるか否かが、料理人やレストランの死活問題にもなるそうで、本当にそうなのかどうかはさておき、これをネタにした映画も多いですね。&lt;br /&gt;
　近年でもジャン・レノ主演の『シェフ！／三ツ星レストランの舞台裏へようこそ』（2012年）や、ヘレン・ミレン主演の『マダム・マロリーと魔法のスパイス』（2014年）なんて作品があります。&lt;br /&gt;
　題名は似ていますが、ジョン・ファヴロー監督・主演の『シェフ／三ツ星フードトラック始めました』（2014年）はちょっと違うか（あれはＢ級グルメのストーリーですし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作もまた「料理人とレストランとミシュランの星」についてのストーリーです。&lt;br /&gt;
　一流の腕を持ちながらもトラブルを起こし、一度は業界から去った料理人が、再起を決意して再びミシュランの星の獲得に挑む。&lt;br /&gt;
　当然のことながら、劇中ではいかにも美味しそうな創作料理の数々が披露され、料理の見た目の美しさがアピールされています。この手の映画ではお約束とも云えます。&lt;br /&gt;
　したがって本作もまた「飯テロ映画である」と申せましょう。空腹時の鑑賞は控えた方がよろしいかも知れません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「飯テロ（めしてろ）」とは「食欲をそそる料理や食べ物の画像（又は映像）により、見る者を空腹感で悶えさせるテロ行為のこと」だそうで、「善良な市民に対する残忍で卑劣極まりない行為」なのだそうな。特に深夜のＴＶ放送で飯テロに遭遇した際のダメージは大きい。&lt;br /&gt;
　私の記憶している最初の飯テロ映画は、伊丹十三監督の『タンポポ』（1985年）でした。観終わった後、無性にラーメンやオムライスが食べたくなって困りました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そこへ行きますと本作の場合は、飯テロの残忍さがむしろ低い方でありましょう。&lt;br /&gt;
　何しろ、舞台となるのはホテルの高級レストランですし、スクリーンに映る料理の数々も、実に美しいのですが、何の料理だか判らないのが多いです。そもそも一般庶民が口に出来るような料理とも思えないので、「美しい」とは思えども「食べてみたい」とはなかなか……。&lt;br /&gt;
　私にとっては、『シェフ／三ツ星フードトラック始めました』に登場するキューバサンドイッチの方が飯テロ度が高いデス。他にも『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/06/from-cafeteria-of-tanita.html&quot;&gt;体脂肪計タニタの社員食堂&lt;/a&gt;』（2013年）とか、食べようと思えば食べられる料理を見せられる方がツラい。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/07/jiro-dreams-of-sushi.html&quot;&gt;二郎は鮨の夢を見る&lt;/a&gt;』で映る「芸術的な鮨」もまた「私の知っているスシ」とはナンカ違うし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　どちらかと云うと本作の場合は、料理される前の食材の数々の方が美しく、また美味しそうに思われました。調理の過程を一々追いかけたりしないので、どう調理すればそのようになるのかサッパリ判りませんけれど。&lt;br /&gt;
　また、レストランの客に対して出される料理とは別に、厨房のスタッフが自分達でまかない料理を作って食べる場面もありまして、メニューに記載された料理よりも、まかない料理の方が美味しそうに見えました。&lt;br /&gt;
　やはり、かしこまってテーブルについて食べる料理より、皆でわいわい云いながら食べる料理の方がいい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はジョン・ウェルズです。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/10/company-men.html&quot;&gt;カンパニー・メン&lt;/a&gt;』（2010年）や、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/05/august-osage-county.html&quot;&gt;８月の家族たち&lt;/a&gt;』（2013年）といった作品で存じております。味わい深いヒューマン・ドラマが多いデスね。&lt;br /&gt;
　一方、脚本はスティーヴン・ナイト。最近だと『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/pawn-sacrifice.html&quot;&gt;完全なるチェックメイト&lt;/a&gt;』（2015年）の脚本を書いておられるが、その前が『マダム・マロリーと魔法のスパイス』でしたか。『マダム・マロリー～』と本作を観ると、ミシュランの星についての扱い方が似ております。&lt;br /&gt;
　即ち、星は一つあるだけでも凄いことなのであって、それを増やすのは至難なのだという描かれ方です。ヘレン・ミレン演じるマダム・マロリーのレストランも「一ツ星」であるだけですが、それでも地元の誇りであると描かれておりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でも、劇中で登場人物の一人が「ミシュランの星」について解説する場面があります。&lt;br /&gt;
　一ツ星でも凄いのだ。ルーク・スカイウォーカー級のヒーローなのである。&lt;br /&gt;
　だから二ツ星はもっと凄い。オビ＝ワン級である。正確にはアレック・ギネスだと云われております（ユアン・マクレガーではないらしい）。&lt;br /&gt;
　三ツ星ともなると……「それはもう、ヨーダだ」そうです（人類じゃないのか）。確かに、小野二郎さんはヨーダかも知れん。&lt;br /&gt;
　本作の主人公は、かつてパリの二ツ星レストランの料理人であったと云う設定なので、オビ＝ワン・ケノービに当たるのですが、厨房では鬼と化すので、ダースベイダーじゃないのかとも云われておりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その二ツ星の料理人を演じているのが、ブラッドリー・クーパーです。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/02/silver-linings-playbook.html&quot;&gt;世界にひとつのプレイブック&lt;/a&gt;』（2012年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/02/american-hustle.html&quot;&gt;アメリカン・ハッスル&lt;/a&gt;』（2013年）、『アメリカン・スナイパー』（2014年）と、三年連続でアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされているイケメンです。&lt;br /&gt;
　さすがに本作で四年連続ノミネートには至りませんでしたか。残念。&lt;br /&gt;
　個人的には『アメリカン・スナイパー』より本作の方が印象的なんですけど……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でブラッドリー・クーパー演じる二ツ星シェフは実に傲慢な野郎です。確かに腕は良い。一流でしょう。自他共に認めているのもいいが、気性が激しすぎる。すぐにキレる。&lt;br /&gt;
　こんな人と同じ職場にいると、きっとストレスが溜まります。&lt;br /&gt;
　自分に厳しいのはよろしいが、等しく他人にも厳しいのでつき合うのは難しいでしょう。&lt;br /&gt;
　劇中では、料理の出来具合が少しでも気に入らないと、無言でゴミ箱に廃棄する様子がたびたび映ります。勿体ない。&lt;br /&gt;
　何がどう悪かったのかの説明も無いので、スタッフとしてはやるせない。苦労した成果があっさり廃棄されるのは辛かろう。あまり人材育成に向いているとは云えない人です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冒頭から、過去にトラブルを起こし、パリからルイジアナに逃げてきた旨が本人のモノローグで語られております。何をやらかしたのかは詳細には語られませんが、「全てをブチ壊してしまった」と云っておりますので、相当に酷いことなのでしょう。&lt;br /&gt;
　これについては劇中でストーリーが進行していくと、おいおい察しが付いてきます。どうやら有名レストランの料理人であることのプレッシャーに負けて酒とドラッグに手を出してしまい、二ツ星のレストランを一軒、潰してしまったらしい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして贖罪の為に、自らに「一〇〇万個の牡蠣の殻剥き」を科したのだった。どんな罰だ。&lt;br /&gt;
　日々、単調な牡蠣の殻剥きを続け、その個数を書きとめ、三年が経過したとき、遂に目標の一〇〇万個に達して、自分に再起することを許す。&lt;br /&gt;
　修行僧のような業を続けるのはいいのですが、自分ルールが全てであるらしく、雇ってもらっていた牡蠣料理のレストランに事情も話さず、断りもなく、ある日突然、職場を放棄して出て行ってしまうのが勝手すぎます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そしてロンドンに趣き、友人のホテルマン（ダニエル・ブリュール）を訪ねるわけですが、万事が自分勝手で傲慢な奴なのであまり好きにはなれませんです。そりゃ、腕は良いのでしょう。&lt;br /&gt;
　「お前のレストランには俺が必要だろう」と云われて、断れる人は少ない。&lt;br /&gt;
　しかし、如何に「一〇〇万個の牡蠣の殻剥き」を終えたからと云って、自分のしでかしたことが帳消しになるわけではないし、他人から見たら、そんな自分ルールの刑罰に何か意味があるとも思えませんデス。&lt;br /&gt;
　それでも今までの友情に免じて雇ってあげるダニエル・ブリュールはいい人です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ダニエル・ブリュールは近年、どんどんメジャーになって参りましたですね。『ラッシュ／プライドと友情』（2013年）や、『黄金のアデーレ／名画の帰還』（2015年）などにも出演されておりますし、遂にアメコミ・ヒーロー映画にもデビューしましたものね（悪役でしたが）。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/05/captain-america-civil-war.html&quot;&gt;シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ&lt;/a&gt;』（2016年）でのヘルムート・ジモ大佐役が渋かった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ダニエル・ブリュールは、父親のホテルを受け継いだはいいが、その経営──主にホテルのレストランの──に頭を悩ませており、ブラッドリー・クーパーの申し出を断れない。&lt;br /&gt;
　自信満々なブラッドリーは「今度は星を三つ獲る」と宣言しますが大丈夫なのか。&lt;br /&gt;
　ダニエルの心配を余所に、厨房スタッフを刷新し、その人選を進めていくブラッドリーです。「理想は『七人の侍』だ」、と云うのはよく判りますけどね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして昔の仲間達にも声をかけ、集めていく人材が、シエナ・ミラー、オマール・シー、リッカルド・スカマルチョ、サム・キーリーといった面々。他にもエマ・トンプソンや、ユマ・サーマンも共演しています。&lt;br /&gt;
　料理の腕を見込んでスカウトするものもいれば、別のレストランから引き抜いてしまうものもいます。最高のスタッフを揃えたいというのは判りますが、強引です。&lt;br /&gt;
　しかも昔の仲間と云うと、パリの二ツ星レストラン時代の厨房仲間であるので、相当に怨まれています。自分の所為で失業させてしまったのだから無理もない。&lt;br /&gt;
　このあたりのブラッドリーの目算が甘いような気がするのですが、これも自信の表れなのか。「もう酒もドラッグも断った。大丈夫だ」とは云いますが、あまりにも自信がありすぎて、他人が自分をどう評価しているのかよく判っていなさそうなのが危うい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　刷新されたレストランは話題になるものの、開店当初は問題山積でなかなか経営は軌道に乗らない。ドラマの中盤は立ちはだかる問題をクリアしていくブラッドリー・クーパーとダニエル・ブリュールの姿が描かれていきます。&lt;br /&gt;
　昔気質のブラッドリーも、真空調理器を認めざるを得ないと云うのが笑えます。&lt;br /&gt;
　並行して、昔のブラッドリーの所行が明かされ、まだ借金取りに追われていることなども判ってきます。かつての二ツ星レストランで、自分を仕込んでくれた師匠が既に亡くなってしまったことも、師匠の娘（アリシア・ヴィキャンデル）と恋人同士であったことも語られ、恋愛展開もあるのかと思われましたが、そこはあまり進展したりしません。あくまでも料理一筋です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして軌道に乗り始めたレストランに、ある日、ミシュランの調査員らしき男達が現れる。&lt;br /&gt;
　劇中では、ミシュランの調査員について「常に二人組である」とか「一人ずつ時間差をおいて来店する」、「床にフォークを置いて店員の反応を見る」等の見分け方が提示され、ダニエル・ブリュールが目を光らせております。&lt;br /&gt;
　匿名調査が基本であるとはいえ、そんなバレバレでいいのかミシュラン。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして気合いを入れたブラッドリー・クーパー渾身の料理が供されるのですが……。&lt;br /&gt;
　やはり客観的に自分がどれほど怨まれているか自覚していなかったようです。最大の難局に、最大の裏切りがやって来る。もう和解したと思っていた仲間から、手ひどい仕打ちを受けて、料理は台無し。もはや星の獲得は絶望的になる。&lt;br /&gt;
　ブラッドリーが甘かったと云えばそれまでですが、その瞬間が来るまで真意を隠して仲間の振りをしていた奴の復讐心も相当なものですね。&lt;br /&gt;
　自暴自棄になり、真空調理器で自殺を図ろうとするブラッドリー・クーパーの姿が哀れです。笑ってしまうほど惨めな姿を堂々と演じております。窒息して死ぬのは苦しいから止めてぇ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして本当にどん底に落ち込んだ後に、光明が見えてくる。&lt;br /&gt;
　実はミシュランの調査員だと思っていた客は、その真似をしていただけだった（そりゃ、あれだけ特徴があるなら真似もされますわな）と判明します。&lt;br /&gt;
　しかし憑き物が落ちたかのように落ち着いたブラッドリー・クーパーには、もはやどうでもいいことになっていたと云うのがいいですね。&lt;br /&gt;
　自分が落ち込んでいたときも厨房を守り続けてくれたスタッフがおり、立ち直りを信じてくれた友人がおり、励ましてくれるライバルもいる。それに比べれば、ミシュランの星など些細なものだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あれほど自信に満ちて傲慢な男だったブラッドリーが終盤では、仲間を信じ、スタッフと助け合う男に変貌を遂げるのが感動的です。&lt;br /&gt;
　その後、再び日常に復帰したブラッドリーのレストランに、またしてもミシュランの調査員らしい客がやって来ます。慌てるダニエル・ブリュールを前に、「やることをやるだけだ」と平常心を失わないブラッドリーの姿が素晴らしいです。以前とは別人です。&lt;br /&gt;
　果たして調査員は本物だったのか、レストランは星を獲得できたのか、なんてことは語られないまま終わります。人生の再起には星より大切なものがあると云う、やや定番ですが安定したエンディングでした。&lt;br /&gt;
　でも、ブラッドリー・クーパーが厨房スタッフ達と和やかに食べるラストシーンのまかない料理は本当に美味そうでした（やはり飯テロだッ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B017VORJHY/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B017VORJHY&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B017VORJHY&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B017VORJHY&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B017DYS7ZK/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B017DYS7ZK&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B017DYS7ZK&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B017DYS7ZK&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　あの年のアカデミー賞はキャサリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』が最多受賞作品で話題を掠っておりましたですね。他にはジェームズ・キャメロン監督の『アバター』もありました。&lt;br /&gt;
　カンパネラ監督が受賞スピーチで「『アバター』が外国語映画に入っていなくて本当に良かった」なんて冗談を飛ばしていたことを思い出します。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あれから六年経って、『瞳の奥の秘密』が本作『シークレット・アイズ』としてリメイクされたわけですが、たまたま私、『瞳の奥の秘密』も観ておりまして、アレがどうのようにリメイクされたのか気になって観に行った次第デス。&lt;br /&gt;
　かなり換骨奪胎された感がありますが、背景をアルゼンチンからアメリカに移し替え、不自然にならないように配慮した結果だろうと思われます。これはこれで巧い移植の仕方ですね。&lt;br /&gt;
　オリジナル版のカンパネラ監督は本作の製作総指揮を務めています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　代わって監督を務めているのがビリー・レイ。『ニュースの天才』（2003年）、『アメリカを売った男』（2007年）に続いて本作で監督作品が三作目になる方ですが、脚本家としてのクレジットされる作品の方が馴染み深いです。&lt;br /&gt;
　近年の脚本では『フライトプラン』（2005年）とか、『消されたヘッドライン』（2009年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/09/hunger-games.html&quot;&gt;ハンガー・ゲーム&lt;/a&gt;』（2012年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/12/captain-phillips.html&quot;&gt;キャプテン・フィリップス&lt;/a&gt;』（2013年）と、なんかサスペンス映画が多いです。割と社会派寄りであるのも特徴でしょうか。&lt;br /&gt;
　本作でも、事件の背後に社会情勢や政治情勢が色濃く影を落としているように描かれています。自分で脚本も書いておられるので、余計にそうなるのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その意味では本作がビリー・レイ監督・脚本であるのは正解であると申せましょう。&lt;br /&gt;
　オリジナルのアルゼンチン映画の筋立てをアメリカに持ってくるに当たり、脚本にかなり変更が加えられておりますが、それもやむを得ませんですね。アルゼンチンとアメリカでは歴史も風土も異なりますから。そのまま移植は出来ませんデスね。&lt;br /&gt;
　革命やらクーデターが繰り返されたアルゼンチンの世相を反映した描写をそのままアメリカに持って来るのは難しいでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　オリジナル版では、ビデラ将軍による軍事クーデター（1976年）前の一九七四年のブエノスアイレスで起きたとあるレイプ殺人事件の捜査と、四半世紀が経過し民政移管された一九九九年になってからの事件の顛末を交互に描く構成のミステリ・サスペンス映画でありました。&lt;br /&gt;
　社会的な背景として、犯人逮捕後に軍事政権が発足してしまい、せっかく逮捕した犯人が恩赦を受けて釈放されてしまうと云う流れが、いかにも動乱の時代を背景にしたミステリ・サスペンスらしかったです。何となく松本清張の推理小説のような感じがします。&lt;br /&gt;
　そして、現在と過去の間に経過した二五年という歳月が重たくのしかかってくる結末が、実にやりきれない苦い結末でありました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、この背景をアメリカに持ってくるのに選ばれたのが、二〇〇二年のＬＡであるのが興味深い。巧い時代背景であると感心しました。&lt;br /&gt;
　二〇〇一年の９１１同時多発テロから数ヶ月後。アメリカは対テロ捜査に血道を上げ、街角には防犯カメラを設置しまくり、主な政府機関の建物の前には迷彩服を着て武装した兵士が厳重に警戒している様子が背景に描かれております。セキュリティのチェックも実に厳しい。&lt;br /&gt;
　警察もＦＢＩも、対テロ捜査であれば多少の人権無視も差し支え無し。「ビンラディン」と「フセイン」と「炭疽菌」に人々がビクビクしていた頃です。&lt;br /&gt;
　特に理由が無くてもイスラム教のモスクは監視対象とされ、イスラム系の皆さんが肩身を狭くしていた頃のストーリーとなりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　社会が重苦しい雰囲気に包まれていた頃、という条件が見事に再現されております。しかしその所為で、二五年という歳月を隔てることが出来なくなったのがちょっと辛いですね。&lt;br /&gt;
　本作の製作が二〇一五年なので、近未来を舞台にでもしない限り、それは出来ない。頑張っても一三年しか経過させられない。&lt;br /&gt;
　したがいまして本作では、二〇〇二年のＬＡで発生したレイプ殺人事件の捜査と、一三年が経過してからの顛末が描かれるという展開になりました。まぁ、一三年でも長いことは長いですけど、二五年の半分か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　オリジナル版より時間経過が短いので、真相が判明してからのインパクトが若干軽いような気もしますが、それは詳細に比較しようとするからであって、御存知ない方が観ればそれなりに身の毛がよだつのではないか。&lt;br /&gt;
　逆にこの設定が良い方向に作用している面もあります。一三年程度の時間経過だと、出演している女優の皆さんにキツい老けメイクは不要であるのが有り難い。&lt;br /&gt;
　特に主要な配役がニコール・キッドマンとジュリア・ロバーツですので尚更か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　もう一人、キウェテル・イジョフォーも出演しております。『それでも夜は明ける』（2013年）でアカデミー主演男優賞を受賞しておりますね。最近では『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/02/martian.html&quot;&gt;オデッセイ&lt;/a&gt;』（2015年）でＮＡＳＡの火星探査統括責任者を演じておりました。&lt;br /&gt;
　ニコール・キッドマンとジュリア・ロバーツもアカデミー主演女優賞を獲った経歴の持ち主ですし、本作は主要な配役がオスカー俳優で固められた豪華な配役です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以下、共演がアルフレッド・モリーナ、マイケル・ケリー、ディーン・ノリスといった味わい深い中年の皆さん。ぶっちゃけニコール・キッドマンとジュリア・ロバーツ以外は野郎ばかりの映画でありますから、何気にオヤジ度の高い映画でもあります。&lt;br /&gt;
　何とかオヤジ度を下げようと、レイプ殺人の被害者役にゾーイ・グラハムを配しております。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/03/boyhood.html&quot;&gt;６才のボクが、大人になるまで。&lt;/a&gt;』（2014年）では成長した主人公の恋人役として登場しておりましたね。&lt;br /&gt;
　本作ではゾーイはいきなり死体として登場しますが、ジュリア・ロバーツの愛娘という設定ですので、捜査の合間にもジュリアの回想シーンで生前の様子が何度か挿入されております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして印象的なのが、容疑者役としてジョー・コールというイギリスの若手俳優が起用されていることでしょうか。若いのになかなかの存在感を放っております。&lt;br /&gt;
　線が細く、長髪で神経質な感じ。本作では更に陰湿で病的なオーラを放っているのが薄気味悪いですが忘れ難い。色々と出演作もあるそうですが、日本未公開が多いようです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まずは冒頭、キウェテル・イジョフォーが犯罪者リストらしいものをパソコン画面で閲覧している場面から始まります。膨大な量の顔写真を次から次へ映しながら、誰かを探している。&lt;br /&gt;
　流れていく顔写真の合間に、何やら忌まわしい記憶のようなものがチラチラとフラッシュバックしております。ある時点で、遂に目当ての人物を見つけたらしい。&lt;br /&gt;
　そしておもむろに資料をまとめてニコール・キッドマンの元を訪れる。劇中の台詞で、これが一三年ぶりの再会であること、ニコール・キッドマンは検事補から出世して検事となっていること、それに反して自分はＦＢＩを辞職して民間の警備会社に転職してしまっていることなどが語られております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全ては未解決のまま迷宮入りしてしまった一三年前の事件が原因であるようですが、キウェテル・イジョフォーは執念で容疑者を特定したようです。殺人事件の容疑者ならば、他にも何か余罪がある可能性がある。既に別の犯罪で逮捕され収監されているかも知れない。&lt;br /&gt;
　そして六九万六千人分の受刑者の画像を、毎日毎日見ていき、一三年掛かってやっと見つけたのだと説明しております。なにその根気強さ。執念か。&lt;br /&gt;
　再捜査を提案しますが、キウェテルの見つけたと云う容疑者が一三年前の事件の容疑者と同一人物なのか、にわかに判定できず躊躇うニコール。&lt;br /&gt;
　顔写真を比較してもビミョーに差異があるので、他人の空似である可能性も捨てきれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして回想を交え、一三年前と現在のドラマが並行して進んでいくと云う趣向です。時系列が行ったり来たりするので、ちょっと判り辛いところもあります。登場人物があまり老けていない所為もありますし。&lt;br /&gt;
