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	<title>Books&amp;Apps</title>
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	<description>Books&#38;Appsはマネジメント、仕事、知識社会での生き方についてのwebマガジンです。</description>
	<lastBuildDate>Wed, 03 Jun 2026 23:16:05 +0000</lastBuildDate>
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		<title>一度それを失う経験をしたら、それよりも前の自分に戻ることはできない</title>
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		<pubDate>Wed, 03 Jun 2026 23:16:05 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[いぬじん]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[人生]]></category>
		<category><![CDATA[趣味]]></category>

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		<description><![CDATA[『よふかしのうた』ロスになっています 『よふかしのうた』（コトヤマ,小学館,2019-2024）というマンガを読み終えた。 アニメのPVか何かを見かけて、よくあるバトルものだと思って敬遠していたのだが、実際に読んでみたら(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=90381"     class="wherego_title">“語ることで食べていく”時代の終わり──プロブロガーとスピリチュアル教祖の転落</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<h2><strong>『よふかしのうた』ロスになっています</strong></h2>
<p>『よふかしのうた』（コトヤマ,小学館,2019-2024）というマンガを読み終えた。</p>
<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZVQTS5L?tag=tinectjp-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1" title="よふかしのうた（１） (少年サンデーコミックス)" target="_blank">
<img src="https://m.media-amazon.com/images/I/51+nyeGN8dL._SL160_.jpg" width="101" height="160" alt="よふかしのうた（１） (少年サンデーコミックス)"/>
よふかしのうた（１） (少年サンデーコミックス)
</a>
<p>アニメのPVか何かを見かけて、よくあるバトルものだと思って敬遠していたのだが、実際に読んでみたら、わりと純然たるラブストーリーであり、ジュブナイルだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>マンガにせよ、小説にせよ、いい作品は読み終えた後に、ああ物語が終わってしまった…まだ終わってほしくなかったのに…という軽い「ロス」状態になることがあるが、『よふかしのうた』を読み終えた後の「『よふかしのうた』ロス」あるいは「ナズナちゃんとコウくんロス」がけっこうキツくて、2週間くらいもぬけの殻だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それじゃ、一体何が「ロス」の原因になったのかというと、たぶんナズナちゃんとコウくんの「夜の時間」から、読者である自分だけが置いていかれてしまった、と感じるからかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もっと二人が夜の街を歩き続けているのを見たかった。</p>
<p>あるいは、ずっと部屋でゲームしてるだけの二人を、おいおいそれでいいのかよとヤキモキしながら見ていたかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そういった二人の「関係性」から切り離されてしまったことに強い喪失感を覚えていたわけである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そのくらい『よふかしのうた』の登場人物たちは魅力的で、まるで本当に彼らと一緒に同じ時間をすごしてきたと感じさせる力があるのだろう。</p>
<p>そして、そこにはストーリーだけではない、マンガならでは体験があるのだとも思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>たとえば、賛否あると思うが、ナズナちゃんはちょっと個性的すぎる格好だし、やせすぎている気もする。</p>
<p>コウくんの14歳という年齢も、見た目も、「夜の時間」を背負うには、ちょっと幼すぎる気もする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど、そんな不完全な二人だからこそ、周りの人たちは「ああ…もう…違う、違う…」と身もだえしながら、しかし辛抱強く見守っているわけである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>僕はいわゆる「推し活」というものがよくわからない。</p>
<p>あえて「推し活」というならば、子どもたちの応援をするだけでもう手一杯だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただ、この吸血鬼の少女と吸血鬼になりたい少年が、ゆっくりとお互いの想いを育んでいく様子だけは、もっと見守り続けていたかったな、とも思った。</p>
<p>そして、この感情は一体何なのだろうとも思った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><strong>何かを喪失することは、不可逆な変化を引き受けること</strong></h2>
<p>一方で、人間は定期的に（いや、不定期でもいいのだが）喪失を体験したほうがいいのではないか、とも思った。</p>
<p>そうでないと、本当に大きな喪失に出くわしたときに、耐えられなくなるのではないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>人は、突然大切なものを失う。</p>
<p>それは人かもしれないし、モノかもしれないし、それ以外のことかもしれない。</p>
<p>自分が生きていた世界そのものが失われることだってあるだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そのことに鈍感になれということではない。</p>
<p>むしろその喪失に向き合い、味わい、ちゃんと悲しみ、ちゃんと苦しみ、少しずつそれらが身体を通り過ぎていくのをじっと待つ。</p>
<p>そういう時間の過ごし方を知っておいてもいいのではないか、と思うのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>じゃあその方法とは具体的に何か。</p>
<p>それは言ってしまえば、「時が過ぎるのを待つこと」でしかない。</p>
<p>どのくらいの時が必要なのかは、その状況や内容、その人によって違うだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一生戻ることはできないかもしれない。</p>
<p>ただ、喪失とは、そういうものなのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一度それを失う経験をしたら、それよりも前の自分に戻ることはできない。</p>
<p>つまりは、そうやって変わってしまった日常にどうやって順応していくか、そのプロセスを否応なしにでも経験する。</p>
<p>それが喪失の意味なのだと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>失うこととは、変わること。</p>
<p>生きることとは、その変化を受け入れていくことなのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><strong>さよならだけが人生だ</strong></h2>
<p>ぼくの小さな人生の中でさえ、「喪失」は不可逆な変化をもたらしてきたように思う。</p>
<p>例えば、大学受験に失敗して、それと同時に当時付き合っていた子にフラれた。</p>
<p>わかりやすい喪失である。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ぼくはそこでいくつかの重要なことを学んだ。</p>
<p>努力したって報われないこともあること。</p>
<p>それでも報われたいなら、自分がイメージしている努力よりも、圧倒的に上回る努力をしないといけないこと。</p>
<p>人の心は変わるものであること。</p>
<p>そして、これについてはいくら努力したって、もう元に戻ることはないということ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この最初の喪失については、初めての経験だけにかなり引きずった。</p>
<p>たぶん、3年くらい引きずった。</p>
<p>浪人して余計に成績が下がり、不本意な大学に入学した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そこで気持ちを切り替えられたらよかったのだが、ぼくは心を閉ざしたままだった。</p>
<p>ただ、そのおかげでコピーライターという仕事に出会った。</p>
<p>あるいは文章を書く、ということに出会った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自分の中で起きている変化を文章にすることで、その状況を知ることができるようになった。</p>
<p>やっと、何かを失うことで起こる不可逆な変化を、自分自身で見ることができるようになったわけである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そこから、またぼくは色んなものを失い続け、そして変化し続けていった。</p>
<p>変わらないものを見つけるほうが難しいくらい、たくさん。</p>
<p>だけど、冷静に振り返ってみれば、何も変わっていないんじゃないと思うくらい、ほんの少しだけ。</p>
<p>いずれにしても、人生というのは失うことの連続なのだと思うのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><strong>出会った瞬間から別れは決定づけられている</strong></h2>
<p>『よふかしのうた』は、きわめてピュアなボーイミーツガールの物語である。</p>
<p>少女と少年は、それぞれ違う理由で、恋をすることから距離を置いている。</p>
<p>きっと、彼らはそれが不可逆なものだとわかっているのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一度誰かを好きになった後は、もう元には戻れないことを、本能的に知っているのだ。</p>
<p>だからといって進まないわけにもいかない。</p>
<p>物語は始まってしまっているから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これは彼らだけの身に起きることではない。</p>
<p>ぼくたちの誰もが、自分以外の誰かと出会ってしまった瞬間、不可逆な変化は起きてしまっているのだ。</p>
<p>それが恋人であろうと、家族であろうと、会社の同僚であろうと、なんだろうと同じことだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ChatGPTは何度でも反応をやり直させることができるが、人間はそうはいかない。</p>
<p>その人と出会った瞬間に、その人との別れは決定づけられてしまっているのだ。</p>
<p>「さよならだけが人生」なのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>まあ、だからといって悲観することは全くないとも思う。</p>
<p>誰かと別れても、そこで起きた不可逆な変化はぼくたちの身体の中に刻みこまれたままだ。</p>
<p>その人はぼくの中で生き続けるのだ。</p>
<p>ナズナちゃんも、コウくんも、二人と一緒に夜ふかしを楽しんだあの時間も。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これほど自分を変えてくれる出会いが、残りの人生の中でどのくらいあるのだろうか。</p>
<p>わからない。</p>
<p>わからないけど、ぼくの物語はもうとっくに始まり、終わりに向かって進み続けている。</p>
<p>立ち止まるわけにもいかなさそうだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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</p>
</div></div></div></div>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【著者プロフィール】</p>
<p>著者：いぬじん</p>
<p>プロフィールを書こうとして手が止まった。<br />
元コピーライター、関西在住、サラリーマンをしながら、法人の運営や経営者の顧問をしたり…などと書こうと思ったのだが、そういうことにとらわれずに自由に生きるというのが、今ぼくが一番大事にしたいことなのかもしれない。</p>
<p>だけど「自由人」とか書くと、かなり違うような気もして。</p>
<p>プロフィールって、むずかしい。</p>
<p>ブログ：<a href="https://inujin.hatenablog.com/">犬だって言いたいことがあるのだ。</a></p>
<p>Photo by：<a href="https://unsplash.com/ja/@iamricozamudio?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Rico Zamudio</a></p>
<p><img src='https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/06/rico-zamudio-abgLMQbDQa0-unsplash.jpg'></p><div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=90381"     class="wherego_title">“語ることで食べていく”時代の終わり──プロブロガーとスピリチュアル教祖の転落</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>決して少なくない人が、自ら何らかの中毒に陥りたがっているということです。</title>
		<link>https://blog.tinect.jp/?p=91186</link>
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		<pubDate>Mon, 01 Jun 2026 23:32:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[マダムユキ]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[人生]]></category>
		<category><![CDATA[趣味]]></category>

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		<description><![CDATA[私のウォッチャーライフにも、いよいよ終わりが見えてきたようだ。 &#160; 昨年は「そろそろ終わりが近い」という記事をBooks＆Appsに寄稿した。 &#8220;語ることで食べていく&#8221;時代の終わり──プ(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91124"     class="wherego_title">「好き」一つで子どもの行動は大きく変わるという話と、次女が足を踏み入れたサッカー沼の話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91070"     class="wherego_title">ビットコインを「円」で見ると、お金の見え方が変わる話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=89794"     class="wherego_title">「大人の女子校」がひっそりと解散していた。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91160"     class="wherego_title">ワインショップの売り文句に「嘘を嘘と見抜く」やり方は通用しない</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=90381"     class="wherego_title">“語ることで食べていく”時代の終わり──プロブロガーとスピリチュアル教祖の転落</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>私のウォッチャーライフにも、いよいよ終わりが見えてきたようだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>昨年は「そろそろ終わりが近い」という記事をBooks＆Appsに寄稿した。</p>
<p><a href="https://blog.tinect.jp/?p=90381">&#8220;語ることで食べていく&#8221;時代の終わり──プロブロガーとスピリチュアル教祖の転落 | Books&amp;Apps</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今回の記事は、その続編である。</p>
<p>私はこれまで12年以上も「子宮系スピリチュアル」の観察を続けてきたが、その開祖であり、「子宮委員長」を名乗っていた女性が、実質的に活動休止状態になっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彼女のブログは、3月31日を最後に更新が止まった。</p>
<p>Instagramやfacebookでは化粧品の宣伝が細々と続いているが、本人による私生活の開示を含めた近況報告などは上がってこない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>数年前から実業家を気取るようになっていた彼女は、昨年「電気代が払えない」と資金ショートを明らかにした。</p>
<p>それからの展開は早く、今年の2月には離婚を発表し、続けて経営していたカフェの休業も発表された。プロデュース＆販売していた雑貨や著書もセールで在庫処分されたり、レーベルの終了が告知されたりしている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>自宅に隣接した店舗（雑貨店）の在庫を整理して、空いたスペースをアトリエにして絵を描くと言うが、島の駅「壱番館」（産直市場）の経営からはまだ手を引けていないのに、画家を気取って絵なんか描いてる場合なのだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彼女は活動を停止したわけではないし、本人にもそのつもりはないだろう。まだ何か企んでいる風ではある。</p>
<p>けれど、無理になってきているのだ。おそらく彼女の精神が、もはやこれまでの活動を継続できる状態にないのだと私は見ている。</p>
<p>ブログは彼女の生命線だったのに、それに手がつかないのは重症だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これまでの彼女なら、どんなに困難があろうと、どれほど精神が落ち込んでいようと、すべてを洗いざらい文字にして、ブログだけは書き続けていた。</p>
<p>「ブログに思いの丈を綴ること」が、彼女の生きる術だったのだから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彼女はスピリチュアル教祖と言われているけれど、スピリチュアルの皮を剥いた実態は、ただのブログ芸人である。</p>
<p>元はと言えば、人気ブロガーとして注目を集め、世に出た人だ。</p>
<p>全盛期には、彼女の著書が書店の平台を埋めていたし、著名人とも交流して、テレビ出演もしていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>インフルエンサーとして落ち目になった要因は、アンチやウォッチャーによるバッシングや彼女自身の魅力と能力の限界もあったのだろうが、ブログというメディアそのものが衰退したことも大きい。</p>
<p>活字メディアの衰退と共に、彼女の発信内容がカモに届かなくなっていったのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>令和の時代にまだアメブロを読んでいる人間なんてほとんどいない。かつて彼女の主張に夢中になり、顧客となったようなバカ女たちは、もはや娯楽として活字を読まなくなっている。</p>
<p>まともではない商売は、バカを引っ掛けられなくなったら終わりである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>彼女は決して、座して死を待っていたわけではない。</p>
