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	<title>Books and the City</title>
	
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	<description>本とマンハッタン</description>
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		<title>今日から始める、自分だけのサンデル先生の授業　ディベート101—Hunger for intelligent debate sparks Sandel’s popularity</title>
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		<pubDate>Sun, 29 Aug 2010 04:15:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[アメリカ四方山話]]></category>
		<category><![CDATA[debate]]></category>
		<category><![CDATA[マイケル・サンデル教授]]></category>

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<p>早川の本を読んだり、NHKの「白熱教室」を観たり、来日したときの講義を見聞きしたりして、ちょっとでも「なんか、いいな、ああいうのって」と思った人へ。実はこんなにブームになるまでは、何がそこまで人気の秘密なのか、わからないでいた。アメリカの大学で授業を受けていたから、特にああいったスタイルが目新しいとは思わなかったのである。</p>
<p>それはそこ、ハーバードだから、いくらでも高給をはずんでトップクラス（生徒に人気があって、面白い）の先生を引っ張ってこれるわけだし、ハーバード入るぐらいだから、学生の方だってバカじゃない。そりゃ、授業も面白くて当然でしょ、みたいな気持ちがあったわけだ。</p>
<p>でも、これが面白いと思えるのなら、どういう教育システムがあって、こういう授業が生まれてくるのか、ちょっと説明してみる。っていうか、日本でオバマのスピーチを本にしたものがブームになっていた頃（ほら、またバブルだよ）に既に<a href="http://oharakay.com/archives/1531">こんなこと</a>を書いている。</p>
<p style="padding-left: 30px;"><em>「私がこっちで学校に行っていた時、苦手なものにShow and Tellというのがあった。どんな科目でも、あるいは授業と直接関係ないような場でも、とにかく人前に出て、何か喋る、ということを強制的にやらされる。</em></p>
<p style="padding-left: 30px;"><em> それこそ小学低学年でも「何でもいいから順番にみんなの前でしゃべる」のがShow and Tellで、どうにもこうにも喋るネタがなくなって、うちにある金魚鉢を持ってきた子がいたぐらい。「僕が飼ってるお魚はー、○○という名前でー、いつも学校に行く前に僕が餌をやってます」などとくっちゃべる。ここがアメリカだなーと思うのは、聞いている方も素直に黙って聞いているわけではないことだ。すぐにみんなが次々と手を挙げて「なんで犬とか猫とか飼わないんですかー？」とか、「どうして魚が朝ゴハン欲しがっているか、わかるんですかぁ？」とか、鋭く突っ込まれて、答えられなくなっちゃったりして、一方的に喋ってハイ終わり、というわけにはいかない。あげくの果てには、棒読みで覚えてきた文章を喋っていたりすると「つまんないでーす」って言われて撃沈する。」</em></p>
<p>要するに小学校の頃からディベートの基礎が作られているってことだね。アメリカ人にとってパワポのプレゼンは国技と言えるかも。自分をアピールしてナンボ、の世界。先生からは「この世の中に、変な質問、というものはありません」と言われ、授業で発言しないと、どんなに成績優秀でも「クラスにcontribute（貢献）していない」と減点される。日本の学校みたいに教科書に出ていることをそのまま覚えて、テストに正解を書けばオッケー、というものではないから、Show and Tellを黙って見守っているだけのように見える教師にも負担が大きい教育法ではある。</p>
<p>生徒がリラックスしてしゃべることができるように雰囲気作りをし、積極的すぎる生徒を黙らせて、内気な生徒にも発言の機会を与え、話が逸れすぎないように、白熱して感情的な言い合いにならない程度に調節しながら、台本通りに進まないディスカッションであってもそこに筋道を与えた上で、大学教授の面目を果たせるようなまとめ方をする。</p>
<p>これが素晴らしく上手なのがサンデル教授ということになる。名前を付けたら「サンデル力」とでも言えるだろうか。哲学の知識だけじゃなく、機転が利かないとできない技。頭の回転、何rpmあるんですか、ってぐらいクルクルとまわってるんだろうなぁ。</p>
<p>今回のブームでわかったのは、日本の人たちだってこういう授業を、「知」のやりとりを渇望しているんだということだ。だってこんなに楽しそうなんだもの、センター試験のための暗記なんてやってらんないよな。</p>
<p>でも、何もかもがグローバル化して、国内の経済が低迷している今こそ、日本人は再び勇気を出して、ディベートしながら世界の人たちと向き合っていかなければならないだろう。そうじゃなくても、あんな授業、体験してみたいなという人のために、私が苦手だったshow and tellのコツなりを書いてみる。</p>
<p>私のコラムやツイッターでの発言が過激だとか、辛辣だとか言う人がいるけど、これは普通にアメリカ人とディベートしているメソッドと同じ。ケンカ売ってるように見えるけど、意外と本人は冷静だったりする。でもいきなりそれをやると、反感かったり、相手が逆上したりするから、まずはどんな場でも自分の意見を言ってみることをお薦めする。</p>