　一三年前、キウェテルはＦＢＩから派遣された捜査官として、ＬＡ警察と合同で対テロ捜査に従事していた。ニコール・キッドマンは新米の検事補、捜査班の同僚にジュリア・ロバーツやディーン・ノリスがおり、アルフレッド・モリーナが上司として捜査の指揮を執っています。&lt;br /&gt;
　とあるモスクの内偵を進めているところで、モスクに隣接する区画のゴミ置き場からレイプ殺人の被害者と思われる若い女性の遺体が発見されたと一報が入る。&lt;br /&gt;
　駆けつけてみると、それは同僚であるジュリア・ロバーツの一人娘ゾーイ・グラハムだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このあたりの人間関係がオリジナル版よりも整理されて判り易くなっています。特に被害者遺族が同僚であり、自分も被害者とは面識があったという点で──同僚の家族ですし──、かなり感情移入度が高くなっています。その分、あまり冷静ではいられませぬが。&lt;br /&gt;
　執念で容疑者を特定するのも主人公自身となりました。リメイクに際して人間関係の整理のされ方が巧いです。登場人物を減らしながら、ストーリーの展開には不足無し。&lt;br /&gt;
　ハリウッド作品はリメイクやら続編ばかりでオリジナリティが無いとも批判されますが、改良を加えながら上手にリメイクするテクニックは見事ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上司のアルフレッド・モリーナは対テロ捜査に専念しろと云うが、現場が内定対象のモスクに隣接しているので、ひょっとしたらモスクの関係者と関わりがあるかも知れない──などとコジツケながら捜査を進めていくキウェテルです。&lt;br /&gt;
　手掛かりはジュリア・ロバーツの家で見つけた一枚の写真。職場の同僚同士でピクニックに出かけた際の記念写真であるが、ゾーイもこれに同行しており、同時にゾーイを見つめる謎の男──これがジョー・コール──も映っていた。男の視線に不審なものを感じるが、職場の誰に訊いても、この男が何者なのか知らないという。&lt;br /&gt;
　何故、誰も知らない人物が、さも関係者であるようにピクニックに参加していたのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　色々ありまして、謎の男は対テロ捜査班で使っている情報提供者であることが判ります。内偵を進めているモスクに出入りしては捜査員に内部の様子を報告しているので、捜査員の一人が職場のピクニックにも招待していたのだった。&lt;br /&gt;
　しかし殺人事件の容疑者として逮捕されると、対テロ捜査が行き詰まる。そこで捜査班が組織ぐるみで庇っていたのだった。&lt;br /&gt;
　劇中ではアルフレッド・モリーナが繰り返すフレーズ──「対テロ捜査が全てに優先する」──が印象的です。如何に当時のアメリカ人が「第二の９１１」を怖れていたのかが伺えます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それでも容疑者ジョー・コールの身辺調査を止めないキウェテル・イジョフォーとディーン・ノリスのコンビですが、出てくる証拠は怪しいものばかり。もう犯人だろ、こいつ。&lt;br /&gt;
　過去と現在が並行して進んでいくドラマなので、容疑者は一度逮捕されても保釈されてしまうのが判っておりますが、それはそれでどのようにして逃げおおせてしまうのかが興味深い。&lt;br /&gt;
　本作では主人公の恋愛感情で失敗してしまう流れです。有名女優を二人も配しながら、ラブストーリーになりそうでならないところが渋いですね（あまりハリウッドらしくないか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　同時に現在の時系列でも、再びコンビを組んだキウェテル・イジョフォーとディーン・ノリスがもう一度、容疑者の行方を追う展開となり、これが巧く過去とオーバーラップしております。&lt;br /&gt;
　相棒のディーン・ノリスが一三年前は五体満足なのに、現在では杖をつきながら足を引きずっているのも意味ありげですねえ。案の定、過去のある時点で負傷してしまうのですが。&lt;br /&gt;
　オリジナル版では容疑者逮捕の緊迫した場面が、アルゼンチンらしくサッカー・スタジアムの雑踏で繰り広げられる追跡劇として描かれておりましたが、本作ではサッカーが野球に置き換えられて、ドジャーズ・スタジアムになっているのもお国柄を感じます。&lt;br /&gt;
　スタジアムを空撮で映しながら観客席まで一気に寄っていく映像がなかなか印象的ですが、こういうのはドローンを使って撮影しているのでしょうねえ。最近はドローンによる空撮映像らしい場面をよく見かけるようになりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　色々とシチュエーションが変わっていますが、ドラマの肝の部分はオリジナル版と同じです。本作に於いては、ジュリア・ロバーツの主張に集約されています。&lt;br /&gt;
　劇中では死刑制度が否定されていますが、別に慈悲があるわけではありません。&lt;br /&gt;
　愛する者を奪われた遺族は残りの年月を、空虚を抱えたまま生きていかねばならないのに、何故、死刑を執行して楽にしてやらねばならないのか。犯人には出来るだけ虚しい人生を遺族と同様に長く過ごしてもらいたい。&lt;br /&gt;
　してみると、最も残酷な刑罰は死刑では無く、終身刑か。中でも、存在そのものを否定され、他人から無視されながら生かされるのが一番空虚で一番残酷か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして本当に執念を燃やし続けていたのはキウェテル・イジョフォーではなく、ジュリア・ロバーツの方だったと判るところが怖い。オリジナル版の半分の年月ですが、そこはジュリア・ロバーツの演技でカバーしております。&lt;br /&gt;
　でもアルゼンチンならともかく、現代アメリカのＬＡ郊外で同じ事が出来ると云うのはチト疑問です。ええ、まぁ、『ルーム』（2015年）なんて映画もありましたけど。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ただ、他人に終身刑を科すとき、それは自分にも同じ刑を執行しているのだという主張は、本作の方が強く伝わったような気がしました。復讐とは根気の要る作業です。&lt;br /&gt;
　でも、それならそうと先に云っておいてくれれば、キウェテル・イジョフォーも一三年を棒に振らずに済んだのではないかと思わないでもないデス（云えるわけないか）。&lt;br /&gt;
　ほんの少し、オリジナル版よりも救いが感じられるラストではありましたが、失った年月を思えばあまり楽になったとも云えませんかねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0184D1PU8/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0184D1PU8&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B0184D1PU8&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B0184D1PU8&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0182W7J2E/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0182W7J2E&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B0182W7J2E&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B0182W7J2E&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B003GEDM7U/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B003GEDM7U&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B003GEDM7U&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B003GEDM7U&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　二〇世紀フォックスが製作するマーベル・コミックスの映画化作品でありますので、『Ｘ－ＭＥＮ』シリーズのスピンオフ作品になります（そのハズですが……）。&lt;br /&gt;
　だから劇中にはＸ－ＭＥＮ』シリーズでお馴染みの「恵まれし子らの学園」も描かれ、Ｘ－ＭＥＮのメンバーも二人ばかり登場しております。コロサスとネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド（長いッ）の二人だけですが。&lt;br /&gt;
　一応、台詞の上では「プロフェッサー」にも言及されてはいるものの、サイクロプス（ジェームズ・マースデン）やウルヴァリン（ヒュー・ジャックマン）は出番なし。なんでや予算の都合か！（このツッコミは劇中にもあります）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　『Ｘ－ＭＥＮ』シリーズからスピンオフ作品が製作されるのは良いとして、ウルヴァリンの次がデッドプールであることに納得イカンです。何故、ガンビットを主役にした作品が無いのだ。ガンビットを出せ（私はガンビット推しですがナニカ？）。&lt;br /&gt;
　一緒に『ウルヴァリン ： Ｘ－ＭＥＮ ＺＥＲＯ』（2009年）に登場していながら、ガンビット（テイラー・キッチュ）よりもデッドプール（ライアン・レイノルズ）の方が先か。うがー。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　とは云うものの、本作のデップーは『ウルヴァリン ： Ｘ－ＭＥＮ ＺＥＲＯ』とはまるで別人です。演じているのは、ライアン・レイノルズのままなのですが、きっとまた別の時間線のハナシなのでしょう。&lt;br /&gt;
　『～ ＺＥＲＯ』では、序盤にチームＸのメンバーとして登場し、華麗な二刀流で機関銃の弾もぶった斬る凄腕を披露してくれていました。あの場面のライアンは輝いていた。&lt;br /&gt;
　ついでにお喋りなところも描かれ、「無駄口が多い」だの「黙っていれば最高の兵士なのに」だの云われておりました（設定が「お喋りな傭兵」ですから）。&lt;br /&gt;
　そして『～ ＺＥＲＯ』のクライマックスでは、ミュータント撲滅を企むストライカー大佐（ダニー・ヒューストン）による大改造を受け、対ミュータント人間兵器ウェポンＸＩ（イレブン）、別名ミュータント・キラーの「デッドプール」として登場し、ウルヴァリンと死闘を繰り広げてくれました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これがまた「不死身体質」の上に「両腕からブレード」、「テレポート能力」、果ては「目からビーム」まで出すと云う化け物っぷり。ライアン・レイノルズ頑張りましたね。&lt;br /&gt;
　改造手術の所為で、肌が腐ったアボガド風になると云う描写はおとなしめでしたが。&lt;br /&gt;
　死闘の果てにウルヴァリンに首を斬られて倒されはしましたが、エンドクレジット後に首なし死体が自分の生首を探り当てると、生首の両目がぱちりと開くというオマケ映像付で、デッドプール／ウェイド・ウィルソンは死んでないよとアピールしてくれました。&lt;br /&gt;
　それから七年経って遂にデッドプールが帰ってきたわけですが……。うん、まぁ、全然別人ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そもそもストライカー大佐に改造されてウルヴァリンと対決すると云う図式が本作にはありませんです。ライアン・レイノルズがウェイド・ウィルソン役であると云う点だけが同じか。他には「よく喋る」ことと「剣の腕は達人クラス」である設定もそのままか。&lt;br /&gt;
　しかし今回は主役になった所為で、『～ ＺＥＲＯ』の頃よりもよく喋るようになりました。自分でナレーションまで担当してくれます。&lt;br /&gt;
　そしてデップー最大の特徴である「読者に話しかける」と「メタ発言」もブチかましてくれます。本作は映画ですので、カメラ目線で観客に話しかけてきたり、撮影中のカメラのアングルを変えてしまったりする演出になりました。演劇理論で云うところの、いわゆる「第四壁を破る」と云うやつですね。&lt;br /&gt;
　その上、自分達が映画の登場人物であると承知した上で、俳優の名前を挙げながらギャグを飛ばしてくれます。本作はやたら映画ネタのギャグが多いです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　先述の「予算の都合云々」の他にも、プロフェッサーについては「マカヴォイ？　スチュワート？　時系列が判んないよー」などと口走ったり、「グリーンのコスチュームは絶対に着ないぞ」などと自虐的な台詞も飛び出します。そんなに『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/09/green-lantern.html&quot;&gt;グリーン・ランタン&lt;/a&gt;』（2011年）は嫌だったのか（気持ちは判る）。&lt;br /&gt;
　他にも『１２７時間』（2010年）のネタバレや、『９６時間』（2008年）のリーアム・ニーソンを揶揄するような台詞も飛び出します。どれも二〇世紀フォックスが配給しているから大丈夫か。&lt;br /&gt;
　ネガ（中略）ウォーヘッドを見て、「リプリーじゃないか。『エイリアン３』の！」とも云ったりしますが、ネタのチョイスが古くて、若い女の子には通じないのが哀しい。&lt;br /&gt;
　恋人同士が「ルークの背に貼り付くヨーダのように」一緒にいると云うのは……『スター・ウォーズ』はもはや古典だから説明不要かしら。&lt;br /&gt;
　贔屓のミュージシャンも「ワム！」ですし（ただの「ワム」ではなく「ワム！」）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　おまけに劇中では、アニメネタも炸裂しております。&lt;br /&gt;
　ライアン・レイノルズが自宅で宝物にしているのが、ゲームセンターでゲットしてきた景品であるのはいいとして、それが「五体のライオン型のロボが合体する巨大ロボ」のグッズです。&lt;br /&gt;
　劇中では盛んに、ボルトロン、ボルトロンと連呼されておりましたが、そこはちゃんと『百獣王ゴライオン』として戴きたかった。『機甲艦隊ダイラガーＸＶ』でもいいけど。&lt;br /&gt;
　まぁ、『ボルトロン』は米国ではオリジナルのシリーズにも発展しているそうですが。&lt;br /&gt;
　そんなアニメネタが入ってくるのは、監督の趣味なのか。それともライアン・レイノルズの趣味か。&lt;br /&gt;
「俺たちもライオンロボみたいに合体しようか」なんて台詞もありましたし（出来ません）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作コミックスでは他にも、一人ボケツッコミとでも云うべき自問自答の癖があるのですが、本作ではその部分は控えめでしたね。&lt;br /&gt;
　原作では吹き出しの色を変えてまで、頭の中でボケとツッコミを繰り返すので、二重人格のようにも見受けられるのですが、本作ではそこまで病的な描写にはなりませんでした。&lt;br /&gt;
　もしやっていたら、きっと『ロード・オブ・ザ・リング』三部作のゴラムのように、声色を変えながらライアン・レイノルズ独演会の様相を呈していたことでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は私は諸般の都合により、本作を日本語吹替版で鑑賞しておりまして、ポンポン飛び出すデップーのメタ発言は吹替版の方が楽しめるような気がしました。&lt;br /&gt;
　本作でライアン・レイノルズの吹替を担当しているのは加瀬康之です。これも『～ ＺＥＲＯ』と同じですね。&lt;br /&gt;
　しかし加瀬康之は『アベンジャーズ』シリーズではポール・ベタニーの吹替を担当しておりますので、将来デップーが『アベンジャーズ』に出張すると、ヴィジョンとの掛け合いで吹替が加瀬康之の一人二役に……などと云うのは杞憂か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　『アベンジャーズ』と『Ｘ－ＭＥＮ』は製作会社が異なるので、いかに同じマーベル・コミックスの映画化作品と云えどクロスオーバーは出来ませんからね……と今まで思っていたのですが、本作を観ているとそうでもないかと云う気になってきました。&lt;br /&gt;
　実は本作の背景にはマーベル・コミックスではお馴染みのものが登場しております。クライマックスで悪党共がアジトにしている場所がそれでして、特に何の説明も無く、悪党達は廃棄された巨大な空母のスクラップを根城にしております。&lt;br /&gt;
　この空母、よく見ると巨大なタービンが付いていて、ＳＨＩＥＬＤの飛行母艦ヘリキャリアだと判るのですが……。&lt;br /&gt;
　何故、ヘリキャリアがこんなところでスクラップになっているのか。ファンであれば直ちに『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/04/captain-america-winter-soldier.html&quot;&gt;キャプテン・アメリカ／ウィンター・ソルジャー&lt;/a&gt;』（2014年）の事件が想起されることでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　でもそれは別の会社の映画のハナシなのに、いいのか。デップーは第四の壁どころか、別会社の作品の壁も越えてしまえるのか。&lt;br /&gt;
　この調子だと本当にライアン・レイノルズの演じるデッドプールが『アベンジャーズ』シリーズに登場できる日が来るような気がしてきました。&lt;br /&gt;
　劇中ではサミュエル・Ｌ・ジャクソンのことにまで言及しておりますからね。本当に眼帯をしたサミュエル・Ｌ・ジャクソンがチラリとでも顔見せしてくれたら良かったのにィ。&lt;br /&gt;
　いや、そうなると今度はブラックウィドウ（スカーレット・ヨハンソン）と共演になってしまって、ちょっと気まずいかも知れません（離婚した元妻ですから）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作では改めてウェイド・ウィルソンは如何にしてデッドプールになったのかと云うヒーロー誕生時のエピソードが語られます。大抵の場合、それを長々と説明し始めるとドラマのテンポが悪くなって、一向に本筋が始まらないまま終わってしまう羽目になることもしばしばあります（そして失敗作の烙印を押されるのだ）。&lt;br /&gt;
　が、本作の場合はアクション場面の合間に、回想が挿入される形式になって、時系列が前後しますが判り易い演出になっています。&lt;br /&gt;
　オープニング・クレジットからして、何だかよく判らない壮絶なカーチェイス場面をスローで描きつつ、どうしてこうなった的に時間を巻き戻しながら展開していく趣向ですし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　監督のティム・ミラーは本作が初長編作品となる方だそうですが、腕は確かなようです。&lt;br /&gt;
　本作以外だと、エドガー・ライト監督の『スコット・ピルグリム ＶＳ． 邪悪な元カレ軍団』（2010年）の視覚効果に名前が挙がっています。あとはＣＧアニメの短編作品が二本ばかり。&lt;br /&gt;
　その所為か、デッドプールの微妙な表情にはアニメ的な演出が伺えます（マスクの目が細くなったり見開かれたりする）。&lt;br /&gt;
　派手なＣＧエフェクトだけでなく、細かい部分にも手を入れていますね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それはそれとして、本筋はと云うと──&lt;br /&gt;
　元・特殊部隊の傭兵、今は単なるゴロツキであるウェイド・ウィルソン（ライアン・レイノルズ）にも春が来た。しかし恋人ヴァレンタイン（モリーナ・バッカリン）との幸せな生活の中、突如として末期癌を宣告され余命幾ばくも無い。&lt;br /&gt;
　ワラをもすがる気持ちで怪しげな治療に応じてみると、それは人間のミュータント因子を活性化させた上で、仕立てた超人を兵器として転売しようとする悪党達の陰謀だった。&lt;br /&gt;
　活性化したミュータント因子のお陰で不死身体質を獲得し、癌が完治したのは良いが、皮膚はただれて腐ったアボガド状態。こんな醜い面相では恋人のところには戻れない。&lt;br /&gt;
　自分をこんな目に遭わせた悪党を捕まえ、何としても顔を元に戻させねばならない。&lt;br /&gt;
　──と云う事情が、壮絶アクションの合間に語られていく趣向です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここでライアン・レイノルズに改造手術を施すのが、エド・スクライン演じる武装組織のボスです。自身もまたミュータント因子が活性化しており、絶大な身体能力の上に痛みを感じない特異体質を獲得しております。&lt;br /&gt;
　特にストライカー大佐やウェポンＸ計画などとは関係ないように描かれておりました。ウルヴァリンの存在も語られなかったし、見方によっては「デッドプールは自力で不死身体質になった」と云えなくもないです。&lt;br /&gt;
　きっと怪しげな注射の成分がウルヴァリン由来のものだったのでしょう（多分）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　名前の由来も、原作コミックスとはシチュエーションが異なりますが判り易く説明されていました。荒くれ共が集う行きつけのバーの店主と常連客が、「次に誰が死ぬか」で不謹慎な賭けをしている。バーの店主は親友のくせに自分が死ぬことに賭けていて、それを元に「死の賭け（デッドプール）」と名乗るようになる。&lt;br /&gt;
　この店主を演じているのはコメディアンのＴ・Ｊ・ミラー。とぼけた表情で親友にも容赦の無い毒舌を吐きまくっています。如何に親友とはいえ、面と向かって「『エルム街の悪夢』のフレディみたいだ」とはなかなか云えませんですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして「死んだと思われているならマスクで正体を隠せ」との親友のアドバイスに従い、次第にデッドプールのスタイルが確立されていきます。真紅のコスチュームを選んだ真相が、クリーニング代を節約したいからと云うのが切ない。&lt;br /&gt;
　そんなおちゃらけた雰囲気を漂わせているデップーですが、醜い素顔で恋人の元に戻ることが出来ないというナーバスな一面も垣間見せてくれるのが興味深い。&lt;br /&gt;
　ギャグ一辺倒ではなく、シリアスな場面も挟みながら緩急つける演出が巧いです。本人も云うとおり、「これは愛の物語」でもありますので（ついでにＲ１５＋でもありますが）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　色々あって、悪党共の本拠地を突き止め、Ｘ－ＭＥＮにも加勢を頼み、アジトに（タクシーで）乗り込んでいくデップー達ですが、クライマックスでも笑いを取ることは止められません。&lt;br /&gt;
　皆がやりたがる（でも膝には悪い）「スーパーヒーロー着地」もネタにされておりました。あれはやはり日本のアニメが起源なんですかね。『攻殻機動隊』かしら。&lt;br /&gt;
　洋画では『マトリックス』（1999年）や『エンジェル ウォーズ』（2011年）でもやってますし、アイアンマンの決めポーズとして有名ですね。最近じゃ、スーパーマンもやってるし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　死闘の末、武装組織を壊滅させるものの、元の姿に戻ることは出来ないと知らされ、絶望するデッドプールですが、愛は外見的な美醜には左右されたりしないのだという展開に、ちょっと感動的なものも覚えます。デップーのくせに。&lt;br /&gt;
　ワム！の「ケアレス・ウィスパー」が流れる実にロマンチックなエンディングでありました。&lt;br /&gt;
　しかしそこで終わらず、ちゃんとマーベル映画恒例、エンドクレジット後のオマケ映像も忘れません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カメラ目線で「あれ、まだいたの。もう終わったよ」などと『フェリスはある朝突然に』（1986年）のマシュー・ブロデリックばりに語りかけてくるデップー。&lt;br /&gt;
　『デッドプール２』の予告は無いと云いながらも、次はケーブルも登場するとバラしてくれます（信じるからな）。しかしケーブル役はメル・ギブソンかドルフ・ラングレンあたりと云うところ、やっぱりネタのチョイスが古いわ。&lt;br /&gt;
　そうそう、恒例と云えばもう一つ。スタン・リー御大のカメオ出演も健在でした。&lt;br /&gt;
　本作では恋人ヴァレンタインが勤めるクラブのＤＪ役。ケバい照明の店内でノリノリで音楽をかけていました。いつにも増して楽しそうなスタン・リー御大のお姿でしたね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4796871675/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4796871675&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4796871675&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4796871675&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4864912823/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4864912823&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4864912823&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4864912823&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FP2JQ02/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FP2JQ02&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FP2JQ02&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FP2JQ02&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　しかし寡作ではあれども、監督作品はどれも傑作ぞろいですよ。特に、ＳＦ者なら『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/06/mr-nobody.html&quot;&gt;ミスター・ノーバディ&lt;/a&gt;』は観ておくべきでありましょう（個人的にはこれがイチオシ）。&lt;br /&gt;
　そのドルマル監督がようやく次に撮ったのが本作。今度は宗教絡みのファンタジー映画だと云うので、観る前からかなり期待しておりました。&lt;br /&gt;