<p>facebookとアメブロのコンボで無双できていた時代が終わりを迎えると、すばやく軸足をInstagramへ移していたし、YouTubeにもチャレンジしていた。</p>
<p>ただ、ブログの時ほど人気が出なかっただけだ。彼女が才能を発揮できる場所はブログに限られていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>新しいメディアで新規のカモを引っ掛けることはできなくても、アメブロに馴染んだ既存の顧客を繋ぎ込めていれば細々と食いつないでいけるはずだが、彼女はもう2ヶ月もブログを休んでいる。もはや書くための気力が湧いてこないのだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>電気代も払えないほどなのだから、島の駅「壱番館」は利益が出る体質ではなく、かなり厳しい状況にあるにちがいない。</p>
<p>このさき彼女が浮上することがあるのか、それともこのまま消えてしまうのか、答えが出るにはもうしばらく時間が必要だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして、同じく子宮系スピリチュアルの教祖であった假屋舞にも動きがあった。</p>
<p>昨年、競売にかけられそうだと書いた壱岐島のリトリートハウス「マノア」が、ついに競売にかけられたのだ。建設費に1億6千万円かかった物件の競売価格は、たった1,928万円である。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>假屋舞は物件を取り返そうと、あわてて集金プロジェクトを立ち上げたが、資金の応援を頼むブログ記事についた「いいね」の数は、涙を誘うほど少ない。</p>
<p>かつてなら同じ呼びかけで何百といいねがついて、実際にお金も集まっていたはずだが、数字がすべてを物語っている。彼女に共鳴するファンは、もはや残っていないのだ。</p>
<p>競売の入札期間が6月5日までなので、この件に関してはもうじき答えが出る。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私はなぜ、12年以上も彼女たちの観察を続けてきたのか。</p>
<p>きっかけは、親しかった友人が子宮系スピリチュアルにハマったことだった。当時の知人たちにも、スピリチュアルに傾倒する者が少なくなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なぜあんなばかげたものに夢中になるのか、子宮系女子と呼ばれた人たちの心理が、私にはどうしても理解できなかった。その謎の答えを探ろうとしたのだ。</p>
<p>しかし、長期に渡り観察を続けても答えは出なかった。仲間のウォッチャーたちの考察も面白かったが、これだという答えにはなっていなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>けれど、その答えを一冊の小説が教えてくれた。</p>
<p>今年の本屋大賞を受賞した朝井リョウの「イン・ザ・メガチャーチ」は、推し活をテーマにした作品だ。読みながら、子宮系スピリチュアルにハマる女性たちもまた、推し活をしていたのだと気づいた。</p>
<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B0FNW8F843?tag=tinectjp-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1" title="イン・ザ・メガチャーチ (日本経済新聞出版)" target="_blank">
<img src="https://m.media-amazon.com/images/I/51pU2Fr1piL._SL160_.jpg" width="110" height="160" alt="イン・ザ・メガチャーチ (日本経済新聞出版)"/>
イン・ザ・メガチャーチ (日本経済新聞出版)
</a>
<p>&nbsp;</p>
<p>作中に登場する国見という人物は、アイドルをプロデュースする側の人間だ。ファンを熱量の高い信者「花道」へと変える仕掛けを作る。</p>
<p>その国見が、こんなことを言う。</p>
<blockquote><p>決して少なくない人が、自ら何らかの中毒に陥りたがっているということです。</p>
<p>何でもいいんです。とにかく、何かに対して熱量を高めていたい、何かに時間や労力や資金を注いでいたいという人はとても多い。</p>
<p>それは多分、我を忘れて何かに夢中になっている方が、楽だからです。</p>
<p>ずっと我に返ったまま生きるにはこの世界は殺伐とし過ぎていますし、人間の寿命は長すぎますから。</p></blockquote>
<p>そして国見は続ける。</p>
<blockquote><p>私たちはこれまでもこれからもずっと、花道から何も搾り取ってはいません。</p>
<p>花道に、自分自身を使い切らせてあげているんです。</p>
<p>皆、自分を余らせたくないんです。</p>
<p>（中略）</p>
<p>自分を過剰に消費していた何かがなくなったところで、それに自分を注いでた人たちは別の何かで自分を過剰に消費するしかありません。</p>
<p>1番のタブーは、自分が余ることなんです。</p>
<p>自分を使い切ることが今の時代に手に入れられる唯一の正解であり、幸せなので。</p>
<p>だから私たちは、花道から無理やり何かを搾り取っているわけじゃないんです。</p>
<p>一度何かを幸せだと認識させたのなら、最後まで自分を使い切らせてあげないといけないんです。</p>
<p>何かの拍子に視野が広がって自分を客観視してしまわないように。</p></blockquote>
<p>&nbsp;</p>
<p>これが、私が探していた答えだった。</p>
<p>子宮系スピリチュアルにハマっていた女性たちも、同じことだ。</p>
<p>中毒症状に陥っていた方が人生は楽だから、自ら狂いに行く。</p>
<p>目を覚ましたくないし、現実の声など聞きたくないから、目も耳も塞ぐ。教祖たちの無謀な事業に大金を投じるのは、自分を余らせたくないからなのだ。</p>
<p>教祖たちはそれを本能的に分かっているから、罪の意識などないどころか、むしろ自分を奉仕者だと認識しているのだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いや、ひょっとしたら、教祖たち自身も信者たちと同じなのかもしれない。</p>
<p>無謀なことを次々と繰り返すのは、自分を余らせたくないがために、自ら狂いに行っているのかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私はどちらかというと、まやかしの希望より厳しい現実の方がマシだと考えている人間だ。</p>
<p>歯を食いしばり、運命が与える試練を乗り越えてこそ、自分らしく生きていける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな私に子宮系女子たちの心情など分かるはずがなかったのだ。12年かけて観察しても答えが出なかったのは、当然のことだった。</p>
<p>答えがわかった今、これで心置きなく観察を終えられる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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・メルマガの2つの役割｜関係性づくりと、商談見込み客の発見<br>
・なぜメルマガは成果につながらないのか<br>
・丸投げできるメルマガ運用｜社内でやること、外部に任せること<br>
・AIとMAツールで運用を簡素化する｜AUTOMEDIA × HubSpot の活用<br>
・メルマガから商談化する流れ｜配信して終わりにしない設計<br>
・まとめ／Q&A<br><br>
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(2026/6/2更新)
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<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【著者プロフィール】</p>
<p>マダムユキ</p>
<p>ブロガー＆ライター。</p>
<p>リンク：<a href="https://note.com/flat9_yuki">https://note.com/flat9_yuki</a></p>
<p>Twitter：<a href="https://x.com/flat9_yuki">https://twitter.com/flat9_yuki</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>photo:<a href="https://unsplash.com/ja/@theunsteady5?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Edwin Andrade</a></p>
<p><img src='https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/06/edwin-andrade-6liebVeAfrY-unsplash.jpg'></p><div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91124"     class="wherego_title">「好き」一つで子どもの行動は大きく変わるという話と、次女が足を踏み入れたサッカー沼の話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91070"     class="wherego_title">ビットコインを「円」で見ると、お金の見え方が変わる話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=89794"     class="wherego_title">「大人の女子校」がひっそりと解散していた。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91160"     class="wherego_title">ワインショップの売り文句に「嘘を嘘と見抜く」やり方は通用しない</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=90381"     class="wherego_title">“語ることで食べていく”時代の終わり──プロブロガーとスピリチュアル教祖の転落</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>なぜ「震える舌」は、昭和の子供たちのトラウマになったのか</title>
		<link>https://blog.tinect.jp/?p=91181</link>
		<comments>https://blog.tinect.jp/?p=91181#respond</comments>
		<pubDate>Sun, 31 May 2026 23:29:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[桃野泰徳]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[キャリア]]></category>

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		<description><![CDATA[「子供の頃に観た映画の中で、一番記憶に残っている作品は？」 40～60歳くらいの世代の人にそう質問したら、おそらく少なくない人がこう答えるのではないだろうか。 「『震える舌』だけはトラウマ。あれを観て、砂場遊びすら怖くな(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91055"     class="wherego_title">「誰かに連絡する」タスクがとても苦手な部下のために試行錯誤した話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=20565"     class="wherego_title">40歳になってようやくわかる8つのこと。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=12516"     class="wherego_title">ある会社で配布された、「新入社員へうちの会社が求めていること」という資料が、すごい本音だった。</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>「子供の頃に観た映画の中で、一番記憶に残っている作品は？」</p>
<p>40～60歳くらいの世代の人にそう質問したら、おそらく少なくない人がこう答えるのではないだろうか。</p>
<p>「『震える舌』だけはトラウマ。あれを観て、砂場遊びすら怖くなった…」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>少しだけご紹介すると、「震える舌」は自宅近くで泥んこ遊びをしていた女児が落ちていた釘でケガをし、破傷風を発症してしまう物語だ。</p>
<p>激しいけいれんを起こし、舌を噛み切ってしまうなど、破傷風とのすさまじい闘病の様子が描かれている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>必死に看病する両親だったが、激しい症状で愛娘が壊れていく中、やがて精神を蝕まれていく。</p>
<p>その様子がとにかくリアルで、恐怖でしかなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>おそらくあれを観たのは小学校で、教育委員会か何かの推薦映画になっており、半ば無理やり観せられた記憶がある。</p>
<p>なんであんなもん子供に観せんねんと、今でも恨みに思っている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その上で、昔から疑問に思い続けていたことがある。</p>
<p>もう40年以上も前に観た映画なのに、なぜあんなにも鮮明に記憶に焼き付いているのだろうか。</p>
<p>悪夢の始まり、古釘が女児を傷つけ血が出たシーンまで明確に覚えているほどだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「子供の頃の記憶はそれほどに強烈」ということなのかと思っていたが、きっとそれだけではない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「なんでこんなボロクソに言われなアカンねん…」</h2>
<p>話は変わるが、私は人生で1度だけ、空から焼き鳥に襲われたことがある。</p>
<p>ネギマの塩串だっただろうか、会社からの帰り道、JR鶴見駅から独身寮に向かって歩いている時だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「うわ、なんや！」</p>
<p>とっさに飛び跳ねかわすと、周囲を見回した。</p>
<p>住宅街の小道だったので、どこかの窓から投げつけられたのかと睨みつける。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし時間は、すでに終電近く。</p>
<p>5月末の涼しい日だったので開いている窓もなく、電気が消えている部屋も多い。</p>
<p>（変なことするやつもいるもんだな…）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんなことを思いつつ歩き出そうと足元を見たのだが、焼き鳥なんか転がってなかった。</p>
<p>幻覚だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>当時、駅からの道すがら、歩きながら寝るような毎日を送っていた。</p>
<p>「証券外務員Ⅱ種試験に落ちたら、試用期間でクビにする」</p>
<p>新卒で入社した大和証券で、入社して間もなく、集合研修でそう言い渡される。</p>
<p>気楽な学生からいきなり、朝から深夜まで詰め込み勉強の毎日。“クビ”というプレッシャーもありとにかくキツかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>さらにその試験に合格すると翌日、また集合研修で伝えられる。</p>
<p>「2週間後、全員に簿記3級試験を受けてもらう。もちろん、これも落ちたら試用期間でクビにする」</p>
<p>一息つく間もなく、また地獄のような睡眠不足の毎日が始まる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>焼き鳥の幻覚を見たのはその翌日、会社からの帰路だった。</p>
<p>とにかくキツかったが、この時期に学んだことはその後、長く記憶に焼き付き役立つことになる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかしそんな新入社員時代の「寝る間もなく勉強」などという“地獄”は、言うまでもなく人生の入り口でしかない。</p>
<p>縁あって29歳の頃に就いたTAM（ターンアラウンドマネージャー：事業再生責任者）のポジションのことは、今思い出しても酸っぱいものが喉まで上がってくる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「桃野さん、これで何回目のリスケ（リスケジュール：返済の繰り延べ）やと思ってるんですか？」</p>
<p>「大変申し訳ございません。どうかこの経営計画に基づいて、お力をお貸し下さい…」</p>
<p>しかしその債務（借り入れ）は、前の経営陣が作ったものだ。私がお願いしたリスケなど、これが初めてである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「御社への2億円の出資金、全額損金処理することになりました。それがどれだけのことか、理解できますか？」</p>
<p>「…今期の業績見込みでは、そうせざるを得ないかと拝察します。心からお詫びします」</p>
<p>株主も同じで、彼らが出資してくれた資本金など、すでに前の経営陣が溶かしきっている。</p>
<p>その出資に見合うバランスシートなど、私が来た時にはもう存在していない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>にもかかわらずTAMは、まるで自分が作った借入金と、自分が溶かした資本金であるかのように責められる。</p>
<p>「まじめに働いてるのに、なんで給料をカットされるんですか！私もう、これ以上頑張れません…」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>従業員も同様で、若手社員が涙を流しながら、悲痛な抗議をぶつけてくる。</p>
<p>賞与0、給与カットなど通知されれば当然とはいえ、普通の感情を持っていれば心が削られる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>事業再生の責任者といえば、日産のカルロス・ゴーン氏や、JALにおける稲盛和夫氏を思い浮かべる人が多いかもしれない。</p>
<p>しかしどこにでもあるような中堅企業の場合、こんなもんだ。</p>
<p>そんな時、自分で選んだ道とはいえ、いつもこんな言葉が心に浮かぶ。</p>
<p>（なんで俺が、こんなボロクソに言われなアカンねん…）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかしながら、再生に失敗したら自分も1年後、路頭に迷ってる可能性が高い。</p>
<p>選んだ道への疑問を考えている暇があったら、会社と自分が死なずに済む方法を必死で考えて、手足を動かした方が100倍マシだ。</p>
<p>そうやって連日、深夜の3時まで株主から会議室で詰められ、そのまま応接室のソファーで休むと、朝にはトイレの手洗い場で身支度を整えるような仕事をした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「失敗したら死ぬ」</h2>
<p>結果としてこの会社では、経営の立て直しにある程度成功し、債務は全て通常通り履行を果たせる流れに乗る。</p>
<p>株主には出資額の1/3程度が回収できるイグジット（出口）を示すことができ、事業を譲渡して会社を去った。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし今もなお、振り返って疑問に思うことがある。</p>
<p>「なんで、何とかなったんだろう…」</p>
<p>会社の立て直しを学んだことなど、一度もない。</p>
<p>財務の専門家でもなく、銀行もさじを投げた会社だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「ダメもとで、あいつにやらせてみよう」</p>
<p>そう言われ、どうせ無理だろうと皆が思っている中で就いたポジションだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>思うにこの時、いつも「失敗したら死ぬ」という恐怖があった。</p>
<p>自分だけでない、800人いる従業員の生活ごと全てだ。そして私は、会社を潰した戦犯になる。</p>
<p>そうなると、「どうやって生き残るか」という最優先事項に、価値観も考えも行動も全てが収斂していく。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「たまにはゆっくりしたい」という感情は、「足を止めたら死ぬ」に上書きされる。</p>
<p>「なんで俺がやらなあかんねん」という不満は、「俺がやらなきゃ死ぬ」に上書きされる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうなると、学習能力も行動力も、タガが外れてえげつないことになる。</p>