<p>「沈黙は金」っていう格言があるぐらい、日本人はお互い、カドの立たない「和」を尊んできた。これをまずひっくり返す必要がある。「聞き上手」になろうとするのはこの際やめる。銀座のママじゃないんだからさ。いーっつも飲み会の席でうるさい会社の先輩や上司がいるでしょ。もちろん黙って相づちを打ちながら聞き流すのは楽だけど、ちょっと口を挟んでみる。なるべく怒らせないように、今相手が言ったことが「ちょっと今の、よくわかんないんですけど、○○って、○○ってことですか？」と訊いてみる。対等なディベートであるには、まずお互いが何について言っているのか、その言葉が同じものを指していないと、話が噛み合わない。なんか違うなと思ったら、相手の矛盾をツンツンと突いてみる。理論立てて、わかりやすい身の回りの例を挙げて。</p>
<p>あるいはいっつもつまんない会社の会議で、わざと意見が分かれそうな議題をふってみる。「前から思ってたんですけど、○○って必要ですかね？」みたいに。後はなりきりサンデルで何か建設的な話し合いができるかどうか実験してみる。</p>
<p>以下、昔習ったディベートの基本。こういうの、けっこう学生向けの本も出ている。キンドルでdebateの本を探してみてもいいかも。</p>
<p>１）相手の話の「根っこ」を掴む<br />
人の話ってブロックみたいに「理」が積み重ねられて「意見」という感情になっていると強いわけ。でも、つじつまの合わない、理不尽なことを言う人って、このブロックが途中で矛盾していることが多い。だから、一番下の、根っこになっているブロックが正しいのかをまず確認して、AだからB、BだからC、…で、そこに積まれるはずのないブロックを指摘する。</p>
<p>２）偉い人の話を出されても、ひるまない。<br />
だって、その人が本当にそんなことを言ったのかは、本人にしかわからないし、「誰それさんが、そういったから」というのはそれが正しいことの証明にならない。例えその誰それさんが、アインシュタインでも、ガンジーでも、聖書に書いてあるからと言われても。</p>
<p>３）個人の人格攻撃はしない。<br />
あくまでも、話は話であって、そこに個人的な感情を傷つけ合うような言葉が投げつけられたら、それはタダのケンカ。それをされたと思ったら、直ちにそれはヒドイ、と申告する。で、それはディベートのルール違反だから、話を本筋に返せないのならそこでディベートは終了。</p>
<p>４）相手の言い分が理解できる方が有利。<br />
相手がどういう価値観の持ち主で、どういう思考回路でモノを言っているのかがわかるとやりやすい。このため、よくディベートでは、本来の自分の考え方と違う立場で発言するトレーニングをする。Devil’s advocateという言葉があるでしょ。自分が死刑反対なら、賛成派に立ってでもモノが言えるようにする。</p>
<p>５）議論の基礎は自分の教養・知識<br />
これはいわゆるリベラル・アーツが目指す教育で、とにかく最終的には自分がディベートの根幹を成す知識の引き出しをどれだけ持っているかにかかっている。しかも、この引き出し、毎朝新聞を読むとか、何でもウィキで検索するぐらいじゃ簡単に身につかない。とにかく哲学、歴史、美術の古典に触れて、自分なりに頭使って消化しないとダメなんだよね。</p>
<p><a href="http://www.amazon.com/Justice-Whats-Right-Thing-Do/dp/0374532508%3FSubscriptionId%3DAKIAJ6M5XSEAGVGPPAHQ%26tag%3Dlingcity-20%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D0374532508"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41vD8qd4KoL._SL160_.jpg" /></a>んでもって、私はここにやっぱり英語のコミュニケーション能力を付け加えたい。サンデル先生が英語しゃべるから、ってわけじゃなくて、日本語以外の言語を学ぶと、言葉そのものについて違う見方ができるようになるから。んでやっぱり英語ってのはディベート向きの言葉だし。なぜかっていうと、敬語とか女言葉とか、話し手の立ち位置を決める言葉遣いがなくてニュートラルだから。主語・述語を明確にしないと文章が成り立たないから。とまぁ、いくつか理由はあるけれど。</p>
<p>そしてディベートの上級ワザはやっぱり、サンデル先生みたいにディベートを仕切る立場になること。これが上手にこなせる人は、周りに信頼されるし、リーダーになるし、これからの時代には必要な人材になっていくと思うんだけどなぁ。日本にもこういう人がどんどん出てくるといいよなぁ。アタシ、頭のいい男が好きだからなぁ。</p>

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		<title>老いてますますカッチョいいM・エイミス—enfant terrible Amis all grown up</title>
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		<pubDate>Fri, 27 Aug 2010 02:42:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[徒然なる本の話]]></category>
		<category><![CDATA[Martin Amis]]></category>
		<category><![CDATA[sexual revolution]]></category>
		<category><![CDATA[The Pregnant Widow]]></category>
		<category><![CDATA[マーティン・エイミス]]></category>