　結論から申し上げると、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/06/mr-nobody.html&quot;&gt;ミスター・ノーバディ&lt;/a&gt;』ほどではないが、なかなか面白かったデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　宗教、と云いましても本作で取り上げられるのは、専らキリスト教であります。冒頭、チラッと他の宗教にも触れておりますが、登場する神様はキリスト教で云うところの神様。他の神様は登場しません。いるのかいないのか、全く触れられていないので、「アッラー」や「バアル」について言及しない方が良かったのではないかと思いましたが、些細なことです。&lt;br /&gt;
　当然、劇中で取り上げられるエピソードも聖書ネタです（ほぼカトリック）。イエス・キリストが息子であると、堂々と語られていますし（イスラム教ではイエスは預言者の一人に過ぎませんからね）。&lt;br /&gt;
　基本的にコメディ・タッチでありまして、ファンタジーと云うよりも、壮大なホラ話として楽しむのがよろしいのでしょう。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/06/mr-nobody.html&quot;&gt;ミスター・ノーバディ&lt;/a&gt;』も基本的にはホラ話でしたし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしキリスト教をネタにしたホラ話と云うと、やはりどうしてもモンティ・パイソンの『ライフ・オブ・ブライアン』（1979年）を想起しますね。本作もまた、割と神様をおちょくった描写が随所に見受けられるのですが、特に宗教団体から批判されるだとか、上映禁止騒動が持ち上がるようなことは無かったようです。&lt;br /&gt;
　やはり時代が違うのか。随分とカトリック団体も寛容になったものです（でもイスラム教で同じ事をやらかせば、多分命はないな）。&lt;br /&gt;
　まぁ、ジャコ・ヴァン・ドルマル監督は、テリー・ジョーンズ監督やテリー・ギリアム監督のような、毒のある笑いは盛り込みませんでしたけどね（あまり）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冒頭から「神様はブリュッセルに住んでいて、パソコンで世界を管理している」とヌケヌケと語るところからして、マジレスしちゃいやよと宣言しているようなものです。&lt;br /&gt;
　世界創造の第一歩はブリュッセルからだそうで、まずブリュッセルが創られ、それから各種の動物が創造されていったのだそうです。パソコンの中にあるカタログを基にして。なんとお手軽な創世記か。&lt;br /&gt;
　そして最後に自分に似せて人間を創造した。ちょっと冴えない全裸のアダムに局部を隠す黒いボカシが貼り付いているのが笑えます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　などと語っているのは一人の少女。名前はエア（ピリ・グロワーヌ）。神様（ブノワ・ポールヴールド）の娘であり、つまりイエス・キリストの妹であるそうな。&lt;br /&gt;
　随分前に家を出て行った兄貴のことを「ＪＣ」と呼んでおります。勿論、ジーザス・クライストの略ですが、ベルギー人には他にもＪＣがいるのデス。&lt;br /&gt;
　劇中でも「ＪＣ？　ジャン＝クロードのことか」なんて台詞もありますし。やはりベルギーだけあって、ちゃんとジャン＝クロード・ヴァン・ダムには言及しておかないとイカンですね。私の知っている数少ないベルギー人俳優ですし、俺的ベルギーの人間国宝ですから。&lt;br /&gt;
　しかしイマドキの若い女の子には通じないネタであるのが哀しい。いっそジャン＝クロード・ヴァン・ダム御本人がカメオ出演とかしてくれたら、もっと嬉しかったのですが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ともあれ、ブリュッセル市内のとある３ＤＫのアパートに神はおわし、そこから一歩も外に出ることなく、日々、世を統べるルールを策定したりしておるわけですが、これがまたヒドい。&lt;br /&gt;
　戯れに人々を不幸にし、退屈しのぎに大事件を起こしては悦に入るというとんでもない神様です。こいつ悪魔か。&lt;br /&gt;
　おまけに偏屈でロクデナシと云う、グータラ亭主の見本のような奴。&lt;br /&gt;
　３ＤＫの狭い世界で、家族をないがしろにして我が物顔に振る舞っております。ＤＶも日常茶飯事。奥さん（ヨランド・モロー）は旦那を怖れてまったくの無抵抗。娘のエアも父親には愛想を尽かし、いつか兄貴のように家を出て行こうと考えている。&lt;br /&gt;
　冒頭から壮絶に神様をディスっておりますが、ここまでやればカトリック団体も呆れて抗議しなくなるのでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ある日、些細なことから父娘喧嘩が勃発し、ついに娘エアは家出を決意するわけですが、行きがけの駄賃に神様のパソコンを勝手にいじり回していく。&lt;br /&gt;
　神様はパソコンを使って世界を管理している割に、自分はＩＴ音痴であると云うのが笑えます。しかもデスクトップに「絶対見るな」フォルダを作って、本当に見られてヤバいファイルをそこに納め──ＩＴ音痴あるあるですねえ──、アクセス制限も何も無しと云う杜撰な管理。&lt;br /&gt;
　世界が混乱した状態なのも宜なるかな。&lt;br /&gt;
　そして全人類の余命リストなんてのも作っているわけで、エアはその内容を各人宛に送信してしまう（御丁寧にカウントダウン表示する専用アプリ付で）。これが邦題の『神様メール』。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、突然に自分の余命がどのくらいあるのか知らされたらどうなるか。&lt;br /&gt;
　最初から信じる者は少ないと思いますが、余命の短い人から的中していくので、やがて信じないわけにはいかないようになる。&lt;br /&gt;
　しかし車を運転中に「余命数秒」と宣告された人がスマホ画面のカウントダウン表示を見ているうちに交通事故で亡くなると云うのは、どうなんでしょね。その人が亡くなる原因だったのは交通事故ではなく、メールの所為だったのでは。因果関係が逆転していそうなところがＳＦぽいです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、余命が宣告された以上、「その時が来るまでは何をしても死なない」と考えるものも出る。実際に投身自殺を試しては、奇蹟的に助かる様子を自分で撮影し、動画サイトにアップロードしている若者もいます。&lt;br /&gt;
　『デスノート』（2006年）で松山ケンイチがやっていたトリックに通じるものがあります。&lt;br /&gt;
　しかし「死なない」ことと「健康でいる」こととは違うのだと気がついておりませんね。劇中でも、助かりはするものの、怪我の度合いが酷くなっていくように描かれておりました（それでも気にしていない様子なのがバカすぎる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全人類が余命を知ってしまったことに激怒する神様ですが、もはや後の祭り。&lt;br /&gt;
　しかも激怒の理由が「人間の弱みを握っていた優位性が崩れた」と云うのだから呆れます。つまり余命を知ることで人間は覚悟が定まり、それ故に神を畏れず、敬わなくなると云う理屈であるらしい。&lt;br /&gt;
　ドルマル監督は荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険』を読んでいたりするのでしょうかね（当然、フランス語訳くらいはあると思うのですが）。なんとなくプッチ神父の理論を思い出しました（第六部『ストーン・オーシャン』な）。&lt;br /&gt;
　プッチ神父曰く、──&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　悪い出来事の未来も知ることは「絶望」と思うだろうが、逆だッ！&lt;br /&gt;
　明日「死ぬ」とわかっていても「覚悟」があるから幸福なのだ。&lt;br /&gt;
　「覚悟」は「絶望」を吹き飛ばすからだッ！&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　──なのだそうです。本作ではそこまで劇的で熱い展開にはなりませぬが、思想的には共通しているような印象を受けました。&lt;br /&gt;
　劇中で描かれるのは、余命を知り、それを受け入れた人々が、やり残していたことや、それまで決断できなかった事柄を決断し、本当にやりかったことを実行して幸福になっていく様子ですので、エアの送信したメールで悲劇が起こるような展開にはなりません。&lt;br /&gt;
　何となく予定調和的な演出だなあと思わないでもないです。まぁ、ユルいコメディですからね、主人公エアがメールを送信したことで責められるような場面はありませんでした。やったことを後悔するようなシリアスな場面も無し。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、神様が気付いたときには、娘エアは既に家出しており、パソコンはフリーズさせられて自力で直すことは出来ない。パソコンが使えないと、まったくの無能になる神様。&lt;br /&gt;
　仕方なく、娘の後を追ってブリュッセルの街へと出て行きます。&lt;br /&gt;
　出入り口のない神様の３ＤＫのアパートですが、ドラム式洗濯機の設定によって、外界と繋がることが出来るらしい。洗濯機の奥に通路が現れ、辿っていくとブリュッセル市内のコインランドリーに繋がっているのが笑えます（テリー・ギリアム監督作品を思わせますね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他にも、劇中では比喩表現をそのとおりにやってみせて笑いを取る演出も見受けられました。詩的な表現も、実際にやられるとバカバカしい。&lt;br /&gt;
　「三〇人の男がクルミを割っているような声だ」と云われると、本当に三〇人の男がずらりと並んで一心不乱にクルミを割り続けている状況を見せてくれます。ひどい音だ。&lt;br /&gt;
　「蒸留所で死んだラクダのような匂いがする」と云われると、本当にウィスキーの蒸留所で大樽を前に横たわるラクダを見せてくれます。幸いにして匂いは判りませんでしたが（昨今流行りの４Ｄ上映でも無理ね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人間の世界に出てきたエアが何をしようと考えているのかが、いまいち判り辛いです。そもそもあまり目的もなく、家出してきているだけですし。&lt;br /&gt;
　一応、兄貴ＪＣのアドバイスにより──兄貴は大昔に磔になったと思いきや、実は３ＤＫのアパート内に潜伏していたのだ──、下界におりたら使徒を探すよう云われている。&lt;br /&gt;
　特に自分で何をするのか悩まなくても良いのだ。事を為すのはすべて自分の使徒の方なのだから。まぁ、六人くらいで丁度良いのでは。&lt;br /&gt;
　などとＪＣからアドバイスされ、追加の六人の使徒を探し始めるエア。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　使徒を探して、その行動を記録させる。それが自分の新たな聖書となるのだ。&lt;br /&gt;
　本作はそうやって、『新・新約聖書』を完成させようとするエアの旅が描かれるのですが、ブリュッセル近郊で済ませてしまえるのがお手軽ですね。&lt;br /&gt;
　本作は、ドラマの各パートが聖書になぞらえて章立てされています。&lt;br /&gt;
　冒頭の状況説明が「創世記」、父親に反発して家出を決行するのが「出エジプト記（エクソダス）」となっています。&lt;br /&gt;
　そして中盤以降のドラマは、エアに指名された六人の男女の物語となります。短編ドラマが六つ連続するようなもので、各々の名前を取って「○○○による福音書」と名付けられています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　追加される六人の使徒を演じているのが、ローラ・ヴェルリンデン、ディディエ・ドゥ・ネック、カトリーヌ・ドヌーヴ、フランソワ・ダミアン、セルジュ・ラルヴィエール、ロマン・ジェランという老若男女の皆さん。&lt;br /&gt;
　ぶっちゃけ、カトリーヌ・ドヌーヴ以外はまったく馴染み無しです。何人かは『ミスター・ノーバディ』にも出演しているのですが、憶えが無い。&lt;br /&gt;
　カトリーヌ・ドヌーヴは『しあわせの雨傘』（2010年）以降、『皇帝と公爵』（2012年）くらいしか存じまぬがお元気ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ある者は仕事を辞めて鳥と共に旅に出る。ある者は真実の愛を見出し、またある者は初恋の人と再会する。女装趣味（又は性同一性障害か）をカミングアウトする者もいる。&lt;br /&gt;
　各々のドラマ──奇妙な味わいの福音書──が語られ終わると、エアはそれぞれの人の心臓の鼓動を聴き取り、それを音楽に例えて表現するのがパターンとして描かれます。&lt;br /&gt;
　ある使徒の鼓動はシューベルトの「死と乙女」であり、またある使徒の鼓動はシャルル・トレネの「ラ・メール」であるといった具合です。人それぞれに音楽を持っている、と云うのが詩的ではありますが、その曲である必然はあまり感じられませんでした。&lt;br /&gt;
　こういうのはフィーリングですので、私にはイマイチよく判りませんデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　各人のドラマの間に、人間界に降りてきて災難に遭う神様の様子も描かれていきます。&lt;br /&gt;
　エラそうにしていた神様が、人間界では為す術なくホームレス扱いされて手も足も出ない。それでも口の悪さと傲慢な態度だけは変わりが無いので、受難も自業自得でありますが。&lt;br /&gt;
　まぁ、部屋着のガウンを羽織ったままで「俺は神だぞ」などと宣う人物がまともに扱われるわけがない。&lt;br /&gt;
　ウズベキスタンから来た難民を収容している教会に放り込まれて、一緒くたにされてしまう神様です。そしてそのまま一緒に強制送還。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そうこうする間に、宣告された余命が尽きそうになる使徒もいて、「死ぬ前に海が見たい」との望みのままに、使徒達と海岸までやって来るエアですが、同じ事を考える人は多かったという展開に笑いました。ボランティア達が忙しく、「今日死ぬ人」と「付き添いの見届け人」の整理に追われている。&lt;br /&gt;
　情緒もへったくれもありませんな。&lt;br /&gt;
　しかしそのまま天寿を全うするかというと、そうはならない。&lt;br /&gt;
　実は３ＤＫのアパートに只一人、残っていた母親がひょんなことからパソコンを再起動させてしまい、亭主のいない間に世界を作り替え始めてしまうのであった……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　世界は女性の管理に任せる方が、実は巧く回るのではないかと云うメッセージを感じます。或いは真理か。&lt;br /&gt;
　つい最近観たマイケル・ムーア監督の『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』（2015年）でも云われておりましたね。とかく男ばかりに任せておくと、世界はロクなことにはならないのだ。&lt;br /&gt;
　自動的に「定められた余命」はリセットされ、再び人々はいつまで生きるのか判らなくなります。それでも、前の設定より遥かにハッピーな世界になったので、まあイイか。例え空が花柄になってしまおうとも。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ところで、あの傲慢な神様がその後、どうなったのかと云うと……。&lt;br /&gt;
　実は劇中では、「この世界こそが天国なのよ」と云うエアの台詞があります。死後の世界に天国などない。死後は無なのだ、とは監督の哲学でしょうか。&lt;br /&gt;
　と云うものの、「こんな天国なら俺にだって作れるわい」などとツッ込まれていました。&lt;br /&gt;
　しかし同じ理屈で云うと、地獄もまたこの世界にあることになりますまいか。&lt;br /&gt;
　ウズベキスタンへ強制送還された神様は、そこでこの世の地獄のような洗濯機製造工場で働かされているのであった……と云うオチ。そうか、地獄はそこにあったのか（ウズベキスタンの皆さん、ごめんなさい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01GAHD7SI/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01GAHD7SI&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01GAHD7SI&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01GAHD7SI&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FDDJHRA/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FDDJHRA&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FDDJHRA&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FDDJHRA&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　しかしこれは本当に「続編」なんですかね。「番外編」とか「スピンオフ」と呼ばれるべきものではないかと思われます。&lt;br /&gt;
　原題からして “The Huntsman : Winter&#39;s War” ですから、白雪姫要素がほぼ無いに等しい状態デス。前作の原題が “Snow White &amp; The Huntsman” でしたので、「狩人（ハンツマン）」で繋がっていると云えないこともないけれど。&lt;br /&gt;
　つまり主役は「狩人さん」であって、「白雪姫」ではない。と云うか、本作に白雪姫は登場しません。クリステン・スチュワートに出番なし。一応、序盤に後ろ姿がワンカットだけ入りますが、クリステン・スチュワートである必要はないですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前作から続いて登場しているのは、狩人エリック役のクリス・ヘムズワースと、悪の女王ラヴェンナ役のシャーリーズ・セロン。&lt;br /&gt;
　七人のドワーフ達──いや、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/06/snow-white-huntsman.html&quot;&gt;スノーホワイト&lt;/a&gt;』では八人いましたっけ──の中から、ニオン役のニック・フロストだけが登場しております。あと、チョイ役ですが、ウィリアム王子役のサム・クラフリンもいましたね。&lt;br /&gt;
　残りの主要な役はすべて新たに登場するキャラクターです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まずは「女王ラヴェンナには妹がいた」と云う前置きで──リーアム・ニーソンの強引なナレーションが有無を云わせません──、フレイヤなる女性が登場します。演じているのはエミリー・ブラント。&lt;br /&gt;
　近年のエミリー・ブラントは『イントゥ・ザ・ウッズ』（2014年）でもファンタジー映画に出演しておりますが、ＳＦ者としてはトム・クルーズと共演した『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/07/edge-of-tomorrow.html&quot;&gt;オール・ユー・ニード・イズ・キル&lt;/a&gt;』（同年）の方が忘れ難いですね。&lt;br /&gt;
　今回はもう堂々の主演と云っても差し支えなし。作品のキービジュアルにもなっていますし、やはり悪役の方が印象強いですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全てを凍結させる「氷の魔法」というと、やはりディズニーの『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/04/frozen.html&quot;&gt;アナと雪の女王&lt;/a&gt;』（2013年）のエルサを連想いたしますが、もはや描写にはほとんど違いがありません。『Ｘ－ＭＥＮ』等の既存のコミックスやアニメの描写にも沿った表現です。&lt;br /&gt;
　しかしグリム童話である『白雪姫』の続編と銘打っているのに、アンデルセン童話の『雪の女王』みたいな人が登場するのは、ホントにイイんですかね。もはや童話ならナンデモアリか。&lt;br /&gt;
　それどころか『ナルニア国物語』（2005年）でティルダ・スウィントンが演じていた〈白い魔女〉みたいなところもありますし、白熊ぽい動物に騎乗しているビジュアルが『ライラの冒険／黄金の羅針盤』（2008年）を思わせたりもして、「よくあるファンタジー映画」の最大公約数的イメージで作られたキャラクターのような印象です（そう云えばティルダ・スウィントンの〈白い魔女〉も白熊に戦車を曳かせていましたっけ）。&lt;br /&gt;
　ついでながら、邦題の『スノーホワイト』も──ストーリー上は白雪姫は不在ですが──、このエミリー・ブラントの見た目が「スノー」で「ホワイト」な人なので（性格はブラックですが）、ある意味正しいのかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冒頭から、シャーリーズ・セロンが様々な王国を乗っ取り勢力を拡大させていく過程が改めて語られておりますが、実はそれには妹のエミリー・ブラントも同行していたのであったと明かされます。時系列的には、これは『スノーホワイト』以前のストーリーです。&lt;br /&gt;
　当時のエミリー・ブラントは心優しく、「真実の愛」を信じる乙女でありましたが、姉シャーリーズ・セロンのような強大な魔力は持ち合わせていなかったようです。しかし自分をも凌ぐポテンシャルを持つ妹の能力を開花させようと、姉の方が一計を案じるわけで、その為に人生を誤ってしまうと云うちょっと哀しい過去が語られます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　愛していた男性に裏切られ、せっかく生まれた愛娘も失い、激情に駆られて遂に魔力に目覚めるエミリーですが、もう誰がどう見ても「姉の陰謀だろう」的な展開ですね。&lt;br /&gt;
　そうとは気付かず、すっかり男性不信に陥り、姉の元を去って北の果てに引き籠もって自分の王国を建設し始めるエミリー。スケールの大きな引きこもりです。&lt;br /&gt;
　結局、魔力の才能が開花したのは良いが、姉の野望達成を手助けすることはないので、姉の陰謀も目論見どおりには行かなかったという事でしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　伴侶がいないので、もう子供を設けることなく、代わりに近隣の集落を手下に襲撃させては少年少女達を拉致しております。そして自分の王国で新たな教育を施していくわけで、その過程で愛を否定し、武芸を叩き込み、強力な戦士達を育成し始める。&lt;br /&gt;
　その中の少年の一人が、たくましく成長してクリス・ヘムズワースになる次第です。序盤の前日譚的ストーリーが割と長く続きます。子役の少年がクリス・ヘムズワースに成長する場面がワンカットで演出されていてなかなか面白いです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は本作では「狩人」は一貫して「ハンツマン」と字幕で表現されています。翻訳しないのは、単なる猟師では無く、ある種の役職か称号であるからのようです。&lt;br /&gt;
　氷の王国が育成した戦闘のエキスパート達の呼称が「ハンツマン」。劇中ではクリス・ヘムズワース以外にもハンツマン達が大勢登場しますが、動物を狩る生業の人は誰もいません。すべて戦士や兵士といった意味であるようです。&lt;br /&gt;
　上橋菜穂子の異世界ファンタジー小説『精霊の守り人』でも、「狩人」とは「武人」とか「暗殺者」の意味で使われていましたが、これと同じ事ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここで幼少時代から同じハンツマンの仲間として登場する少女サラ（の成長した姿）を演じているのが、ジェシカ・チャステインです。クリス・ヘムズワースがトマホークの使い手になるように、弓矢の達人となるジェシカ。&lt;br /&gt;
　そしてライバル同士に愛が芽生え……と云う展開ですが、恋愛禁止の氷の王国ではそれは許されず、駆け落ちを企てますが、氷の女王エミリーはそれを許すはずもない。&lt;br /&gt;
　前作では、クリス・ヘムズワースには今は亡き妻がいたと云う設定があって、白雪姫との恋愛が回避される展開がありましたが、それがこのジェシカ・チャステインであったと云う、なかなか後付けにしては巧く辻褄を合わせております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　駆け落ちは失敗し、目の前で愛する人を殺され、自分もまた河に落とされますが、九死に一生を得て助かり、そして『スノーホワイト』へと繋がっていくわけで、ここまでの説明がかなり長い。まぁ、クリス・ヘムズワースが一方の主役デスから。&lt;br /&gt;
　そしてようやく本筋の始まりです。前作のラストで悪の女王は滅ぼされたものの、〈魔法の鏡〉自体は残され、そのままクリステン・スチュワートが王位を継ぐというラストシーンでしたが、〈魔法の鏡〉をそのままにして良い訳が無い。&lt;br /&gt;
　案の定、夜毎にささやきかける〈魔法の鏡〉に精神的に追い詰められる白雪姫。その身を案じたウィリアム王子が、一存で〈魔法の鏡〉の処分を決定する。&lt;br /&gt;
　ここはウィリアム王子が狩人エリックに状況を語って説明するので、白雪姫は回想シーンで後ろ姿がワンカットだけの登場でした。これで『スノーホワイト』とは詐欺や。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ウィリアム王子に拠ると、この手の呪われたマジック・アイテムを引き受けてくれる便利な場所があるそうで、「聖地（サンクチュアリ）」と呼ばれております。しかし王子が派遣した〈魔法の鏡〉輸送部隊が消息を絶ってしまう。&lt;br /&gt;
　と云うところから、輸送部隊の行方を突き止め、無事に〈魔法の鏡〉を聖地に送り届けてくれと王子から直々に依頼される狩人エリックです。&lt;br /&gt;
　同行するのはかつての仲間であるドワーフのニオン（ニック・フロスト）と、その異父兄弟グリフ（ロブ・ブライドン）。グリフは本作で初登場となるドワーフです。&lt;br /&gt;
　しかし〈魔法の鏡〉がスノーホワイト王国を離れ、所在が不明になったことは直ちに北の氷の王国の知るところとなり、エミリー・ブラントもまた〈魔法の鏡〉奪取を目指して動き始めるのであった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本筋はこの〈魔法の鏡〉の探索と、その争奪戦となるわけで、狩人エリックにお供のドワーフが二人という少人数の探索隊が、行く先々で冒険しメンバーを増やしていく過程が、アクションを交えてテンポ良く語られていきます。&lt;br /&gt;
　前作では男しか出てこないドワーフでしたが、本作では「女性のドワーフ」も登場します。ドワーフは全員、普通の俳優さん達が演じて、トリックやら合成やらで小人に見せております。&lt;br /&gt;