<p>生き残りに必要な仕事に集中するために、会社中のブルシットジョブを叩き潰して回る。</p>
<p>なんのことはない、成果に集中できる環境を整え、経営を定量化・可視化しただけの事なのだが、実はそれだけで多くの会社は、どうにでもなるということである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>思うに人は、命の危険を感じてやっと、無意味な感情が削ぎ落され、結果を求める行動の純度が上がる。</p>
<p>なぜ結果を出せたのかと聞かれたら、きっとその答えはこんなところなのだろう。</p>
<p>「命の危険を感じれば、きっと誰にでもできると思います」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「空から焼き鳥が降ってきた」時も同様で、あの時はあの時なりに「命の危険を感じるほど辛かった」ので、知識や経験が血肉になったのだろう。</p>
<p>令和の働き方改革の時代、決しておススメできるわけではないが、そんな経験も悪くはないのかもしれない。二度とやりたくないが。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして話は冒頭の「震える舌」についてだ。</p>
<p>40年以上も前の映画が、なぜ今も深く記憶に焼き付いているのか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「子供の頃の記憶はそれほどに強烈」ということもあるだろうが、あれは子供心に「命の危険を感じる」物語だったからなのだろう。</p>
<p>砂場でただ遊んでいるだけで、破傷風になりこんなえげつないことになるのかと、自分ごととしての恐怖だった。</p>
<p>にもかかわらず、有効な対策もないので、この恐怖から逃れる方法がない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>命の危険を感じるのに逃げ道はなく、打つ手もないなんて、怖いに決まっている。</p>
<p>そんな心理を映画に使うとは、本当に勘弁して欲しい。っていうか二度とするな（泣）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そういえば高校時代、陸上部の顧問だったオッサンが夏合宿の初日に、こんなことを話していた。</p>
<p>「みんなで楽しくカラオケに行った想い出なんか、オッサンになれば忘れる。でも、必死になって限界まで自分を追い込んだ記憶は、一生消えない。自分を追い込め、そういう合宿にしろ！」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最終日、最後のメニューを消化してフィールドに倒れこみ、草を掴んで号泣した時の事は、今も鮮明に覚えている。</p>
<p>「いい思い出」というのは案外、命の危険を感じるほどの苦難を乗り越えた先に、あるものなのかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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(2026/6/2更新)
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<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【プロフィール】</p>
<p>桃野泰徳</p>
<p>大学卒業後、大和證券に勤務。<br />
中堅メーカーなどでCFOを歴任し独立。</p>
<p>主な著書<br />
<a href="https://amzn.to/45JeUTd">『なぜこんな人が上司なのか』（新潮新書）</a><br />
<a href="https://toyokeizai.net/articles/-/602407">『自衛隊の最高幹部はどのように選ばれるのか』</a>（週刊東洋経済）<br />
など<br />
陸上自衛隊で空挺レンジャー（もっとも過酷なレンジャー課程の一つ）バッジを持っている友人と話していた時のこと。<br />
「100万円貰えるなら、もう一度空挺レンジャー行きますか？」<br />
「絶対に行きません」<br />
「1000万円なら？」<br />
「お断りです、絶対に嫌です」<br />
「1億円では？」<br />
「ん…嫌です」</p>
<p>X（旧Twitter） ：<a href="https://twitter.com/momod1997">@ momod1997</a></p>
<p>facebook ：<a href="https://www.facebook.com/yasunori.momono">桃野泰徳</a></p>
<p>Photo:<a href="https://unsplash.com/ja/@javad_esmaeili?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Javad Esmaeili</a></p>
<p><img src='https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/06/javad-esmaeili-5joETpoQwag-unsplash.jpg'></p><div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91055"     class="wherego_title">「誰かに連絡する」タスクがとても苦手な部下のために試行錯誤した話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=20565"     class="wherego_title">40歳になってようやくわかる8つのこと。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=12516"     class="wherego_title">ある会社で配布された、「新入社員へうちの会社が求めていること」という資料が、すごい本音だった。</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>ビットコインを「円」で見ると、お金の見え方が変わる話</title>
		<link>https://blog.tinect.jp/?p=91070</link>
		<comments>https://blog.tinect.jp/?p=91070#respond</comments>
		<pubDate>Wed, 27 May 2026 03:00:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Binance Japan株式会社]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[PR]]></category>
		<category><![CDATA[お金]]></category>
		<category><![CDATA[テクノロジー]]></category>
		<category><![CDATA[金融]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://blog.tinect.jp/?p=91070</guid>
		<description><![CDATA[「貯金は増えているはずなのに、なぜか生活が楽になった気がしない」 そう感じたことはありませんか。 &#160; 給料や預金残高の数字は増えているのに、食費や光熱費、サブスク代、海外製品の価格も少しずつ上がっている。 結果(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91087"     class="wherego_title">子育てをとおして子ども時代が蘇り、人生は円環の理に導かれる</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=41717"     class="wherego_title">なぜ35歳を超えると頑張らなくなるのか。それはロールプレイングゲームの終盤と同じだから。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=3917"     class="wherego_title">採用面接で聞かれた質問が秀逸だった</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91167"     class="wherego_title">ストIIで「しゃがみ中パンチ」を捨てた時の私と、かつてかかった呪いの話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91160"     class="wherego_title">ワインショップの売り文句に「嘘を嘘と見抜く」やり方は通用しない</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><span style="font-weight: 400;">「貯金は増えているはずなのに、なぜか生活が楽になった気がしない」</span></p>
<p>そう感じたことはありませんか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-weight: 400;">給料や預金残高の数字は増えているのに、食費や光熱費、サブスク代、海外製品の価格も少しずつ上がっている。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">結果として、「前よりお金が増えたはずなのに、使えるお金はあまり増えていない」と感じる人も多いでしょう。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-weight: 400;">この記事では、ビットコインを「投資するもの」としてではなく、「円の価値を考えるためのものさし」として見る考え方を紹介します。</span><br />
<span style="font-weight: 400;">難しい操作は何も必要なく、</span><a href="https://www.binance.com/ja/price/bitcoin/JPY"><span style="font-weight: 400;">ビットコイン 円</span></a><span style="font-weight: 400;">のチャートを週に一度眺めるだけでも、自分が置かれた経済環境が少し違って見えてきます。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><b>円で見た資産に、違和感を覚えるようになった</b></h2>
<p><span style="font-weight: 400;">少し前、久しぶりに海外出張に出かけると数年前に泊まっていたホテルの宿泊費が、明らかに別の数字になっていました。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-weight: 400;">現地の物価もじわじわと上がっていて、以前と同じ行動をとっているだけなのに、手持ちの円が前より早く消えていく感覚がありました。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-weight: 400;">帰国後、ふと「昔は銀行に預けておけばよかった。利子がつくから」と親が言っていたことを思い出す。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">今はそういう時代ではないと頭ではわかっていますが、あらためて言葉にされると、少しひっかかりを覚えます。自分は何を根拠に「資産が増えている」と思っているのだろう、と。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">通帳の残高は確かに増えています。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">給与も、数年前より名目上は増えました。しかし同じ生活を維持するために必要なお金も、気づけば増えていました。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">例えば、サブスクリプションの料金や海外の商品、子どもの習い事費用——全部が少しずつ高くなっています。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">額面の数字は増えていても、その数字で買えるものが変わっているとすれば、「増えている」という感覚は正確ではないかもしれません。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">そこで私は、ビットコインのチャートを開いてみました。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">2026年4月時点で1BTC＝約1,000〜1,100万円台。2025年10月に記録した史上最高値（約1,897万円）からは調整が入っており、価格自体は大きく上下しています。ただ、価格の上下よりも、「円以外の物差しが存在している」という事実そのものが、自分には新鮮でした。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><b>「円だけで資産を測る」ことが、以前より難しくなっている</b></h2>
<p><span style="font-weight: 400;">日本で暮らす以上、給与も家賃も税金も円で計算されますし、円を捨てる理由は何もありません。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">しかし、円の対外的な購買力が歴史的な水準で低下していることは、統計上も明らかです。対ドル、対ユーロのいずれでも、10〜20年単位で見れば円は大幅に弱くなっています。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">輸入に依存している品目ほど値上がりしやすく、家電、食料品、エネルギー、デジタルサービス——日常生活に深く関わる領域が軒並み影響を受けてきました。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">「預金は減らない」という命題は、額面のうえでは事実です。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">しかし購買力という観点からは、インフレが続く環境において預金の実質価値が目減りしているのも事実です。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">これは誰かを批判するような話ではなく、純粋に構造的な話です。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">中央銀行が金融政策を運営する以上、通貨の価値は固定されない——それが「管理通貨制度」の原理です。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">海外の資産形成リテラシーの高い層では、1つの通貨に資産を集中させず、複数の物差しで自分の経済を眺める習慣が一般的です。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><b>ビットコインには「投資先」と「物差し」という2つの顔がある</b></h2>
<p><span style="font-weight: 400;">ビットコインには、大きく2つの見方があります。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<ul>
<li style="font-weight: 400;"><span style="font-weight: 400;">投資先 ：価格変動が大きく、短期売買にはリスクがあります。保有するかどうかは、各人のリスク許容度によります。</span></li>
<li style="font-weight: 400;"><span style="font-weight: 400;">物差 ：発行上限は約2,100万枚と決まっており、政策判断で増やすことはできません。国家や機関の都合に左右されにくい、独立した尺度として見ることができます。</span></li>
</ul>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">私が注目しているのは後者です。「1BTC＝いくら円か」を見るだけでも、世界のリスクマネーの動きや金融政策が市場にどう反映されているかが見えてきます。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">円高なら円建て価格は下がりやすく、円安なら上がりやすい。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">そうした動きは、円の状態を別の角度から知る手がかりになるでしょう。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">近年は、Morgan StanleyやBlackRockなど大手金融機関もビットコインETFに参入し、以前のような投機的なイメージは薄れつつあります。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<h2><b>まず「買う」前に、「眺める」から始める</b></h2>
<p><span style="font-weight: 400;">おすすめしたいことはシンプルです。ビットコインの円建て価格ページをブックマークし、週に1度でも開いてみる。それだけで、円との距離感は少しずつ変わってきます。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">眺めているうちに、「なぜ今このタイミングで価格が動いたのか」と気になるかもしれません。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">米国の金利政策、地政学リスク、機関投資家の動向など調べていくと、世界経済の構造が少しずつ立体的に見えてくることがあります。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">一方で、特に関心が持てなければ、それでも問題ありません。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">「見てみたけれど、自分には必要ない」と判断するのも、十分に価値ある意思決定です。</span></p>
<p><span style="font-weight: 400;"> </span></p>
<p><span style="font-weight: 400;">もし「少額から試してみたい」と思ったら、まずは金融庁登録の暗号資産取引所を選ぶとよいでしょう。たとえば</span><a href="https://about.paypay.ne.jp/pr/20260409/01/"><span style="font-weight: 400;">Binance Japanのように、PayPayから入金できるなど、日本の決済環境に対応したサービス</span></a><span style="font-weight: 400;">も増えています。無理のない範囲で試してみるのがよいと思います。</span></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【記事提供】</p>
<p><a href="https://www.binance.com/ja" target="_blank" rel="noopener noreferrer">Binance Japan株式会社</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-weight: 400;"><span>【写真提供】</span> </span></p>
<p><a href="https://unsplash.com/ja/@maria_shalabaieva?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Mariia Shalabaieva</a></p>
<p><img src='https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/05/mariia-shalabaieva-1F2sz1CaqR4-unsplash.jpg'></p><div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91087"     class="wherego_title">子育てをとおして子ども時代が蘇り、人生は円環の理に導かれる</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=41717"     class="wherego_title">なぜ35歳を超えると頑張らなくなるのか。それはロールプレイングゲームの終盤と同じだから。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=3917"     class="wherego_title">採用面接で聞かれた質問が秀逸だった</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91167"     class="wherego_title">ストIIで「しゃがみ中パンチ」を捨てた時の私と、かつてかかった呪いの話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91160"     class="wherego_title">ワインショップの売り文句に「嘘を嘘と見抜く」やり方は通用しない</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>ストIIで「しゃがみ中パンチ」を捨てた時の私と、かつてかかった呪いの話</title>