		<category><![CDATA[老いと死]]></category>

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<p>マーティン・エイミスほど「風雲児」（英語じゃenfant terrible、ってこれはフランス語かw）という言葉が似合う作家はいないと思っていた。『ロンドン・フィールズ』もエッセイも鋭くって、皮肉たっぷりの時事ネタで、いかにもブリティッシュ・エスタブリッシュメントの鼻つまみ者、ってイメージもカッコ良かったんだよなぁ。父親はキングズリー・エイミス。これって吉本隆明/ばなな親子より強烈じゃないか？　そしてたぶんエイミスはアメリカでも人気があるのが、これまたイギリス人の気に入らないところかも。</p>
<p>今年のブッカー賞にはロングリストにも引っかからなかったから、どうしたのかと思っていたのだが、そのエイミスが新作をひっさげてアメリカに上陸、私の図書館（ユニオンスクエアのバーンズ＆ノーブル）で朗読会があるというからには、行かないわけにはいきますまい。でも最新作The Pregnant Widowはちょっと異色です。というか、あぁ、エイミス様もお歳をお召しになりましたのね、という感じで。多分Keithというエゴむき出しの登場人物に若きエイミスが投影されてて、彼のことを代弁してるんだろうけど、彼は「年寄りになるなんてことは、若くなきゃやってらんねぇ」みたいなことを言うわけです。</p>
<p><a rel="attachment wp-att-2164" href="http://oharakay.com/archives/2163/08-11-10_1932"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/08-11-10_1932-e1282876252712-400x533.jpg" title="08-11-10_1932" width="168" height="224" class="alignright size-medium wp-image-2164" /></a>「老いるということは、自分に恋をするのを止めることだ」「もし不老不死のユートピアがあったとして、それは地獄そのものではないのか」こんなセリフを吐いちゃうところが今までと違う気がするわけ。ギリシャ神話のナルキッソスの苦悩、ってのがテーマ。 鏡の中で老いていく自分と葛藤しながら、確実に近づいてくる死の足音を意識し始める男。（写真がブレブレですみません。カメラ忘れました。）</p>
<p>そして女にとって、60年代の性革命がもたらしたものは解放であったのか、それとも大いなる不幸だったのか。アル中で、性的に奔放だけど幸せじゃないリリーの生き方は、エイミスの妹、サリーを投影させたキャラだそうで。「墜ちる女」ってのは永遠のテーマだよねぇ。アンナ・カレーニナしかり、テス・ダーバーヴィルしかり、ヘスター・プリンしかり…。</p>
<p>「最近の若者はとにかくみんな自分が大好き、フィーリングは等しく、それぞれに大事かも知れないが、インテリかどうかには差がある」「デモクラシーやクラウド化の波で、全ての声が空しく響く“エコー”チェンバー（こだまする洞窟＝ナルキッソスに報われぬ恋をするエコーに引っかけての発言）になってきた」っていう発言に、相変わらず上から目線のエイミス節も健在。</p>
<p><a href="http://www.amazon.com/The-Pregnant-Widow-ebook/dp/B0036S49PU%3FSubscriptionId%3DAKIAJ6M5XSEAGVGPPAHQ%26tag%3Dlingcity-20%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3DB0036S49PU"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51ftGLz2H8L._SL160_.jpg" /></a>で、本人の話も、「俺ももう若くねぇからよー」みたいなトーンで、自分のキャリアを振り返ってざっくばらんな内容のトークでした。折しも、親友のクリストファー・ヒッチンスが食道ガンで闘病中。チャーリー・ローズのインタビュー番組でも、周りの人の死についてしんみり語っておりました。「昔の文豪は50歳そこそこで死んだからいいけど、作家の評価なんて最新作だけじゃなく、時を経て生まれた作品の総合的判断で決まるわけだし…（これは最新の話題作だけで選ばれがちな昨今のブッカー賞に対するいやみ）」</p>
<p>既に書き上げたという次作「State of England」も楽しみ〜。</p>

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		<title>ニューヨークにモスクを建てて何がいけない？　バカなアメリカ人に辟易—Utter idiocy of deathers, birthers, and now, Ground Zero Mosquers</title>
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		<pubDate>Thu, 19 Aug 2010 06:02:06 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[アメリカ四方山話]]></category>
		<category><![CDATA[freedom of religion]]></category>
		<category><![CDATA[Ground Zero]]></category>
		<category><![CDATA[mosque]]></category>

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実は時々、こみ上げる怒りを抑えられな [...]</description>