　そして死んだと思われていたジェシカ・チャステインとも再会し、パーティの人数も倍増するわけですが、かつて自分の妻とまで呼んだ女性はすっかり性格が変わってしまい、男を信じないワイルドな女性になっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　探索と冒険の過程で、クリス・ヘムズワースがジェシカ・チャステインの誤解を解いて、再び愛を取り戻すことが出来るかどうかと云うのが、もう一つのストーリーとなっています。&lt;br /&gt;
　まぁ、愛を信じない氷の女王が敵なわけですし、「真実の愛」がまたしてもキーワードとして使用されておりますし──ファンタジー映画の合言葉やね──、ハッピーエンドを目指すなら、そうなるのだろうなとは容易く予想が付くところですが、脚本がちょっとヒネっていて、そもそもの誤解の原因も氷の女王の策略だったと明かされます。&lt;br /&gt;
　序盤のちょっと長めのプロローグ的経緯説明で、色々と伏線が敷かれております。きちんとした辻褄合わせは、それなりに巧いと思うのですが、わざわざ『スノーホワイト』の続編──又はスピンオフ──にする必要もなかったのではとも思えます。オリジナルのファンタジー作品でも良かったのでは。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そうは云っても、ファンタジーなビジュアルは見事ですし、殺陣のアクションもスピーディで、観ているうちは特に不満に思うところはありません。&lt;br /&gt;
　本作の監督はセドリック・ニコラス＝トロイアン。前作では視覚効果を担当し、アカデミー賞視覚効果賞にもノミネートされた特撮マンでしたか。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/07/maleficent.html&quot;&gt;マレフィセント&lt;/a&gt;』（2014年）の第二班監督を経て、本作が初監督作品となるそうな。&lt;br /&gt;
　だからビジュアル面では前作との繋がりがきちんと描かれていて、「動物と植物が混じり合った」ような禁断の森のクリーチャー達がまた登場しております。前作ではＣＧ全開のクリーチャーとして、トロールが登場しましたが、今回は新たにゴブリンが追加されました。トロールより小振りですが、凶暴さは上を行くようです。&lt;br /&gt;
　劇中ではクリス・ヘムズワースがＣＧのゴブリンと壮絶な格闘を演じてくれます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　加えて、音楽も引き続きジェームズ・ニュートン・ハワードですし、監督が交代してもシリーズとしての統一感は保たれていますね。&lt;br /&gt;
　しかし前作のルパート・サンダース監督がクリステン・スチュワートと不倫騒動を起こしてくれたお陰で、本作には白雪姫が登場しなくなったのだと思うと、ちょっと複雑であります。本来は白雪姫と狩人が、氷の女王と〈魔法の鏡〉をめぐって戦うストーリーに……なったのでしょうか。&lt;br /&gt;
　でも代わりにジェシカ・チャステインの弓矢アクションが拝めますので、これはこれで個人的には有り難いデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして紆余曲折ありまして、〈魔法の鏡〉は氷の女王の手中に落ち、クリス・ヘムズワース達はそれを取り戻すために、氷の王国に乗り込んでいくのがクライマックスとなります。&lt;br /&gt;
　ここで満を持して登場するのが前作で倒された悪の女王ラヴェンナ。シャーリーズ・セロンの出番は序盤の経緯説明シーンだけではありませんでしたね。&lt;br /&gt;
　何度も〈魔法の鏡〉に姿を映して、「この世で一番美しいものは……」なんて問うているうちに、鏡の中にコピーが作られたのか。記憶と経験も受け継がれているので、バックアップと云うべきか。&lt;br /&gt;
　鏡から液体金属がドロドロと流れだし、次第にシャーリーズ・セロンの姿になっていく場面は、本作の見せ場の一つでありましょう。ＣＧだけでなく、更に凄みを増したシャーリーズ・セロンが印象的です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　〈魔法の鏡〉自体が黄金色をしていますので、シャーリーズ・セロンのイメージカラーも黄金色になっています。一方ではエミリー・ブラントは氷の女王として、白銀色で統一されているので、ビジュアルとしても姉妹の対比が効いております。&lt;br /&gt;
　加えて、液体金属のようなドロドロの姉に対して、凍りついたカチカチの妹という質感の差も感じました。まぁ、姉妹と云っても、水と油ほども違うようです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　当初は姉妹そろって再会を喜んでいましたが、すぐに姉妹の仲がギクシャクし始めると云うのも、世間一般的によくあることですねえ。&lt;br /&gt;
　白雪姫に復讐を誓う姉ラヴェンナは、早速に妹フレイヤの育てたハンツマンの軍勢を動かしてスノーホワイト王国に攻め入ろうとするわけですが、自分が育てた軍勢を勝手に動かされて胸中穏やかでは無いエミリー・ブラントのビミョーな表情が巧いです。子供がいない分、育てたハンツマン達に愛着を感じているのか。&lt;br /&gt;
　やはり妹の方は根からの悪人では無いと云う描き方ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　クライマックスの戦闘シーンでは、氷の宮殿に突入したクリス・ヘムズワース達ですが、シャーリーズ・セロンの魔力に圧倒されて為す術無し。&lt;br /&gt;
　ところが、シャーリーズ・セロンの不用意な一言から、かつての愛する男性と愛娘を失った経緯の絡繰りがバレてしまい、いきなり壮絶な姉妹喧嘩に発展していきます。&lt;br /&gt;
　ここで敵役でありながら、姉ラヴェンナが「自分には子供が生まれなかった！」などと口走るシーンもあり、実は妹に嫉妬していたことが伺えます。終盤で復活した途端、シャーリーズ・セロンが目立ちまくりなのは流石と云うべきでしょうか。&lt;br /&gt;
　なかなか複雑な展開を判り易くまとめているトロイアン監督の手腕が巧いです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　姉妹喧嘩の果てにエミリー・ブラントの方が先に倒されますが、最後の魔力で〈魔法の鏡〉を凍らせたところに、クリス・ヘムズワースのトマホークの一撃で勝敗が決します。液体金属のような物質でも、凍結したところに衝撃が加われば粉々になる、と云うのはよく判りますね。&lt;br /&gt;
　魔力の源たる〈魔法の鏡〉が破壊されては、遂にシャーリーズ・セロンも一巻の終わり。クリス・ヘムズワースはジェシカ・チャステインとの愛を取り戻すハッピーエンド。ドワーフ組にもそれなりにラブラブな展開が待っています。エミリー・ブラントの末期だけはちょっと哀れでした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エンドクレジットのＣＧがまた美しいグラフィックで、目を楽しませてくれます。&lt;br /&gt;
　ところで、スノーホワイト王国も安泰となり万事メデタシ……なのはいいとして、結局〈魔法の鏡〉を処分するために聖地まで送り届けるという任務は達成されないままになりました。それでいいのか。聖地がどんなところなのか遂に判らず仕舞いですよ。&lt;br /&gt;
　これはまさか更に続編があると云うことなんですかね。もはやクリス・ヘムズワース主演のシリーズとなるのでしょうか。もう「スノーホワイト」じゃなくて「ハンツマン」シリーズですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FP2YZM6/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FP2YZM6&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FP2YZM6&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FP2YZM6&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FP2ZZTS/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FP2ZZTS&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FP2ZZTS&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FP2ZZTS&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FP2ZY12/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FP2ZY12&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FP2ZY12&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FP2ZY12&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01FP3024K/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01FP3024K&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01FP3024K&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01FP3024K&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　一連のマーベル実写化作品の一三本目ですし（もはや連ドラでも観ている感じです）、『アベンジャーズ』並みにマーベルコミックスのヒーローが大挙して登場してくれます。元より原作の『シビル・ウォー』はマーベルコミックスのヒーローが一〇〇人以上登場する、クロスオーバー作品としても空前のスケールでありまして、ページのコマに描き込まれたキャラが多すぎて、もはや誰が誰やらと云った感じでありました（全員判るのは相当なマニアだけでしょう。設定も複雑すぎるし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そこを映画化に際してはぐっと人数を絞り込み、何とか一二人に納めました。それでも一本の映画に主役級のヒーローが一二人も登場するのが豪華すぎますけどね。それもこれも『アベンジャーズ』の為の積み重ねが成功したお陰でありますね。&lt;br /&gt;
　一〇年前には『アベンジャーズ』が映画化されることすら絵空事でしたが──だって『アイアンマン』（2008年）ですらまだ出来ていなかった時代ですよ──、まさか『シビル・ウォー』が映画化されることがあるとは思いませんでした。長生きはするものですねえ。&lt;br /&gt;
　人数をぐっと減らしてくれたお陰で、かなりストーリーが判り易くなりました。基本的には「スーパーヒーローの活動は法律で規制すべきか否か」と云うもので、互いが信じる理念を巡ってマーベルコミックスのヒーロー達がキャプテン・アメリカ側とアイアンマン側に別れて争い合うという筋立てです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　加えて本作を男同士の友情の物語にした脚本が成功しておりますね。脚本のクリストファー・マルクスとスティーヴン・マクフィーリーは『キャプテン・アメリカ』のシリーズを三作とも担当しております。&lt;br /&gt;
　また、監督も前作『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/04/captain-america-winter-soldier.html&quot;&gt;キャプテン・アメリカ／ウィンター・ソルジャー&lt;/a&gt;』（2014年）と同じく、アンソニーとジョーのルッソ兄弟が務めております。個人的に『～ウィンター・ソルジャー』が気に入っておりましたので、本作でも監督を続投してくれて大変有り難い。&lt;br /&gt;
　一連の〈アベンジャーズ〉シリーズの中では、キャップの映画が一番、出来が良いと思います。うーむ。昔はキャプテン・アメリカはそれほど好きとは云えない部類であったのに、映画のお陰でガラリと印象が変わってしまいました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　理念を巡る対立云々は別にして、本作は基本的に「キャップとバッキーと社長」の三角関係の物語になっています。こういうのが大好物なご婦人方には溜まらんでしょう。バッキーを気遣うキャップの台詞に嫉妬全開の社長──のようにも解釈できる演出──が素晴らしいデス。&lt;br /&gt;
　ロバート・ダウニー・Ｊｒは、シャーロックホームズを演じたときと同様に、「男同士の友情」にナニやら特別なアトモスフィアを漂わせてくれるのが巧いお方ですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前述のとおり、本作でもキャプテン・アメリカ／スティーブ・ロジャース役はクリス・エヴァンス、アイアンマン／トニー・スターク役はロバート・ダウニー・Ｊｒ、ウィンター・ソルジャー／バッキー・バーンズ役はセバスチャン・スタンが演じております。&lt;br /&gt;
　加えて、ジェレミー・レナー、スカーレット・ヨハンソン、アンソニー・マッキー、エリザベス・オルセン、ドン・チードル、ポール・ベタニーといった顔触れもお馴染みです（別に誰がどの役かなんて書かなくても判りますね？）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　〈アベンジャーズ〉の常連メンバーの中では、マイティ・ソー役のクリス・ヘムズワースとハルク役のマーク・ラファロが欠席しておりますが、常人離れしたキャラが欠席してくれたお陰で、ストーリーとしてのまとまりは良くなったと思われます。&lt;br /&gt;
　また、ニック・フューリー長官役のサミュエル・Ｌ・ジャクソンも欠席です（早く帰ってきてくれ、サミー）。&lt;br /&gt;
　その一方では、ハルク不在なのに、ロス将軍には出番があります。もはや「将軍」ではなく、「国務長官」としてウィリアム・ハートが久しぶりに顔見せしてくれて、超人登録法案を推進しています。劇中では法案は、更に国際的な協定であるとされ「ソコヴィア協定」と呼ばれている。&lt;br /&gt;
　『アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン』（2015年）で描かれた事件の後を引きずっているわけで、ＮＹ、ワシントンＤＣ、ソコヴィアと、一般市民への被害が次第に拡大していく傾向にあるのでやむを得ないところではありましょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/avengers.html&quot;&gt;アベンジャーズ&lt;/a&gt;』（2012年）のＮＹ決戦が、あまり大きなスケールでは描かれなかったのは、段階的に被害を拡大させていこうという深遠な計画であったのか、あるいは単なる後付け設定なのか、判りかねるところではありますが、もはや米国政府も庇いきれなくなったと云うストーリーの流れとしては自然ですね。&lt;br /&gt;
　原作では「未熟な若いヒーロー達が市民を巻き込んだ被害を出してしまう」展開から超人登録法案が提出される運びになるわけですが、本作に於いて未熟なヒーローを代表しているのがスカーレット・ウィッチです。もはや独りで責めを負わされているようで、ちょっと切ない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　加えて、本作から登場する新キャラもいて、ますます賑やかになっていきます。&lt;br /&gt;
　まずはブラックパンサー。演じているのは チャドウィック・ボーズマンです。『４２　世界を変えた男』（2013年）のジャッキー・ロビンソン役とか、『ジェームス・ブラウン／最高の魂を持つ男』（2014年）のジェームス・ブラウン役で、伝記映画に多く出演しているような印象ですが、ケビン・コスナー主演の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/02/draft-day.html&quot;&gt;ドラフト・デイ&lt;/a&gt;』（同年）にも出演しておりましたね。&lt;br /&gt;
　今回はスーパーヒーロー役ですが、正体はアフリカ某国の王子（後に国王）でありまして、若いながらも風格の漂う役柄です。コスチュームもなかなかカッコいい。しかも王族なのに堂々と正体を明かしております（エエんかいな）。故国では国民は皆承知しているらしいです。&lt;br /&gt;
　劇中では「ソコヴィア協定」締結のための署名式典で、父である国王を暗殺され、その容疑をかけられたウィンター・ソルジャー／バッキーを追うという設定で登場します。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全体的に「ソコヴィア協定」を巡る理念の対立が根底にあるのですが、ストーリーとしてはもっと直接的に「テロ容疑をかけられたバッキーを追う側と助ける側」の対立が描かれております。何となく途中から協定の理念よりも、バッキーをめぐる対立に重心がシフトしているような気がしなくも無いデス。&lt;br /&gt;
　バッキーを庇うのが、いわゆるチーム・キャプテン・アメリカ。手配中のテロリストの逃走を幇助するので、自らも犯罪者の烙印を押される反体制側のチームです。&lt;br /&gt;
　キャップとバッキーの親友コンビを筆頭に、ファルコン、ホークアイ、スカーレット・ウィッチ、それにアントマンと云う面子。&lt;br /&gt;
　アントマン／スコット・ラングも本作で〈アベンジャーズ〉に参戦することになりました。かなり唐突な登場の仕方なのは御愛敬でしょうか。劇中では有名人であるキャプテン・アメリカを前に小市民的な言動が笑えます（まぁ、コソ泥ですし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　バッキーを追うのが、いわゆるチーム・アイアンマン。こちらは体制側です。&lt;br /&gt;
　社長とウォーマシン（ローズ中佐）が組んでいるのは当然として、ヴィジョンも社長側です（元はジャーヴィスですからね）。加えてウィンター・ソルジャーに復讐を誓うブラックパンサーも当然として、ブラックウィドウも社長側なのが意外でした。&lt;br /&gt;
　そして新キャラの二人目にして、本作で颯爽登場するのがスパイダーマンです。遂にこの時が来ましたか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作コミックスでは、超人登録法案推進のためにトニー・スタークが呼び寄せ、そしてカメラの前でマスクを脱いで正体を世間にカミングアウトすると云う、実に印象的な場面で登場しましたが、さすがに本作ではそこまで劇的なことはいたしません。&lt;br /&gt;
　本作に於けるスパイダーマンは、サム・ライミ監督版のトビー・マグワイアや、マーク・ウェブ監督版のアンドリュー・ガーフィールドが演じたスパイダーマンよりも若く描かれています。&lt;br /&gt;
　とにかく演じているトム・ホランド自身が若い。二〇〇四年のスマトラ島沖地震による津波被害を描いた『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/07/lo-imposible.html&quot;&gt;インポッシブル&lt;/a&gt;』（2012年）で、ナオミ・ワッツとユアン・マクレガー演じる夫婦の長男役で登場していたのを思い出しました。結構、成長していますが、現役高校生役が実に自然です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかし本作では、チーム・キャプテン・アメリカ側のヒーローも、チーム・アイアンマン側のヒーローも、基本的にその正体は公表されていて、本名までバレている人達ばかりなのに──軍人もいますしね──スパイダーマンがアイアンマン側でいいのか。「ソコヴィア協定」賛成派に与する以上はカミングアウトは必然でしょうに。&lt;br /&gt;
　原作コミックスでスパイダーマンがカミングアウトするのは、もう成人してからと云う年齢設定だったと思いましたが、まだ未成年として登場してそこは大丈夫なのか……と思ったら、正体は明かされないままでした。知っているのは社長只一人（ブラックウィドウも承知していますかね）と云う設定です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トニー・スタークがその才能を見出し、新人教育を兼ねて参加させたという流れで、なかなか新しいリブートの仕方になっています。本来ならば、また新しく単体ヒーローものとしてのリブート作品が必要だと思われますが、そこは後回しにされたようです。&lt;br /&gt;
　まぁ、今までのサム・ライミ版とマーク・ウェブ版がありますので、改めてスパイダーマン誕生のエピソードを繰り返してくれなくても大丈夫ではありますが。&lt;br /&gt;
　本作では、トム・ホランドのピーター・パーカーのみならず、メイ叔母さんも登場してくれます。ここでメイ叔母さんを演じているのが、マリサ・トメイです。こちらもまた若返りました。「若くて美人の叔母さん」とは素晴らしい。&lt;br /&gt;
　個人的にはサム・ライミ版のローズマリー・ハリスが一番、原作のメイ叔母さんらしいと思うのに、リブートされる度にメイ叔母さんがどんどん若返っていくとはどうしたことか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　今後、映画の〈アベンジャーズ〉シリーズ中のスパイダーマンは、アイアンマンに師事することになるのか。スターク・インダストリが味方してくれるなら、オズコープ社が敵でも大丈夫か。&lt;br /&gt;
　でも、ひとつだけ文句を付けたくなるのが、スパイダーマンのコスチュームです。多分、スターク・インダストリ製であると思われるコスチュームは、その、何と云うか、ちょっとダサいです。&lt;br /&gt;
　サム・ライミ版のコスチュームがデザイン、質感ともに一番、カッコいいと思われるので、そこだけ元に戻してもらえないものでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ともあれ職業軍人の比率の高いヒーロー達の中にあって、本作のスパイダーマンの若さが実に際立っております。戦闘中におしゃべりを止めないのがスパイダーマン・スタイルですが、周囲から「喋りすぎだ」と注意されるほどにペラペラ喋りまくっています。おかげで本作ではスパイダーマンの異色さが際立つ演出になっていて、それはそれで巧いやり方です。&lt;br /&gt;
　そして本作の見せ場は、やはりドイツの空港で六対六のチーム・バトルを展開する場面でしょう。アントマンの意表を突いた必殺技に、『スター・ウォーズ』を引用しながら反撃するスパイダーマンが楽しいデス（『帝国の逆襲』は一般常識ですよね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　紆余曲折ありまして、バッキーのテロリスト容疑は濡れ衣であると判るワケですが、その陰謀の黒幕として登場するのが、ヘルムート・ジモなる謎の男。演じているのはダニエル・ブリュールです。&lt;br /&gt;
　近年では『ラッシュ／プライドと友情』（2013年）のニキ・ラウダ役とか、『黄金のアデーレ／名画の帰還』（2015年）でヘレン・ミレンやライアン・レイノルズと共演しておりました。&lt;br /&gt;
　マーベルコミックスに登場するジモは、ちゃんとアメコミの悪役らしくマスクで正体を隠しているのですが、本作ではダニエル・ブリュールは最初から素顔を晒しております。&lt;br /&gt;
　ナチス高官の息子だとか、悪党を集めて組織を結成しているとかの背景はバッサリ削られ、お馴染みの秘密結社〈ヒドラ〉とも無関係。それどころか今回の陰謀はジモの単独犯行であることが明らかになりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そもそも本作のヘルムート・ジモはソコヴィア出身であると明かされ、『～エイジ・オブ・ウルトロン』の一件を恨みに思っていたと語られております。何の特殊能力も無い市井の人間が、復讐心だけを糧に〈ヒドラ〉すら出し抜いて〈アベンジャーズ〉を窮地に陥れると云う、恐るべき執念です（好都合な状況が出来してくれたお陰でもありますが）。&lt;br /&gt;
　普通の人間である自分が〈アベンジャーズ〉に復讐するには、内部分裂を誘う以外に路は無かったと終盤で告白しますが、それを実現した時点でもはやフツーじゃありませんね。ダニエル・ブリュールの淡々とした告白が逆に怖ろしいです。&lt;br /&gt;
　前作『～ウィンター・ソルジャー』のロバート・レッドフォードにも通じるものを感じました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そしてジモが残した最後の爆弾が、「トニー・スタークの父ハワードの死の真相」でありまして、怒りに我を忘れたアイアンマンが、親友バッキーを守ろうとするキャップと激突するのがクライマックスです。&lt;br /&gt;
　この戦いではキャップに軍配が上がり、アイアンマンが行動不能にされてしまうのですが、一撃を加える際のキャップの表情が実に哀しい。&lt;br /&gt;
　そして完全に決裂し、袂を分かってアイアンマンの元から去るキャプテン・アメリカ。&lt;br /&gt;
　その後は、ジモの告白を聞いて己の復讐心を捨てたブラックパンサーに匿われ、アフリカ某国にて潜伏するキャップとバッキーです。&lt;br /&gt;
　果たして〈アベンジャーズ〉再結成の日は来るのか。何よりキャップとバッキー以外の残りの面子は犯罪者として収監されてしまっているのですが……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　後日、それでも友情は忘れていないと、社長の元にキャップからの手紙が届くのが救いでしょうか。&lt;br /&gt;
　ちなみに本作に於ける恒例のスタン・リー御大のカメオ出演場面がここです。シリアスな場面に思いっきり水を差して笑いを取ってくれます。&lt;br /&gt;
　恒例と云えば、いつものオマケ・シーンではブラックパンサーとスパイダーマンの各々に単品作品があります的な予告場面。特に後者については、はっきりと「スパイダーマンは帰ってくる」と字幕で表示されていました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作の『シビル・ウォー』ではキャップが逮捕されて幕が下りる展開でしたが、本作は異なる展開となりました。その後のエピソードでは、逮捕後の公判時にキャップが狙撃されたりなんかもするのですけどね。それを描き始めると、映画もあと三作くらい必要になりますかね。&lt;br /&gt;
　とりあえず『アイアンマン』も『キャプテン・アメリカ』も三部作が完結し、あとは『マイティ・ソー』の三作目が公開されるのを待つばかりです。また、『アベンジャーズ』としても更に大作が控えているようで、実に楽しみデス。&lt;br /&gt;