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		<comments>https://blog.tinect.jp/?p=91167#respond</comments>
		<pubDate>Sun, 24 May 2026 23:28:51 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[しんざき]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[ゲーム]]></category>
		<category><![CDATA[人生]]></category>

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		<description><![CDATA[まず始めに、「スーファミ版のストII」の話から始めさせて欲しい。 皆さんよくご存知の通り、「ストリートファイターII」は対戦格闘ゲームの金字塔であって、色んな人たちがゲーセンに通い詰めては遊びふけるようなゲームだった。 (...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91167"     class="wherego_title">ストIIで「しゃがみ中パンチ」を捨てた時の私と、かつてかかった呪いの話</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=12516"     class="wherego_title">ある会社で配布された、「新入社員へうちの会社が求めていること」という資料が、すごい本音だった。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=89794"     class="wherego_title">「大人の女子校」がひっそりと解散していた。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=20829"     class="wherego_title">今週の人気</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=80289"     class="wherego_title">自業自得の人工透析者が身内にいるのだが</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>まず始めに、「スーファミ版のストII」の話から始めさせて欲しい。</p>
<p>皆さんよくご存知の通り、「ストリートファイターII」は対戦格闘ゲームの金字塔であって、色んな人たちがゲーセンに通い詰めては遊びふけるようなゲームだった。</p>
<p>当時は、どのゲーセンに通っても、ストIIの台には人が行列を作っていて、遊ぶ時間を作るのも大変なことだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな折に、「スーファミでストIIが出るらしい」という話になった。もちろん話題になった。</p>
<p>スーファミのスペックでストIIの面白さが再現できるのか？という話ももちろん多かったが、「家で対戦できるじゃん！」という声の方が圧倒的だったと記憶している。</p>
<p>スーファミ版ストIIの発売日は1992年6月10日、既にゲーセンでは同年4月に「ダッシュ」が出ている時期でもあり、対戦台も既に一般的に流通していた。それを自宅で楽しめるというのは、それこそ圧倒的なメリットだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しんざきは当時中学1年生、怖いお兄さんたちの存在に怯えながらも、あちらこちらのゲーセンを渡り歩いている頃だった。</p>
<p>もちろんストIIは大好きで、少しでも列が短い対戦台を見かけたら即並んで、大体の場合1コインで負けていた。使用キャラはリュウだったり、E.本田だったり、ブランカだったりしたと思う(余談だが、当時は「春麗をゲーセンで使うのは恥ずかしい」という意識が中学生男子にはあったのである)</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな私にとっても、「家でストIIが遊べる」というのは、もちろん一つの福音だった。</p>
<p>兄と二人で、親にねだり倒して買ってもらった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「家にゲーセンが来た」。当時は本当にそう思った。</p>
<p>もちろん、若干見た目や操作感が異なる部分もあるにはあったが(ダルシムステージの象が少なかったりとか)、そんなことは本当に些細なことで、基本的には「ゲーセンそのままじゃん！！」としか当時の私には思えなかった。</p>
<p>「春麗を使っても恥ずかしくない！」となって、ひたすらスピニングバードキックを使っていた時期もあった。空中投げの判定のあまりの広さに感動した。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかしここで私は、多分生まれて初めて、「入力端末の圧倒的な環境差」という深刻な問題に直面する。</p>
<p>みなさん、スーファミのコントローラーの形を思い出して欲しい。<a href="https://support.nintendo.com/jp/switch/controller/superfamicom.html">以下は任天堂のサポートページ</a>である。ここに画像がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、まず十字キーの問題がある。</p>
<p>当時、コマンド入力がようやくスティックで上手くいき始めていたところ、「十字キーでコマンドを入れないといけない」というのは大きなハードルだった。</p>
<p>まず波動コマンドが出なかった。昇竜も無理だった。練習して1p側では出せるようになっても2p側では無理、なんてのもよくある話で、スクリューなんて夢のまた夢だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただ、これは練習で解決する問題だ、と私にもすぐ分かった。</p>
<p>問題はボタン配置の話だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>XYABボタンに、左右のLRボタン。そう、確かに6ボタンがある。</p>
<p>ストIIの「小パンチ、中パンチ、大パンチ、小キック、中キック、大キック」と同じだ。</p>
<p>しかし、「Lボタンは押し辛かった」。そう、私にとっては本当に押し辛かったのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただでさえ、子どもの手は小さくて指も短い。おまけに利き腕ではない左手の人差し指が置かれるところだ。</p>
<p>格ゲーの忙しい操作を左手の親指で入力しつつ、人差し指で、必要なタイミングでLボタンを押す、なんて芸当は、とても当時の私にできることではなかった。</p>
<p>確かストIIの少し後にHORIからファイティングスティックも発売された筈だが、もちろんそんなものを買う金銭的な余裕もなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ストIIではボタン配置のエディットができた。</p>
<p>そこで私は、あるいは当時の多くのファミっ子たちは、「どのボタンをLボタンに割り振るか」の判断を強いられた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ちょっと考えてみて欲しい。皆さんなら、「ストIIでどれか一つのボタンが使えない」と言われたら、どれを切り捨てるだろう？</p>
<p>デフォルトで振られているのは大パンチ。これは大波動や大昇竜を出すための必須パーツだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しゃがみ大キックは相手が転ぶし、小キックは足払いでの連打が利く。小パンチは連打で暴れたり突進技を撃墜する時に使う。</p>
<p>しゃがみ中キックはリーチが長いし、その後波動拳を出すとなんか連続して当たる(当時はまだ「キャンセル」の概念をよく理解していなかったが一応使ってはいた)。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>じゃあ中パンチ。</p>
<p>一番要らなそうだから。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これが当時の私の判断だったのだ。</p>
<p>私は、Lボタンに中パンチを割り振って、事実上中パンチを封印する道を選んだ。中パンチを、よりによって中パンチを、「一番要らない技」として切り捨てたのだ。</p>
<p>これは、ずっと長い長い間、私の思考に尾を引く呪いとなる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>呪いの効果はすぐに現れた。</p>
<p>なんか勝てないのだ。ゲーセンで勝てないのは普通のことだったが、まず兄に勝てない。</p>
<p>5歳上の兄は弟に対して一切の情け容赦をしない男で、例えば信長の野望で「神保強いよ」とか私に言っておいて自分は武田を使うような男なのだが、もちろんストIIでも一切容赦はなかった。</p>
<p>恐らく、100回やったら100回負けたのではないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>同年代の友人にも勝てない。なんならお隣の家で私より3歳年下の小学生さとしくんにもちょくちょく負ける。</p>
<p>もちろんただ単に下手、と言ってしまうのは簡単なのだが、当時の私の最大の問題点が、「通常技の性能や役割を一切分析・把握していない」ということであって、その端的な表象が「中パンチ切り捨て」ということだったのだろう、と今では思っている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、格闘ゲームには色んなタイトルがあり、色んなキャラクターがいる。</p>
<p>それぞれシステムも違うし、技の性能も違う。そもそも6ボタンでないゲームも多く、SNKのネオジオ系列では大体4ボタンだ。それをひとくくりに議論することには無理がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だが、それらの事情全てをひっくるめた上で無理やり四捨五入すると、</p>
<p>「しゃがみ中パンチは実はめちゃくちゃ強い」</p>
<p>という結論が出る。これは、ある程度格ゲーを遊ぶ人なら誰でも持っている共通認識の筈だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>様々なタイトル共通の話として、格ゲーの通常技は、ざっくりと</p>
<p>弱攻撃：暴れ・刻み・ヒット確認の起点<br />
強攻撃：隙に刺してのリターン・差し返し・中距離のけん制<br />
中攻撃：その中間</p>
<p>になりやすい(かなり乱暴なくくりだが勘弁して欲しい)のだが、しゃがみ中パンチは「中距離の万能枠」になりやすい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しゃがみ姿勢で被弾面積が小さい、発生が比較的早い。</p>
<p>硬直差が優秀になりやすい、判定が強いことが多い、ヒット確認からのコンボや押し付け行動が強い、取り敢えずで振れる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>近年のタイトルではスト5が最も「しゃがみ中パンチのユーティリティ性」を強く表現したゲームだったと思うが、別にストリートファイターシリーズに限った話ではなく、「中攻撃」がシステム上存在する多くの格闘ゲームでそうだったろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>先ほど私は「呪い」という言葉を使った。この「呪い」の意味は二つある。</p>
<p>一つ目は、「地味な通常技の性能について突き詰めないことに疑問を抱かない」という呪いだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>本来、ゲームには様々な学びがあり、</p>
<p>「一見地味な技でも、いざ使ってみるといくらでも役割がある」</p>
<p>「勝負を決めるのは、技の振り合いと読み合いによる有利不利の積み重ね」</p>
<p>というのもその重要な一要素なのだが、私がこれに気付くのはずっとずっと後、「ギルティギア ゼクス」というゲームにどっぷり浸かった頃のことだった。</p>
<p>私はこのゲームで、「強い通常技を押し付けることがいかに凶悪な効果を発揮するのか」ということを嫌という程思い知らされることになるのだが、まあそれは別の話だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして、呪いのもう一つの意味は、「単に「押し辛いから」というだけで、そのボタンを有効利用するための訓練、という思考にたどり着けなかった」ことだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>SFC版ストIIは、かつて小学校で一般的だった、「お互いの家に遊びにいってゲームをする」という文化をもう一度開花させた。</p>
<p>「ストIIやろうぜ」という言葉を合言葉に、クラスで何人ものゲーム仲間ができた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな中の一人、ここではTくんとするが、Tくんはオプションというものを一切見ない男で、そもそもボタン配置が変えられることを知らなかった。</p>
<p>「配置変えないの？」という私の言葉に、彼は「配置って何？」と答えた。そのあとすぐ、私はザンギエフを選択した彼のプレイを見て驚愕することになる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>皆さん思い当たるところもあるだろうが、SFC版ストIIの頃、大体クラスにひとりは「コントローラーで立ちスクリューができるヤツ」がいて、スクリューが出せるというそれだけでちょっとしたヒーローになっていた。T君はそのひとりだったが、</p>
<p>彼は「Lボタンに大パンチを設定したまま、立ち大スクリューが出せていた」。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この異常性は、恐らく当時SFC版ストIIを遊んでいた人でないと理解できないと思う。</p>
<p>「スクリュー（レバー1回転）をジャンプせず地上で出すだけでも神業なのに、左手で十字キーを回しながら、同時に左手の人差し指でLボタンを弾くように押す」という、脳のバグを疑うような指の独立性が求められる技だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私はTくんのボタン配置を何度も何度も確認して、その上で聞いた。「なんでLボタンで立ちスクリュー出んの！？」と。</p>
<p>Tくんはひとこと、「練習した」とだけ答えた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これだ。これが、愚かにも中パンチを切り捨てた私と、そもそも「切り捨てる」必要すらなかったTくんの差だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>世の中には二種類の人間がいる。スーファミのザンギで、デフォルト配置のまま立ち大スクリューを出せる人間と、相手が強いザンギだとダルシムに逃げる人間だ。</p>
<p>この時私は即座に後者の人間になって、一生ザンギを立ち小と立ち大で落とす作業に移行するわけだが、当時の私はつくづく小物オブ小物だったと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あれから35年近くの時間が流れた。</p>
<p>当時の私は中パンチの強さに気付けなかったし、中パンチを使えなかった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今の私はどうだろう？地味な技にこそ強さと独自の役割があること、地味な技を突き詰めることで異常な場所にまでたどり着けることを、理解し、実践できているだろうか？</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私がTくんになれないのは仕方ないことだが、せめてあの日かかった二つの呪い――「地味なものの価値を軽視する呪い」と「不自由さを訓練で超えようとしない呪い」――くらいは完全に解呪して、地味なりの役割、地味なりの価値というものを、泥臭く突き詰めていきたい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな風に考えながら、私は今日もスト6を遊んでいるわけである。</p>
<p>今日書きたいことはそれくらい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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(2026/6/2更新)
</p>
</div></div></div></div>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">【著者プロフィール】</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">著者名：しんざき</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">ブログ：<a href="http://mubou.seesaa.net/">不倒城</a></span></p>
<p>photo：</p>
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		<title>ワインショップの売り文句に「嘘を嘘と見抜く」やり方は通用しない</title>
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		<pubDate>Tue, 19 May 2026 23:05:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[熊代 亨]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[インターネット]]></category>
		<category><![CDATA[グルメ]]></category>
		<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>
		<category><![CDATA[メディア]]></category>

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		<description><![CDATA[世の中には勉強になることが溢れている、というより、何事も勉強するつもりで眺めると見え方が違ってくるものだ。 たとえば、一時期まで有名だったボジョレーヌーボーの売り文句。 &#160; &#160; これは、日本有数のワイ(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=80289"     class="wherego_title">自業自得の人工透析者が身内にいるのだが</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=12516"     class="wherego_title">ある会社で配布された、「新入社員へうちの会社が求めていること」という資料が、すごい本音だった。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=20565"     class="wherego_title">40歳になってようやくわかる8つのこと。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=11030"     class="wherego_title">５０歳以上しか採用しない会社の社長が言った、「人生の変え方」</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=68951"     class="wherego_title">大学の恩師に教わった、「なにがわからないか、わからない」ときの質問のしかた。</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>世の中には勉強になることが溢れている、というより、何事も勉強するつもりで眺めると見え方が違ってくるものだ。</p>
<p>たとえば、一時期まで有名だったボジョレーヌーボーの売り文句。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img src="https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/05/e65c9700ce044eec9265455af5d40417.png" alt="" width="658" height="363" class="alignnone size-full wp-image-91162" /></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これは、日本有数のワインショップ「<a href="https://www.enoteca.co.jp/">エノテカ</a>」さんから引用したものだが、まあその、どの年もとてもおいしそうに読める。</p>
<p>事情を知らない人々がこれを見て、</p>