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<p>いつもこのブログで「アメリカがどーたらこーたら」と書いているので、あいつはアメリカかぶれのイカレポンチだの、外っ面は黄色いくせに中身が白い「バナナ」などと思われているのなら心外だ。<span id="more-2151"></span></p>
<p>実は時々、こみ上げる怒りを抑えられないほどアメリカが、そしてアメリカ人が嫌いになることもある。とりあえず、ニューヨークは典型的なアメリカの町ではないし、今の仕事をするのにこの土地を離れられないからガマンして住んでやってるんだよ、と感じることさえある。</p>
<p>特にバカ息子ブッシュが大統領となり、ディック・チェイニーやカール・ローヴのような悪党が米政府の実権を握っていた時期は、私にとって苦悩の８年だった。もう少しまともな人間が日本で首相をやっていたら、何もかも捨てて帰っていたかも知れない。</p>
<p>なぜこんなに頭に来るかというと、この国の人間はときおり本気とは思えないほどバッカバカしいことで対立し、いがみあい、ノータリンな人間が偉そうなことを口にするからだ。ほんの１オンスでも脳みそがあればわかりそうなことがわからないのか、自己矛盾に気づかないのか、筋の通らない戯れ言を大声でまくし立てるので辟易させられる。</p>
<p>例えば、イラク戦争開戦前。フランスが侵略行為に賛同してくれなかったからと、本気で「フレンチフライ（日本語ではフライドポテト）」を「フリーダムフライ」と改名しようした馬鹿どもがいた。公職に就き、議員を務めているような人間が「アメリカの国策に反対するとは、フランスはけしからーん。ハンバーガーについているポテトの名前を変えようではないか、諸君！」と議会に持ち込もうとさえするのだから。</p>
<p>最近では、ケニヤ人を父に持ち、幼い頃にインドネシアの学校にいたことのあるバラク・オバマはアメリカ人ではないから、本当は自分たちの大統領ではないと信じている「birther バーサー」と呼ばれるバカの一派がいる。心の底から信じて、クソ真面目にマスコミの前でいけしゃーしゃーと、出生証明書を見せてみろ！と大統領に詰め寄ろうというのである。</p>
<p>その前は、国民健康保険改定案の中に、じじばばは委員会で生きていていいか、治療するのを拒否して殺すかを決める項目が入っていると信じていた「deather デサー」というのもいた。こういう馬鹿が、上院議員（エリック・カンター、おまえだよ）だったり、弁護士の資格を持っていたり（オーリー・テイツ、あんたのことだよ）、自分が次の大統領の器だと信じていたりする（サラ・ペイリン）。</p>
<p>そして今、このバカどもの間で旬の話題がいわゆる「グランドゼロ・モスク」と言われている論争である。もちろん、なーんの根拠もないことをまくし立てているだけにすぎない。9-11同時多発テロの時に、がれきが降ってきて壊れたまま空き家になっていた店舗があった。それをたまたま買い取った人たちが、特定の宗教にこだわらない教育センターを作ろうという計画を立てた。協力者の中に、イスラム教のイマームの資格を持つ人がいて、じゃ、そのビルの中に祈りを捧げられる場所を作ろうということになった。それだけの話である。だれもわざわざ、グランドゼロに近い場所にモスクを建てようとしたわけではない。</p>
<p><a rel="attachment wp-att-2154" href="http://oharakay.com/archives/2151/protesters"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/protesters-400x298.jpg" title="protesters" width="400" height="298" class="alignright size-medium wp-image-2154" /></a>ここはたまに通る場所なので、実際にそのビルを見に行った。さすがに連日の報道も収まって、その日は「宗教弾圧反対」「アメリカは宗教の自由を尊ぶ国」と書かれたプラカードを持った若者が２人立っていただけだった。写真を見ればわかるとおり、イスラム教徒でもなんでもなくて、一人はアメリカの典型マッチョ男からはほど遠い、ひ弱そう（だけど頭の回転は速そう）な男子と、ジューイッシュかな？と思われる女子。声高に叫ぶでもなく、通りかかりの人に質問されれば、このビルがどんなセンターになるのかを説明してた。</p>
<p>グランドゼロと呼ばれる場所はここから南へ２ブロック。連邦政府ビルが間に立ちふさがり、件の場所からはワールドトレードセンターの跡地など全然見えない。くるりと360度回転させて、さぁ、グランドゼロはどっちの方角でしょう？と聞いたら方向音痴の人はまずわからない。マンハッタンでは数ブロックも歩けば、雰囲気がガラッと変わるところなんて珍しくないからね。</p>
<p>それがなんだって大統領をも巻き込むバカ騒動に発展したのか。確かに、テロで家族を失った遺族たちの中には、なにかと小うるさい人たちがいて、あの事件が風化されないようにいつもいちゃモンをつけている。でも今回の件は最初に9-11の遺族たちが騒ぎ始めたわけでもなかった。テロで命を落とした人の中にはイスラム教徒の人たちもいたのだし、イスラム教徒の全員がテロリストではない、それどころか厳守主義の一部の狂信者だったことは自明である。</p>
<p><a rel="attachment wp-att-2153" href="http://oharakay.com/archives/2151/gz"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/gz-400x298.jpg" title="gz" width="400" height="298" class="alignright size-medium wp-image-2153" /></a>グランドゼロは今、いくつものクレーンが轟音を立てて作業している。工事現場の柵の周りには、これまた喧しい観光客が物見遊山気分で写真を撮ったりしている。挙げ句の果てには、この跡地を見下ろす高層ホテルまで建ったりして、そこに泊まる人が必ずしもテロの犠牲者を悼むために滞在するわけでなし、そっちの方が死者への冒涜なんじゃないかと思えるのだが。</p>