　ライバルのＤＣコミックスにも頑張って貰いたいところですが、〈ジャスティス・リーグ〉に向けたクロスオーバも『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/04/batman-v-superman-dawn-of-justice.html&quot;&gt;バットマン vs スーパーマン&lt;/a&gt;』（2016年）でまだ緒に就いたばかりですし、ことクロスオーバー映画に関してはマーベルの方が巧みであると云わざるを得ませんデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4864912750/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4864912750&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4864912750&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4864912750&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4864910146/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4864910146&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4864910146&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4864910146&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4869412845/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4869412845&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4869412845&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4869412845&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;p align=&quot;right&quot; style=&quot;line-height:1;font-size:small&quot;&gt;&lt;a href=&quot;##blog_header&quot;&gt;▲ PAGE TOP へ&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;p align=&quot;center&quot; style=&quot;line-height:1;font-size:small&quot;&gt;ランキングに参加中です。お気に召されたならひとつ、応援クリックをお願いいたします。&lt;br /&gt;
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　本作は今年（2016年・第88回）のアカデミー賞において、一〇部門にノミネートされ、三部門での受賞──監督賞、主演男優賞、撮影賞──に輝いております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でイニャリトゥ監督は『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/04/birdman-or-unexpected-virtue-of.html&quot;&gt;バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）&lt;/a&gt;』（2014年）に続いて、連続で監督賞の受賞となりました。これで作品賞も受賞できたら、二年連続のダブルクラウンとなったのに残念。&lt;br /&gt;
　もう作品賞まで獲っちゃっても良いのではないかと思われましたが、さすがにそこまで巧くはイカン。作品賞はトム・マッカーシー監督の『スポットライト／世紀のスクープ』でしたね（こちらは脚本賞も一緒に受賞です）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　でも本作の撮影監督であるエマニュエル・ルベツキは、『バードマン～』でも撮影賞を受賞しておりますし、実はその前年のアルフォンソ・キュアロン監督の『ゼロ・グラビティ』（2013年）でも受賞しておりますので、本作と併せて、アカデミー賞撮影賞三年連続受賞と云う快挙です。&lt;br /&gt;
　その実力に違わず、本作で活写される雄大な大自然の景観は素晴らしいです。自然光のみで撮りあげたというコダワリの景観。ともすればストーリーの進行を一旦中断しても、静かに風景だけを映し続けるイニャリトゥ監督の演出と相まって、その臨場感には圧倒されます。&lt;br /&gt;
　単なる背景ではない大自然の厳しさは一見の価値ありと申せましょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして何より、本作はレオナルド・ディカプリオ（以下、デカプー）の初のアカデミー賞受賞作品となりました。今まで『ギルバート・グレイプ』（1993年）で助演男優賞ノミネート、そして『アビエイター』（2004年）、『ブラッド・ダイヤモンド』（2006年）、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』（2013年）で主演男優賞にノミネートされながら、そのいずれもで受賞を逸しておりましたが、ついに本作で五度目の正直。いや、長い道のりでした。&lt;br /&gt;
　うーむ。『クリッター３』（1991年）の男の子がここまで登り詰めるとは感慨深い（忘れて差し上げたいが無理）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それにしても本作でデカプーの主演男優賞獲得の前に立ちはだかったのは、強敵揃いでしたねえ。特にマイケル・ファスベンダー（『スティーブ・ジョブズ』）とエディ・レッドメイン（『リリーのすべて』）がヤヴァかった。&lt;br /&gt;
　実は密かに『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/03/theory-of-everything.html&quot;&gt;博士と彼女のセオリー&lt;/a&gt;』（2014年）に続いて、二年連続でエディ・レッドメインが主演男優賞を掠っていくのではないかと怖れていましたが、私の予想はいつも外れます。&lt;br /&gt;
　でも個人的な好みを申せば、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/02/martian.html&quot;&gt;オデッセイ&lt;/a&gt;』のマット・デイモンにあげたかった。マットもデカプーも、同じサバイバルを繰り広げる男の役なのに、よりシリアスである方が受賞するとは釈然としないものを感じます。あるいはこれはＳＦ者の判官贔屓なのか。&lt;br /&gt;
　ブライアン・クランストンについては 『トランボ／ハリウッドに最も嫌われた男』をまだ観てないのでノーコメントにしておきますね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして、デカプーと並んで印象的なのが、その敵役を演じたトム・ハーディ（以下、トムハ）でありまして、こちらもアカデミー賞助演男優賞にノミネートされていましたが、惜しくも逸しております。本作を観るとトムハとデカプーが二人そろって受賞するのもアリだったのではないかと思うのですが、世の中ままならぬものです。&lt;br /&gt;
　結局、トムハを抑えて助演男優賞を受賞したのは、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/bridge-of-spies.html&quot;&gt;ブリッジ・オブ・スパイ&lt;/a&gt;』のマーク・ライランスでした。まぁ、仕方ないか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それにトムハは受賞するなら『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/06/mad-max-fury-road.html&quot;&gt;マッドマックス／怒りのデス・ロード&lt;/a&gt;』で主演男優賞を受賞するべきだったのだ（ノミネートすらされませんでしたけど）。あるいは『チャイルド４４／森に消えた子供たち』でも良かったのに（こちらはもっと納得いかん。作品賞にもノミネートして差し上げるべきでした）。&lt;br /&gt;
　うーむ。実は昨年はトムハの当たり年だったのですね。&lt;br /&gt;
　まぁ、助演男優賞の方も、クリスチャン・ベール（『マネーショート』）、マーク・ラファロ（『スポットライト』）、シルヴェスター・スタローン（『クリード』）と強敵揃いでしからね。いや、まぁ、スタローンについては異論のある方もおられましょうが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ところで本作は原作付の映画ですが、既に一度映画化されたことがあるそうな。本作はリメイク作品だったのか。&lt;br /&gt;
　一九七一年にリチャード・Ｃ・サラフィアン監督によって『荒野に生きる』として映画化されたそうですが憶えが無い。サラフィアン監督と云えば、『バニシング・ポイント』（1971年）の監督さんですが、同じ年にもう一本撮っていたとは存じませんでした。&lt;br /&gt;
　『バニシング・ポイント』はアメリカン・ニューシネマの代表作の一つではありますが、『荒野に生きる』もそうなのかな。ちょっと本作と見比べてみたいところですが、止めて差し上げるべきでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　実は本作を観ていると、七〇年代の別の作品を彷彿いたしました。シドニー・ポラック監督、ロバート・レッドフォード主演の『大いなる勇者』（1972年）。脚本はジョン・ミリアスでした。&lt;br /&gt;
　あちらもまた実在した罠猟師ジョン・ジョンソンをモデルにした物語で、雪深いロッキー山脈が背景に描かれておりました。動物の毛皮を獲ることを生業としたり、先住民の女性と暮らしたりする場面が描かれているあたりに、共通するものを感じます。&lt;br /&gt;
　本作でも、劇中にはミズーリ川を下る場面が出て参りますので、背景に映る山々はロッキー山脈のどこかなのだと推察されます。劇中でははっきりと場所が明示されたりはしないし、時代背景も一九世紀初頭らしいこと以外はよく判らないままですが、西部開拓時代で、先住民族が白人開拓者とまだ争い合っていた時代ですから、『大いなる勇者』とかなり近い時代のような気がします。&lt;br /&gt;
　アリカラ族とか、ポーニー族と云った先住民の部族が登場するので、その方面に詳しい方なら判るのかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そう云えばデカプーはリメイク版『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/06/great-gatsby.html&quot;&gt;華麗なるギャツビー&lt;/a&gt;』（2013年）でも、かつてロバート・レッドフォードが演じたギャツビー役だったりしておりましたが、本作もまた役柄（の職業だけね）がロバート・レッドフォード主演の『大いなる勇者』によく似ていたりするあたり、ナニやらロバート・レッドフォードの後を追いかけているような印象を受けますね。&lt;br /&gt;
　個人的にはもう、デカプーはロバート・レッドフォードの後継者のようなイメージですよ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして本作は音楽を坂本龍一が担当しているのも特筆するところでしょう。エマニュエル・ルベツキの映像に坂本龍一の音楽。これだけで本作は堂々たる叙事詩的風格を漂わせております（いや、実際そうですし）。&lt;br /&gt;
　イニャリトゥ監督は『バベル』（2006年）でも劇中に楽曲を使用しておりましたし、ファンだったのでしょうか。&lt;br /&gt;
　もう一人、坂本龍一と一緒に音楽にクレジットされているアルヴァ・ノトと云う方は存じませんでしたが、坂本龍一とコラボしているドイツのミュージシャンなのだそうです（実験音楽の方面はサッパリでして）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　坂本龍一が映画音楽を担当というと、『戦場のメリークリスマス』（1983年）以外にも、『ラストエンペラー』（1988年）とか『リトル・ブッダ』（1993年）あたりはよく聴くところですが──映画音楽全集的なＣＤによく収録されてますし──、最近はあまり聴いたこと無かったですねえ。すみません『母と暮らせば』（2015年）とか観ていなくて。&lt;br /&gt;
　それに私が持っている坂本龍一のサントラＣＤは『王立宇宙軍／オネアミスの翼』（1987年）しかありませんデス（汗）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、冒頭から白人の狩猟団がミズーリ川流域の森林地帯で狩りをしている場面から幕を開けます。相当の収穫を上げた後、後は撤収するのみとなりますが、そこを先住民のアリカラ族の一団に襲われる。&lt;br /&gt;
　古典的西部劇のように奇声を発しながら襲ってくるような描写は無く、ほぼ無音で飛来する弓矢や槍に、次々と刺し貫かれていく狩猟隊員達。コワイ。&lt;br /&gt;
　いきなり序盤から壮絶な戦闘シーンとなりますが、この序盤の見せ場におけるエマニュエル・ルベツキのカメラワークが凄いです。前作『バードマン～』では全編ワンカットという離れ業をやってのけましたが、本作でも一つ一つのシーンが相当な長さになっています。カメラがかなりの長回しで戦闘に密着しながら、敵味方入り乱れての大乱戦が展開します。&lt;br /&gt;
　撮影に際しての段取りの複雑さは如何ばかりであったか。そう云えばエマニュエル・ルベツキはアルフォンソ・キュアロン監督の『トゥモロー・ワールド』（2006年）でも長回しのシーンが印象的でしたね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全編、エマニュエル・ルベツキのカメラワークが冴え渡っておりますが、一番印象的なのは中盤のダイビング場面でしょう。&lt;br /&gt;
　騎乗して全力疾走するデカプーが、そのまま断崖絶壁から飛び出し、馬と一緒に落下していくまでをワンカットで見せています。きっとＣＧで合成しているに違いないと思うのですが、実にリアルです。&lt;br /&gt;
　断崖から飛び降りて九死に一生を得るというと、シルベスター・スタローンが『ランボー』（1982年）でやっておりましたが、本作では躊躇う間もなく、急転直下待ったなしの演出が心臓に悪いデス。&lt;br /&gt;
　樹木の枝に引っかかりながら、落下の衝撃を和らげるのもランボー・スタイルですが、一緒に墜ちた馬の方はちょっと哀れな有様でしたね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作では、リアルかつ血まみれな描写が沢山出てきます。人間だけでなく、動物もです。熊やら馬やらバッファローやらの血まみれ描写も沢山あります。&lt;br /&gt;
　また、劇中では人間同士の争いとして、白人対先住民のみならず、白人は白人同士でも対立していたりとか──フランス人の一団もいたりしますし──、先住民同士でも仲が良いわけでもなさそうで、アリカラ族とポーニー族間の部族闘争も描かれています。&lt;br /&gt;
　もはや何が善で何が悪なのかよく判らない世界です。善悪の判断などせずに、愚かな人間たちの営みが突き放されて描写されております。&lt;br /&gt;
　「この世界は残酷だ。そして、とても美しい」とは某コミックスの名フレーズでありますが、まさにその通りですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一応、デカプー演じるヒュー・グラスが本作の主人公と云うことになっていますが、真の主役は背景全体に広がる世界ではないのかと感じられます。人間がどう振る舞おうと、自然は意に介さないし、自然環境の厳しさは、人間にも動物にも、分け隔てなく襲ってくるのです。&lt;br /&gt;
　本作では、人にも動物にも等しく容赦のない大自然の寒冷な気候がこれでもかと描写されております。そしてその中を、瀕死の重傷を負いながらも生き延びようとするデカプーの鬼気迫る演技が鳥肌ものでした。&lt;br /&gt;
　でもまぁ……（『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/02/martian.html&quot;&gt;オデッセイ&lt;/a&gt;』の記事にも書きましたが）、壮絶かつ悲壮なサバイバルは観ていてかなり疲れるのも事実でして（汗）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　序盤の戦闘を辛くも生き延びた少数の狩猟団のメンバー達は、追跡してくる先住民の一団から逃れようと川下りの逃走を断念し、決死の山越えに挑むことになるのですが、ここで頼りにしなければならないのが、現地に詳しい罠猟師のデカプー。&lt;br /&gt;
　ポーニー族の女性と一児を設け、妻亡き後は息子だけが生きがいと云うデカプーでしたが、運悪く山中でグリズリーに遭遇してしまう。&lt;br /&gt;
　その昔、大量生産された動物パニック映画の中に、文字通り『グリズリー』（1976年）なんてのがありましたが、本作に比べると可愛いものです（そもそも比べるのが間違ってるか）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　何とか生き延びたものの瀕死の重傷を負い、仲間達の足手まといになってしまう。&lt;br /&gt;
　アリカラ族に追われているのに重傷者を連れて行く事は出来ないと、デカプーを見捨てることを積極的に主張するのがトムハでありますが、隊長（ドーナル・グリーソン）はいまいち踏ん切りが付かず。結局、数名を最期の看取りに残して、仲間達を率いて先発して行ってしまう。&lt;br /&gt;
　まぁ、息を引き取るのも時間の問題のような有様でしたから、やむを得ない判断だとは思いますが、トムハが残ると云い出したことに疑念は湧かないのか。「亡くなったら丁重に埋葬してから本隊に追いつく」ことを条件に、危険手当を約束してもらうので、それが目当てであるのが実に判り易い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トムハと一緒に残るのが、デカプーの息子ホーク（フォレスト・グッドラック）ともう一人。&lt;br /&gt;
　この三人目の猟師を演じていたのが、ウィル・ポールターでした。『ナルニア国物語／第３章 ： アスラン王と魔法の島』（2010年）ではまだ少年でしたが、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/05/maze-runner.html&quot;&gt;メイズランナー&lt;/a&gt;』（2014年）ではもう青年の域に達していましたね。若手俳優の中では注目株か。&lt;br /&gt;
　本作では、善人ではあるがちょっと臆病で、トムハの甘言に騙されて抜き差しならなくなってしまう若い猟師を好演しております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　死にそうで死なないデカプーに業を煮やして息の根を止めようとするトムハですが、それを見咎めた息子の方を手にかけてしまう。意識はあるが、身動き取れないデカプーの目前で行われる凶行。&lt;br /&gt;
　何も気付かず、水汲みから戻ってきたウィルを騙し、おざなりに埋葬してその場を離れるトムハでしたが、奇蹟的に息を吹き返すデカプー。&lt;br /&gt;
　そして復讐を誓う、という流れですが、そこから終盤にかけて描かれる壮絶なサバイバルが本作の本筋です。全体として二時間半越えの長尺ですが、大半はサバイバル描写に費やされていると云っても過言ではないでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最初は全身打撲骨折で歩くこともままならず、這うしか出来ないデカプーがよくも生き延びられたものだと感心してしまいます。ホントに実話か、これは。&lt;br /&gt;
　寒気を避けるために死んだ馬の腹を割いて、その中で眠る場面も忘れ難いです。リアルな『スター・ウォーズ／帝国の逆襲』（1980年）ですねえ。実にエゲつない。&lt;br /&gt;
　そうやって生き延び、トムハの後を追って、遂に本隊が目指した砦に辿り着くわけですが、悪事が露見したトムハは一足違いで逃走した後。&lt;br /&gt;
　ここから更に、雪中で繰り広げられる逃走と追跡。そして最終対決に至り、死闘の末にトムハを倒すデカプーですが、なんかもう疲れ果て、達成感なんてありはしない。&lt;br /&gt;
　復讐心だけを頼りに生き延びた男は、目的が果たされた後にどうなるのか。そのまま自分にもお迎えが来そうな有様でしたが、その後のことについては描かれることはありません。&lt;br /&gt;
　何が起ころうと揺るがない雄大な景観の前には、すべては些事に過ぎないのかと、ちょっと虚無的な印象さえ抱いてしまいました（それにどっと疲れたし）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150413770/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4150413770&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4150413770&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4150413770&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01DGP08Q6/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01DGP08Q6&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01DGP08Q6&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01DGP08Q6&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01DGP6658/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01DGP6658&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01DGP6658&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01DGP6658&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;p align=&quot;right&quot; style=&quot;line-height:1;font-size:small&quot;&gt;&lt;a href=&quot;##blog_header&quot;&gt;▲ PAGE TOP へ&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;&lt;p align=&quot;center&quot; style=&quot;line-height:1;font-size:small&quot;&gt;ランキングに参加中です。お気に召されたならひとつ、応援クリックをお願いいたします。&lt;br /&gt;
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　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/04/kamen-rider-taisen-feat-super-sentai.html&quot;&gt;平成ライダー対昭和ライダー／仮面ライダー大戦スーパー戦隊&lt;/a&gt;』（2014年）で藤岡弘が登場してくれたときにはまだ共演でしたが、今度はもう堂々の主演ですよ。&lt;br /&gt;
　本郷猛が主役の劇場版。年寄りのファンとしては嬉しいデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しかしイマドキの子供らにはどうなんでしょね。以前からうちのムスメらは「昭和ライダーはシンプルすぎるわ」と否定的でした。&lt;br /&gt;
　なので今回ばかりは「渋い系のライダーはちょっと……」とあまり食指が動かない様子。ぬう。ムスメがつき合ってくれないなら、パパだけで観に行くわい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　やはり１号を前面に押し出しすぎた宣伝では子供にはウケないのか。もっとゴーストやスベクターも活躍するストーリーであることを強調しないとイカンです。&lt;br /&gt;
　劇中では、平成ライダーたちの〈眼魂〉を使ってゴーストとスペクターが次々にゴーストチェンジする場面がありまして、やはりこのあたりの場面をもっと予告編に取り入れていれば、あるいはムスメらの反応も違っていたかも知れません。&lt;br /&gt;
　まぁ、その歴代ライダーの〈眼魂〉はどこから手に入れたのかという説明が一切ないまま使用しておりますが、お祭り映画と割り切るのがよろしいのでしょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　劇中ではゴーストが、鎧武、ウィザード、ドライブへとチェンジしてくれます。&lt;br /&gt;
　そしてスペクターは、ダブル、オーズ、フォーゼとチェンジします。&lt;br /&gt;
　目まぐるしくスピーディに姿を変えつつ、クロスオーバー的に必殺技を連発するアクション場面なら、小さなお友達も楽しめると思うのですが。&lt;br /&gt;
　しかしマコト兄ちゃん（山本涼介）が「さぁ、お前の罪を数えろ」とダブルの決め台詞を口にするのはクールで決まっておりますが、フォーゼの「宇宙キターッ」は似合わないですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全体的に仮面ライダー１号を主役にするために、タケル（西銘駿）もアカリ（大沢ヒカル）も御成（柳喬之）も、コメディ・リリーフな場面が多いデス。御成はいつもそうですが。&lt;br /&gt;
　仙人のおっちゃん（竹中直人）もギャグ場面が濃いです。全くストーリーに関係の無い、序盤のカラオケ熱唱シーンは強烈でした。&lt;br /&gt;
　総じて、『仮面ライダーゴースト』でお馴染みのメンバーのコメディ場面でお子様たちを引き留めつつ、昔懐かしい「仮面ライダー１号」を主役にしたシリアスなストーリーを展開したいという製作サイドの意向は理解出来るのですが……。&lt;br /&gt;
　お子様向けの映画ではないが、さりとて完全に大人向けでもないと云う印象です。この中途半端なところが残念でした。せっかく藤岡弘の主演映画なのに。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　でも藤岡弘が主演であるのを有り難がるのは年寄りだけなんでしょうねえ。&lt;br /&gt;
　劇中では、ドスの効いた藤岡弘の台詞を堪能できるのはよろしいのデスが、妙に説教臭くなる場面があって、如何なものかと思われました。&lt;br /&gt;
　シルベスター・スタローンが還暦を過ぎたロッキーを演じて、教訓的な台詞を口にするようなものですが、ちょっとストーリーに無理があるというか、いきなり高校生たちを前にして「生命とは」と説教垂れる場面はあからさますぎやしませんか。&lt;br /&gt;
　『仮面ライダーゴースト』のテーマに沿った説教と云えなくも無いのでしょうが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、その「仮面ライダー１号」のビジュアルには大幅な変更が加えられました。今までのクラシックなスタイルからかけ離れた重厚なシルエットです。&lt;br /&gt;
　当初、妙にガチムチ系になった１号のビジュアルに違和感を覚えましたが、藤岡弘がライブアクションもこなしながら変身もする演出上、これはやむを得ないことなのだと納得しました。&lt;br /&gt;
　なにしろ藤岡弘の体型がね……恰幅良くなってしまって、これは仕方ない。あの体型から、昔のスリムな１号に変身するのは無理がありすぎます。『平成ライダー対昭和ライダー』では目立ちませんでしたが、本作でソレをやると不自然ですね。&lt;br /&gt;