<p>「ボジョレーヌーボーのキャッチコピーは褒めてばかりだ」</p>
<p>「嘘やインチキじゃないの？」</p>
<p>と疑ってかかっても無理からぬことだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もともと、その年のブルゴーニュワインの作柄を占うものとされてきたボジョレーヌーボーが毎年こんなに素晴らしい出来だったら、ブルゴーニュワインも毎年素晴らしくて、当地には不作なんて存在しないみたいに思えるじゃないですかー。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ついでにボジョレーヌーボーに占われる側、本命であるブルゴーニュワインの売り文句をワインショップのウェブサイトで確認してみると、やっぱり悪いことは何も書いてない。</p>
<p>「溌剌としたフレッシュ感」</p>
<p>「がっしりとしたボディ」</p>
<p>「長期熟成できそう」</p>
<p>とか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ときどき「フェミニンな」とか「男性的な」といった、何が言いたいのかわからない売り文句も混じっているが、とにかく、ワインを讃えるセンテンスがびっしりと貼り付けられている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>かつて、２ちゃんねるを立ち上げたひろゆき氏は「嘘を嘘と見抜けない人には（インターネットは）難しい」と言ったという。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ところがオンライン上のワインショップに並ぶ売り文句を眺めている限り、嘘を嘘と見抜ける気がまったくしない。</p>
<p>実際に買ってみて、飲んでみて、寸評してみなければワインショップの華美な売り文句の真贋は掴めそうにない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>ワインショップは嘘を……ついていなかった！</h2>
<p>で、私はワイン愛好家の端くれになり、そういった華美な売り文句の貼り付けられたワインを飲む側に回った。</p>
<p>良い作柄の年のものも悪い作柄の年のものも、作り手が信頼できるものも、ワインがひどいことになっているものも、1000本、2000本と購入して飲んでみた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうして骨身にしみて理解したのは、「ワインショップは嘘をついていない」ということだ。</p>
<p>華美にもみえるワインの売り文句は、実際、ワインの性質をよく言い当てていると思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私はワインショップの売り文句をあてにしていないので、何が書いてあるのかを確認するのはワインを飲んでしまってからのことが多い。</p>
<p>で、飲んでからそれらを読むと、なるほど、ワインの特質をうまく言語化していると感心させられたのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>酸味の利いているワインはそのように書いてあるし、スパイシーな風味を伴うワインにも必ずそういうことが記されていた。</p>
<p>プロが品定めして書いているだけあって、私には気づけなかった特徴も表現されていて、読んだうえで残りのワインを飲んでみると「なるほどー」と唸らされることも多い。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>じゃあ、たいして良くないワインの売り文句はどうなのか？</p>
<p>これがまた、飲んだ後に読むと「なるほどー」と思わされることが少なくないのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>たとえば一般に不作の年とされるヴィンテージの、酸っぱくて水っぽい赤ワインがあったとする。</p>
<p>するとワインショップの売り文句はこのようにワインを賛美する：</p>
<p>「すぐに飲めて、酸味がよく利いていて、繊細な味わいです！」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>なるほどー！　物は言いようってわけか！</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ハズレ年のワインは寝かせておいても熟成可能性が乏しいばかりか、次第にショボくなっていくものが少なくない。</p>
<p>だから「すぐに飲める」。</p>
<p>酸っぱいワインは「酸味がよく利いている」と表現できるし、水っぽければ「繊細な味わい」と来るわけだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>厄介なことに、これらは出まかせってわけでもない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>熟成だなんて、まどろっこしいことを言ってられない人にはハズレ年の早く飲むべきワインこそがお勧めかもしれない。</p>
<p>「酸味がよく利いている」は酸っぱいワインが好きな人にはポジティブな情報だろう。</p>
<p>水っぽいワインなんてろくでもないように思えるかもしれないが、例年より水っぽいおかげで、普段は意識できなかったことが意識できる場面がワインには稀によくある。</p>
<p>そういう意味では、「繊細な味わい」と言われたら嘘だと否定するのも難しい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その延長線上として、一本1000円以下の、馬の骨みたいなメーカーが作っているなんだかよくわからない激安ワインの売り文句たちを眺めてみよう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>うーん、嘘はついていない……かもしれない。</p>
<p>(2026年の相場で)一本800円前後ぐらいのワインになると、たいていの品は長所よりも短所のほうが挙げやすかったりする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それでもワインショップはどうにか売り文句をひねり出さなければならない。</p>
<p>短所だらけの激安ワインに華美な売り文句を与えるには、ワインの性質をよく確かめたうえで、語彙力をフルパワー全開にする必要がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そこでは力任せなワインが「豪快」だったり、甘ったるいワインが「ジューシー」だったり、渋いうえに酸っぱいワインが「タンニンと酸のバランスがとれていたり」する。</p>
<p>毒にも薬にもならない水っぽい白ワインが「どんな食事にもぴったり」的なレコメンドをされていることだってある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ファー！　どんな食事にもぴったりですかぁ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あと、水っぽい白ワインを「ピュア」とかいうの、やめてもらえませんか。</p>
<p>ピュアな白ワインって言ったらさあ、よくできた甲州とか、よくできたピュリニーモンラッシェとか……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>失礼、ちょっと血圧が上がってしまいました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>とにかく、ワインショップの言うことにゃ、世の中にはまずいワインは存在せず、そのうえでワインショップは嘘を言っているわけではない。</p>
<p>しかし、そこでは言葉の綾というか、欠点をギリギリ褒め言葉に転換するような言葉の錬金術、いや言葉のメッキが行われていて、あばたをえくぼと評してワインが売られているのである。</p>
<p>商魂たくましいことだと、言わざるを得ない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「褒め言葉からワインの欠点を連想する」</h2>
<p>しかし、こうしたワインショップの能書きのメカニズムをいったん理解してしまえば、色々なことがわかってくるし見えてくる。</p>
<p>つまり、ワインに寄せられた褒め言葉を透かしてみれば、そこから弱点や欠点もある程度まで推定できるようになるのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>つまり「ピュア」で「繊細」なワインは、水っぽいワインであるリスクが高そうだし、「豪快」で「野趣あふれる」ワインは濃すぎたり雑なつくりだったりするかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、実際にそれらが讃えるべき長所といえるワインがないわけではない。</p>
<p>たとえばボルドーやブルゴーニュやカリフォルニアの超高級価格帯で「豪快」で「野趣あふれる」と記されていたら、それが正真正銘の長所である可能性もある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし1000円前後の価格帯のワインに関しては、それらの売り文句がどこまで長所で、どこから弱点の裏返しなのかはわからない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>で、売り文句が短所のほのめかしだったワインに一杯食わされてみると、ワインに対する解像度はともかく、ワインショップの売り文句に対する解像度は高くなる。</p>
<p>日本語に対する解像度も高くなるかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>落胆させられるようなワインを掴まされた時は、ワインショップのウェブサイトでどんな売り文句が添えられているのか、ぜひ確かめてみていただきたい。</p>
<p>なにかの理由でボトルそのものが駄目になっているとかでない限り、「なるほどー」と膝を打つ部分が見つかるはずだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして売り文句を検証していくなかで「ああ、ワインショップは短所を長所としてそれとなーく書いて、おれたちワインマニアにこっそり知らせてくれているんだ」と感じるようになってくる。</p>
<p>そうなるとますます、ワインショップの売り文句が嘘ではなく、トゥルースの一種であるように思われてくる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「嘘はついていない。少しだけ尾ひれはひれをつけて褒めているだけ」という世渡り</h2>
<p>してみれば、ワインショップの売り文句は、嘘か本当かという尺度で評価すべきものではない、と言わざるを得ない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>言葉巧みにワインについて口上を述べたてるそれは、本当であり、嘘ではなく、長所はもちろん短所すら率直に述べ立てたものだが、ところが全体としては売り文句として成立している。</p>
<p>ワインショップの売り文句は、どんなにひどい出来栄えのワインですら、センテンスのうえでは優れたワインであるかのように述べたてる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これは正真正銘、言葉の錬金術、または言葉の幻惑術ではないだろうか。</p>
<p>けだし、このような言葉の幻惑術を用いて、本当であり、嘘ではなく、長所はもちろん短所すら率直に述べ立てたものが世の中にはたくさんあるのだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いわゆるマンションポエムなども、こうした言葉の幻惑術の領分ではないか？　と眉に唾を付けて眺めたくなる。</p>
<p>しかし、嘘ではなく短所すら実は述べ立てているわけだから、嘘と言ってもはじまらない。</p>
<p>ワインショップの売り文句やマンションポエムを読解する際には、ひろゆき氏の「嘘を嘘と見抜けない人には～」も通用しない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>これは非常に厄介なことだ。</p>
<p>しかし、ファクトかフェイクかといった二分法が通用しない領分が世の中には存在していること、それが一種独特な文法を形成し、流通している領分が存在していることを知っておくことは、娑婆の知識として役立つし、なんならワインショップの売り文句からテクニックを学び取り、みずから言葉の幻惑術を習得することさえ可能かもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>こういう目線でワインショップの売り文句を眺め直すと、彼らの言葉運びの巧みさ、言葉の幻惑術の巧さにびっくりさせられると同時に、身が引き締まる思いがする。</p>
<p>娑婆にはこのような技芸のうまい人間とそのプロダクツが少なからず存在しているので、世渡りの一助として勉強してみるのもいいかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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  border-top: dashed 1px #00A2FF;
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  background-color: #00A2FF;
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(2026/6/2更新)
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<p>【プロフィール】</p>
<p>著者：<a href="https://blog.tinect.jp/?author=1565">熊代亨</a></p>
<p>精神科専門医。「診察室の内側の風景」とインターネットやオフ会で出会う「診察室の外側の風景」の整合性にこだわりながら、現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信中。</p>
<p>通称“シロクマ先生”。近著は『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(花伝社)『「若作りうつ」社会』(講談社)『認められたい』（ヴィレッジブックス）『「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?』『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』（イースト・プレス）など。</p>
<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B0CVNBNWJK?tag=tinectjp-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1" title="人間はどこまで家畜か　現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)" target="_blank">
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人間はどこまで家畜か　現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)
</a>
<p>twitter：<a href="https://twitter.com/twit_shirokuma?lang=ja">@twit_shirokuma</a></p>
<p>ブログ：<a href="http://p-shirokuma.hatenadiary.com/">『シロクマの屑籠』</a></p>
<p><img class="original alignnone wp-image-25478" src="https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2016/06/efa49cd847f7457be37e89c8d8930eab.png" sizes="(max-width: 183px) 100vw, 183px" srcset="https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2016/06/efa49cd847f7457be37e89c8d8930eab.png 512w, https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2016/06/efa49cd847f7457be37e89c8d8930eab-150x150.png 150w, https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2016/06/efa49cd847f7457be37e89c8d8930eab-300x300.png 300w" alt="熊代亨のアイコン 3" width="183" height="183" /></p>
<p>Photo:<a href="https://unsplash.com/ja/@hermez777?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Hermes Rivera</a></p>
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	</item>
		<item>
		<title>「不安を消すための人生になっていないか？」と聞かれた日の話。</title>
		<link>https://blog.tinect.jp/?p=91078</link>
		<comments>https://blog.tinect.jp/?p=91078#respond</comments>
		<pubDate>Mon, 18 May 2026 23:42:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[安達 裕哉]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://blog.tinect.jp/?p=91078</guid>
		<description><![CDATA[少し前に、あるお母さんが、子供にこんな事を話していました。 「今、我慢すれば、後で楽しいことが待ってるよ」 &#160; おそらく、子供が勉強しないことに対する言葉だったのだと思います。 &#160; この言葉の根底にあ(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91087"     class="wherego_title">子育てをとおして子ども時代が蘇り、人生は円環の理に導かれる</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=20565"     class="wherego_title">40歳になってようやくわかる8つのこと。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=20832"     class="wherego_title">TOP100</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=80289"     class="wherego_title">自業自得の人工透析者が身内にいるのだが</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=22730"     class="wherego_title">著者プロフィール</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>少し前に、あるお母さんが、子供にこんな事を話していました。</p>
<p>「今、我慢すれば、後で楽しいことが待ってるよ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>おそらく、子供が勉強しないことに対する言葉だったのだと思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この言葉の根底にあるのは、</p>
<p>－苦しいことをしておかないと、楽しいことはない。</p>
<p>そんな考え方かもしれません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>子供の話だけではありません。</p>
<p>これは、「FIRE」（Financial Independence, Retire Early）や「倹約」にも見られる傾向ではないかと思います。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いまをできる限り切り詰めて、可能な限り投資に回す。</p>
<p>↓</p>
<p>30代、40代で資産を築いて、FIREする。</p>
<p>↓</p>
<p>するとそこから、ようやく楽しい人生になる。</p>
<p>そんな発想です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「不安を消す」ための人生</h2>
<p>私も学生の時、借金を抱えていましたので、その考え方は非常によく理解できます。</p>
<p>というのも、<strong>とにかく、将来が不安なんですよね。</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>知人の「ママ友」「パパ友」の中にも、</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>・良い中学・高校に入れないと、良い大学に行けない</p>
<p>・良い大学に入れないと、就職に困る</p>