<p>じゃあ、何ブロック離れていればいいってわけ？５ブロック？　10ブロック？　みたいなアホくさい疑問も浮かぶが、そもそもアメリカ人、というより一番声高に反対を唱えているプロテスタント教のアメリカ人のご先祖様って、宗教弾圧を逃れてこの国に来たんじゃねーの？という疑問。で、憲法にも「宗教の自由」を謳っておきながら、自分たちが他宗を排除するってわけかい？　自分と違う神を信じるものを追い払ったり、殺したり、ってのはタリバンだの、アルカイダだのって自分たちの敵がやっていることそのものなんじゃないの？</p>
<p>アメリカのクソ田舎に住んで、自分と違う人種の友人の一人もいなくて、本物のモスクも見たことのないような部外者にあれこれ言われたくねーよ、というのが私の本音。これについてはブルームバーグ市長も今回は同意見のようだ。</p>
<p>なんだかんだと言い合ったところで、ニューヨーカーの意見の大半は「もちろん、誰にも信仰の自由はあるのだし、どこにモスクを建てようと自由。だけどあの辺はやめてほしい」というヘッピリ腰なもの。これにはガッカリ。怒った上にガッカリさせられて、ちょいと可哀想な私。</p>

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		<title>出版バブルは自業自得、流行を追う者はやがて廃れるだけ—No tears should be shed for insta-hits</title>
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		<pubDate>Sun, 15 Aug 2010 18:29:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[徒然なる本の話]]></category>

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		<description>欧米で日本の様な「特定の著者」バブルは起こらない。そりゃ、人気のある著者はいるが、茂木〜勝間〜池上みたいに平台を見るだけでゲンナリするような集中はしない。「もう、ネタが尽きちゃったんですね」ってなペラペラのスッカスカ。 [...]</description>
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<p>欧米で日本の様な「特定の著者」バブルは起こらない。そりゃ、人気のある著者はいるが、茂木〜勝間〜池上みたいに平台を見るだけでゲンナリするような集中はしない。「もう、ネタが尽きちゃったんですね」ってなペラペラのスッカスカ。どれ読んでも大して変わんねーよ、ってな論旨であっちからもこっちからも。柳の下にだってドジョウはもう１匹もいやしないような出版ラッシュ。今は電子書籍、かな？<span id="more-2145"></span>あれが日本独特の理由はいくつかあるが、総じて書籍出版システムの違い、そして日本のシステムのどこがバブルを生むのかといえば、やっぱり日本の編集者がいかんだろ、という結論に至ることをあらかじめ書いておく。</p>
<p>とりあえずアメリカでは、本というものは末永く読まれてこそ作る価値があるモノとされている。っつーか、そのために「本」にするんだよ、ってな。今出さなければ売れないものは本の編集者ではなく、雑誌や新聞が、それこそウェブが取り組むべきことであって、本を作る人間が考えなくてはならないことではない。今、こういう本があったら売れるだろうな、と考えるのはたいして難しくない。そんなの編集のプロじゃなくてもわかるだろ。群れと一緒にミーハーなこと追いかけてればいいんだから。そうやって、せっかく何か他とは違う、目新しいものを掘り起こした人の手柄をむしり取って、俺にも稼がせろと群がる。結局そうやって目新しいモノも手垢にまみれ、陳腐になる。</p>
<p>反対に、アメリカの編集者は少なくともこれから１年半〜２年後に読まれそうな企画を考えなくてはならない。入稿してから刊行までに少なくとも半年はかけて、じっくりマーケティングのプランを立てなければいけないからだ。ノンフィクションの本なんて、企画で買ったら、入稿は半年後、ってのが普通。</p>
<p>そしてできればその後もずっと絶版にならず、コンスタントに売れ続ける「バックリスト」の本を作ることを期待されている。ガーッと売れてガーッと売れなくなる本よりも、長期的に粗利が多いからだ。こっちの方が大変だ。時代の波がどちらに向いていて、何が本という形で残っていくべきなのか、いつの時代にも色あせないメッセージを語れる著者は誰なのかを見極めなければいけないのだから。だから、バックリストでロングセラーになっている本をたくさん持っている出版社の方が経営も安定する。</p>
<p>著者は著者で、エージェントを付けなければ編集者に相手にしてもらえない。エージェントは芸能人のマネージャーみたいなもので、印税からコミッションを取る代わりに、著者の才能を引き出し、最大限に活かせるキャリアプランを立ててやるのも仕事だ。本と言えども締め切りはバッチリ契約書に書かれているので、「そのうちね」などとテケトーな予定の著書はない。すっかすかで中身の薄い本を次々と出すなんてことは、エージェントが許さない。シリーズもののスリラーの著者でも１年に１冊出していれば、ファンはついてくる。</p>
<p>原則として一人の著者はひとつの出版社から著書を出し続ける。もっとお金を出すから、という話につられて他の出版社に移籍する著者もたまにいるが、もっと儲かるようになったとしても、金の亡者というレッテルからは逃れられない。</p>