　まぁ、ガチムチ系の１号でも、それなりにカッコいいです。「闇夜に赤く目が光る」と云う、昔ながらの演出も踏襲してくれていますし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　重厚なシルエットを強調するように、あまり派手に立ち回らずに、最小限の動作で敵を倒していく演出も巧いです。達人ぽい。その分、年輪を感じてしまうのですけど……。&lt;br /&gt;
　平成ライダーのＣＧエフェクト全開な必殺技に見劣りしないよう、シンプルなライダーパンチやライダーキックにもエフェクトを付けて、頑張っています。&lt;br /&gt;
　アクション場面にはあまり無理している感じはしません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　無理があるのは、本郷猛のラブストーリーも描こうという脚本の方でしょう。&lt;br /&gt;
　本作のヒロインを演じているのは岡本夏実ですよ。「立花藤兵衛の孫娘マユ」という役どころですが、ストーリー上では女子高生な上に、これが本郷猛と恋人同士という設定。&lt;br /&gt;
　御丁寧に「城南大学附属高校」ですし。大学を卒業した先輩と、まだ在学中の後輩の恋人関係として描こうとしているようデス。&lt;br /&gt;
　しかしこれは「歳の離れた恋人」どころではない。&lt;br /&gt;
　「藤兵衛の死後、孫娘マユを置き去りにして、海外に戦いに行ってしまった」ことについて「タケシのバカ！」と劇中で責められていました。どうやら三年間も音沙汰なしだったらしい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　え。たった三年？　いや、それは無理あり過ぎなのでは。&lt;br /&gt;
　どうやら本郷猛の年齢設定を二〇代の青年に戻したいという意向が働いているようです。大人の事情なんですかね。&lt;br /&gt;
　でも劇中では仙人のおっちゃんから「この世に誕生した最初の仮面ライダーだ」なんて解説もされています。竹中直人の口調が実に重々しい。&lt;br /&gt;
　それにそもそも「昭和ライダー」とも呼ばれていたハズでは。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　だから劇中ではアカリから「本郷さんは何年くらい戦い続けているんですか？」と尋ねられるのに、はっきりと答えないという場面もありました。&lt;br /&gt;
　いや、四五年でしょ？　「仮面ライダーシリーズ生誕４５周年記念作品」であると堂々と銘打たれていますし。&lt;br /&gt;
　でも「四五年戦い続けている男が、現役女子高生と恋人同士」というのはマズいわな。&lt;br /&gt;
　本郷猛の年齢は引き下げたいが、藤岡弘にも出演して貰いたいという二律背反。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　結果、堂々と藤岡弘が岡本夏実とデートすると云う場面が出来上がりました。二人で仲睦まじくゲームセンターや遊園地で平和な一時を楽しんでおります。&lt;br /&gt;
　うーむ。しかしこれは、本郷猛が援交しているようにしか見えませぬぞ。&lt;br /&gt;
　不自然極まりない。&lt;br /&gt;
　「オジサマ」でもキツい年齢差なのに、互いに「タケシ」「マユ」と名前で呼び合っています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作にラプストーリーは必要だったのか？　もっと年相応の大人の女性との恋愛にすればマシだったかも知れませぬが、ますますお子様にはソッポ向かれてしまいますか。&lt;br /&gt;
　この不自然な展開に比べれば、ショッカーが内部抗争の末にノバショッカーに分裂するなんてのは些細なことです。&lt;br /&gt;
　と云うか、ノバショッカーの方がリアルに感じられます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「世界征服は経済から」を掲げ、自らの活動を「ビジネス」と云い放つノバショッカーの方がイマドキらしい。エネルギー供給を主軸戦力にして日本政府と契約しようとするのも今までにない展開ですね。&lt;br /&gt;
　まぁ、ちょっと展開が短絡に過ぎるキライはありますが、尺の短い劇場版ではやむを得ないと割り切りましょう。&lt;br /&gt;
　分裂したノバショッカーに大半の戦闘員を引き抜かれてジリ貧になる元祖ショッカーの図が笑えました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　今回のショッカーの怪人は、昔懐かしい毒トカゲ男、ガニコウモル、シオマネキングと云う面子です。幹部として地獄大使も登場します。&lt;br /&gt;
　地獄大使役は『仮面ライダーディケイド／オールライダー対大ショッカー』（2009年）と同じく大杉漣が演じております。今度はシリアスな役です。ダジャレでガラガンダに変身したりは致しません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　対するノバショッカーの方は、ウルガ（阿部力）、イーグラ（長澤奈央）、バッファル（武田幸三）と云う新怪人三人衆。&lt;br /&gt;
　ウルガはＴＶシリーズの『仮面ライダーゴースト』のエピソードにクロスオーバー的に出番がありましたハイエナ怪人ですね。バッファルの方はリニューアルされたゲバコンドルのような外見です。&lt;br /&gt;
　でもイーグラは変身しません。最後まで長澤奈央がライブアクションをこなしています。フェンシングのサーベルで戦うあたり、蜂女かなぁと思っていたのですが変身しません。長澤奈央のファンには嬉しいのでしょうが、ここにも大人の事情を感じます（まさか予算が足りなくなったわけではありますまい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　『仮面ライダーゴースト』のストーリーとリンクするように、「地獄大使が甦ったのは〈眼魔〉の差し金であった」とか、「立花マユが狙われているのは英雄の〈眼魂〉を宿していたからだ」と説明されます。&lt;br /&gt;
　本作で登場する英雄は、アレクサンダー大王。劇場版らしく史上最強な英雄ですね。&lt;br /&gt;
　レオナルド・ダ・ビンチよりも英雄らしいし。&lt;br /&gt;
　しかしあまりにも強力な〈眼魂〉の為、争奪戦の末に手に入れたウルガは身体を乗っ取られてしまう本末転倒な事態に。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　クライマックスはウルガ＝アレクサンダーに戦いを挑むゴースト、スペクター、１号と云う図になります。ここに地獄大使も加勢する流れです。&lt;br /&gt;
　新たな敵の出現に、かつての仇敵同士が共闘すると云う実にお約束な展開です。&lt;br /&gt;
　「勘違いするな。貴様を倒すのはこの俺だ」とツンデレな地獄大使が微笑ましい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大杉漣の地獄大使が割とカッコいいだけに、もっと本郷猛と地獄大使の関係を描けば良かったと思うのですが、ますますお子様向けにはなりませんね。&lt;br /&gt;
　そして激闘の末にノバショッカーは壊滅、アレクサンダー大王の〈眼魂〉も「制御できないパワーなど不要」と破壊されて一件落着。&lt;br /&gt;
　あとは地獄大使と本郷猛の因縁に決着を付けるのみですが、戦いの最中に地獄大使が重傷を負ってしまい止めを刺すのは忍びない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ま、待て。俺との決着をゲホゲホッ」&lt;br /&gt;
　「ふ。身体をいたわれ地獄大使」&lt;br /&gt;
　「待て、行くな。俺と戦え、本郷ッ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　うーむ。地獄大使を放置しておくと、またショッカーが再生してしまうと思うのですが、ヒーローものの演出としてはド定番なんですかね。&lt;br /&gt;
　ちょっと笑ってしまいました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして再び恋人を残して世界平和のために旅立つ本郷猛です。しかし今度は「命は繋がっている。どこで戦っていても、タケシは私を守ってくれている」と理解を得られたようです。&lt;br /&gt;
　タケルも初代から「君も立派なライダーだな」とお墨付きを貰ってハッピーエンド。&lt;br /&gt;
　「本郷猛は、俺の永遠の英雄です！」なんてのは、パパ世代を代弁してくれる台詞ですね。&lt;br /&gt;
　懐かしの主題歌をバックにネオ・サイクロン号（やっぱりガチムチ系になったバイク）で去って行きます。エンドクレジットにメイキング映像を流してくれるのはサービスでしょうか。&lt;br /&gt;
　仮面ライダーはいつも君と共にいる──とメッセージを映しておしまい。いや、やっぱり本作はパパ世代の為の映画でしょう。もう少し大人向けに作り直してもいいのよ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B005C8F370/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B005C8F370&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B005C8F370&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B005C8F370&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01DH30LMS/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01DH30LMS&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01DH30LMS&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01DH30LMS&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4063535681/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4063535681&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4063535681&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4063535681&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　しかも本作は題名通り、スーパーマンと並ぶＤＣコミックスの巨頭バットマンとの共演となりました。&lt;br /&gt;
　しかしフタを開けてみると、二大巨頭以外にもＤＣコミックスの他のヒーローたち、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、アクアマンも登場しており、クロスオーバー作品〈ジャスティス・リーグ〉結成へ向けた助走が始まっているのが感じられます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　このあたりはマーベルコミックスの『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/avengers.html&quot;&gt;アベンジャーズ&lt;/a&gt;』（2012年）と比べると、アプローチが逆になっていますね。&lt;br /&gt;
　マーベルの方は、『アイアンマン』（2008年）、『インクレディブル・ハルク』（同年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/07/thor.html&quot;&gt;マイティ・ソー&lt;/a&gt;』（2011年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/10/captain-america-first-avenger.html&quot;&gt;キャプテン・アメリカ&lt;/a&gt;』（同年）と単体ヒーローの映画化を積み重ね、その集大成として〈アベンジャーズ〉の結成と相成ったわけで、手法としては正統的で手堅い感じです。&lt;br /&gt;
　対するＤＣの方も、そうしたかったのでしょうが、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.com/2011/09/green-lantern.html&quot;&gt;グリーン・ランタン&lt;/a&gt;』（2011年）はイマイチでしたし、バットマン以外はパッとしない状態が長く続いておりました。スーパーマンも一度はリブートに失敗しましたし（個人的にはブランドン・ラウスのクラーク・ケントや、ケヴィン・スペイシーのレックス・ルーサーは割と気に入っていたのですが）。&lt;br /&gt;
　そうこうするうちにバットマンの方も、クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』三部作が完結してしまい、また新たにバットマンをリブートするのは大変だなあと思っておりましたら、もう単発作品の積み重ねと云うアプローチよりも『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/09/man-of-steel.html&quot;&gt;マン・オブ・スティール&lt;/a&gt;』からそのままクロスオーバーへ発展させていく手法に切り替えたようです。&lt;br /&gt;
　これが吉と出るか凶と出るのか興味深いです。かなり危うい感じがするのですが……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は『マン・オブ・～』の続編にして、バットマンのリブートも兼ね、更に他のＤＣコミックスのヒーローたちの予告編的クロスオーバーの役目も果たさねばならず、ザック・スナイダー監督の責任は相当なものであったろうと推察されます。でも結果として、見事にその大任は果たされたようです。流石はザック・スナイダー。&lt;br /&gt;
　この先は、まずはワンダーウーマンの単発映画化作品が控えているようで楽しみではあります。でも監督はパティ・ジェンキンスだそうな。シャーリーズ・セロン主演の『モンスター』（2003年）の監督さんですが大丈夫かな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　主演はヘンリー・カヴィルがスーパーマン／クラーク・ケント役のままであるのは良いとして、本作からのバットマン／ブルース・ウェイン役はベン・アフレックとなりました。&lt;br /&gt;
　ベンの監督としての手腕は信じて疑わぬところでありますが、役者としてのベンは時々へっぽこになるのが玉に瑕（そこも愛すべき処か）。スーパーヒーローとしてはマーベル・コミックスのデアデビルを演じて、二〇〇三年のゴールデンラズベリー賞最低主演男優賞受賞を受賞してしまったのが忘れ難い（あの年のラジー三冠王ですからね）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それが今度はバットマン。かなり不安ではありました。やはりクリスチャン・ベールの後釜としては苦しい。ちょっと精悍さに欠けるところもありますし。&lt;br /&gt;
　ところがこのイメージが逆に良い方向に作用しております。本作に於けるバットマンは、少し年齢設定が上の壮年バットマン（初老と云うと行きすぎか）。独身貴族でプレイボーイとしてのブルース・ウェインではなく、責任あるビジネスマンとしての側面が強調されていて、スーパーヒーロー活動に疲れが見え始めたような年齢になっています（それでも頑張って鍛えた筋肉も披露してくれます）。&lt;br /&gt;
　丁度、フランク・ミラー原作の『ダークナイト・リターンズ』のような感じですね。あるいはその続編『ダークナイト・ストライクス・アゲイン』のように、完全に老齢に達した爺さんのバットマンにしても良さそうに思われましたが、そんなことすればアルフレッドの出番が無くなってしまいます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　バットマン／ブルース・ウェインが登場すれば、万能執事アルフレッドにも登場してもらわねばなりません。ロビンの出番は無くてもいいが、アルフレッドは出さねばならんでしょう。&lt;br /&gt;
　本作におけるアルフレッド役は、ジェレミー・アイアンズ。今までの歴代アルフレッドの中では、マイケル・ガフとマイケル・ケインが甲乙付け難いところでしたが、ガラリとイメージを変えてきました。実はどちらかと云うと、ベンのバットマンよりも、ジェレミー・アイアンズのアルフレッドの方に違和感を感じてしまいました。あまり執事らしくありませんデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　イメージが変わったと云うと、もう一人いますね。スーパーマンの宿敵、レックス・ルーサーが本作でやっと登場してくれましたが、これがまた歴代ルーサーの中でも異色の存在です。&lt;br /&gt;
　演じているのがジェシー・アイゼンバーグですからね。今までのシリーズの中ではレックス・ルーサーの方が大抵はクラーク・ケントよりも年上だったり、同年代であると云う設定もありましたが、ここまであからさまに年下の青年であると描写されたのは初めてです。しかもこれが、どう見てもマーク・ザッカーバーグがモデルであるように感じられてなりません（ちょっとエキセントリックですが）。&lt;br /&gt;
　まぁ、ジェシー・アイゼンバーグですし、『ソーシャル・ネットワーク』（2010年）のイメージが想起されるのもやむを得ないでしょうか。&lt;br /&gt;
　だから最初は髪の毛がちゃんとあります。しかもロン毛だ。レックス・ルーサーはハゲていると云う設定は今回はスルーか……と思われましたが、ラストで見事にスキンヘッド化されました。素晴らしい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　スーパーマン側の登場人物としては前作に引き続き、ローレンス・フィッシュバーンの編集長、エイミー・アダムスのロイス・レイン、ダイアン・レインのケント夫人が登場してくれます。のみならず回想シーンではケビン・コスナーが亡きジョナサン・ケント役で顔見せしてくれたのが嬉しいデス。&lt;br /&gt;
　その上、前作で倒されたゾッド将軍役のマイケル・シャノンにも出番がありました（主に死体役で）。実はゾッド将軍は本作でアッと驚く復活というか転生を遂げてしまうのですが、原作コミックの別のキャラとコラボするアレンジの仕方に感心してしまいました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　バットマン側の登場人物は、本作ではブルース・ウェインとアルフレッド以外に出番はありません。実は劇中ではジョーカーの存在が匂うように演出されていて、チラチラと痕跡が散見されています。&lt;br /&gt;
　スピンオフ作品である『スーサイド・スクワッド』の公開も近いし、ジョーカー役のジャレッド・レトにも出番が欲しかったところですが、あまりゲストが多いと混乱するでしょうか。個人的にはジェシー・アイゼンバーグのレックス・ルーサーと並べて比較してみたかったところです。&lt;br /&gt;
　まぁ、只でさえワンダーウーマンを始め、フラッシュ、サイボーグ、アクアマンの顔見せがありますから、バットマン側は抑えた方がよろしいでしょうか。おまけに劇中には「ランタン」に言及した台詞もありますし（単語だけとは云え、かなり苦しいッ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作でワンダーウーマン／ダイアナ・プリンスを演じているのはガル・ガドットです。ヴィン・ディーゼル主演の『ワイルド・スピード』シリーズで準レギュラー的に出演しておりましたが、他ではあまり存じませんでした。&lt;br /&gt;
　私の中のワンダーウーマンのイメージは、長いことリンダ・カーターでありましたが、本作のワンダーウーマンは素晴らしいデス。もう本作では主役の野郎二人を喰いまくっております。&lt;br /&gt;
　劇中では謎めいた女性として登場し、その正体が語られないまま、クライマックスでいきなりスーパーマンとバットマンを助けに現れるという仰天展開。もうワンダーウーマンが主役でイイんじゃないカナ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ワンダーウーマンはスーパーマン、バットマンに並ぶ〈ジャスティス・リーグ〉の中核メンバーでありますし、残りのフラッシュ、サイボーグ、アクアマンよりも扱いが大きいのも肯けますね。&lt;br /&gt;
　劇中ではレックス・ルーサーが、スーパーマン以外にもいるらしい超人の存在を探っていると云う設定で紹介されております。&lt;br /&gt;
　中でもジェイソン・モモアがアクアマン役だったので笑ってしまいました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他にはフラッシュがシリーズの先を予感させる役として扱われていて楽しみデス。原作コミックスの中にあるエピソードの一つがアレンジされて本作に組み込まれていました。&lt;br /&gt;
　即ち、光速を越えたフラッシュが時間を越えてブルース・ウェインの元に現れる、という場面。原作コミックスのエピソードを御存知ないと、ナンジャコリャな場面でありまして、かなり危ない橋を渡っているような演出でした。&lt;br /&gt;
　劇中ではフラッシュは異なる時間線から来たことを匂わせ、危機の到来を予告するメッセンジャーの役割を担っておりました。恐らくは制作予定の『ジャスティス・リーグ』に向けた伏線だと思われますが、本作が興行的に失敗して『ジャスティス・リーグ』が製作中止になったらどうするのだろうと心配になります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他にも本作には、バットマンがスーパーマンと敵対しているらしい荒廃した未来のヴィジョンが描かれていて──夢オチではありましたが──、本筋以外にも他作品の予告編要素がかなり盛り込まれています。&lt;br /&gt;
　こんなに盛大に伏線と予告を打ちまくって大丈夫なのか。&lt;br /&gt;
　また、バットマンのリブートも兼ねていますので、ブルース・ウェインの生い立ちもサラリとではあっても語られねばならないし大変です。例によって、少年時代に目の前で両親が射殺される場面や、洞窟の中でコウモリの群れに遭遇するといった場面が展開します。&lt;br /&gt;
　おかげで本作は二時間半と云う長尺になりました。それを飽きさせずにストーリーを引っ張るザック・スナイダー監督の演出力がお見事でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本筋のストーリーとしては、前作のクライマックスから始まり、スーパーマンがゾッド将軍と死闘を繰り広げていた時、メトロポリスにあるウェイン・コーポレーションの支社ビルが倒壊する場面が導入として描かれます。前作では単なるビルの一つでしたが、実はウェイン・コーポレーションだったと云うのが巧い処理ですね。&lt;br /&gt;
　そして社員からも犠牲者になる者が出てしまい、ブルース・ウェインはスーパーマンを敵視するようになると云う流れです。&lt;br /&gt;
　監督も同じだし、脚本もデヴィッド・Ｓ・ゴイヤー、音楽もハンス・ジマーと、同じ顔触れが続投しておりますので世界観がちゃんと統一されています。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　前作では、災害並みの破壊を繰り広げたスーパーマンに対する世間の見方は冷たく、まったく歓迎されずにスーパーマンは姿を隠し続けるというエンディングでしたが（一応、クラーク・ケントとしてデイリープラネット社に入社しますけど）、人々から怖れられながらも人命救助活動を止めることはしなかったと描かれ、一部からは神の如く敬われていたりします。本人の意思とは関係なく、巨大な記念碑も建立されています。&lt;br /&gt;
　どうにも極端な扱われ方ですが、現実にこんな超人がいたら神様扱いされてしまうか、排斥の対象となるかの二者択一なんでしょうねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　劇中では「人は理解出来ないものを怖れる」と語られておりますが、その一方では「民主主義とは対話を重ねて互いの行動を尊重することだ」と云う台詞もあります。&lt;br /&gt;
　何とか地球人と和解したいと望むスーパーマンですが、影で悪事を働き、それをスーパーマンの仕業に見せかけるという陰謀が進行していたりして、なかなか誤解を解くことが出来ないでおります。&lt;br /&gt;
　当然、その陰謀の黒幕はレックス・ルーサーだったりするわけで、劇中では政府に取り入ってゾッド将軍の遺体やクリプトン星の宇宙船を解析したりしております。もう悪事は不動産絡みに限定されないようで、新しいルーサー像ですがちょっと寂しいデス。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またバットマンはバットマンで、その苛烈な犯罪者狩りが報道されて批判を呼んだりしていて、ブルースとクラークが互いに反感を抱いてしまうのは避けられない。&lt;br /&gt;
　〈ジャスティス・リーグ〉を結成し、無二の親友となるまでにはまだまだ紆余曲折があるようです。まぁ、親友同士の出会いは最悪なものだったという方がドラマチックではありますが、本作の流れだとライバル関係のままになりそうな。&lt;br /&gt;
　それでもなかなか直接対決には至りませぬが、バットマンの活動に都合の悪いものを感じたルーサーが、人質を盾にスーパーマンを脅迫して対決を強制する展開になりました。&lt;br /&gt;
　この辺りの展開はフランク・ミラー原作の『ダークナイト・ストライクス・アゲイン』をアレンジしていますね。バットマンの方も対スーパーマン用の重厚なアーマー装備で挑みます。&lt;br /&gt;
　二大巨頭激突の戦闘シーンはなかなか燃えるものがありますが、対決がスーパーマンの本意では無かったと知ったバットマンが矛を収めて和解に至ります。このとき、両者の母親の名前が同じ「マーサ」であったと云うのが巧い処理の仕方ですね（これは偶然か）。&lt;br /&gt;
　劇中では養母マーサ・ケントがバットマンを見て「息子にもケープ友達が出来た」と喜ぶシーンが笑えました。やはりヒーロー衣装にケープは不可欠なのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は、原作コミックスの幾つかのエピソードを組み合わせてアレンジしながら進行していきますが、クライマックスに『スーパーマンの最期』が持ってこられていたので、ちょっとタマゲました。ザック・スナイダー監督、出し惜しみしない人ですね。&lt;br /&gt;
　「無敵のスーパーマンが死ぬ」と云うショッキングな結末ではありますが、色々あってちゃんと復活するのは判っているので──案の定、ラストシーンで復活を匂わせる描写も見られましたし──、〈ジャスティス・リーグ〉結成まではこの路線で頑張って戴きたいところです。&lt;br /&gt;
　本作でようやくＤＣコミックス作品の映画化も、クロスオーバー展開に向けて弾みがつき始めたようなので、一安心といったところですね。&lt;br /&gt;