<p>・大企業に入れないと、お金に困る</p>
<p>・収入を貯蓄や投資に回さないと、老後に貧困になる</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ということを熱心に語る人がたくさんいます。</p>
<p>そして、その<strong>不安を消そうとして、「今は我慢」を自分（または子供など）に言い聞かせる</strong>んです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>例えば、東京とその近郊では、中学受験をするためには、多くの人は小学校４年生から、塾に通います。</p>
<p>大好きなゲームも、思い出になる家族旅行も、友達との遊びも控えて、受験にコミットする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、中学生、高校生になっても大学受験のために、塾に通う。</p>
<p>休日は図書館通い、部活も趣味にも没頭せず、来たるべき受験に備える。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>大学生になっても同じです。</p>
<p>今度は「就職」に備えて、授業はサボらず、就職のために情報収集。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「面接で話せるネタ」を作るために、奔走します。</p>
<p>語れるようなネタがある。人と違う「何か」を求めて。</p>
<p>それが充実した学生生活って、言われるんです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>就職してからも安心できません。</p>
<p>今度は「老後」のために、長い長い「我慢」が始まります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>外食せず、旅行も趣味にも、恋愛にも家族にもお金を使わず、ひたすら「貯蓄」と「投資」。</p>
<p>そして積み上がる貯蓄残高。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>……と、極端ですが、こんな構成が</p>
<p><strong>「不安を消す」ための人生</strong></p>
<p>の典型です。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>社会心理学者ヘールト・ホフステードによる<a href="https://www.researchgate.net/figure/Country-comparison-Japan-vs-The-United-States-of-America-Source-Hofstede-Insights_fig1_381377185">国際比較研究</a>では、「不確実性回避（Uncertainty Avoidance）」という指標で各国の不安耐性が測定されています。<br />
日本のスコアは92点（最高100点）で、世界で最も不確実性回避の高い国の一つに分類されます。</p>
<p>・日本：92<br />
・アメリカ：46<br />
・世界平均：64 ResearchGate<br />
・シンガポール：8（最低）</p>
<p>この指標が高い文化では、ルールや構造化された状況を好み、不安を最小化するために様々な対処をする傾向が見られます。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>こうしたことから、日本人は「不安を消すための人生」を選択することが多いのかもしれません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「「安心」にそんな価値がある？」</h2>
<p>私も、そんな感じの人生を考えていました。</p>
<p>老後のための人生。</p>
<p>不安を消すための人生。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ところが、私には転機がありました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>先輩のコンサルタントと、お客さんの帰りに、<strong>「借金を早く返したいし、将来に備えて、ほとんど貯金してます」</strong>といった話をしたところ、</p>
<p><strong>「将来っていつ？それって楽しいの？」</strong></p>
<p>と言われたのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>こまりました。</p>
<p>不安を消すための人生において、</p>
<p>「楽しいからする」という発想は、辞書にはありません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>また、「老後に困らない」という発想でやっているのです。</p>
<p>そこで言いました。</p>
<p>「今は我慢して老後に備えるのの何が悪いんですか。」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>すると、先輩は言いました。</p>
<p>「いや、まったく悪くないよ。でも……」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「でも？」</p>
<p>「60歳？70歳？いや、40歳でもいい、中年以降の「安心」にそんな価値がある？」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただ、その場では、私はその質問の意味が良くわかりませんでした。</p>
<p>安心に価値があるのは当たり前だと思っていたからです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「将来の安心」に価値はあるか</h2>
<p>しかし、後日。</p>
<p><strong>将来ばかり気にして、「今」を有効に使えていないのではないか</strong>、<strong>「今」を犠牲にしすぎているのではないか</strong>、という疑問が浮かびました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>友人に贈り物をする。</p>
<p>パートナーと、高級ホテルでお茶をしてみる。</p>
<p>僻地の海外に行ってみる。</p>
<p>高級車を買ってみる。</p>
<p>広い家に住んでみる。</p>
<p>飲み歩いてみる。</p>
<p>子供と遊園地に行ってみる。</p>
<p>会社を興してみる。</p>
<p>習い事をしてみる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そういう選択肢をとれる人生にするには、直ぐに行動を起こさねばなりません。</p>
<p>また、ため込むばかりではなく、お金を使う必要があります。</p>
<p>仕事ばかりしているわけにもいきません。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そもそも、40代以上になってからではできないことも数多くあります。</p>
<p>例えば、家のローンを組んだり、結婚して家族を持ち、子供や孫を持ったりするには、生物学的に明確にタイムリミットがあります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>漠然とした将来の不安に負けて、「今」にフォーカスしていなかったことで、逃したチャンスがどれほど大きいか。</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>実際、私は若い時に「我慢」を優先したため</p>
<p>「なんで、若いときに、やっておかなかったのだろう」</p>
<p>と、後悔していることがたくさんあります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「今」を積み上げたものが人生</h2>
<p>その先輩は、こんな事を言っていました。</p>
<p>「<strong>人生って「将来」じゃなくて「今」を中心に考えないと、すげえつまらない人生になるんだよね。お金より圧倒的に貴重なのが、時間だから。」</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>私は聞きました。</p>
<p>「<strong>「いま我慢」しても、将来、楽しいことは来ない</strong>ってことですか？」</p>
<p>「いや、正確に言うと、<strong>そういう思考をするひとは「今、我慢」がずっと続く人生になる</strong>ってこと。」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>DIE WITH ZEROという本があります。</p>
<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B08K88Z2XR?tag=tinectjp-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1" title="DIE WITH ZERO　人生が豊かになりすぎる究極のルール" target="_blank">
<img src="https://m.media-amazon.com/images/I/51zlgwVxOwL._SL160_.jpg" width="109" height="160" alt="DIE WITH ZERO　人生が豊かになりすぎる究極のルール"/>
DIE WITH ZERO　人生が豊かになりすぎる究極のルール
</a>
<p>この書籍は、まさに「<strong>人生を楽しくすることのほうが、蓄財するより大事だ</strong>」と言い切っているのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その一節にこんな文章があります。</p>
<blockquote><p>「私たちは、できる限り人生を充実させるにはどうすればよいか、という問題に取り組んでいる。もう一度繰り返そう。私たちの問題は「できる限り人生を充実させるにはどうすればよいか」だ。</p>
<p>見境なく豊かになることではない。つまり、この本の目的は、富の最大化ではなく、人生の喜びを最大化するための方法を探すことだ。この２つは根本から違う。」</p></blockquote>
<p>&nbsp;</p>
<p>確かに我々は、将来の不安をなくすために生きているわけではありません。</p>
<p>40歳、50歳からが人生、なんて寂しすぎる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「不安を消すための人生」</p>
<p>「ガマンを優先する人生」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>とは、決別しよう。そう思ったきっかけ。</p>
<p>それが「中年以降の「安心」にそんな価値がある？」という質問だったのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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(2026/6/2更新)
</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【著者プロフィール】</p>
<p>安達裕哉</p>
<p>生成AI活用支援のワークワンダースCEO（<a href="https://workwonders.jp">https://workwonders.jp</a>）｜元Deloitteのコンサルタント｜オウンドメディア支援のティネクト代表（<a href="http://tinect.jp">http://tinect.jp</a>）｜著書「頭のいい人が話す前に考えていること」92万部（<a href="https://amzn.to/49Tivyi">https://amzn.to/49Tivyi</a>）｜</p>
<p>◯Twitter：<a href="https://twitter.com/Books_Apps">安達裕哉</a></p>
<p>◯Facebook：<a href="https://www.facebook.com/yuya.adachi.58/">安達裕哉</a></p>
<p><span class="css-901oao css-16my406 r-gwet1z r-ad9z0x r-bcqeeo r-qvutc0">◯note：（<a href="http://note.mu/yuyadachi">生成AI時代の「ライターとマーケティング」の、実践的教科書</a>）</span></p>
<p>〇まぐまぐ：<a href="https://www.mag2.com/m/0001699057?reg=mm_promo">実務で使える、生成AI導入の教科書</a></p>
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頭のいい人が話す前に考えていること
</a>
<p>Photo:</p>
<p><img src='https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/05/image-6.jpg'></p><div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91087"     class="wherego_title">子育てをとおして子ども時代が蘇り、人生は円環の理に導かれる</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=20565"     class="wherego_title">40歳になってようやくわかる8つのこと。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=20832"     class="wherego_title">TOP100</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=80289"     class="wherego_title">自業自得の人工透析者が身内にいるのだが</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=22730"     class="wherego_title">著者プロフィール</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>Xが言語の壁を壊したのをおれは評価する</title>
		<link>https://blog.tinect.jp/?p=91128</link>
		<comments>https://blog.tinect.jp/?p=91128#respond</comments>
		<pubDate>Sun, 17 May 2026 23:13:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[黄金頭]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[インターネット]]></category>
		<category><![CDATA[コミュニケーション]]></category>

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		<description><![CDATA[歴史上最大の文化交流がまさに始まった Xのポストが、AIによって自動的に多国語に翻訳されるようになった。日本でそのアップデートが行われたのは2026年3月30日のことだ。わざわざ日付を記すのは、なかなかな記念日だと思うか(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91064"     class="wherego_title">人は、結論だけで生きている</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91128"     class="wherego_title">Xが言語の壁を壊したのをおれは評価する</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=64213"     class="wherego_title">医者の僕でも、コロナウイルスをナメていたが、間違っていた。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91060"     class="wherego_title">殺人事件を詳細に報道する「メリット」って？</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=89912"     class="wherego_title">政治の究極のところは「人徳」ではないのか？</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<h2>歴史上最大の文化交流がまさに始まった</h2>
<p>Xのポストが、AIによって自動的に多国語に翻訳されるようになった。日本でそのアップデートが行われたのは2026年3月30日のことだ。わざわざ日付を記すのは、なかなかな記念日だと思うからだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最初に結論から書く。おれはXのこの機能に賛成している。やってくれたな、イーロン・マスクという気持ちだ。</p>
<p>イーロン・マスクにも言いたいことはいろいろあるが、いや、あんまりないかな、まあこの機能はよかったぜ、と言いたい。</p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="en" dir="ltr">The largest cultural exchange in history just dropped.</p>
<p>— Nikita Bier (@nikitabier) <a href="https://twitter.com/nikitabier/status/2038394048885805303?ref_src=twsrc%5Etfw">March 29, 2026</a></p></blockquote>
<p><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p>
<p>いまXというサービスが世界でどれだけの影響力があるのかは知らない。Twitter時代のほうが大きかったかもしれない。そのあたりは数字の見方にもよるだろうから調べない。</p>
<p>でも、それなりに影響力はあるはずだ。いろいろな国において、日本でほど存在感はなくとも、まあ一応は世界中の人間が使っている、といってもいいだろう。たぶん。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そこで、言語の壁が壊された。やや表現が大げさかもしれない。</p>
<p>とはいえ、まだそれがはじまってから一ヶ月か、というくらいにはいろいろの話題があった。</p>
<p>もちろんいい話題もあるし、悪い話題もある。しかし、いい話題もあれば、悪い話題もあるというのは、べつにインターネットなんかができる前から、世界はそうだった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>おれはインターネットのない世界を知っている世代だ。高校のころだろうか、親の始めたパソコン通信からネットに入った老人だ。まあとにかく、インターネットの黎明期を知っている。</p>
<p>インターネットのはじまりごろにあった、新しい世界の夢を知っている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それがだんだんと消えていき、インターネットもすっかり日常の一部になった。世界とつながる夢も、金儲けと詐欺と認知戦にまみれたろくでもない現実に塗りつぶされた。</p>
<p>もう、インターネットとはこのようなものかと思いつつあった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>が、Xが言語の壁を壊した。AI翻訳が新しいとはいえ、既存の技術の組み合わせに過ぎないのは確かだ。</p>
<p>ひょっとしたら、類似のSNSは存在していたかもしれない。でも、Xがやってのけた。おれはなにか、「インターネットで世界とつながる」という大昔の夢を、ちょっぴり思い出した。それをまず言っておきたい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>単言語話者と世界</h2>
<p>おれは単言語話者だ。日本語しかわからん。</p>
<p>「え、おまえは本当に日本語をわかっているの？　この言葉を文法的に説明できるの？　外国語話者に教えられるの？」と言われると、「すみません、日本語もわからん」ということになる。</p>
<p>しかし、日常生活で困っていないくらいには話しているし、書いているので、単言語話者ということにしてくれ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、まあ、中学、高校、そして中退した大学で英語教育は受けてきた。大学ではフランス語もちょっぴり学んだ。</p>
<p>とはいえ、「おれは英語もわかります」とはとうてい言えない。現在完了形や過去完了形を説明しろと言われてもまったく答えられない。たぶんいま、中学の英語のテストを受けたら涙目になる。</p>
<p>おれはペーパードライバーだし、ペーパー英検準二級（持っていても価値のないレベルだが）といってよい。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけどまあ、英語はちょっとわかることもある。ファッキン・ジャップくらいわかる。</p>
<p>日本人にありがちな、「簡単な読み書きはできても聞き取れない、話せない」タイプだろうと思う。</p>