<p>日本のシステムでは、締め切りはあってないようなもの。著者は、バブルの本なんだから「できるだけ早く」というムチャクチャなスケジュールに追われることになる。締め切りまで時間いっぱいリサーチしたり、取材したり、インタビューしたりするより、とっとと書き上げることを要求される。</p>
<p>今が旬の著者に対して、あっちこっちの編集者がコネを使って著者を義理攻めにして書かせたり、とにかくすりよって「ぜひうちにも」と書かせようとするわけだ。大手出版社の編集者なんか、給料イイし、別に本が出せない/売れないからといってクビになることもないが、こいつらの方が金もコネも持っているし、一方で、小さいところや編集プロダクションだったりすると、「書いていただけないとこっちも潰れる/クビになる」などと泣きつくわけだ。罪は同じ。</p>
<p>そんなリクエストにおだてられ、調子こいていっぱい企画を抱える著者は、１冊１冊の内容が薄くなり、入稿もどんどん遅れて、やがてバブルが弾けた後で新しいキャリアがあるとは思えない。ま、本を出すのはあきらめて、テレビや雑誌で稼ぐんですな。「今さら」感のある著者っていうのも扱いにくい。</p>
<p>他にも刊行点数の問題があるだろうね。出版社は今どこも自転車操業、どんどん作って取次に渡さないと、返本の分のお金を払わないといけなくなるから。払ったらどこも潰れるぐらいに膨らんでいるんだろうな。でもさぁ、本なんてノルマで出すモノじゃないだろ。</p>
<p>書籍のバブル化については編集者〜出版社は自業自得だろうけど、それって結局、著者のためにも、読者のためにもなってないと思わない？　で、著者のためにも読者のためにもならない出版社なんてつぶれて当然でしょ。</p>
<p>ま、今のままだと、書籍バブルがやがて消えるのと同じで、出版社が消える。そうしたら少しは書籍バブルも収まるだろう。著者も「編集者に頼まれるから」なんて言い訳してないで少しは考えろよな。それは傍目にとっても恥ずかしいし、「キレイなアタシ」なんて本をうかつに出すと、後々まで残るんだからね。ブックオフで売れ残ってる、ってイヤじゃない？</p>
<p>やっぱり、ガラガラポンで再編成するしかないのかな。</p>

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		<title>バーンズ＆ノーブルが身売りという誤報にビックリ—B&amp;N considers alternative strategies, not selling itself</title>
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		<pubDate>Wed, 04 Aug 2010 06:33:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[徒然なる本の話]]></category>
		<category><![CDATA[B&N]]></category>
		<category><![CDATA[Len Riggio]]></category>
		<category><![CDATA[Ron Burkle]]></category>
		<category><![CDATA[バーンズ＆ノーブル]]></category>

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		<description>私のツイッターのフォロワーさんにも、私がフォローしている人にも出版業界関係者が多い。ここんとこ、ずっとアメリカの出版社相手に仕事してきたから、日本での同業者とのつながりが広がっていくのはありがたいことだと思っている。日 [...]</description>
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<p>私のツイッターのフォロワーさんにも、私がフォローしている人にも出版業界関係者が多い。ここんとこ、ずっとアメリカの出版社相手に仕事してきたから、日本での同業者とのつながりが広がっていくのはありがたいことだと思っている。日々業界誌で目にしたり、編集者から聞いた話など、アメリカの出版業界関連のニュースをソース付きで流すようにしているうちにこうなった。今は「電子書籍」がバズワードだから、特にこっちのEブック関連のニュースはわかりやすく、日本のどのマスコミより速く正確に伝えているという自負はある。<span id="more-2121"></span></p>
<p>３日夜、突然TLに全米最大手の書籍チェーン、バーンズ＆ノーブルが「書店ビジネスから撤退する」「会社を売却する」などというニュースが驚きとともに流れてきて、こっちがビックラこく番になった。ニュースに驚いたのではなく、そんなビッグニュースが本当なら私が先に知らないわけないだろう、という自己チューな驚きだが。</p>
<p>アメリカで一番先に出たニュースソースはブルームバーグのようだ。私は株というヤツがキライで興味がないので、全く見ないが、それがLAタイムズやNYタイムズに取り上げられたときに見出しが「considers selling itself」となっていたからか、あるいは日本の人が最初に目にした第一報は朝日.comの「米の世界最大書店チェーン売却か　電子書籍台頭…株低迷」という見出しの記事のようだ。</p>
<p>さすがマスゴミ。キンドルだのアイパッドだの「黒船」（←もうこの言葉もいいかげん聞き飽きた）が押しよせて戦々恐々としているところにこの煽り方。うまいねぇ。これで記事がもう少し正確だったらねぇ。</p>
<p>ということで、バーンズ＆ノーブルで今なにが起きているのか、少し歴史をたどって書いてみる。</p>