　きっとそのうち、他のヒーローたちの単体主演映画も製作されることでしょう。今度こそグリーンランタンも失速することなく〈ジャスティス・リーグ〉のメンバーになれる日が来ることを願っております（実はバットマンとグリーンランタンのいがみ合う関係が割と好きなので）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01B3IKBNS/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01B3IKBNS&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01B3IKBNS&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01B3IKBNS&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4416916353/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4416916353&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4416916353&amp;Format=_SL160_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4416916353&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4796875891/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4796875891&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4796875891&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4796875891&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　「宇宙飛行士のサバイバル」というと、近年もアルフォンソ・キュアロン監督の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/12/gravity.html&quot;&gt;ゼロ・グラビティ&lt;/a&gt;』（2013年）がありましたし、火星探査機パスファインダー（1997年火星到達）が話題になった頃は、火星を題材にした『レッドプラネット』（2000年）と『ミッション・トゥ・マーズ』（同年）の火星ＳＦ映画対決なんてのもありましたねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まぁ、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/12/gravity.html&quot;&gt;ゼロ・グラビティ&lt;/a&gt;』はともかく、後者の火星ＳＦ映画はなんともビミョーな味わいで、どちらも如何なものかと思わざるを得ない出来映えでありましたが、それもまた思い出です（あの頃のヴァル・キルマーはまだ肉の塊ではなかったのだ）。&lt;br /&gt;
　それらに比べると、本作は非常にリアルかつハードな仕上がりでして、ＳＦ者としても満足できる出来映えです（人面岩なんて出てこないし）。視覚効果で今年（第88回・2016年）のアカデミー賞にノミネートされたのも宜なるかな。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚効果賞以外でも本作は、作品賞、主演男優賞、美術賞、音響編集賞、録音賞、脚色賞と、計七部門でアカデミー賞にノミネートされましたが、すべて受賞を逸しております。残念。&lt;br /&gt;
　それに個人的には視覚効果賞なら『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/walk.html&quot;&gt;ザ・ウォーク&lt;/a&gt;』にこそ受賞してもらいたかったところなのですが――受賞は『エクス・マキナ』――、ノミネートされなかったのが何とも……。&lt;br /&gt;
　とりあえず本作も『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/star-wars-force-awakens.html&quot;&gt;スター・ウォーズ／フォースの覚醒&lt;/a&gt;』も、アカデミー賞ではパッとしませんでしたが、代わりに『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/06/mad-max-fury-road.html&quot;&gt;マッドマックス／怒りのデスロード&lt;/a&gt;』（2015年）が六部門受賞の大健闘（美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ＆ヘアスタイリング賞、編集賞、音響編集賞、録音賞）を見せてくれたのであまり文句は云うまい（でも、ジョージ・ミラーには監督賞も獲ってもらいたかったデス）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ともあれ、本作はリアルな火星描写が実に印象的です。ＣＧによる効果もさりながら、ヨルダンでのロケが素晴らしい。ここはワディ・ラムと呼ばれるヨルダンの景勝地で世界遺産でもあるそうな。&lt;br /&gt;
　『アラビアのロレンス』（1962年）でも撮影に使われた有名な景勝地だとは存じませんでした。観ている間は、きっと遠景はＣＧで合成しているのだろうなと考えておりましたが、現実にもあのような風景の場所のようです（とても地球の景色とは思えませぬ）。&lt;br /&gt;
　但し、重力が１Ｇのままなのには目を瞑りましょう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いやもう、いつでも『カプリコン１』（1977年）を実話に出来ますね（と云うか、『カプリコン１』をリメイクしてくれてもいいのよ）。&lt;br /&gt;
　しかし本作の「宇宙飛行士の火星でのサバイバルをリアルに描く」と云うプロットを聞いたときには、私はジェフリー・Ａ・ランディスの『火星縦断』を想起してしまいました。当初、『火星縦断』の映画化と勘違いしていたことは秘密です。&lt;br /&gt;
　『火星の人』も『火星縦断』も、どちらもハヤカワＳＦ文庫で翻訳されていますね。でもきっと本作のおかげで『火星縦断』が映像化される可能性はなくなったことでしょう（それほどネタ的にはカブッてるんですよ）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　小説で云えばキム・スタンリー・ロビンソンの「火星三部作」なんかも映像化してもらいたいところなんですけどねえ（いや、それより第三部が未訳のままなのをなんとかしてくれ！）。&lt;br /&gt;
　小説ついでに、「宇宙飛行士が科学を武器に過酷な環境でサバイバルを繰り広げる」と云うストーリーが、そもそもジョン・Ｗ・キャンベルの『月は地獄だ！』ぽいなあと思われたのですが、若年層には通じませんね（もはや古参のＳＦ者同士でも通じないカモ）。イマドキは月面での遭難やらサバイバルには、それほどＳＦ感が感じられなくなっているのでしょうねえ。二一世紀ですし。&lt;br /&gt;
　きっとアーサー・Ｃ・クラークの『渇きの海』とか『火星の砂』も映像化はされないのでしょう（ちょっと哀しい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はリドリー・スコットです。たまに『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/prometheus.html&quot;&gt;プロメテウス&lt;/a&gt;』（2012年）なんてスカタンなＳＦ映画を撮ってしまいますが、本作は原作がしっかりしているので大丈夫。&lt;br /&gt;
　その上、脚本のドリュー・ゴダードがアカデミー賞脚色賞にノミネートされているくらいですから、ストーリーに関しての心配要素はありませんね。&lt;br /&gt;
　音楽のハリー・グレッグソン＝ウィリアムズは、リドリー・スコット監督作品では『キングダム・オブ・ヘブン』（2005年）でも一緒に仕事をしておりますが、『ナルニア国物語』シリーズの方が有名でしょうか。それより馴染み深いのはゲームの『メタルギアソリッド』シリーズの方か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　主演はマット・デイモン。クリストファー・ノーラン監督の『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/12/interstellar.html&quot;&gt;インターステラー&lt;/a&gt;』（2014年）でも異星環境でサバイバルする宇宙飛行士（と云うか科学者）を演じておりましたが、その背景はあまり詳細に描かれてはいませんでした（そもそも本筋ではないし）。&lt;br /&gt;
　しかし本作ではサバイバル生活そのものが本筋です。過酷な火星環境での孤独なサバイバル生活がこれでもかと描写されておりまして、悪戦苦闘するマット・デイモンの姿は、「火星で生活する人」＞「火星の人」＞「火星人」として忘れ難いものになりました。原題も “The Martian” ですし。&lt;br /&gt;
　年寄りのＳＦ者ですから、「有名な火星人の名前を挙げてみろ」と問われると、ウル・クォルンとヴァレンタイン・マイケル・スミス氏の名前くらいしか思い浮かばないところですが──あとはアアア氏とかツツツ氏とか──、これからはマット・デイモンの名前もそこに加えようと思います。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　共演はジェシカ・チャステイン、ケイト・マーラ、マイケル・ペーニャ、ショーン・ビーンと云った面々。特にジェシカ・チャステインとショーン・ビーンが印象的でした。&lt;br /&gt;
　ジェシカ・チャステインはマット・デイモンと同じ火星探査隊アレス３──つまり第三次火星探検隊ですね──の隊長役。女性の隊長で、隊員が男女ほぼ同数なのが昔のＳＦとは異なるところですね。「野郎ばかりの探検隊」と云うのは、もはや過去の遺物か。&lt;br /&gt;
　ショーン・ビーンはＮＡＳＡのフライトディレクターとして登場し、地球から救助活動の指揮を執ると云う「頼れるオヤジ」な役どころで、『アポロ１３』（1995年）におけるエド・ハリス的なポジションです。救出ミッションのリスクからマット・デイモンを見捨てようとするＮＡＳＡ長官（ジェフ・ダニエルズ）と対立したりします。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ミッション・コントロールによる懸命な救出活動が描かれると云う点では、『アポロ１３』の他にも、『宇宙からの脱出』（1969年）なんて作品を想起しますが古いデスカそうですね。&lt;br /&gt;
　劇中では、タイムリミットのある救出ミッションの為にＮＡＳＡのエンジニア達が不眠不休でボロボロになっていく様子や、あるものを限られた重量にしようと極端な軽量化を図ろうとする場面も描かれていて、このあたりも前述の作品を彷彿いたします。&lt;br /&gt;
　この手の「制約のある中から妙手をひねり出す」演出は観ていて楽しいものがありますね（エンジニアの皆さんは大変でしょうが）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他の出演者では、隊員の中にケイト・マーラやマイケル・ペーニャに混じってセバスチャン・スタンがいたのが嬉しいところでしたが、あまり出番はありませんでした。アレス３には、最近のアメコミ映画でよく見かける面子がそろってますねえ。&lt;br /&gt;
　もう一人、アクセル・ヘニーも隊員のメンバーでしたが、こちらもあまり出番なし。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2012/08/hodejegerne.html&quot;&gt;ヘッドハンター&lt;/a&gt;』（2011年）が素晴らしかったので、もっとハリウッドでメジャーになって貰いたいデス。最近は紀里谷和明監督の『ラスト・ナイツ』（2015年）で吉良上野介の役（ちょっとチガウ）でしたが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アメコミ映画ついでに書いておくと、本作では劇中で『アイアンマン』（2008年）に言及される下りがあって笑えました。原作の出版が二〇一一年ですから、作者のアンディ・ウィアーも観ていたのかしら（それ以前からアメコミのファンだったのかも）。&lt;br /&gt;
　掌からジェットを噴出して飛ぶのがアイアンマン・スタイルですが、これを模して推進剤無しに宇宙空間で機動しようと云うやり方で、宇宙服の掌に穴を開けておき、手を握ったり開いたりしながら噴出する空気の反動で機動します。当然、命に関わりますわな。&lt;br /&gt;
　原作では「あまりにも危険だ」として却下されてしまいましたが、映像化するに当たっては採用されてしまいました。やはり絵になりますからね。ストーリー上ではマット・デイモンの独断で行われることになりました。&lt;br /&gt;
　クライマックスではマット・デイモンが決死のアイアンマン・マニューバで飛んでいく姿も描かれております。コントロールが難しいので、あまり颯爽と飛びはしませぬが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は専ら火星上でのマット・デイモンのサバイバル生活がメインに描かれておりますが、意外と宇宙船の描写も多かったのがＳＦ者としては嬉しいデス。特にアレス３のメンバーが乗り込む宇宙船ヘルメス号がいい。&lt;br /&gt;
　船体の一部が回転して人工重力環境を作り出すようになっていて、長期の航行を行う船であるのが判るデザインですね。船内の無重力環境と人工重力環境の描き分けが凝っていて、古典である『２００１年宇宙の旅』（1968年）にオマージュを捧げているのが感じられました。その点では『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/12/interstellar.html&quot;&gt;インターステラー&lt;/a&gt;』も同じですね。&lt;br /&gt;
　個人的には、無重力の通路をジェシカ・チャステインがスーッと飛んでいって、別区画の通路にひょいと飛び込む様子が、『機動戦士ガンダム』シリーズの諸作品で描かれている場面を彷彿とするのですが（『ガンダム』の実写化は……うごご）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それにしても本作で見せるマット・デイモンの一人芝居はかなり印象的でした。アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされたのも宜なるかな（受賞は逸しましたが）。&lt;br /&gt;
　結局、主演男優賞は『レヴェナント：蘇りし者』のレオナルド・ディカプリオ（以下、デカプー）に掠われてしまいましたが、やはりシリアスで壮絶な生き様を描く作品の方がウケてしまうんですかね。個人的にはデカプーがやっとオスカー俳優になれたのは喜ばしいことではありますが、壮絶かつ悲壮なサバイバルは観ていてかなり疲れます。&lt;br /&gt;
　そこへ行くと本作には悲壮なところがありません。いや、かなり絶望的な状況に直面したりもするのですが、そこをユーモアで乗り切って行くマット・デイモンの姿が良いのです。まぁ、「もはや笑うしかない」状況でもありますが。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作の小説からして、かなりお気楽な筆致でありまして、それがちゃんと演出されております。客観的に自分を嗤うことが出来るひとであるのがいい。また、そうであるからこそ生き延びることも出来たのでしょう。&lt;br /&gt;
　劇中でも、マット・デイモンはサバイバル生活中にジェシカ・チャステインの音楽の趣味にケチを付けたりしております。七〇年代ディスコ・ミュージックしか聴くことが出来ないのは拷問にも等しいと云うのは判りますけど（でもアバの「恋のウォータールー」はイイ曲じゃなイカ）。&lt;br /&gt;
　そもそもが、生きるか死ぬかの瀬戸際に『アイアンマン』に言及できる精神力の持ち主でもありますし。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　他にも序盤では、マット・デイモンが火星に取り残され、一人で怪我を治療する場面があって、ファン・サービス的に見事な筋肉を見せつけてくれます。しかし終盤ではサバイバル生活の果てに、ガリガリに痩せてしまった姿も披露され、肉体の変化がかなり強烈に描かれておりました。&lt;br /&gt;
　あれはきっとＣＧで少し強調しているのでしょう。現実にあんな減量をやらかしたらマット・デイモンの身が保ちませんよ（過去、本当に減量で健康を害した経験もあるそうですし）。&lt;br /&gt;
　ストーリー上では、長期間の低重力生活に加えて、食生活がジャガイモ・オンリーなので、エゲツない減量になるのもやむを得ないでしょう。実にリアルです。&lt;br /&gt;
　しかしＳＦ者としては、科学的手法を駆使して水や空気を作り出すことよりも、ジャガイモだけの食生活で生き延びられることの方が驚異的に感じられました。でも現実にジャガイモだけで生きている人もいるそうなので、そこはＳＦではないようデス（私には耐えられん）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、マット・デイモンが火星でのサバイバル生活を繰り広げている間に、地球では何とか彼を助けようと、あの手この手の救出ミッションが展開していくワケですが、ここでＮＡＳＡに協力を申し出るのが中国国家航天局と云う流れです。&lt;br /&gt;
　一昔前ならば、ＮＡＳＡのピンチに協力してくれるのはロシア（と云うか、あの頃はソビエト連邦でしたが）なのが定番でしたが、時代の移り変わりを感じます。&lt;br /&gt;
　と云うか、これは最近のハリウッド映画にアリガチな、チャイナ・マネーにおもねる露骨な中国ヨイショ演出ではないのか。でも原作小説でもその通りなので文句を付けることは出来ないデスね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　どうにも火星でのサバイバルや、宇宙船ヘルメス号の描写よりも、中国製ロケットエンジンの性能に胡散臭いものを感じてしまうのは偏見でしょうか。日本製のエンジンでも登場させてくれた方がよりリアルに感じられたのに……なんてのも偏見か。&lt;br /&gt;
　しかし類似のストーリーがある中で、ジェフリー・Ａ・ランディスの『火星縦断』よりもアンディ・ウィアーの『火星の人』の方が映画化に選ばれたのは、原作の描写が今のハリウッドには都合が良かったからなのではとの疑念が拭いきれませんデス。&lt;br /&gt;
　まぁ、作品的に『火星の人』の方が新しい分、最新の科学的情報が駆使されていて、より描写がリアルなのでしょうが。うーむ。あまり中国ヨイショだと言い募るのも、日本人のやっかみであると思われますかね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　クライマックスの難局も無事に乗りきり、マット・デイモンは無事に地球に生還します。&lt;br /&gt;
　実は劇中、常に時間の尺度は「ＳＯＬ」と云う単位で表示されています。これは「太陽日 (solar day)」の意味だそうなので、惑星毎に各々の自転速度でＳＯＬの長さも変わります。&lt;br /&gt;
　本作の場合は「火星日」と同義ですね地球の一日よりも若干長い時間ですが、マット・デイモンが火星に取り残された「ＳＯＬ １」から始まり、救出される「ＳＯＬ ５４９」まで続いていきます。&lt;br /&gt;
　そして生還後のマット・デイモンを映して、表示されるのが「ＤＡＹ １」。今いる場所が地球であることを端的に表したもので、なかなか巧い表現であると感心しました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01604Z00O/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01604Z00O&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01604Z00O&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01604Z00O&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00O1VJZLO/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B00O1VJZLO&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B00O1VJZLO&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B00O1VJZLO&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a  href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150115621/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4150115621&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4150115621&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4150115621&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　『マン・オン・ワイヤー』自体は未見でありますが、あのときのアカデミー賞授賞式典では、滝田洋二郎監督の『おくりびと』と加藤久仁生監督の『つみきのいえ』の邦画二作品が受賞した年でしたので憶えております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なお、本作は劇中に３Ｄの効果を強く意識した演出が見受けられますので、やはり３Ｄでの鑑賞を強くお薦めいたします。今まで観てきた並みの3D映画の比では無いです。ストーリーや演出にもよるのでしょうが、３Ｄ映画を観て「手に汗握る」ほど緊張したのは初めてでした。&lt;br /&gt;
　やはり３Ｄ感の演出としては、手前に飛び出して見えるものよりも、奥行きが感じられるものの方がリアルですね。&lt;br /&gt;
　予告編の段階から、高層ビルの屋上から地面を見下ろす場面があって、なかなかスリリングであるなとは感じておりましたが、一番ヒヤリとしたのはクライマックスの綱渡りとは別の場面でした（いや、あのクライマックスも相当なものでしたけどね）。&lt;br /&gt;
　劇中のあるところで、綱渡りする人物を下から撮った場面があり、その人物が持っていたものを取り落とす。一瞬の出来事ですが、思わず首を縮めてしまいました。些細な演出ですが見事です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作の監督はロバート・ゼメキス。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2013/03/flight.html&quot;&gt;フライト&lt;/a&gt;』（2012年）以来の監督作品となります。以前から劇中に然り気なく凝ったＣＧ合成を駆使する監督さんではありましたが、本作ではセットとＣＧでないと撮影できない筈のワールドトレードセンター・ビルを──なんせ二〇〇一年の同時多発テロで崩落してしまいましたから──、まるで現地でロケして来たかのように活写してくれます。&lt;br /&gt;
　本作の映像はツクリモノのくせに驚くほどリアルです。これはもうアカデミー賞ものだろうと思われたのですが、驚いたことに本作は今年（第88回・2016年）のアカデミー賞のノミネートにはカスリもしておりません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　何故、本作がアカデミー賞視覚効果賞にノミネートされなかったのか不思議です。『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/star-wars-force-awakens.html&quot;&gt;スター・ウォーズ／フォースの覚醒&lt;/a&gt;』や『オデッセイ』と同程度には本作も凄い筈でしょう。納得いかん。&lt;br /&gt;
　いや、火星の荒野や宇宙船をリアルに描くことよりも、「今はもうそこにない建物」をあたかもロケしてきたかの如く描写する方が難しいと思うのですけどねえ。それともあまりにリアルすぎて、アレが視覚効果だと意識する人が少なかったと云うことなんでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　個人的には本作はアカデミー賞の視覚効果賞のみならず、監督賞や作品賞や主演男優賞にもノミネートしてあげたいし、作曲賞にも推してあげたいです。&lt;br /&gt;
　本作の劇伴はゼメキス監督作品ではお馴染みのアラン・シルヴェストリです。劇中では不可能に思えるパフォーマンスの実現に向けて計画を進める主人公たちを軽快な劇伴で盛り上げてくれます。どことなくスパイ映画を思わせる劇伴でした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は半分方、困難なミッションを達成するべく仲間達を集め、各々が得意の技能を活かして条件をクリアしていく泥棒映画かスパイ映画の趣でありました。&lt;br /&gt;
　厳重な警備をくぐり抜けてビルに侵入するにはどうするか、北棟と南棟にワイヤーをかける方法は、強風対策、重量計算等々の難題をクリアしつつ、突発的に発生するアクシデントには臨機応変に対応しなければならない。&lt;br /&gt;
　当然、仲間の中には高所恐怖症の者もいて、重大な局面でこれを克服しなければならなくなるなんてスリリングな演出が入るのもお約束な展開です。実話に基づいた作品ではありますが、盛り上げるための脚色も巧いですね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　主演の大道芸人フィリップ・プティ役がジョセフ・ゴードン＝レヴィットです。アメコミ映画『シン・シティ／復讐の女神』（2014年）に出演しているのをお見かけして以来です。北朝鮮の怒りを買ったコメディ映画『ザ・インタビュー』（同年）にもカメオ出演しているそうですが、日本公開中止になってしまったので観ておりませんデス。&lt;br /&gt;
　本作ではフランス人の役なので、フランス訛りの英語を上手に喋っております。また、フィリップ・プティ御本人の指導の下に綱渡りの特訓を受けたそうで、劇中で見せる綱渡りのパフォーマンスはなかなかお見事でした。例え低い位置でも、ロープの上でジャグリングするのは難しいはずですが（私には無理だ）、軽々とソレをこなして見せてくれます。いくら何でもそこまでＣＧじゃないよねえ？&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジョゼフの大道芸の師匠となるパパ・ルディを演じているのが、名優ベン・キングズレー。昨年だけでも『ナイトミュージアム／エジプト王の秘密』（2014年）、『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2015/02/exodus-gods-and-kings.html&quot;&gt;エクソダス ： 神と王&lt;/a&gt;』（同年）、『しあわせへのまわり道』（同年）、『ディーン、君がいた瞬間』（2015年）と出演作が四本も公開されておりました。仕事しすぎな感じな上に、演じる役柄がエジプト人、ヘブライ人、インド人と人種を超越しております。エジプトのファラオからシーク教徒のタクシー運転手、果てはワーナー・ブラザーズの会長まで演じておられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作のベン・キングズレーは東欧系のサーカス興行師として登場し、ジョゼフに大道芸の教えを垂れてくれます。フランス語の台詞も実に流暢です。設定上はチェコ人なので、興奮してチェコ語らしい言語でまくし立てる場面もありました（そこは字幕なしなので何を云ってるのか判りませぬが、あまり上品な言葉ではなさそうでしたね）。&lt;br /&gt;