<p>もっとも、おれは英語話者とコミュニケーションを取ることなんてないのだが。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>昔、大阪の西成のディープなところを歩いていたら、観光客らしき白人男性から英語で</p>
<p>「なぜこの街の飲食店は昼間なのに開いていないんだ？」</p>
<p>というようなことを聞かれたことがあり、おれは西成についてもわからないし、英語についてもわからないので、二重にとんちんかんな答えを言った記憶がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あとはあれだ、なじみのインネパ屋で店員からネパール料理についてのクイズをスラスラと英語で出されて、こっちがキョトンとすると、</p>
<p>「あれ、おまえら英語話せないの？」みたいな顔をされたこともあったっけ。</p>
<p>まあ、英語はわからん。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ただ、必要に応じて使わなくてはいけないときもある。</p>
<p>若い頃は、インターネットでエロいなにかのために、必死に英語にくらいついた記憶もある。そのころは機械翻訳サービスすらなかった。直感に頼っていた。AI翻訳のあるいまなど、スラングですらスラスラ訳してくれるに違いない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そういうわけで、おれは世界を知らない。英語以外ももちろんわからんからだ。</p>
<p>とくに英語の話になってしまうのは、「言語帝国主義を内面化しているのではないか」と自己批判を求められるかもしれないが。</p>
<p>ともかく、そんな人間の世界は狭い。おれは日本から一歩も出たことがないし、このまま出ないで死ぬだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>とはいえ、世界に興味がないわけではない。他言語の音楽も聴くし、映画も観るし、文学にも接する。</p>
<p>……音楽はともかく、映画？　文学？　そうだ、なにかすばらしい能力の持ち主たちが日本語に翻訳してくれるからだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>たとえばおれがチャールズ・ブコウスキーのことを大好きだといったところで、それは日本語に翻訳してくれただれかのおかげだ。ちなみに、「詩はやはり原文にあたるべきなのでは？」と詩集を何冊か買ったが、よけいわからんよな。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そうだ、日本の単言語話者は世界の中でも恵まれている方だ。もちろん、圧倒的に英語世界の人間のほうが恵まれているだろうが（ここでいう「恵まれている」とは、多文化に触れやすいとか、そのていどのことと思ってください）、ボケっとしていてもだれか優秀な人が翻訳してくる。</p>
<p>フリオ・コルタサルだってイワン・ゴンチャロフだってフェルナンド・ペソアだって読める。ありがたい話だ。ありがたいと思うくらいには、異国の文化に興味はある。それと同時に、異国の文化のなかにも、自分の魂のようななにかと通じるものを見つけて楽しくなる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>が、おれは勉強も努力も嫌いだ。昔あった、あやしげな睡眠学習で英語がマスターできるというのであればやってもよかったが、そんな都合のよいものは存在しない。</p>
<p>地道に外国語を習得するためにがんばろう！　という気にはならない。まったくならない。</p>
<p>仕事で英訳が必要になれば翻訳会社に頼るし、簡単なものであればAI翻訳と画像検索（海外で実際に使われている看板の文言を見るなど）でなんとかなってしまう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だからたぶん、おれは死ぬまで日本の地から外に出ることはないだろうし、外国の言葉を学ぶこともないと思う。</p>
<p>とはいえ、世界のことは知りたいし、なんなら「翻訳する価値がある」と思われていないような、どうでもいいこと、しょうもないこと、とくに書くでもない日常のことも知りたい。</p>
<p>留学や移住でもしないかぎり、それは難しい。それがなんだろう、日常のつぶやきが、いちいち翻訳作業を通さずとも、あたかも同じ言葉で書かれたように伝わってくるのは、それはたいしたことだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>誤訳なんて些事だ</h2>
<p>むろん、今回の件を手放しで喜べない、問題もたくさんあるという声もある。</p>
<p>そりゃ、あるだろう。たとえばAI翻訳による誤訳問題だ。意味を逆に取り違えてしまうこともあるだろうし、もうちょっと微妙なニュアンスが伝わらない、スラングが伝わらない、そこで誤解が起きる、摩擦が起こる、対立が起こる……。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>とはいえ、それってAI翻訳だけの問題だろうか。プロの通訳でもその文化のすべてを知り尽くしているわけでもないし、間違えることもあるだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>翻訳にしたってそうだ。モスクワ留学の経験がある人から聞いたことがあるが、ドストエフスキーのような有名な文豪の翻訳にしても、いろいろの翻訳者がいつも同じところで誤訳している、なんて話もあるらしい。人間も間違える。AIも間違える。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>で、間違ったところで、訂正すればいい。簡単に誤解が解けることもあるだろうし、なかなか通じないこともあるかもしれない。</p>
<p>あるいは、誤解して憎しみ合ったまま相互ブロックに至ることもあるだろう。でも、だからなんだ。SNSは、一歩間違ったら戦争になりかねない外交交渉の場ではない。</p>
<p>いや、そんなふうに使っているアメリカ大統領を一人だけ思い浮かべることができるが、しかしまあ、たかだかSNSだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そもそも、べつに日本語同士でやり取りしていても、ほんとうにしょうもない言い争いなんていくらでもある。</p>
<p>単言語話者同士でもろくにわかりあえないというのが、SNSが可視化したことの一つじゃないか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それが世界規模になったところでなんだ。日本語話者にもわからんやつはいるし、スペイン語話者にもわからんやつはいる。</p>
<p>実際、「これはべつに文化の違いとか、翻訳の話じゃなくて、こいつがわからん人間というだけだよな」という、しょうもないやりとりも目にした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だからもう、ちょっとしたロスト・イン・トランスレーションはいいやってことにしよう。</p>
<p>もとからわれわれはわかりあえない。そのくらいの心持ちで、それでも言葉の壁を超えて、「それ、わかる」とか、「これ、おもしろいよな」が共有されたらいいことだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>日本にナチがいるからって、それを隠すべきなのか？</h2>
<p>「Xの日本語が世界各国語に訳されることによって、日本の排外主義者の差別的な言葉が世界に知られるようになってしまった。これまで日本が築き上げてきた世界への信用を損なうものだ！」</p>
<p>という批判もある。実際、自動翻訳化で、外国人が「日本人はナチ」だとわかったみたいな書き込みも見た。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だが、それはそれで、悪くないことなんじゃないのか。</p>
<p>言語障壁があったから、日本人はなんかいいやつだと思われていた。そういうイメージがあった。それはそれでいいだろう。</p>
<p>でも、実際には排外主義者も差別主義者もたくさんいるじゃないか。日本語のネットにはヘイトがあふれていたじゃないか。現実でもそういう勢力が政治に食い込もうとしているじゃないか。それが日本の現実だろう、リアルだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「そういう存在が外国にバレてしまうー！」と嘆いている人間は、恥は隠せばいい、隠したうえで、しらんぷりして他者とつきあえばいいと思っているのだろうか。それはちょっと不誠実じゃないだろうか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もし自分が「日本人である」ということでメリットを享受しているというのであれば、「日本人である」ということのデメリットも引き受ける必要がある。</p>
<p>日本人がよいことをしたと得意げになるなら、一方で日本人が悪いことをしたら引け目を感じるべきだ。いいとこ取りは卑怯だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>このあたり、歴史認識などで揉めるところでもあるが、もし日本の歴史を誇り、先人に感謝するのであれば、一方で過ちに関しても反省のような心をもつべきだ。</p>
<p>それは同時に成り立つ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>まあとにかく、自分の気に入らない思想を持った人間も存在するのが日本だ。</p>
<p>日本水準でも、世界水準（水準というものがあるのかしらんが）でも、どう見ても差別主義者のやつだって存在する。でも、それを隠して、いないことにして、「日本人は人種差別なんてまったくしませんよ」って顔をしているのは、これはいささか欺瞞がすぎるのではないか。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「もちろん、日本にもそういうやつはいるよ。でも、自分は違うよ」と、それはもう自分なりの意見を述べていくしかないだろう。</p>
<p>どんな立ち位置にあるやつだってそうするしかない。他人が自分の意見に賛同しないのは、自分に人徳がないというだけの話だ。おれは政治というのも究極はそこだと思っている。そういう点で、設計主義的ではない人間だと自覚している。</p>
<p><a href="https://blog.tinect.jp/?p=89912">政治の究極のところは「人徳」ではないのか？</a></p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>というわけで、変化を見ていこう</h2>
<p>まあそんなところだ。とりあえずの興奮を書き残しておいた。書き残していたら、noteが同じようなことを始めると発表した。</p>
<p>悪くないと思う。同じようなことが世界で起こればいいと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「そんなことをしたら、ネットがAI翻訳のゴミであふれてしまう！」と心配する人はいるだろうか。</p>
<p>もう、とっくにネットはゴミだらけだ。AI生成のしょうもないゴミもとっくに、たくさんあふれかえっている。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だったら、まだ人間が書いたものが放流されるほうがいい。</p>
<p>デマや扇動？　そんなものとっくにあった。情報戦、認知戦、そんなものもとっくにあった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だから、べつにあまり変わらんといえば変わらんと思う。いいことも悪いこともある。</p>
<p>これで世界の人たちが自由に意思疎通できるようになるとも言わない。平和がわかりあえて平和になるとも言わない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>とはいえ、これを見て怒り狂い、人々のこの意思疎通を破壊できるだれかさんもいない。</p>
<p>というわけで、どうなるか見ていこうじゃないか。そんなふうにインターネット古代人は思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
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(2026/6/2更新)
</p>
</div></div></div></div>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span>【著者プロフィール】</span></p>
<p>黄金頭</p>
<p><span>横浜市中区在住、そして勤務の低賃金DTP労働者。『関内関外日記』というブログをいくらか長く書いている。</span></p>
<p><span>趣味は競馬、好きな球団はカープ。名前の由来はすばらしいサラブレッドから。</span></p>
<p><span>双極性障害II型。</span></p>
<p><span>ブログ：</span><span><a href="http://goldhead.hatenablog.com/">関内関外日記</a></span></p>
<p><span>Twitter：</span><span><a href="https://twitter.com/goldhead">黄金頭</a></span></p>
<p>Photo by ：<a href="https://unsplash.com/ja/@kellysikkema?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Kelly Sikkema</a></p>
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		<title>「好き」一つで子どもの行動は大きく変わるという話と、次女が足を踏み入れたサッカー沼の話</title>
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		<pubDate>Tue, 12 May 2026 23:11:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[しんざき]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[家族]]></category>
		<category><![CDATA[育児]]></category>

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		<description><![CDATA[この記事で書きたいことは、大体以下のようなことです。 &#160; ・次女とFC東京-川崎フロンターレ戦にいったら次女がサッカーにハマりました ・私も巻き込まれて、これまで殆どサッカーの話題が出ない家だったのに、いきなり(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91110"     class="wherego_title">AIのおかげで、表現する喜びを取り戻しつつある。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=50905"     class="wherego_title">お問合わせページ</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p>この記事で書きたいことは、大体以下のようなことです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>・次女とFC東京-川崎フロンターレ戦にいったら次女がサッカーにハマりました</p>
<p>・私も巻き込まれて、これまで殆どサッカーの話題が出ない家だったのに、いきなりサッカーブームが起きています</p>
<p>・一方長女は、演奏会で先輩が綺麗だったことに憧れたらしく、最近急に身だしなみに気を遣うようになりました</p>
<p>・長男にも共通することですが、自分で「好きなこと」「好きなもの」を見つけた瞬間の子どものパワーって強烈です</p>
<p>・「これが好き」が多ければ多いほど生きる力が強くなる、というのは、自分でも体感しています</p>
<p>・それに対して、親に出来ることは、たまたま「好き」に出会う確率を少し上げることくらいで、あとはそれを邪魔せず一緒に楽しむことくらいなのかな、とも思います</p>
<p>・今後とも、無理のない範囲で子どもの「好き探し」をサポートしていきたいと思います</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>以上です。よろしくお願いします。</p>
<p>さて、書きたいことは最初に全部書いてしまったので、後はざっくばらんにいきましょう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ここ最近、子どもを見ていて興味深いなーと思ったことがいくつかあったので、ちょっと書かせてください。</p>
<p>しんざき家には、子どもが3人います。長男、春からの大学一年生。長女次女、中学三年の双子。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>昨年まで、しんざき家ともっとも縁がないものといえば「スポーツ観戦」でした。</p>
<p>しんざき自身はそこそこスポーツ好きでして、学生時代に長距離走をやっていた頃から、やるのも観るのもわりと好きなんですが、妻はおよそスポーツと名の付くコンテンツにはほぼ一律で興味ゼロで、長男も大体それに準ずる傾向がありました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>それに対して長女と次女は、ここ最近、色んな漫画を読み漁る過程でスポーツ漫画にも突き当たっていまして、特に「ハイキュー！！」「ブルーロック」「メダリスト」あたりにはかなりどっぷりハマっていました。</p>
<p>で、漫画だけにおさまらなかった次女が、「バレーボールかサッカーかフィギュアスケートを観てみたい！」と言い出したわけです。</p>
<p>GWにたまたま私と次女の空き日程が被ったので、ちょうどよくチケットが空いていたサッカーを観にいくことにしました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ということで、行ってきました味の素スタジアム、FC東京-川崎フロンターレ戦。私自身、Webでの中継などは見ていたものの、Jリーグの観戦に来るのは初めてで、スタジアムの雰囲気も含めて目いっぱい楽しめました。</p>
<p>【FC東京×川崎フロンターレ｜ハイライト】明治安田J1百年構想リーグ 第14節</p>
<p><iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/A7KsvI_GaGE?si=yZMtHz0ALIRpO-Iy" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture; web-share" referrerpolicy="strict-origin-when-cross-origin" allowfullscreen="allowfullscreen"></iframe></p>
<p>野澤の得点の前の佐藤龍之介の縦パスが物凄かったですよね。FC東京こんなに強くなってたんだ、知らなかった……</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>この時の試合は2-0でFC東京の勝ちだったんですが、サッカーと言えばブルーロックしか知らなかった次女が、「サッカーってチーム戦なんだね……！！」とか「みんなボール持ってない時も滅茶苦茶走っててすごい！！」とか、よく分からないところで感動したりしていました。</p>
<p>いやまあ確かに、ブルロはチーム戦を体感する素材としては若干偏ってるかも知れないが、最後日本代表と試合したりはしてたろ確か。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>で、この試合がよほど衝撃的だったらしく、次女がいきなりサッカーにドハマりしてしまいました。</p>
<p>私におねだりしてDAZNを契約させたのを皮切りに、色んな過去の試合を観たり、選手のインタビューを聴き漁ったり、FC東京のチャントを覚え始めたり。</p>
<p>おかげで、私の脳内でも延々チャントが流れています。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>どうも次女の同級生にもかなり強火のFC東京サポがいるようで、サッカー見始めて数日なのに「パパ、佐藤龍之介が海外いっちゃったらどうしよう……！？」とかいきなり言い始めました。</p>
<p>サッカーを観始めてから、その心配に至るまでの期間が短い。選手の海外移籍は暖かく応援するんやで、と言い聞かせておきました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一方。次女のサッカーとは全然別の話として、これがまた個人的には驚きだったんですが、長女が身だしなみに気を使い始めました。</p>
<p>以前まで長女はあんまり見た目に気を使わない方で、髪型も殆ど素のままだし、小学校の頃の服がほつれていても全然気にしないでずっと着ておりました。</p>
<p>これは私に似てしまったかなーと申し訳なく思っていたのですが、最近になって急に服や髪形をちゃんと整え始めまして、どうしたのかなーと思っていたら「演奏会で先輩が綺麗だったから」と。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>長女、昨年10月くらいから、「文化祭での演奏がかっこよかったから」ということで楽器(マンドリン)を始めまして、つい先日部活の定期演奏会があったんですが、そこで憧れの先輩が凄く綺麗な装いをしていたらしいんですね。</p>