<div id="attachment_2137" class="wp-caption alignright" style="width: 126px"><a rel="attachment wp-att-2137" href="http://oharakay.com/archives/2121/bnstorefront-2"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/bnstorefront1.jpg" title="b&amp;nstorefront" width="116" height="207" class="size-medium wp-image-2137  " /></a><p class="wp-caption-text">第１号店の店構え</p></div>
<p>バーンズ＆ノーブルはレンとスティーブのリジオ兄弟が始めたビジネス。とはいっても、元々はバーンズって人とノーブルって人がやっていた本屋を買い取ったもの。Barnes &amp; Nobleっていう綴り、日本人には覚えにくいのか、Barns &amp; Nobelだったり、Burns &amp; Novelだったり、よく間違えられているのを目にする。</p>
<p>ユニオンスクエアに面した瀟洒な本店に本社が移る前の、五番街18丁目の第１号店は今も健在で、バーンズ＆ノーブルのルーツが伺える店構えだ。というのも、奥に行くと大学の教科書を売っているコーナーがあるから。そう、元々バーンズ＆ノーブルって大学生相手の生協みたいな本屋さんから出発したんだよね。</p>
<p>留学したことのある人は知ってると思うけど、こっちの教科書の重さったらハンパない。漬け物石かよ、ぐらいの重量がある。というのも、改訂版が出るまで、学期が終わったらまた書店が買い取ってくれるし、何度も使い回しできるように頑丈に作られているから重いってわけ。従ってお値段も安くないから、学生も、きれいな古本から選んで買っていく。</p>
<div id="attachment_2140" class="wp-caption alignleft" style="width: 374px"><a rel="attachment wp-att-2140" href="http://oharakay.com/archives/2121/textbooks"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/textbooks.jpg" title="textbooks" width="364" height="273" class="size-full wp-image-2140 " /></a><p class="wp-caption-text">分厚くて重い教科書にはUsedという黄色いシールが</p></div>
<p>すごく地味なビジネスだけど手堅く儲かる。今もオンラインと、大学キャンパスのそばにバーンズ＆ノーブルの「キャンパスストア」という店があって、学生を相手にしている。みんながよく知る一般書ビジネスは、大学生相手に普通の本も置いていたのが、枝分かれしたってわけ。それが70〜80年代。</p>
<p>90年代に入ると、バーンズ＆ノーブルは全国に店舗を増やして急成長。ショッピングセンターを中心に小規模店舗を展開していたB.ダルトンというチェーンを買収したりもした。そして時代をリードする「メガストア（英語ではスーパーストア）」を続々開店させる。それまでの本屋のイメージを覆す、めっちゃ広い床面積で、ゆったり座れるふかふかのソファーを置いて、立ち読み歓迎、スターバックスと組んで店内にカフェを作ったり。そして売れ筋のハードカバーの新刊を40％引き、という破格のディスカウントで売り出したのもバーンズ＆ノーブル。</p>
<div id="attachment_2124" class="wp-caption alignleft" style="width: 200px"><a rel="attachment wp-att-2124" href="http://oharakay.com/archives/2121/riggio"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/riggio.jpg" title="riggio" width="190" height="288" class="size-full wp-image-2124 " /></a><p class="wp-caption-text">マフィア風のレン・リジオ会長</p></div>
<p>もちろん、これにはインディペンデントと呼ばれる中小書店から非難ゴーゴー。店員が本のこと何も知らないとか、はしたなくもテレビで本のコマーシャルを流すのはけしからんとか、本屋は食事する場所じゃないとか、ディスカウント攻勢で我々を一軒残らず潰そうとしているとか、言いたい放題。ま、気持ちはわからなくもない。レジオさんって、眼鏡をかけたヒョロい「本の虫」のイメージからはほど遠く、恰幅のいい体をイタリアンスーツに包み、ちょび髭に葉巻が似合いそうな、いかにもマフィアのおっさんって風体だから。</p>
<p>他の本屋だけでなく、出版社に対しても高圧的で、俺んとこがいちばんたくさん仕入れているんだから、もっといい条件で卸せ、なんてやっちゃったこともあるし。（これは独禁法にひっかかるとする訴訟に負けて撤回。）今だって、バーンズ＆ノーブルからのバイヤーが来る日（大手のプレ販売会議というのに招待されちゃうのだ）はもうVIP待遇もんで出版社のスタッフ、大わらわなんだから。版権切れの古典を革装丁でB&amp;Nから出版したときも、嫌われてたしなぁ。</p>
<p>でもね、本屋みたいな薄利多売の商売一筋で（店内でゲームソフト売ろうとしてゲーム店を買ったこともあったけど、結局売り飛ばした）頑張ってきたわけ。同じ大型店を展開するボーダーズが本拠地のミシガンからマンハッタンに進出するってんで店舗物件を探していたときは、すごいライバル意識燃やして「させるかぁ！」みたいなバトルもあったしね。でも結局ボーダーズがNY一号店としてパーク街57丁目という目抜き通りの店をオープンしたとき、お店を見るだけで悔しくて腹が立つからアッパーイーストにある自宅に帰るとき、ハイヤーの運ちゃんに迂回してマジソン街を上がってくれと頼んでいたとか。かわいいところもあったりして。</p>