　以下、ジョゼフの仲間になっていく人達がシャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デール、クレマン・シボニーといった皆さんですが、ほとんど馴染みがありませんデス（汗）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作はジョゼフ・ゴードン＝レヴィットの語りで進行していくドラマです。自由の女神像の上に立ちカメラ目線で観客に語りかけてくれますが、背景のＮＹの街には見覚えのあるワールド・トレード・センターのツインタワーがそびえております。いや、これは懐かしい風景です。&lt;br /&gt;
　昔はあのツインタワーにはキング・コングだって登ったりもしたのですが（ギラーミン版のな）、もう崩落して十五年ですか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　全体の構成が、全てを成し遂げた後のフィリップ・プティが半生を回顧する形です。少年時代に大道芸を志し、サーカス団に弟子入りし、そして世紀のパフォーマンスを如何にして実現したのかまでを語るという趣向。&lt;br /&gt;
　専ら本作の時代背景となるのは七〇年代。社会風俗的な考証も怠りなしです。&lt;br /&gt;
　ワールド・トレード・センターでの綱渡り自体は一九七四年の出来事ですが、事前の準備はその前年から行われていたと語られております。&lt;br /&gt;
　ちなみにあのツインタワーは七三年から七四年にかけて竣工しており、劇中では竣工間際のまだ一部が工事中であった建設現場の様子もリアルに再現されておりました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　世紀のパフォーマーも、デビューしたての若い頃は無鉄砲でもあり、己の腕前を過信した傲慢なところがあったと描かれています。そして師であるベン・キングズレーに戒められる。&lt;br /&gt;
　観客への敬意の払い方がなっていない。心からの敬意を払え。そして何より集中力が大事だ。慢心した綱渡りは大抵、最後の三歩で失敗するのだ。&lt;br /&gt;
　どれも皆、至極尤もなベテランからの忠告ですが、若い者はなかなか実感できないと云うのも無理からぬ事です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これらのベン・キングズレーの教えが、クライマックスの綱渡りでちゃんと伏線になっていると描かれているのも巧いです。但し、観ている側には事実としてパフォーマンスは成功していることが判っていますので、ちょっと苦しい部分も無きにしも非ずでした。&lt;br /&gt;
　特に「慢心すると最後の三歩で云々」と云うのは、現実には起こらなかったことですから。そこはちょっと空想というか、イマジネーションの世界として失敗しかけるところを描いていました（劇的に盛り上げたくなるのは判りますが）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　パリでは街角でパフォーマンスを披露する無名の大道芸人だったが、名を上げるためにノートルダム寺院の二本の尖塔にワイヤーをかけて違法なパフォーマンスをやらかしたこともある。無許可かつ違法なパフォーマンスで警察の御厄介になる日々。&lt;br /&gt;
　そんな時に雑誌に掲載されていた建設中である世界一の高層ビルの記事を見る。&lt;br /&gt;
　地上一一〇階。ツインタワーの間に一本の線を引いた瞬間、もはや頭の中はそのことで一杯になる。棒や塔が二つ建っていたら、とりあえずその間に線を引いてしまうのは職業病か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　思い定めたら一直線。仲間を募り、困難な計画を実現するためのプロジェクトチームが動き始める。ある種の犯罪集団が──実際、違法ですし──緻密な計画を推進していく過程が興味深く描かれています。模型を造り、何度も練習を繰り返しながら本番に向けて準備していく。&lt;br /&gt;
　予想される問題を知恵と工夫でクリアしていく手堅い演出です。&lt;br /&gt;
　その上、次第に熱に浮かされたようになっていくジョセフ・ゴードン＝レヴィットの様子がちょっと危うい。プロジェクトの方にばかり意識が向いてしまい、協力してくれる仲間たちへの配慮に欠けてしまう。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　返す返すも、本作のジョセフ・ゴードン＝レヴィットがアカデミー賞主演男優賞にノミネートされていないのが解せません。ジョゼフならマット・デイモンやレオナルド・ディカプリオにも対抗できるだろうに。マイケル・ファスベンダーやエディ・レッドメインにだって……（贔屓目かしら）。&lt;br /&gt;
　でもきっと『オデッセイ』や『スティーブ・ジョブズ』を観たら真逆のことを口走りそうな気もしますから、あまり無責任なことは書かない方がよろしいでしょうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そして遂に決行日が到来する。予想外の出来事に悩まされつつもそれを乗り越え、夜明けと共にワールド・トレード・センターの屋上に立つジョゼフ。&lt;br /&gt;
　朝靄の中、ツインタワーの屋上が雲の上に突き出ているかのようなビジュアルが美しい。&lt;br /&gt;
　まさに絶景。しかもこのあたりは全て背景はＣＧ合成の筈なのにリアルこの上ないです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　綱渡りのパフォーマンスが素晴らしいのはもはや云うまでも無いでしょう。この場面の間中、背筋がゾワゾワしておりました。&lt;br /&gt;
　その上、この綱渡りは一度では終わらなかったと云うのが凄い。『マン・オン・ワイヤー』を観ておりませんのですが、現実もこうだったのでしょうか。&lt;br /&gt;
　一回、渡りきって成功したところで、再び戻り始める。その頃になると地上は見物人と野次馬でごった返しており、当然のことに警官達がビルの屋上で戻ってくるのを待ち受けているわけですが、警官達の目の前でまた方向転換。&lt;br /&gt;
　結局、二往復する上に、最後はワイヤーの上でお辞儀するわ寝転ぶわと信じられないようなことをしてくれます。前夜までの偏執的なところが消え去り、悟りの境地に達したようなジョゼフの表情も印象的でした（だからやっぱり主演男優賞に……）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かくしてパフォーマンスは成功し、翌日の報道ではメディアに大々的に取り上げられ、おかげでニクソン大統領辞任のニュースが霞んでしまったと云うオチがつきます。&lt;br /&gt;
　その後、仲間達は解散し、各々の道を歩み始める。&lt;br /&gt;
　ラストは再び、自由の女神像の上から語りかけるジョゼフです。あれだけのパフォーマンスをやってのけた人から、「夢は実現させられるのだ」と語られると真実みがありますねえ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ところで現在、ワールド・トレード・センターは再建中だそうですが、今度は五棟の高層ビル群になる予定であるとか。その中でも二棟が四〇〇メートル超になるのだそうな。&lt;br /&gt;
　すると竣工間際になって、やっぱり綱渡りをやらかす人が現れるのでしょうかねえ。まぁ、二番煎じになるからやらないかな。&lt;br /&gt;
　それよりも、また『キング・コング』をリメイクして登らせてみたいものですが、きっと大コケするでしょうね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a rel=&quot;nofollow&quot; href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01B1LPBXW/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01B1LPBXW&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01B1LPBXW&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01B1LPBXW&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a rel=&quot;nofollow&quot; href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0180ZUVAA/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B0180ZUVAA&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B0180ZUVAA&amp;Format=_SL160_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B0180ZUVAA&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a rel=&quot;nofollow&quot; href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B019QMRACI/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B019QMRACI&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B019QMRACI&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B019QMRACI&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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　イレーヌ・ネミロフスキーの著作は日本語訳が既に数作あって、本作『フランス組曲』も出版されておりますね（白水社）。ちょっと読んでみましたが、物語よりも巻末に収められた著者のメモや書簡といった資料の方が興味深かったです。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本作は、イギリス／フランス／ベルギーの合作映画でありまして、監督と脚本はソウル・ディブです。この監督さんはキーラ・ナイトレイ主演の『ある公爵夫人の生涯』（2008年）でも監督と脚本を務めておりました。元はドキュメンタリ映画の監督であったそうな。&lt;br /&gt;
　主演はミシェル・ウィリアムズとマティアス・スーナールツ。ミシェルがフランス人の人妻役で、マティアスがドイツ軍将校の役です。&lt;br /&gt;
　以下、共演はクリスティン・スコット・トーマス、サム・ライリー、ランベール・ウィルソン、トム・シリングといった皆さん。フランスを舞台にしている物語なのに、ミシェル・ウィリアムズ（米）、クリスティン・スコット・トーマス（英）、サム・ライリー（英）といった英語圏の俳優さんが半数とはどうしたことか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　中でもクリスティン・スコット・トーマスはつい最近も『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2016/01/my-old-lady.html&quot;&gt;パリ３区の遺産相続人&lt;/a&gt;』（2014年）に出演しているのを観ましたぞ。あちらもフランスが舞台になっていたので、ついつい「クリスティンはフランスの女優さんである」と勘違いしてしまったこともありました。仏語も流暢だし。&lt;br /&gt;
　本作では人妻ミシェル・ウィリアムズの義母役で、強面の厳しい婦人役です。元から嫁と姑の関係がギクシャクしているので尚のこと、息子の嫁がドイツ人と親密になるなど以ての外であると、ミシェルに厳しく当たります。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ミシェルの相手役となるマティアス・スーナールツはベルギーの俳優さん。個人的に馴染み深いベルギー人俳優はジャン・クロード・ヴァン・ダムだけでしたが（俺的ベルギーの人間国宝だし）、マティアス・スーナールツも憶えましょう。&lt;br /&gt;
　この方はジャック・オーディアール監督の『君と歩く世界』（2012年）でマリオン・コティヤールと共演していたあの人でしたか。ヒゲ剃ってるから判りませんでした（云い訳）。&lt;br /&gt;
　本作では音楽家を志していた若きドイツ軍中尉の役です。イケメンの上に紳士です。近年はもはや戦争映画であろうと、ドイツ人を非人間的な敵役として描くことは出来ませんね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　物語の舞台となるフランスの小さな町の町長にして近隣一帯の大地主役がランベール・ウィルソンです。進駐してきたドイツ軍への対応に苦慮しております。&lt;br /&gt;
　ランベール・ウィルソンはフランス出身の俳優さんですが、私が一番よく知っている出演作が『マトリックス リローデッド』（2003年）とはどうしたことか。最古のプログラム、メロヴィンジアン役な。他に知っているのは『タイムライン』（同年）とか『サハラ／死の砂漠を脱出せよ』（2005年）とか、ハリウッドものばかりです。『キャットウーマン』（2004年）でゴールデンラズベリー賞（最低助演男優賞）にノミネートされたことは忘れてあげたいが忘れられません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トム・シリングはドイツ軍将校役。この人だけ国籍と役柄が一致していますね。&lt;br /&gt;
　『&lt;a href=&quot;http://tamacine.blogspot.jp/2014/05/oh-boy.html&quot;&gt;コーヒーをめぐる冒険&lt;/a&gt;』（2012年）のニコ青年役が忘れ難い。『ピエロがお前を嘲笑う』（2014年）にも出演されていましたが、こちらはスルーしてしまっております（観たかったのに）。&lt;br /&gt;
　マティアス・スーナールツと同じ階級の中尉となりますが、こちらはあまり人格的に感心しない性格の男です。紳士であるマティアス中尉に対して、ドイツ軍人の中のゲス野郎担当。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　総じて本作では、善人か悪党かは国籍に拠らないと云う公平な描かれ方をしております。&lt;br /&gt;
　また、占領下でドイツ軍に協力的な人がいても、その是非を問うような描かれ方もしておりません。やむを得ない場合もありますし、礼儀正しいドイツ人に邪険に振る舞うことも出来ないからと云って売国奴呼ばわりする方が狭量であるような演出に見受けられました。&lt;br /&gt;
　だから男達が出征して女子供ばかりの町に、若くて逞しいドイツの青年達──しかも妙にイケメンが多いぞ──がやって来れば、若い娘たちとしては親しくなってしまうのもやむを得ないのです。苦い顔をしているのは年寄りだけね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　フランスにしてみるとかなり不都合なタブーとされてきた描写のようですが、本作は堂々とそれを描いております。原作者のフランスに対する冷めた視線を感じます。&lt;br /&gt;
　本作におけるドイツ軍は、かなり規律正しく、抑制の効いた集団であると描かれています。フランス人の視点からそのように描かれているというのが興味深い。まぁ、中にはトム・シリングみたいな奴もいますけどね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　さて、本作は音楽を通じて親しくなる男女のドラマでありますが、背景が戦時であり互いに敵国人同士の関係ですから、悲恋ものになるのはやむを得ないでしょう。そもそも片方が人妻な時点でアウトですわな。&lt;br /&gt;
　まぁ、本作ではミシェルの不倫と云うことにはなりますが、率先して夫を裏切るのではなく、堪え忍んでいたのに夫の裏切りを知らされて……と云う展開になりますので、多分に同情的な描かれ方です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また恋愛ドラマと並行して、フランス社会の階級闘争的な描写もありました。貴族の大地主に抑圧されていた小作人達が、ドイツ軍の進駐によって解放されたようになる。今まで逆らうことの出来なかった地主に対して、反抗し始める様子が描かれています。&lt;br /&gt;
　小作人達からするとドイツ軍様々と云うか、地主の屋敷が接収されて部隊が駐屯する様子を見て溜飲を下げているようです。またドイツ軍に対して、町民同士が互いの恨みを晴らすべく誹謗中傷の密告を繰り返すというのも、「ドイツ軍＝悪」の図式には当てはまりませんね。&lt;br /&gt;
　逆に無関係のドイツ軍が、地元のドロドロした人間関係に悩まされると云う、ちょっと気の毒な描写です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　したがって、どちらかと云うとミシェル・ウィリアムズとマティアス・スーナールツが親しくなっていく本筋よりも、サム・ライリーを軸に展開していくサイドストーリーの方が面白かったりします。まぁ、ロマンスが目当ての観客もおられましょうが。&lt;br /&gt;
　サム・ライリーは足が不自由なために出征せず農場に残った小作人の役ですが、自分の妻にドイツ軍の将校が言い寄っているのが気にくわない。勿論、このゲスいドイツ軍将校がトム・シリングね。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんな中で、地主（ランベール・ウィルソン）の農場から盗みを働いたサム・ライリーがドイツ軍に追われる羽目になるわけですが、些細なことから事件が二転三転して大きくなっていく過程の方が面白い上に、こっちの方が本筋のようにも見受けられました。&lt;br /&gt;
　盗みの現場を見咎めた地主の奥さんは、思いもよらず小作人風情から大きな態度に出られて、すっかり根に持ってしまう。夫である町長に「銃で脅された」などとデタラメを言いつけたので、旦那さんも捨て置くことができず、些細な盗みだったのにドイツ軍に通報し、かくしてドイツ軍による捜索が開始されることになる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この捜索隊の指揮を執っていたのがトム・シリングであったので余計にハナシがややこしくなります。発見時にゲスい中尉が挑発した一言に逆上したサム・ライリーが、ふとしたはずみで相手を殺してしまう。如何にゲス野郎だったとは云え、ドイツ軍将校が殺害されたとあっては只では済まされない。&lt;br /&gt;
　軍の上層部からは「ドイツ兵が一人殺されたのなら、見せしめにフランス人を十人殺せ」などと無茶な命令が出そうになるのを、部隊の司令官が「見せしめは町長一人だけで」と何とか穏便に済ませようとするのが可笑しいです。&lt;br /&gt;
　が、銃殺に処せられる町長にとっては笑い事ではない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　狭量な奥さんの告げ口が回り回って旦那さんの命を奪う羽目になると云う、因縁話めいたサイドストーリーでありました。&lt;br /&gt;
　ここで銃殺隊の指揮を命じられるのがマティアス中尉であり、このことでミシェルとの仲も破局してしまいます。これもまた戦争によって引き裂かれる愛なのか（まぁ、戦争がなければ出会いも無かったですけど）。&lt;br /&gt;
　その後、逃亡中のサムをミシェルと義母クリスティンが匿い、何とかパリへ脱出させる手筈を整えようとします。必要な通行証の発行のために一度は破局したマティアス中尉に請願するミシェルです。どうも「人の良いドイツ人がフランス人に騙されている」ようにしか見えません。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　終盤は駐屯していたドイツ軍に移動命令が下って別れの時が来るのと、サム・ライリーの脱出行が平行して描かれるサスペンスです。ここはそれなりにスリリングでした。&lt;br /&gt;
　劇中では、滞在中に中尉が趣味で作曲している図が何回か挿入されますが、別れに際して完成させた楽譜に付ける曲名が「フランス組曲」。言葉では語らず、全てを音楽に託すのがロマンチックですね（イケメンだから尚更か）。&lt;br /&gt;
　一方で、愛を込めて楽譜を贈ってくれた中尉を裏切らねばならないミシェルの心情が辛いところですが、最後には発覚した裏切りを飲み込んで黙ってミシェルを見送るマティアス中尉でした（イケメンすぎるわ！）。&lt;br /&gt;
　しかし、このあたりは映画のオリジナル展開のようです。原作は単にドイツ軍が去る場面で幕となり、それっきり未完ですから。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ところで「フランス組曲」とは割とよくある曲名のようです。ネットで検索しますと、同名の楽曲が幾つもヒットします。ヨハン・セバスティアン・バッハも「フランス組曲」を作曲していますし、他にもダリウス・ミヨー、フランシス・プーランク、ヴェルナー・エックといった作曲家による異なる「フランス組曲」があるようです（聴いたことはありませんが）。ジャンルも管弦楽だったり、吹奏楽だったり色々か。&lt;br /&gt;
　特にバッハの場合は「イギリス組曲」なんて題名の楽曲も作曲しているそうで、楽聖は題名には頓着しなかったもののようですね。&lt;br /&gt;
　「幾つかの楽曲を連続して演奏するように組み合わせて並べたもの」は全部、組曲か。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作者イレーヌ・ネミロフスキーの当初の構想としては、その「組曲」の題名に相応しく、様々な登場人物達が織りなす群像劇と云うか、オムニバス長編ぽい構成を考えておられたそうですが、ユダヤ系フランス人として強制収容所送りとなり、遺稿は最初の二章分のみ。&lt;br /&gt;
　しかも映画化された本作は、そのうちの第二章の方です。第一章の方はほぼスルー。せめて続編を製作して二部作にしても良いのでは。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　原作巻末の創作メモによると、『フランス組曲』は全五章が想定されていたそうです。各章毎の独立したエピソードに、少しずつ登場人物が重なり合って「組曲」となる予定だったそうな。&lt;br /&gt;
　第一章と第二章だけでも、サム・ライリーが演じていた小作人ブノワが共通して登場しております。このキャラクターは続く第三章でも登場予定だったので、完成した小説がシリーズとして映画化されていればサム・ライリーが皆勤賞になっていたのかも……知れません。&lt;br /&gt;
　まぁ、予定は未定であり、作者自身も始めのうちは全五章とぶち上げながら、途中で「四章でいいかも」なんて書き残しておりますし（笑）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　先のストーリーは概要だけだったり、未定のままだったりするのですが、第一章も映画化し、作者の構想に則った第三章も制作すれば併せて三部作になる……のですが、どうでしょね。&lt;br /&gt;
　どうもトルストイの『戦争と平和』を意識しているようなメモもあったりするので、『フランス組曲』とはイレーヌ・ネミロフスキー版『戦争と平和』になる……筈だったのかも知れません。&lt;br /&gt;
　完成すれば原著で一〇〇〇ページを軽く越えそうなところも『戦争と平和』ぽいか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　第三章以降は、サム・ライリーもパリでレジスタンスに加わり壮絶な死を遂げる予定だったり、「ロシアに於ける例のドイツ人の死」なんて気になるメモもありました。よもやマティアス中尉はあのあと東部戦線送りになって戦死してしまうのか。&lt;br /&gt;
　ミシェル・ウィリアムズについても、気になるその後の展開が示唆されていたりしますが、すべては闇の中ですねえ。&lt;br /&gt;
　エンドクレジット後には、原作の出版過程について字幕で説明が入ります。作者の娘から「これは母の芸術の勝利である」旨のコメントが付けられておりました。&lt;br /&gt;
　『フランス組曲』が完成していれば、トルストイに匹敵したかも知れないと思うと惜しいことです（でも長すぎて寝てしまいそうですが）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;hr&gt;&lt;a rel=&quot;nofollow&quot; href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4560082456/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4560082456&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4560082456&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4560082456&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a rel=&quot;nofollow&quot; href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/4896424379/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=4896424379&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=4896424379&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=4896424379&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;a rel=&quot;nofollow&quot; href=&quot;http://www.amazon.co.jp/gp/product/B01AOXHI7K/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=1211&amp;creativeASIN=B01AOXHI7K&amp;linkCode=as2&amp;tag=archipeltamac-22&quot;&gt;&lt;img border=&quot;0&quot; src=&quot;http://ws-fe.amazon-adsystem.com/widgets/q?_encoding=UTF8&amp;ASIN=B01AOXHI7K&amp;Format=_SL110_&amp;ID=AsinImage&amp;MarketPlace=JP&amp;ServiceVersion=20070822&amp;WS=1&amp;tag=archipeltamac-22&quot; &gt;&lt;/a&gt;&lt;img src=&quot;http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=archipeltamac-22&amp;l=as2&amp;o=9&amp;a=B01AOXHI7K&quot; width=&quot;1&quot; height=&quot;1&quot; border=&quot;0&quot; alt=&quot;&quot; style=&quot;border:none !important; margin:0px !important;&quot; /&gt;&lt;br /&gt;
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