<p>身だしなみについてはこれまでもちょこちょこ言ってはいたものの、全然馬耳東風だったところ、「こうなりたい」という憧れがあるとこんなにも一瞬で行動が変容するのか、と。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ちなみに長女、昨年までは寝坊が多くて遅刻しがちだったところ、それも楽器を始めてからほぼ一切なくなりまして、理由は何かというと「部活の練習があるから」と。</p>
<p>長男についても同じようなことは直近起きていて、高2まではあまり勉強に対してモチベがなかったところ、ある時点からいきなり受験スイッチが入って勉強し始めまして、これが何故かというと大学の授業を聴講しに行ったからなんです。</p>
<p>どうも高校の授業があまり性に合わなかったところ、「こういう授業なら聞いてみたい！」ってなったことが、彼にとっては勉強のスイッチになったみたいなんです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>次女による家全体のサッカー熱、長女の憧れによる行動変容、そして長男の受験勉強のきっかけ。「好き」ひとつで、子どもの行動が激変する瞬間。</p>
<p>これらはほんの一例で、他にも「これが好き」から子どもたちのスイッチが入ったものって色々あるんですが、何が共通してるかって「自分で見つけた」「自分で探し当てた」ことだ、って話なんですよね。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、「何か好きなものが見つかれば」っていうのは親として昔から考えてきたことで、今まで色々機会作りはしてきたものの、親主導で何かさせようとしても、まあやっぱりそんなに長続きしないんですよ。</p>
<p>例えば長男も一時期サッカーに興味を示したことはあって、小学校のサッカークラブに入ったりもしたんですが、あんまり長続きしませんでした。長女にも次女にも似たようなことはありまして、親の「お膳立て」がある程度以上になると、どうも強烈なパワーを生み出しにくいような気がする。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「親として、子どもにしてあげられること」って何なのかな、と、育児生活が20年近くになる今でも時々考えます。</p>
<p>親なら誰でも、一生涯考え続けることなのでしょう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、身の回りの世話とか勉強の補助輪とか社会的なルールの教育とか、親の役割なんて山ほどあるんですが、根本的な「生きる力」みたいな話についていうと、結構親ができる範囲って限定されているかも知れない、と。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「好き」を見つける、というのは人生において根本的に大事な話で、「好きなこと」「やりたいこと」があればある程、生きる力は強くなります。</p>
<p>デスマで毎日午前2時まで働いた時、「これが終われば新作が遊べる」「帰りにちょこっと新作が読める」ということが唯一の心の支えになることもある。</p>
<p>これは私自身が体感していることで、家族の存在と同じくらい、私はゲームと楽器とSF小説に救われてきました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一方、趣味とかコンテンツって、親が「好きになれ」って言ってなるようなものじゃなく、ただし子どもたちが自分一人でたどり着ける範囲にも限界がある。</p>
<p>「こういう選択肢がある」「こういうのが面白い」っていう、いわば趣味のカタログみたいなものは誰かが提示してあげなくてはならず、けれど「そこに飛び込む」というスイッチについては子どもそれぞれのタイミングやらバランスみたいなものがあって、最後は自分自身でスイッチを入れなくてはいけない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>となると、親にできることって、「提示」と「共感」までで、その後は時の運なのかもな、と思います。</p>
<p>こういう趣味があるよ、こういうコンテンツがあるよ、ということまでは提示してあげる。何かを選んで楽しみ始めたら、一緒に楽しむ。せいぜいそこまでなのかもな、と。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>エンジンが駆動した後、オイルをさしてあげる役。いわば整備士。それが親の最大の役割なのかも知れないと、そんな風に思うわけです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>取り急ぎは、先刻エンジンが起動したばかりの次女のサッカー熱、そして長女の楽器熱が、もしも本人たちが望むならそのまま続けられるように、親としては一緒に楽しんでいければなーと思う次第なのです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>当面FC東京の新参サポとして、味スタにもちょくちょくお邪魔しようと思っていますので、皆さんよろしくお願いします。</p>
<p>今日書きたいことはそれくらいです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
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<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">【著者プロフィール】</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">著者名：しんざき</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">SE、ケーナ奏者、キャベツ太郎ソムリエ。三児の父。</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">レトロゲームブログ「不倒城」を2004年に開設。以下、レトロゲーム、漫画、駄菓子、育児、ダライアス外伝などについて書き綴る日々を送る。好きな敵ボスはシャコ。</span></p>
<p><span style="font-family: georgia, palatino, serif;">ブログ：<a href="http://mubou.seesaa.net/">不倒城</a></span></p>
<p>photo：<a href="https://unsplash.com/ja/@viennachanges?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Vienna Reyes</a></p>
<p><img src='https://blog.tinect.jp/wp-content/uploads/2026/05/vienna-reyes-qCrKTET_09o-unsplash.jpg'></p><div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=91110"     class="wherego_title">AIのおかげで、表現する喜びを取り戻しつつある。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=50905"     class="wherego_title">お問合わせページ</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>AIのおかげで、表現する喜びを取り戻しつつある。</title>
		<link>https://blog.tinect.jp/?p=91110</link>
		<comments>https://blog.tinect.jp/?p=91110#respond</comments>
		<pubDate>Mon, 11 May 2026 23:08:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[いぬじん]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[テクノロジー]]></category>
		<category><![CDATA[人工知能]]></category>

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		<description><![CDATA[長年、何かを表現することから逃げてきた 新入社員の頃、広告に関するエッセイを書かないといけなくて、何を書こうか迷ったあげく、「これからはすべての人がクリエイターになれる時代が来る」という話を書いた。 25年前の話だ。 &#038;(...)<div class="wherego_related "><h4>こんな記事も読まれています</h4><ol><li><a href="https://blog.tinect.jp/?page_id=20832"     class="wherego_title">TOP100</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=43955"     class="wherego_title">「話の噛み合わない人」は何の能力が不足しているのか。</a><div class="wdtg"></div></li><li><a href="https://blog.tinect.jp/?p=28967"     class="wherego_title">人の思考回路はどう育つのか、長女との対話で発見した。</a><div class="wdtg"></div></li></ol><!-- バナーがないか、利用不可か適応されていません。 --></div>]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<h2>長年、何かを表現することから逃げてきた</h2>
<p>新入社員の頃、広告に関するエッセイを書かないといけなくて、何を書こうか迷ったあげく、「これからはすべての人がクリエイターになれる時代が来る」という話を書いた。</p>
<p>25年前の話だ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>当時、その文章を、ぼくは広告会社で働きはじめた人間としての立場から書いた。</p>
<p>インターネットはさまざまな人に対して表現の場所を提供する。</p>
<p>だから、広告メディアを使って表現することができていたクリエイターは専門職でもなんでもなくなる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そんな中で、広告会社の人間は、自分たちのいる場所を飛び出して、大胆に未来を描くことしかできることしか残されていないのではないか。</p>
<p>そんなことを書いた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そのあとすぐにインターネットは本当に広告ビジネスを飲み込みはじめ、さまざまなデジタル技術が生まれていき、広告やマーケティングの世界はすっかり変わってしまった。</p>
<p>ぼくはその変化の中で翻弄されて、いつのまにか何かを表現することから逃げるようになった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>コピーも、デザインも、ムービーも、何もかもから逃げた。</p>
<p>そして、細々とブログという場所から文章を書き、何かをやっているフリをして、自分を納得させるようになった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>AIが表現の楽しみを思い出させてくれた</h2>
<p>そして2026年。</p>
<p>生成AIを誰でも手軽に使えるようになった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ぼくも、はじめは「100日行」なる内省作業の補佐役として使っていたけれども、多くの人たちと同じように、今は本当に色々な目的のために使っている。</p>
<p>特に今は画像作成に熱中している。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ちなみに、ぼくは文章を書くのに、できるだけAIを使わないようにしている。</p>
<p>特に、ブログや企画書など、自分自身の考えについて伝えるときは、考えるときの整理には使ったとしても、最後のアウトプットは自分で書く。</p>
<p>ぼくにとって文章は自分の身体にかなり近い気がしていて、そこをAIに触らせるのにすごく抵抗があるのだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>はっきり言って、ぼくが書いている文章なんて、人から見れば、AIとたいして変わらないだろう。</p>
<p>むしろAIのほうが論理的で、わかりやすい文章を書く。</p>
<p>それでも、自分が書いたものではない文章を、自分の文章として出すのにひどく抵抗がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>一方で、画像の作成をAIに頼むのはびっくりするくらい抵抗がない。</p>
<p>望み通りの絵が出てこないという話も聞くが、ぼくはあまり気にならない。</p>
<p>ぼくにとってAIによる画像作成は、何かを作るとか描くというよりも、カメラで撮影するのに近い。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>欲しい画像を考えたら、とりあえずラフ画像を作ってもらう。</p>
<p>オーディションみたいなものだ。色んな役者さんに来てもらって、それぞれの考える演技を見せてもらう。</p>
<p>そして、とりあえず撮影する。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そのうえでまた考える。</p>
<p>こういうことはリアルな制作ではなかなか難しい。</p>
<p>よほどの制作費がないとできないことだし、だいたい同じ役者さんに大量に演技をしてもらって全部ボツにする、とかいうことはすごく気を使う作業だ（役者さんにも、スタッフにも）。</p>
<p>それが延々と、納得するまでできるなんて、なんて楽しいんだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>で、試しに作ったものをイベント告知のバナーにしてみたら、さっそく周りからいい反応をもらえた。</p>
<p>それについても、あ、これAIで作ったんです、って堂々と言える。</p>
<p>まあ、もともと、誰かの力を借りないと何も作れない世界でやってきたからか、不思議とまったく抵抗がないのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>今度こそ本当にすべての人がクリエイターになる？</h2>
<p>インターネットの台頭によって、自己表現ができる場所がすべての人に開かれた。</p>
<p>それだけでも、たくさんの人たちが挑戦をはじめ、新しいタイプのクリエイターたちはどんどん増えていった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>でも、まだ「技術」は閉じられたままだった。</p>
<p>もちろん、表現を助けてくれるさまざまなデジタルツールは増えたけど、それでさえ、使えるようになるために習熟が必要だった。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>その習熟こそが表現そのものだという考え方もあるだろう。</p>
<p>ピアノの演奏を聴く人は、その音のすばらしさだけでなく、ピアノの弾き手がこれまで取り組んできた並々ならぬ努力のプロセスを想って、さらに感動するわけである。</p>
<p>それはとても大切なことだと思う。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>だけど、そういった習熟に必要な時間が、多くの人には足りない。</p>
<p>まして、ピアノのように幼少の頃からやっておかないと身につかないとか言われると、どうにもならない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>しかし、AIはこの時間の壁を超えるかもしれない。</p>
<p>ピアノをまったく弾いたことがない人でも、その人が普段やっている表現方法を用いて、あるいはちょっとした手続きを踏むだけで、美しい楽曲を奏でられるようになるかもしれない。</p>
<p>ついに本当の意味で、すべての人がクリエイターになれる道が開かれたのかもしれない。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「できない理由」という鎖が解かれていく</h2>
<p>25年前のぼくは、そんな「誰もがクリエイターになれる時代」が来るのを、危機感を持って、見守っていた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今は逆だ。</p>
<p>やっと自由になれる時が来たのだ。</p>
<p>プロじゃないとできない、技術がないとできない、努力していないとできない、そう思っていたさまざまな表現手段が解放されていくのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ぼくはこれまでずっと「〇〇じゃないとできない」といって、自分ができない理由を探してきた。</p>
<p>その「できない理由」という鎖が今、ひとつずつ解かれていっている感覚がある。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>絵が描けなくても、ChatGPTやPixAIを使えば、言葉からでも絵が作れる。</p>
<p>楽譜が読めなくても、SUNOというアプリを使えば、鼻歌だけで曲が作れる。</p>
<p>コーディングができなくても、Caludeを使えば、エンジニアと打合せをしているような感覚でWEBサービスが作れる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いくらでもやりようはある。</p>
<p>「できない理由」がどんどんなくなっていくのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もちろん、それでも、AIではここが違うとか、こんなことができないとかいって「できない理由」を捻出することはできるだろう。</p>
<p>だけど、それはもうその人のこだわりにすぎない。</p>
<p>そこまでこだわるなら、AIを使わなくても、ちゃんとトレーニングを始めればいいだけだ。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして、これからもAIを使わずに自力で何かを表現できる技術を持っている人は尊敬され続けるだろう。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>そして世界はもっとエモいものに変わっていく</h2>
<p>ちょっと飛躍する。</p>
<p>たぶん、ぼくが言いたいのは「いや～誰でも手軽に絵を描いたり音楽を作ったりできる便利な時代になりましたね～」ということではない。</p>
<p>そうなったからこそ、ぼくらはもっといけるぞ、ということなのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>誰もが自由に自己表現ができるからこそ、もっと楽しく、もっとやわらかな方法で、他者に感情を伝えることができるようになる。</p>
<p>あるいは、自分だけでなく、他者を楽しませるためにはどうすればいいか、もっと本気で工夫できるようになる。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>クリエイティブとは思いやりだ、とぼくは師匠から教わった。</p>
<p>伝える相手のことを想像してアイデアを練り、それがちゃんと届くように工夫することが、クリエイターの仕事なんだと言われた。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>もし、すべての人がクリエイターになったなら。</p>
<p>世界は多様な表現と思いやりにあふれるものに変容していくのではないかと思っているのである。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="g g-46"><div class="g-single a-256"><div style="line-height: 1.7em"><style>
hr {
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</div></div></div></div>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>【著者プロフィール】</p>
<p>著者：いぬじん</p>
<p>プロフィールを書こうとして手が止まった。<br />
元コピーライター、関西在住、サラリーマンをしながら、法人の運営や経営者の顧問をしたり…などと書こうと思ったのだが、そういうことにとらわれずに自由に生きるというのが、今ぼくが一番大事にしたいことなのかもしれない。</p>
<p>だけど「自由人」とか書くと、かなり違うような気もして。</p>
<p>プロフィールって、むずかしい。</p>
<p>ブログ：<a href="https://inujin.hatenablog.com/">犬だって言いたいことがあるのだ。</a></p>
<p>Photo by：<a href="https://unsplash.com/ja/@jakobowens1?utm_source=unsplash&amp;utm_medium=referral&amp;utm_content=creditCopyText">Jakob Owens</a></p>
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