<p>アマゾンをはじめとするオンライン書店が出てきたときも、何もしなかったわけじゃない。さっそくBN.comというオンラインビジネスも展開している。日本にはないから馴染みも薄いだろうけど、こっちのディスカウント率もすごくて、アマゾンと新刊を比較すると、BN.comの方がちょびっと安い、ってこともザラだった。さらにマンハッタンに点在する出版社相手のサービスとして、朝11時までにオンラインで注文した本の在庫が市内のどこかにある場合は夕方までにお届け、という超特急宅配サービスもあって、重宝されてた。レジオさん、これはアマゾンにもできない技だろう、ふっふっふ、とばかりに配達代で赤字出しながらもご満悦だったとか。</p>
<p>電子書籍の分野でだって、アマゾンに後れをとっているわけではない。日本にはキンドルしかないからわからないだろうけど、こっちではNook（どう考えても、発音はヌークじゃなくて、ヌックだと思うけどね、「ブック」とかけているわけだから。朝日さん。）も同じぐらい売れてて、私も<a href="http://gifts.barnesandnoble.com/Canvas-Bella-Library-Cover/e/9781615543564/?itm=38">ケイト・スペードとのコラボで売られているヌックカバー</a>が実は欲しいんだよね。</p>
<p>まぁ、レジオさんも自分がそろそろ頭の固い年寄りになりつつあるのは自覚しているようで、今は会長職に退いて、弟のスティーブも一歩譲って、ITに明るい若いCEOを雇ったばかり。だから「電子書籍に押されて店頭での販売が落ち込み」（朝日）ってのはそうかもしれないけど、押している電子書籍がNookでもあるわけで、なんか誤解を生む書きかただよなぁ、これって。</p>
<p>ま、売上げの方は2009年が前年比マイナス５％ぐらい？　リーマン・ショック後のリテイラーなんてどこもボロボロなんだから、５％ぐらいですんだのはまだマシじゃないかな？　本だって生活必需品じゃないから、生活が苦しくなったら真っ先に削られる出費に入るだろうし。</p>
<p>ということで、問題の株価の件。そりゃ粗利が数％の書籍ビジネスなんて、投資先としては美味しくも何ともないから、そんなもんだろって。B&amp;Nは既に組織を中央集権化してて、これ以上スリムにするところなんてなさそうだし。</p>
<div id="attachment_2125" class="wp-caption alignright" style="width: 185px"><a rel="attachment wp-att-2125" href="http://oharakay.com/archives/2121/ron_burkle-3924"><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/ron_burkle-3924.jpg" title="ron_burkle-3924" width="175" height="263" class="size-full wp-image-2125 " /></a><p class="wp-caption-text">バークルは本を読みそうにないが</p></div>
<p>なのに、去年の暮れだっけ？　急にB&amp;N株を買い漁るヤツが現れた。ロン・バークルという御仁。いわゆる投資家で、元々スーパーマーケットのM&amp;Aなんかで大儲け。クリントン夫妻とも仲が良く、アル・ゴアのエコTV局に出資したり、NHLのペンギンズを買ったり。ま、目立つことが好きなんでしょうな、金に飽かせてモデルを連れ歩いたりする白豚ヤロウ。（←悪意が出てますな。ま、イタ公マフィアよりさらに出版ビジネスを知らなさそう、ということを仄めかしたかったわけで。）</p>
<p>ロン・バークルがB&amp;Nを牛耳って何をするつもりか知らないけど、いきなり株を買いあさるから、レジオさんたちはpoison pillというヤツを投入して（ゴメン、これがどういうことなのかよくわからないのでその辺はファイナンスに明るい方にお任せします）、阻止したのである。確かレジオ兄弟の持ち株が依然30％越えで筆頭株主。それで訴訟になったりで、色々と負担がかかったというのもありましょう。</p>
<p>で、今回、レジオ兄弟は、自分たちが納得できるビジネスプランで、株価が上がるような投資グループを入れて巻き返しを図ろうとした、ということ。 possible sale and other strategic alternativeを検討中、っていうレジオ会長の言葉からなんで 「会社の売却」とか「身売り」とかってなっちゃうの？　原文をよく読めば、納得できる投資家グループが見つかればレジオ会長はそこに参加する、って書いてあるじゃん。そこまで無理矢理センセーショナルにすることないのになぁ。</p>
<p>まぁ、これからの時代、メガストアも「店が広い」「セレクションが多い」ってだけじゃ、やっていけないから、売上げが落ち込んでいる店舗は閉じるだろうし、閉じた店は売却もするだろう。その分、ヌックの電子書籍とリアル店舗の両方を持っていることを活かした戦略を打ち出してくるはず。手始めに店内のヌックコーナーを広げているし、ヌックのソフトをアップグレードしてから、かなり使い勝手が良くなっている。</p>
<p>紙の本がこの先もなくならないのと同じように、バーンズ＆ノーブルもなくなりゃーしないだろ。Changeあるのみ。</p>
<p>そういえば、レジオ会長って、昔NYタイムズが彼のことを取り上げたときに、記事に１点だけ間違いがあったのを、タイムズ紙のオーナーのザルツバーガーに直通でしつこいほど電話をかけて間違いを指摘、翌日の「お詫びと修正」に載っただけじゃ満足できずに、わざわざ自分でNYタイムズに全面広告を打って訂正したという逸話があるんだよね。朝日も毎日も日経も気をつけろ。変なこと書いたら私が翻訳してレジオおじさんに送っちゃうからな。あ、そうしたら広告打ってもらえるからいいのか。</p>

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